ゴッドイーター ハルマゲドン   作:ゼツ

1 / 2
ゴッドイーターのSSです。処女作でしかも文章が下手くそなのでとても読みにくいですが、どうかよろしくお願いいたします 


プロローグ 目覚め

 西暦2076年 フェンリル極東支部。

 

 職員区画にある会議室にて、世界各地のフェン

 

リル支部長が集まっていた。

 

 「ペイラー・榊支部長、この極東の地に生まれた

 

聖域は、今や人類に残された最後の希望。その

 

希望は、やはり世界中の全ての人間で共有しな

 

ければならない。勿論、あなたもそう思います

 

よね?」

 

 「ああ、その通りだよ。だがね、この聖域と

 

いう空間は、まだまだ分かっていないことが

 

多すぎる。我々も現在、調査を続けている

 

段階に過ぎない。……つまり、時期尚早、

 

ということだよ。」

 

 極東支部長ペイラー・榊は、フェンリル本部

 

の情報員の問い掛けに、そう答える。

 

 「それに、聖域内ではオラクル細胞を持つ全て

 

の物質は機能しなくなる。……いくら聖域が

 

オラクル細胞による終末捕食によって出来ている

 

とはいえ、内部にオラクル活性化装置を埋め込ん

 

だ所で、聖域化の進行を速めることは不可能だと

 

思うがね。」

 

 「……それに、万が一の事故が起きた場合、

 

一体誰が責任をとるつもりだ……?」

 

 榊に続いて口を開いたのは、極東支部の

 

神機使いにして研究者をも務める、

 

ソーマ・シックザールである。

 

 「ふふ、心配には及びませんよ。我々が開発

 

したオラクル細胞活性化装置はそこらの安物

 

とは違う。聖域を進行させる周囲のオラクル

 

細胞に感応波で直接働き掛け、終末捕食活動

 

を穏やかに、しかしより速く促進させることが

 

可能なのです!」

 

 「……フン、どこまで本当か、信用ならんな。」

 

 「フフフ、ならば本日のセレモニーでしっかり

 

と目に焼き付けることですな。…我々が開発した

 

この装置が、人類の未来を切り開く瞬間を!!

 

……では、私は準備の方があります故、

 

これにて失礼しますよ。」

 

 そう言い残すと情報員は会議室の外へと

 

出ていった。それが会合終了の合図となったのか、

 

各支部の支部長達も、会議室を出て、聖域誕生

 

二周年記念式典の会場へと向かった。

 

 「……チッ、気に食わねえ男だ。……おい、

 

榊のおっさん、いいのか?」

 

 「ふむ……彼の提案した計画は、やはり今の段階

 

では早すぎると思うが……しかし、世界各地で

 

聖域への移住を求める声が高まっているのも事実。

 

……やはりそろそろ本格的に行動を起こさなければ

 

ならない時なのかもしれない。……取り敢えず、

 

今日の式典での実験は許可するしかないね。

 

勿論、厳重な警備の元に。」

 

 「……ああ。……月にいるアイツが守ったこの

 

地球を、奴等に荒らされる訳にはいかないから

 

な……。」

 

 そう言ってソーマと榊は式典場へと向かった……。

 

 

 

 「お集まりの皆様、本日は我々フェンリル本部

 

が開催した式典にご参加頂き、誠にありがとう

 

ございます。」

 

 聖域の内部で開かれた式典場では世界各地の

 

支部から持ち寄られた様々な名物が販売され、

 

一般人も職員も神機使い達も集まり、盛大に

 

賑わっていた。

 

 「さて、皆様も知っての通り、二年前、この

 

極東の地にて、ある一人の人物の陰謀により、

 

終末捕食の危機がもたらされました。しかし、

 

極東支部の神機使い達の奮闘によって終末捕食

 

の危機は去り、そして人類にはこのアラガミの

 

存在しない楽園、聖域が残されました。

 

……そう!我々人類はアラガミとの長き戦いの

 

末に遂に、奴等の脅威から、永遠に解放される

 

時が来たのです!」

 

 その発言に、会場に集まっていた人々が、

 

感嘆と歓喜の声をあげる。

 

 「そして、この聖域は、全人類の希望の遺産

 

です。やはりその希望は、全人類が共有出来

 

なくてはなりません。……そこで本日、我々

 

フェンリル本部は、その"手段"を、ここへ

 

お持ち致しました。」

 

 情報員がそう言うと、背後のモニターに

 

オラクル細胞活性化装置の画像が表示される。

 

 「御覧ください!このオラクル細胞活性化装置

 

こそが、人類の未来を切り開く希望!

 

この装置によって聖域を押し広げるオラクル

 

細胞の活動を活性化させ、聖域の範囲を一気に

 

拡大することが可能です!これより起動される

 

この装置によって、聖域は瞬く間に世界を覆い、

 

忌々しいアラガミ達を一匹残らず根絶やしにし、

 

この星の主導権を、再び人類の手に取り戻す

 

ことでしょう!!」

 

 

 

 演説が行われる中、オラクル細胞活性化

 

装置は、本部の神機兵部隊によって聖域周囲の

 

オラクル細胞の山、その東西南北合計四つの位置

 

に取り付けられていた。

 

 「こちら神機兵α、東部への装置の設置、

 

完了した。」

 

 「神機兵β、同じく西部への設置、完了」

 

 「神機兵γ、同じく南部への設置、完了」

 

 「神機兵δ、同じく北部への設置、完了」

 

 「了解、こちら聖域の中心部から、それぞれの

 

装置へ信号を送信する。」

 

 「「「「了解」」」」

 

 聖域中心部から、それぞれの装置へ起動信号

 

が送信される。……その様子を、榊とソーマは

 

ずっと監視していた。

 

 「こちら神機兵α、オラクル細胞活性化装置、

 

起動を開始した。β、γ、δも同じく起動開始

 

した模様。」

 

 「了解。そのまま待機せよ。」

 

 「……さて、果たして上手くいくのかどうか…。」

 

 「……。」

 

 ソーマと榊、そしてフェンリル本部職員の

 

三人は、装置の活動の様子を監視していた…。

 

一見、装置はなんの問題もなく作動している

 

様に見えた……。

 

 

 

 

 ……しかし、次の瞬間、異変は起きた……。

 

 

 

 「!?な、……なんだ……これは……!?!?

 

ぐああああああああッ!!」

 

 突如、神機兵αの無線から、悲鳴が聞こえた。

 

 「なっ、神機兵α!?どうした!?」

 

 「!?なんだ……何があったんだ!?」

 

 「こ、こちら……ザザ……神機兵……β…

 

…ザザ……オラクル……装…ザザ……暴走

 

…至急……避難……を……ザザー……。」

 

 「なっ、おい!?神機兵β、どうしたんだ!?

 

応答しろ!!」

 

 神機兵α、βだけでなく、γ、δからの

 

無線も途切れてしまった。

 

 「……暴走……だと……!?……ま、

 

まさか……!!」

 

 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…………

 

 次の瞬間、聖域全体を激しい揺れが襲った。

 

 「な、何なんだ……?これは……?何が…

 

…起こってやがる……!?」

 

 

 式典の会場は、人々の悲鳴と怒号で覆い尽く

 

されていた。

 

 「何なんだよ、この揺れは!?」

 

 「おい、そこ!!何ボサッとしてる!?

 

早く民間人の避難誘導をしろ!!」

 

 「くっ、責任者は一体どこへ行ったんだ!?

 

こんなときに!!」

 

 

 

 

 聖域中心部の管理所に、かのオラクル細胞

 

活性化装置を開発した張本人であり、先程

 

まで人々の前で演説を行っていたフェンリル

 

本部情報員、イクスが訪れていた。

 

 「イ、イクス開発室長!!こ、これは一体、

 

どういうことなんですか!?あの装置は絶対

 

安全だって……。」

 

 「……ええ、実験は大成功です。あの装置は

 

私の設計通りに動いてくれましたよ。」

 

 イクスの予想外の発言に職員は戸惑いを

 

隠せなかった。

 

 「え……?イ、イクス室長……それは一体

 

……どういう……!?」

 

 グサッ

 

 職員は言葉をいい終える前にその場に崩れ

 

落ちる。

 

 ……その原因は他でもない。目の前のこの男、

 

イクスが"手刀"で職員の腹を貫いていたのだ。

 

 「ふふふ、御苦労様でした。感謝しますよ。

 

あなた達のおかげで、今日この日を迎えること

 

が出来たのだから……。」

 

 イクスはそう言うと、右手を職員の遺体に

 

かざす。次の瞬間、イクスの右手首から

 

黒い歪な何かが溢れ出す。それはみるみる

 

うちに形を変え、やがて安定する。

 

 それは正に、神機の捕食口の様だった……。

 

 「さて、あなたは一体、どんな味がするん

 

でしょうねえ……ククククク……。」

 

 その黒い顎が、職員の体に食らいついた……。

 

 

 

 

 

 「なっ……おい、アンタ!!これは一体

 

どういうことだ!?説明しろ!!」

 

 ソーマと榊がイクスの元へと駆けつけて

 

きた様だ。……しかし、……既に、手遅れだった。

 

 「ほう、来ましたか、ペイラー・榊、

 

ソーマ・シックザール。」

 

 「……イクス君、君はもしかして、最初から

 

こうなることをわかっていたのかい?」

 

 榊がイクスにそう尋ねる。

 

 「御名答。流石はペイラー・榊だ。……だが、

 

気付くのが遅すぎた様だな。…既に目的は

 

達した。最早誰にも止めることは出来んよ。」

 

 そう言うと、イクスは立ち去ろうとする。

 

 「……俺達が逃がすとでも思うか?」

 

 ソーマがイクスの前に立ち塞がる。

 

 「……テメエの狙いはなんだ?何が目的だ!?」

 

 「ふっ、残念だが、君達にそれを教える理由

 

もないし、あいにく私は急いでいるのでね。

 

ここらで失礼させてもらうよ。」

 

 ソーマが拳を握り締める。

 

 「……待ちやがれ!!」

 

 そのままイクスに殴りかかる。……しかし、

 

イクスは難なくそれをかわし、逆にソーマを

 

捩じ伏せてしまう。

 

 「ガハッ!?」

 

 「ふふふ、では、また会おう、人間よ。」

 

 そう言い残し、イクスは去っていった……。

 

 「……ソーマ!大丈夫かい?」

 

 「くっ……何者なんだ……アイツは……!?」

 

 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……

 

 「くっ、……この揺れ……まずい……ソーマ、

 

とにかくここを離れよう!!」

 

 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

 聖域を襲う揺れは益々激しさを増していく

 

……人々はただ恐怖に怯えながら逃げ惑うしか

 

なかった……。

 

 管理所から外へと避難したソーマと榊は、

 

前方を見つめる。どうやらここが震源地の様だ。

 

 「!?」

 

 ソーマが何かを感じとる。

 

 「どうしたんだ、ソーマ?」

 

 「……バカな……!!……この感じ……

 

まさか……アラガミ……!?」

 

 「な、何だって!?そんなはずは…

 

…この聖域では、オラクル細胞を含むあらゆる

 

物質は活動不可能なはず……!」

 

 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!

 

 「くっ!まずい、伏せろ、榊のおっさん!!」

 

 ソーマと榊がその場に伏せる。……その次の

 

瞬間。

 

 

 

 

 ドゴオオオオオオオオオオオオオオオオオッッッ!!

 

 

 

 

 ……誰もが、今起きたことを理解出来なかった。

 

 聖域の周囲を覆う山の東西南北……つまり、

 

あのオラクル細胞活性化装置を設置した

 

辺りの場所から、大量のオラクル細胞が

 

噴き出し、それらは歪な四つの塔の様な形状を

 

取った。

 

 そして、同じ様に聖域の中心部からも

 

大量のオラクル細胞が噴出する。……しかし、

 

それは先程聖域の周囲から発生したオラクル

 

細胞よりも遥かに濃い物だった。

 

 「……な……なんだ……これは……こんな

 

強大な偏食

 

場を持つオラクル細胞など……こんな…

 

…こんな……ことが……!!」

 

 アラガミ研究の最高峰の頭脳を持つ

 

ペイラーですら、目の前の圧倒的な存在の

 

前には、ただ呆然とする他なかった……。

 

 聖域の中心部から噴き出したオラクル

 

細胞は瞬く間に聖域全体を、オラクル細胞で

 

埋め尽くしていった………

 

…人類が永き時間を経て漸く手にした、

 

アラガミの存在しない楽園はたった数秒の

 

出来事の内に、失われてしまった……。

 

 

 

 「何だ……何だよ……これ……!?」

 

 二年前、一人のある人物の企てた終末計画を

 

仲間と共に阻止し、そして結果としてこの

 

地に聖域をもたらした神機使い、ブラッド隊長、

 

神威ヒロは、目の前のこの光景を受け入れる

 

ことが出来ずにいた。……いや、彼だけ

 

ではない。彼と共に戦ったブラッドの隊員達、

 

そして極東支部の神機使い達、職員達も皆、

 

それは同じだった……。当然だろう。

 

彼らの内の誰一人として、こんな事態になる

 

ことは予想していなかったのだから……。

 

 ……仲間と共に戦い、そして手にした、

 

聖域。仲間と共に多くの時間を過ごし、人類の

 

あるべき未来を語り合い、数多くのことを学び、

 

生み出してきた大切な場所。それが、たった

 

数秒の出来事で、全て失われてしまったのだ…。

 

彼の喪失感は、計り知れないものだったに

 

違いない……。

 

 「なんで…………どうして……こんな

 

ことに……!!」

 

 そんな彼の心の叫びなどお構いなしに、

 

聖域はみるみるうちに歪に姿を変えていく。

 

そして、中心部から噴き出していた大量の

 

オラクル細胞の嵐が、徐々に晴れていった。

 

 ……そして、オラクルの嵐が完全に去った

 

跡地に、一つの影が鎮座していた。

 

 ……それは、人々が思い描いていた、アラガミ

 

の姿のどれとも異なるものだった。

 

 ……暫しの間、人々の間に静寂が訪れる。

 

最初にその沈黙を破ったのは、何でもない、

 

一人の民間人の男性だった。……彼は目の前に

 

現れた"ソレ"を、ありのままの言葉で形容した。

 

 

 

 「………人…?」

 

 

 ……聖域の中心部から噴き出していた

 

オラクル細胞の嵐の中から現れたソレの姿は、

 

誰がどう見ようと、"人間の少女"だった。

 

黒い衣装を身に纏い、ウェーブのかかった

 

長く白い髪に色素が抜け落ちたかの様な

 

真っ白な肌はどこか人ならざるものを

 

感じさせるが、その華奢な体つきと整った

 

顔立ちは、正しく可憐な少女のソレであった。

 

 ……目の前のこの得体の知れない存在が

 

ゆっくりと目を開き、その深紅の瞳で周囲を

 

見渡す。まるで、自らが生まれたこの世界の

 

光景を、その目に焼き付けるかの様に……。

 

 ……その場に緊迫の空気が走る。果たして

 

この存在は敵なのか、味方なのか……?

 

 ……緊迫を破ったのは、榊だった。榊は

 

目の前のソレに尋ねる。

 

 「……君は……何者だい?……我々の敵か

 

……それとも、味方なのか……?」

 

 

 

 「………………。」

 

 

 

 

 榊の問いに対し、目の前のソレは全く

 

反応を示さない。…まるで、彼のことなど

 

眼中に無いといった様子で、じっと正面を

 

見つめている。その超然とした佇まいは、

 

容姿とは裏腹に超自然的な恐怖を感じさせる。

 

その恐怖が、この存在が人ではなく、アラガミ

 

であると言うことを証明していた。

 

 突如、"ソレ"が右手を振り上げる。その

 

動作に対し、多くの人間は真意を見出だすことは

 

出来なかったが、ソーマは何か悪寒めいた

 

ものを感じ取り、反射的に周囲に対し叫んだ。

 

 「おい!全員ここから離れろ!!」

 

 …………しかし、もう……遅かった……。

 

 

 

 「……愚かな人間共よ……。」

 

 "ソレ"は右手を前方に突きだし、そしてこう呟く。

 

 

 

 

 

 

 「……滅びろ……。」

 

 

 

 

 

 次の瞬間、無数の黒い光が天空より降り注ぎ、

 

全てを無に還していった…………。

 

 

 

 

 西暦2076年 4月4日

 

 

 

 その日、人類の希望は全て、失われた。




駄文を読んでくださり、ありがとうございました。
もしよろしければ、感想等を頂けると幸いです。 
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。