『デート』
恋愛関係にある、もしくは恋愛関係に進みつつある二人が、連れだって外出し、一定の時間行動を共にすること。逢引およびランデヴーとも言う。
具体的には、一般に食事、ショッピング、観光、映画や展覧会・演劇・演奏会の鑑賞、遊園地・アトラクション、夜景などを楽しむ、といった内容であることが多いが、これらの行為そのものよりも、それを通して互いの感情を深めたり、愛情を確認することを主目的とする。
お互いのことをより深く知ることで、交際を深めることができる。事前に立てられた計画をデートプラン、事前に計画したデートの道筋はデートコース、デートをする際に適しているとされる場所はデートスポットと呼ばれている。
2人で過ごす時間をただ楽しむためだけではなく、交際を順調に進めるための目的を一方が計画している場合もある。まだ、お互いが恋人同士と認識していなくてもデートをするということもある。デートの最中において、恋人同士と認識した交際をしたい旨を正式に申し込む、初めてのキスをする、プロポーズをすることなどがある。
また以上より転じて、男女の組合せが二人きりで行動することもデートと言う。
(Wiki○ediaから引用)
「う~ん……夢じゃないんだよなぁ……」
インターネットでデートコースを調べるついでにデートの意味を調べてはみたがやはり、夢ではないかと、少年―――兵藤一誠は自分の頬を抓ってみる。痛かった。
「俺にデートができる日が来るなんてなぁ……」
言いながら昨日自分に告白してきた女子生徒のことを思い出す。
天野夕麻。美紀程ではないが美しい黒髪でスレンダーな体型。
一誠はその彼女から告白され、その告白を了承すると明日デートをしようと誘われたのだ。
「でも、俺のこと騙してるんだよなぁ……」
一誠の一番の大親友ジル曰く『お前に告白してくる女の中で天野夕麻と言う女が居たら、そいつには騙されるな。そいつには惚れるな。そいつはお前を殺す』とのことだった。
ジルの言ったことを疑ってはいない。
何せジルには
「はぁ……憂鬱だなぁ……」
やはり、女に騙されると言うのは分かっていてもきつい。
だが、これも試練の一つだ。
この試練を“あいつ”も乗り越えた。
ならば、自分も乗り越えなければならない。
それが一誠の選らんだ道なのだから。
「ま、今は考えても仕方ないか。今考えてもどうにもできないんだから」
明日起こることは誰にも変えられない。
いや、実際には変えられるが変えない方が良いというのが正確か。
一誠もその辺りは承知しているから変える気はない。
「さて、明日のデート(仮)に備えて寝るかな」
パソコンの電源を落してベッドに横になり、目を閉じる。
一誠の意識はすぐに闇へ堕ちて行った。
デート当日。
一誠は駅前のデパートに向かって歩いていた。
そこがデートの待ち合わせ場所だからだ。
「お願いしま~す♪」
待ち合わせの場所へ向かって歩いているとメガネをかけた女性が一誠の前にチラシを差し出してきた。一誠はそれを無視して歩こうとするがそのチラシに書かれたことを見て足を止めた。
『あなたの願いを叶えます!』
そんな怪しげなメッセージと共に怪しげな魔法陣が書かれていた。
一誠はそのチラシを受け取り、ズボンのポケットに入れた。
そして、待ち合わせ場所。
腕時計を見て時間を確認する。
「時間まで後十分か……早く来すぎたなぁ……」
遅刻をしないようにと早めに来たのが裏目に出てしまった。
この十分の間何をしていようか?
ジルならこの十分の間に色々な人に声をかけられて退屈だなんてことは無いんだろう。
「あいつならあり得るな」
そう呟いて苦笑した時だった。
「イッセーく~ん!」
一誠に告白してきた少女『天野夕麻』が走ってきた。
「ごめんね、待った?」
「いや、俺も今来たところだから」
そんなことを言い合って二人は手を繋いで歩き出した。
そこからは特筆すべき事件は起こらなかった。
洋服の店に入ったり、部屋に飾る小物を見たり、ファミレスで昼食を取ったりと若者がするようなデートを満喫した。
そして、時は夕暮れとなった。
町外れの噴水のある公園に二人の姿はあった。
一誠の手を離れ、噴水の前へと歩き出す夕麻。
「今日は楽しかったね」
噴水をバックに微笑む夕麻。
バックの夕暮れ太陽が良い演出になっている。
「ねぇ、イッセー君」
「何だい、夕麻ちゃん」
「私達の記念すべき初デートってことで一つ、お願いを聞いてくれるかな?」
そんな、魅惑的なお願い。
普通の男ならば鼻の下を伸ばしてそのお願いを叶えてやるところだろう。
「何かな?お願いって」
一誠がそう尋ねると夕麻は微笑みながら一誠に向かってはっきりとその願いを言った。
「死んでくれないかな?」
そう言ったと同時に夕麻の背中から黒い翼が生えた。
バサバサッと羽ばたきすると黒い翼が宙を舞い一誠の足元に落ちた。
「楽しかったわ。あなたと過ごした短い時間。初々しい子供のままごとに付き合えた感じだった」
夕麻の声は先程までとは打って変わり冷たく、妖艶な声になっていた。
口元は冷笑を浮かべている。
ブゥン。
ゲームの機動音よりも重い音が空気を揺らす。
耳鳴りに等しい音を立てながら、一本の槍が夕麻の手に現れた。
ヒュッ。
風切り音。そして、すぐに鈍い音がする。
ドスッ。
「ぐぅっ!」
一誠が苦しそうに喘ぐ。夕麻の手に現れていた槍が一誠の腹に刺さったのだ。
足元が崩れ、一誠は倒れた。
夕麻はゆっくりと一誠に近づく。
「ごめんね。あなたが私達にとって危険因子だったから早めに始末させてもらったわ。
恨むなら、その身に
夕麻はそう言って一誠から遠のいていく。
「ははっ……昔のことが浮かんでくる……これが、走馬灯って奴か……」
昔のことが一誠の頭の中に浮かんでは消えていく。
これが死と言うものだろうか?
聞いていた通り良いものではない。
視界がボヤける。もう、限界が近い様だ。
自分の死を悟ったその時だった。
「面白いことになっているわね」
突然、一誠の視界に誰かが映り込み、声をかけてきた。
目がボヤけている所為で誰が声をかけてきたのか分からない。
「どうせ死ぬなら私が拾ってあげるわ。あなたの命。私の為に生きなさい」
一誠の意識が途絶える寸前、一誠の目に鮮やかな紅い髪が映り込んだ。
くそ……書く時間がない……
どうしよう……