…………第5幕…………
「陰陽鬼神安倍凍獄」
佐助『う…うん……はっ!』
佐助が勢いよく起き上がるとそこは躑躅ヶ崎館の自室だった
幸村『おお!佐助!目が覚めたか!』
佐助『幸村の旦那!俺様一体……』
幸村は気絶してからの佐助の出来事を話した
幸村『佐助…お主はある陰陽師に連れてこられたのだ』
佐助『そうか……あ、伊達の弟には連絡したのかい?幸村の旦那』
幸村『うむ!そろそろ来るであろう』
すると外から幻太郎の声が聞こえてきた
幻太郎『佐助!お前覚醒したんだな!』
佐助『まぁな!これが俺様の刀、樹刀・橙丸!』
幻太郎『おお!となると刀も後五本か!早速真田にも』
幸村『いや!待たれよ!今海の部屋に入ってはならぬ!』
幻太郎『何で?』
幸村『今海は陰陽師の祈祷を受けておる…詳しい事はわからぬが……』
その頃
海の部屋では
海『ホントに出来るの?』
海の目の前には
平安時代の黒い貴族の服装をした男
安倍凍獄(あべのとうごく)であった
凍獄『何年この館で陰陽師やってると思っている?』
凍獄は集中し始める
凍獄『朝夕に神の御前に禊して皇御代に仕へ奉らむ天神地祗等見添はせ思ひ猛りて吾が為す業を遠津神固め修めし大八州天地共に永遠に栄へむ!玖急如律令!……これで病は去ったでしょう』
海『ありがとう…あなたその刀……?』
凍獄の刀は切っ先が少し出っ張り
柄の辺りから切っ先まで徐々に大きくなっていた
凍獄『あぁ…南蛮渡来の品でな…私はそろそろ帰ろう……』
海『じゃあそこまで送るわ』
凍獄は海と共に幸村に挨拶をしに
大広間にやって来ていた
幸村『おぉ!凍獄!どうだ?茶でも一杯』
凍獄『あぁでは少し……そちらの方は?』
幸村『伊達の弟の伊達幻太郎だ』
幻太郎『……よろしく』
凍獄『よろしく』
すると幻太郎は凍獄の刀に気付く
幻太郎『あんた……それ…』
凍獄『あぁ…南蛮渡来の品でな』
無幻『幻太郎!そやつの刀!わしらの仲間だ!そうじゃろう?烈火!(れっか)』
凍獄『……ばれてるぞ烈火』
凍獄が刀を抜くと
その刀身には鬼の顔が掘られていた
烈火『ったく!気付くの遅いぜ!』
凍獄『いやすまぬ…隠すつもりは無かったのだがな』
無幻『しかし主が見つかってよかったぞ!』
獄炎『俺もだ!』
海『って事は覚醒者が四人に増えたってことね!』
そして刀達が笑いあっていると
凍獄が何かを感じとる
凍獄『……くる!』
その直後
館の庭にズドンと言う
轟音が響く
幸村達が駆けつけるとそこには
黄色い陣羽織に
腰に着いた鎖
一見好青年に見える男
東照権現(とうしょうごんげん)徳川家康と
2メートルはあるかと言う難いのいい大男
戦国最強
本多忠勝と佐助と同じ
連合に入っている忍
半蔵が立っていた
佐助『半蔵!?何で?』
半蔵『わりぃ今日は敵だわ』
幻太郎『徳川家康!どうやってここまで……?』
家康『見よ!これが南蛮渡来の兵器!じぇっとぱっくだ!』
幻太郎『まぁいいか!佐助!お前の刀の力を見せてみろ!』
佐助『おうよ!』
佐助は半蔵と
家康はなぜか凍獄と
忠勝は幻太郎、海、幸村と組む形になった
そして幸村達四人はどこかに移動する
半蔵と佐助も森の中に移動した
凍獄『……私が出る幕出はないな……玖急如律令!塗壁!鴉天狗!』
家康『なっ!妖怪!?』
鴉天狗と塗壁は家康に襲いかかる
家康はそれに応戦するが
妖怪にあまりダメージは無い
凍獄『私は日の本全ての妖怪を統べる陰陽師ですからね』
家康『知るか!はぁぁぁあああ!絆一願!(きずないちがん)』
さすがに鴉天狗達は避けきれず
大ダメージを受けてしまう
凍獄『……!まさか鴉天狗達に攻撃を当てるとは!私も本気をだそう……鴉天狗!塗壁!下がれ!』
鴉天狗『はっ!』
凍獄は自分の袖から
二枚の札を取り出し
地面に投げる
凍獄『玖急如律令!行け!響鬼!(ひびき)轟鬼!(とどろき)』
するとその札から
2体の鬼が現れた
体型はほとんど家康と変わらないが
そこは鬼
頭に角が生えている
そして凍獄も響鬼と轟鬼に指示をだす
凍獄『響鬼!轟鬼!鬼呪装備!(きじゅそうび)』
すると響鬼と轟鬼は鎧となり
凍獄に振りかかる
凍獄『行くぞ!』
鎧を着けた凍獄は刀を抜き
家康に斬りかかる
家康『うお!』
凍獄『食らえ!地獄の業火!紅蓮之咆哮!(カタストロフ)』
凍獄の斬撃が家康を襲う
家康『うぁぁぁあああ!』
家康は火だるまになりその場にゴロゴロと転がる
凍獄『解!』
凍獄が指で印を結び
その指を右から左に
移動させると
その火が消えてしまう
家康『はぁ…はぁ…さすが安倍晴明の子孫…安倍凍獄…君になら頼めそうだ…』
凍獄『……織田の討伐ですか?』
家康はうなずく
凍獄『私の妖怪は普通の人間では敵いませぬぞ?』
家康『信長は普通の人間とは思えない』
凍獄『……そうでしたね……さて皆様戻って来ますよ』
その言葉通りに
幸村達が戻ってきた
家康『……さて…忠勝!半蔵!帰るぞ!』
二人『はっ!』
そして家康は凍獄以外に謎を残しその場から去る
幻太郎『……何がしたかったんだ?』
幸村『さぁ…?』
一方織田では
信長『……竹千代が裏切ったか……まぁよい…泳がせておけ…のう…松永』
信長の後ろにひざまついていたのは
信長と同じまげに
ひょろっとした顔立ち
白と黒に別れた陣羽織
松永久秀であった
久秀『……はっ』
その言葉を察したように久秀は暗闇に消える