戦姫絶唱シンフォギア〜とある戦士の物語〜   作:かもめカメ

121 / 202
此処から奇跡は始まる…!


#35 蘇る『無の魂』

「零!」

 

セレナは叫んだ。自分の大切な存在が今、目の前で過去の自分と同じように、自分を助けてくれた事に。

そして戦士の拳を振り払い、すかさず零は蹴りを戦士にお見舞いさせた。

その攻撃で戦士は吹き飛び、そのまま壁に激突したのだ!

つい先程までタール漬けにされていた者とは思えないその筋力にマリアは驚かされていた。

そうしていると零と呼ばれた青年はセレナに優しく抱き締めた。

 

「ごめんな、セレナ。

君を不幸な目に遭わせてしまって…」

 

自分の大切な者を不幸な目に遭わせた後悔。

それを謝罪する零。しかし、彼女は零を抱き締め返し、「ううん。私こそ」と言いながら、セレナは話した。

 

「本当はついさっきまで記憶喪失で、自分の本当の名前以外忘れていたの。貴方が謝る事じゃない。私がちゃんとしていたら、こんな事にならなかったのに…!」

 

そう言いながらセレナは零の肩の上で涙を流し始めた。

それに気付いた零はその涙を拭いた。

 

「これからは俺がお前の事を必ず守ってみせる…!」

 

「零…!」

 

2人の再会を見ていたマリアは密かに嬉し涙を流していた。

彼女にとって、かけがえのない存在が今ここに居て、蘇ったのだから。

そうしていると、先程壁にぶつけられていた戦士が立ち上がり、咆哮を飛ばしてきた。

それに気付いたセレナとマリアは警戒する。

するとその2人の前を零が立った。

 

「俺の彼女と仲間を可愛いがってくれた事…

 

 

覚悟と言う名の対価で払って貰うぞ!

『英雄』の1人、【レオのボーンファイター】ギルバート!」

 

そう言うと零はその戦士の真名…ギルバートの名を当てるなり、

懐から霊風達と同じアイテム…マルチアブソーバーを取り出した!

 

「行くぞホロウ!」

 

『久方ぶりの変身、しかも相当のブランクで大丈夫なのか?』

 

「心配するな!俺には大事な者がいるんだ…!負ける訳にはいかないんだ!」

 

『…ふっ。ならさっさと終わらせるぞ!』

 

「ああ!」

 

そう言うと零はホロウと呼ばれたアブソーバーを左腕に装着させ、そして右腰に付いてるカードケースから1枚のカードを取り出した。

其処には歯車の形をした物を背中に背負った戦士が描かれていた。

 

そうするとそのカードをそのままアブソーバーに装填し、そして…

 

レバーが引いた。

 

「変身‼︎」

 

ーホロウ!フォーム、ムニキス!ー

 

するとアブソーバーから先程のイラストと同じ戦士の魂が現れ、零はそのまま纏った!

 

ー無に帰す魂、私が紡ぐ!ー

 

其処にいたのは、背中にギアを背負い、

頑丈な銀のプロテクターを纏った戦士…

 

《無魂導師》ホロウに変身した零が其処にいた。

 

「これが俺の力だ。行くぞ!」

 

そう言うと零は背中から斧の形をした武器《ホロウアックス》を取り出した。

 

そしてそれを見た《闇堕ち》戦士…ギルバートは攻撃を仕掛ける!

だが、その攻撃は全て斧で相殺された!

相手は拳で攻撃をして来ているので、身動きが速い。

なのに零は、その全ての攻撃を斧で相殺しているのだ。斧は普段は動きが遅い武器の1つであり、全ての攻撃を相殺する事はほぼ不可能である。

だが、その全ての攻撃を無頼零(この男)はやっているのだ…。

驚かない方が可笑しいのである。

 

「はぁぁぁぁあ!」

 

そう言うと零はその斧を地面に付け、そのまま地面を這わせた!

すると其処から衝撃波が発生し、ギルバートを襲った!

 

"魔神衝波"

 

ルドガーやジュード達『テイルズ』シリーズの作品のキャラのほとんどが覚える技"魔神剣"の拡大版であった…!

 

更に零は斧を持ち、手元のグリップを回した。

すると斧からハンマーへと変化したのだ!

 

すると其処からアッパー、フック、叩きつけの連続攻撃を仕掛ける…!

それを受けた事で悶えるギルバート。

 

すると零はカードケースから1枚のカードを取り出した。

そこには、今まで自分達の事を見てくれていたギンジが描かれていた。

 

「俺のパートナー『英雄』…受けやがれ!」

 

そう言うと零はそのカードをアブソーバーに装填、そしてレバーを引いた!

 

ーホロウ!フォーム、ギンジ!ー

 

するとアブソーバーからギンジが己の斧型のドライバ(武器)『ヤシャヒメ』を携えて、そして宙を舞う。零はそのままギンジの着地点に立つと、ギンジは魂となり、そのまま零に纏った!

 

ー聖なる扉!無の英雄!ー

 

そして現れたのは、ギンジの姿をした零その者であった!

すると零はすかさず斧型ドライバ『ヤシャヒメ』を担ぎ、そして1回薙ぎ払う…!

 

すると其処から銀色のエネルギー弾が発生し、そのまま戦士・ギルバートにダイレクトに決まったのだ!

 

 

「一気に決めてやるぞ!」

 

そう言うと零はアブソーバーのドライブボタンを叩いた!

 

『ホロウ・ギンジ!フルドライブ!』

 

「はぁぁぁぁあ…!」

 

そう気迫の籠もった声を発しながら、斧を頭の上まで持ってきて振り回した!

 

数回振り回したと同時に、そのまま縦斬りをした!

 

「"ストラグル…ヴェイン"‼︎」

 

零はギンジの技"ストラグル・ヴェイン"を放ち、ギルバートはそのままダメージを負った。そしてそのまま地面に倒れると同時に、光となって散り、そして倒れた場所にはギルバートのカードが置かれていた。

それを取った零はカードケースに入れた。

 

やり遂げた感覚に満足する零は変身を解除した。

そしたらセレナがいきなり後ろから抱き付かれて、零は慌てて足元を崩しかねなかったが、なんとか踏み止まった。

だが、あと1歩動けば先程ウェルが落ちた穴へと真っ逆さまだったのは間違いなく、

それに気付いたセレナは慌てて後ろに下がって、深く反省していたが、零はセレナの頭を撫でるなり、いきなりまた抱きついたのだ!

 

「遅くなって、ごめん…

今度は絶対に離さないから…!」

 

それを聞いたセレナは「私だって、ごめんなさい! もう少し早く気付けば…」と此方も謝罪をして来たので、「(どっちもどっちなのよね。まぁ、それが良いんだけど)」とマリアがそう心の中で呟いたのは言うまでも無かった。

 

ーーーーーー

数分前、二課の方ではセレナのシンフォギアと、零の《精魂導師》の反応を感知した。

 

「アウフヴァッヘン波形、並びに《精魂導師》の反応を感知!」

 

「照合パターン検知!」

 

そうするとホログラム映像からは

【Aigis】と書かれていた。

 

「アイギス…女神の盾⁈」

 

「更に《精魂導師》の反応では…『無』?

『無』のエネルギー反応って…あるんですか?」

 

「ゲームで言うところの"属性の有利不利が無い属性"と言う意味での『無』だと思ってくれた方が良いわ。

と言う事は、この《精魂導師》は《無魂導師》と呼ぶのね。

私達の敵でなければ良いんだけど…」

 

そう思って欲しいと二課の誰もがそう思っているのだが、はっきり言っておこう…

安心して下さい…敵では無いですよ。

 

ーーーーーー

 

そんな中で、零は違和感を感じていた。

 

実は零が戦った『英雄』は心当たりがあったのだ。

 

それは自分が今の状態になる前…そう6年前のある日だった。

 

実は零は憑友達よりも前に『英雄石板』と言う存在を知っていた。

その為、憑友達よりも多くの『英雄』達を見つけたのだが、

零は自分のカードケースの中を見たが、手元にいたのは全体の10分の6(とどのつまり、半分ちょい)あたる…25枚(内1枚は自分の基本形態用のカードで、内1枚は先程のギルバートのカード、そして内1枚は自分のパートナー『英雄』ギンジ)しかなかった。

 

其処で零はふとカードケースの中を見てみると、

 

「無い…!

バン達【LBXプレイヤー】達に、

レッカ達【ガイストクラッシャー】、

翔吾達【ボーンファイター】のカードが存在しない…!

いや、それだけじゃ無い…!

リーファ,珠雫,レクティ,深雪のカードも存在しない…!

…⁈」

 

そうしていると零の肩に何か重みが感じ、肩の方に顔を見ると其処には手が置かれており、その先の方まで振り向くと、其処にはニコニコ笑顔(絶対に怒ってる顔)をしていたセレナがいた。

 

それを見た零は青ざめた。間違いなく殺されると。

 

「セレナ。

零が言ったのは全員『英雄』達の事よ」

 

しかし、其処にマリアが助け舟を出したことで、セレナは先程までのニコニコ笑顔が無くなって、ちょっと吃驚していた。

そして零は逆に助かったとマリアに向けて心の中でそう呟いていたのは言うまでも無い。そうしていると、

 

 

 

ドガァァァ‼︎

 

「なんだ⁉︎今の爆発は⁉︎」

 

突然の爆発に3人は驚く。

するとブリッジの所から突然、竜の顔が現れた。

それを見た零とマリアは吃驚するが、セレナは逆に冷静に対応した。

何せ、自分を此処まで連れてきた頼れる存在だから。

 

「レイアさん!」

 

「〔乗って!響ちゃん達を助けて!〕」

 

竜の言葉を聞いた2人は驚くが、セレナは躊躇いも無く、2人の手を握ると、そのままレイアの背中に向かって走り、そしてジャンプした!

それにより、2人はセレナによって無理やりレイアの背中に落っこちた。

 

「飛ばせますか⁈」

 

「〔問題無いわ!〕」

 

そう言ってレイアが飛翔しようとしたその時だった。

 

「〔俺を忘れるとは良い度胸だな?零!〕」

 

「⁉︎この声は…!」

 

するとセレナ達の元に一匹の竜が空から落ちてきた!

まるで虎の模様にも似た皮膚と鱗、剛力な爪を生やした翼が生えてる腕、ジグザグしている尻尾、

そして何より…顔つきがティラノサウルスによく似た竜が其処に現れた。

 

その竜の名は…ティガレックス。

又の名を【轟竜】と呼ばれし暴君の竜であった!

 

「レックス!無事だったんだな!」

 

「〔ふっ!俺を舐めるなよ、零!

【轟竜】と呼ばれている俺を!〕」

 

そう言うと零はティガレックスの愛称・レックスの背中へと移り、そのまま背中にくっ付いた。

するとレックスはそのまま地を這うようにしながら、そのまま爆発の起こった場所へと向かっていく…!

それに続いてセレナとマリアも、レイアの背中に乗って、後を追った…!




《無魂導師》ホロウ
『無』の力を卓越した戦士。
『属性』の有利不利が無い分、ゴリ押しで倒すパワーファイター。
メインウェポンは斧とハンマーが其々ついてる武器《ノンアクスハンマー》で戦う。持ち手を変える事でハンマーモードとアックスモードの2つを使用可能とするだけでは無く、半分にする事でシングルハンマーとワンハンドアクスの二刀流としても扱える。
サブウェポンは背中に装備してある大盾《シールド・オブ・スロウ》で、その身を覆い隠せる程の大盾であらゆる攻撃を防ぐ事が可能になる。
更にその他にも力がある様で…?

次回

『銀腕』の鼓動/発動『エクスドライブ』

遂にマリアが纏う…!そしてあの男が…!

2016/6/30までに出たキャラが一応参戦してますが、7/1以降のキャラが今の所、出ていません。なので、以下の作品から選んで下さい。 1位のタイトルは外伝として投稿しようかと思います。

  • けものフレンズ(2017)
  • バトルガールハイスクール(2017)
  • はたらく細胞(2018)
  • SSSS.GRIDMAN(2018)
  • 盾の勇者の成り上がり(2019)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。