戦姫絶唱シンフォギア〜とある戦士の物語〜   作:かもめカメ

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その者、人と堕ちし天使との間の子也。

母に似た美貌を持ち、父と同じ力を持つ。

笑顔が咲き誇る大輪の花を咲かせていた家族は…

1つの事件で一気に散りゆく…

母親を殺された子は助太刀に遅かれし父を恨んだ。

そして子と父は袂を分かった。

子は瀕死になり行く中、1人の紅髪の悪魔と出会い、契約せん。

しかし、それは悪魔と堕ちし天使という悍ましい成れの果ての姿を映し出す。

しかし、その子を愛しく致す龍を宿す者有り。

その者のお陰により、父と和解せん。

子は龍を宿す者に恋を覚え、乙女とならん。

彼を守る為、己の血を受け入れた子は女子となりて、裁きの雷を悪しき者に制裁せん。

(英雄石版『雷光る悪魔と堕天の巫女の軌跡』より)


♪48 黒炎と白雷

これはとある1人の男の子の物語。

 

ある所に1組の夫婦がそこにおり、夫婦は「子供が欲しい」と思っていた。

だが、2人の間に子供は中々出来ずにいた。

夫婦は共に数々の偉業を成し遂げていた。

だが、夫婦は我が子と共に歩む『家庭』が欲しかった。

そしてそれは身を結び、実り、そして産まれた。

ただ、産まれた時の天候は雷轟く大雨だった。

そこで父親は子供に名付けた。

 

『黎』明の『雷』…『黎雷』と。

 

だけど黎雷には秘密があった。

それは『電気』を操る力を持っていた事だった。

この地球上にある全ての雷の力…

静電気は勿論、高圧電流なども…果ての先には雷そのものまで彼の手で操作できるという事に。

それでも2人にとってはかけがえのない子供である。

 

順風満帆な生活を送っていた1つの家族。

だが、それは彼女が2人目を妊娠し、臨月に近づくと同時に崩壊する事になった…

 

母親である彼女と父親である彼。

そんな2人は現在、ピリピリとした環境に置かれていた。

その理由は2人が座っている場所の真反対…対面側に影響を受けていた。

当時、夫婦を我が物顔で利用していた貴族風情な輩だった。

貴族は何処から手に入れたのか、黎雷に関する情報とその他周辺の情報を提げてやって来ていたのだ。

 

2人にとってこの貴族とは関わり会いたく無い者の1つだった。

自分達を「捨て駒」若しくは「使い勝手のいい駒」だと解釈しているから…要は「道具」としか考えていなかったのだ。

 

そんな貴族は夫婦に対して「黎雷を引き取る」と申したのだ。

しかし、2人は頑なに首を縦には振らなかった。

当然だった。2人は黎雷の親である事に変わりは無いのだ。

しかし、貴族が仕掛けた多彩なる陰謀に嵌ってしまい、2人は黎雷を離してしまったのだった。

 

黎雷を引き取った貴族は我が物顔で黎雷の面倒を見つつも、黎雷の身体を酷使するぐらいの実験を繰り返した。

貴族は端からこれが目的だったのだ。

特殊な体質である彼を…まるでモルモットの様にして。

 

黎雷自身はこの時、何も知らなかった。

黎雷は特殊な存在である事は先も述べた通りなのだが。

辛い過酷な環境に置かれて、そして慣れてしまったのだろう…

数ヶ月後には黎雷はもうこの世に絶望していた…

そんなある日の事だった。

 

黎雷が今日も実験に無理やり付き合わせられていた時だった。

実験場にいたスタッフ達が慌て始めていた。

何故なら、当時…人々に脅威をもたらした災厄『特異災害』ノイズが実験場へと現れたのだ。

 

やがてノイズは人を見つけるとすぐに襲いかかり、スタッフはおろか、その日やって来た貴族とその家族達を襲い、遂には黎雷以外の全てが葬られた…

 

唯一残っていたのは黎雷だけだった…

その黎雷の所には既にノイズが周りを囲んでいた。

四面楚歌の様に。

その内の一体が黎雷に触れようとしていた。

この時、黎雷は悟った…「自分の運命は此処までなんだ…」と。

そして目を瞑り、最期を迎え入れようとした。

 

 

 

 

 

…だが、いつまでたってもノイズが触って来ない。

意識がまだある事に気づいた黎雷は目を開けた。

 

 

 

そこには、ノイズの残骸らしき灰が積み重なっており、そして目と鼻の先には2人の女性が佇んでいた。

 

「あら?子供?」

 

1人は黒の髪でどこかの学校の制服を着た黒い天使の羽と悪魔の羽を広げた女性と、

もう1人は金髪のストレートと両端にはツインテールの白衣を纏った女性が苦笑しているかの様な顔つきを見せていた。

するとその金髪の女性が黎雷に気づき、彼の元へと赴く。

 

 

「大丈夫?怪我はない?」

 

それが彼…黎雷と、女性…サモン・クリスチャーノ。そして彼のパートナー英雄との出会いだった。

黎雷はサモンに助けられた。

助けられた直後の黎雷は記憶が摩耗していた…

度重なる実験の副作用なのだろう。

 

「貴方の名前は?」

 

サモンはそう唱えるが、彼は首を横に振った…

 

NO.(ナンバー)で呼ばれてた?」

 

彼女がこの際に述べたNO.とは文字通り識別番号の事である。

アニメ等で偶に被験者達に付けられる者の事である。

 

その問いに対し、黎雷は喋ろうとしたが、今日に至るまでに言葉を発せなくしていた為、思う様に言葉が出なかった。

それを見たサモンは、「顔を縦か横に振ってね?」と優しく促す。

それを聞いた黎雷は首を縦に振った。

 

「さて、元に戻すわ。貴方はNO.…識別番号で呼ばれていたの?」

 

その問いに関してはすぐに横に振った。

先程の質問も相まって、サモンは事態を重く見ていた。

何れにしても、このままでは黎雷の人生は碌な事しか起きない事に。

それを感じたサモンは黎雷にこう述べた。

 

「私の…家族になってくれないかしら?」

 

「…⁉︎」

 

 

その時は、「何考えているんだ…」と思った黎雷。だが、彼女と暮らしていく内に、次第に心を許していたのを自覚していた。何せ自分は他人(ひと)とは違う生まれの持ち主。

そしてやがて、彼女から名前を授けられた。

 

「貴方の名前は…」

 

 

ーーーーーー

 

「ライジン・V・エレクロニング。…それはサモンが俺にくれた最初のプレゼントだった」

 

「兄さん…」

 

時は戻り現在。

黎雷の人生を聞いた憑友は悲しみに暮れていた。

 

「…俺はお前の家族に復讐しようと言う考えは持たない。

だが、俺の帰る場所は其処には無い」

 

「!それはちg「違わなく無い‼︎」⁉︎」

 

「お前が今はあの家族の子供だ。俺はもう…その家族の元には戻れない。

この地に足を突っ込んだ時点でな。

今の事象が終われば、俺は共犯者として、牢屋入り。太陽を拝む事も無い」

 

「…」

 

憑友はその話を聞きつつも、ライジン…黎雷の表情を見た。其処には拳を握り過ぎて、血が流し出されていた黎雷の苦痛の表情が映し出されていた。

それを見た憑友は…

 

「それでも…」

 

「?」

 

「俺は…兄さんを無理矢理にでも引き摺ってでも!

親父と母さんのところに連れて行く‼︎」

 

そしてほんの数分の刻が流れていたのだが、2人にはこの時間はまるで長く感じていた。

 

「…決着を付けるぞ」

 

「…」

 

その一言。たったそれだけで戦闘に入る2人。

 

黎雷はアブソーバーに雷のマークが刻まれたカードを装填し、

対する憑友は炎のマークが刻まれているカードを装填し、同時にレバーを引いた。

 

「Risingchange.」「変身!」

 

ーライド!フォーム、オレ‼︎ー

ーアンデッド!フォーム、ボルテクス‼︎ー

 

ー英雄の魂!オレに宿れ‼︎ー

ー雷の魂!我が轟く!ー

 

そして2人はそれぞれの魂を纏い、向き合う。

憑友と黎雷(ライジン)

共に同じ夫婦から育って来た者同士。ただ、出生が違うだけの義理の兄弟…

そんな2人が闘う様は…まるで…

 

 

「はぁぁぁぁ‼︎」

「うぉぉぉぉぉ‼︎」

 

兄弟喧嘩そのものだった…

 

 

2人はまず手始めにカードを装填した。

2人が装填したカードは…

 

憑友…【黒の剣士】キリト

ライジン…【黒のレギオン】黒雪姫

 

まさかの「『黒』剣」同士との戦いだった。

互いに互いの攻撃をぶつけていく。

憑友はキリトの愛剣である剣を2つで、

ライジンは腕と同化しているその二刀の剣を用いて、それぞれを攻撃する。

すると互いにアブソーバーのドライブボタンを押した。

 

『ライド・キリト!』

『アンデッド・ロータス!』

 

『『フルドライブ‼︎』』

 

 

すると互いの剣が光を放ち始める。

それと同時に2人は雄叫びと共に力を解き放つ…!

 

「スター…」

 

「連流《バースト》…」

 

「「ストリーム‼︎/撃《ストリーム》‼︎」」

 

そう言いながら互いの攻撃を相殺していく。

憑友のキリトの技の属性は『斬』

対して、ライジンの黒雪姫の技の属性は『突』

性能面でも異なる2つの技…だが共に、「スターバースト・ストリーム」と言う名を持つ技である。

 

「スターバースト・ストリーム」

それは…2本の斬撃武器を用いて放つ『16連撃』の技の名前。

【黒の剣士】ことキリトと【黒のレギオン(『ネガ・ネビュラス』リーダー)】こと黒雪姫の十八番とも呼べる技でもある。

 

互いに互いの技を打ち消し、最後の16連撃目を相殺した後、2人はすぐに後退し、次なるカードを装填した。

装填したカードは…

 

憑友…【炎の滅竜魔導士】ナツ

ライジン…【ガンダムファイター】カミキ

 

今度はまさかの『炎』の対決…ましてや己の『拳』で闘う「ファイター」タイプだった…!

 

ーライド!フォーム、ナツ!

炎で滅せ!竜滅者!ー

 

ーアンデッド!フォーム、カミキ!

次元覇王!ガンプラファイター!ー

 

 

そして2人の拳ーー正確には手の甲ーーから炎が噴出し始めた。

それを互いに打ち付け合う。

だが、ライドが変身したナツに対して〔炎〕は効果が無いに等しい。

ナツ・ドラグニルと言う男は、ありとあらゆる〔炎〕を喰らい、それを糧にし、己の火力を増加する能力を持ち合わせている。

 

「"火竜の…咆哮"‼︎」

 

「うぐっ⁉︎」

 

憑友はナツの得意技「火竜の咆哮」をライジンにぶっ放す。その攻撃を受けたライジンは軽く吹き飛ばされた。

それでも、ライジンは己の拳をぶつける…!

 

「『次元覇王流』…"聖拳突き"‼︎」

 

「ぐぼっ⁉︎」

 

その拳は憑友の胸部中心にクリーンヒットし、後ろへと退く憑友。

それでもなんとか持ち堪えて、息を整えると憑友は構える。

そして2人同時にドライブボタンを叩いた…!

 

『ライド・ナツ!』『アンデッド・カミキ!』

 

『『フルドライブ‼︎』』

 

そう言うと2人は其々の究極技で放とうとした…が。

 

「"滅竜奥義"…」

「"カミキガンプラ流"…"鳳凰覇王拳"‼︎」

 

なんとライジンの技の発動時間が速かった…!

だが…まだ、憑友は…唱えていなかった…

…技の名前を。

 

「"不知火型"…!」

 

「何⁉︎」

 

そして解き放つ…

 

滅竜奥義…

それも、彼…ナツ・ドラグニルを育てた火竜ーーイグニールーーから直に教わった技を…

憑友が解き放つ…!

 

 

 

「"紅蓮鳳凰拳"ーー‼︎‼︎」

 

 

 

そして互いの距離が拳1つの間合いで激突する両者の技…

互いに引けない…いや、引く訳には行かない。

2人にあるのはただ…それだけだった。

 

「くっ!」「ぐぬ!」

 

そう悪態を付く両者。結果はこの悪態の限り、それでも決着はついていない様だ。

 

するとまたしても2人は其々のアブソーバーにカードを装填する…!

 

ーライド!フォーム・なのは‼︎

不屈の心、エース・オブ・エース‼︎ー

ーアンデット!フォーム・アーサー‼︎

聖なる扉!ナイツ・オブ・グランド!ー

 

そう言うと2人はそれぞれまた別の姿へと変わる…

憑友は自身が5番目に出会った英雄…『白』を基調とした装いをした槍杖を携える女性…A・O・A(エース・オブ・エース)の名を持つ魔導師…高町なのはへと姿を変え、

対してライジンは、『円卓の騎士《ナイツ・オブ・グランド》』を従える『白』を基調とした仕事着を羽織り、頭に王冠を戴冠した若き騎士達の王…聖王アーサーの姿へと変わる。

 

今度は『白』がイメージカラーである2人の英雄へと姿を変えた両者。

 

すると憑友は上空へと浮上し、足元に魔法陣を形成するなり、周りに顕現したピンク色の発光体を一斉にライジンに向けて発射する!

なのはの得意とする魔法の一つ…『アクセルシュート』である。

 

だが、その攻撃もアーサー扮するライジンは肩に担いでいた銃口大剣型ドライバ《エクスカリバー》を用いて、片手で優雅に斬り落としていく…!

 

そしてライジンは憑友に銃口でもある剣先を向けて、柄に携えていたトリガーを放つ…

 

「"カルンウェナン"」

 

 

そして放たれた弾丸は途中から散弾の様に散りながら襲い掛かる。だが、それを見過ごす程、憑友は甘くない。

 

「"ディバイン…バスター"!」

 

そう言うと杖の先から砲撃を放つ憑友。

両者の力は五分五分。するとライジンはまた別のカードを取り出した。

そこには白い髪に、白い肌をした少年が、手先から雷を放つシーンが描かれていた。

 

「行くぞ…伝説よ」

 

そう言うとライジンはアブソーバーに装填されているアーサーのカードとそのカードを交換した。

 

ーアンデッド!フォーム・キルア!(LEGEND!)

念能力!雷・変化‼︎ー

 

するとライジンは小柄だが、雷を迸っている少年にして、『念能力者』の1人…キルア・ゾルディックへと姿を変えた。

このキルアは誰もが知る連載誌『週刊少年ジャンプ』に不定期ながらも今だに連載し続けている漫画『HUNTER×HUNTER』のもう1人の主人公でもある。

作品内の特殊な力『念能力』を持ち、その念能力の中の一つ『変化系』で念と呼ばれるオーラを『雷』に変化する能力を携えている。

更に電気系統が存在する場所…コンセントやスタンガン、果ては乾電池や雷など…があればそれをオーラに変換させ、糧として貯蔵する事が出来るのだ。

そんな相手に対し、憑友は…

 

「…これで行く」

 

そう言って取り出したカードをアブソーバーに装填して、レバーを引いた。

 

ーライド!フォーム、政宗‼︎

奥州筆頭!Let's Party‼︎ー

 

そして憑友は奥州筆頭の異名を持つ男にして、日ノ本一の兵と称された男・真田源次郎幸村の未来永劫の好敵手…伊達政宗の力を発現させた。

 

不覚にも現在の両者は共に、『雷』の属性だった。

 

そうしていると憑友は両腰に差した刀各3本、計6本の刀を竜の爪のように見立てながら抜刀する。政宗の本気の状態…『WAR DANCE』形態である。

だが、憑友はその状態からくるりと右足を軸に時計周りに回転した。

すると政宗の姿が青の羽織が目立っていた甲冑姿から…白の装束姿へと変貌したのだ…!しかも、背中には金の刺繍を編んだ十字架が描かれていた…!

 

「死装束は本気の証…いざ、推して参る‼︎」

 

「っ!」

 

そう言うと憑友ー政宗・白十字ーが先制攻撃を仕掛けた!

しかし、黎雷は攻略法を知っていた…!

政宗の力を宿した憑友の攻撃パターンは、憑友の親友である大地と馬燈の2人からみっちり聞いていた。

どの攻撃も、必ず抜け穴があると言う事。

そして、『WAR DANCE』形態での最大のデメリット…

 

"防御力が低下、且つガード不能"と言う欠点を。

 

 

そして憑友が攻撃する所を黎雷はキルアの念能力『神速(カンムル)』ー電気に変えたオーラを身体の末梢神経に直接流し込む事によって超人的な反射行動を可能にする能力ーを発動し、背後をとり、そしてすかさず心臓目掛けて手刀が突き刺さ…

 

 

ガキンッ!

 

「⁉︎」

 

…らなかった…

 

 

六爪竜状態の憑友が、刀を6本持ったまま()()()した事で。

 

「(何故だ⁉︎この状態ではガードする事が出来ない筈⁉︎)」

 

「今までの俺とは…違うんだよ‼︎」

 

そう言うと憑友はガードした状態からそのままはじき返した。

 

現在の憑友がなっているのは戦国BASARAの伊達政宗。だが、彼は基本的に六爪流の状態ではガードする事が出来無いどころか、防御力も低下するのである。しかし、今のはガードしたのだ。

政宗の姿は白十字ノ姿。それは死装束の証。

その本気は生半可では無い。

 

激しい雷の攻防…

片や雷のオーラを使って戦う俊敏の雷。

片や雷の闘気を纏って戦う逆鱗の雷。

 

「「うおおおおおお‼︎」」

 

兄弟喧嘩はその地から足を離れ、空へと駆け上っていった…




次回

想い〜託されしもの〜

第2弾。ゲーム版です。以下の中から選んで下さい。1位の作品とのコラボ回を作ります。 尚、一部ですが、略称名で入っているので注意下さい

  • ペルソナ5(2016)
  • ゼノブレイド2(2017)
  • アズール・レーン(2017)
  • アリス・ギア・アイギス(2018)
  • リリスパ リリフレ(2019)
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