戦姫絶唱シンフォギア〜とある戦士の物語〜   作:かもめカメ

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本編終わってないけど、取り敢えず更新!
今度、作者が新しく書く予定の作品のキャラ登場回。
まぁ言うなれば、スーパー戦隊/仮面ライダー/プリキュアで言う所のバトンタッチ回です。



SPファイル:1 始まりは突然に

いつもと変わらぬ日常。

そんな中…とある森では奇妙な唸り声がしていた。

 

 

ーーーそんな中ーーー

 

いつもと変わらぬ日常。

だが、響はげんなりとしていた。

理由は言わずとも分かると思うが…

 

「あぅ〜…私、呪われてるかも…」

 

「いつもの事でしょ?」

 

「つか、久しぶりに聞いたな…そのセリフ」

 

そう言いながら響と未来,そして憑友は夕焼け色に染まる空の下を歩いていた。

どうやら響がやらかしたようだ。

 

「大体、テストで赤点取るか…普通」

 

そう言いながら憑友は今回の件に関して話し出す。

実はほんの一週間前に学校にてテストもとい中間考査が催されていたのだが、いかんせん…響は俗に言うニガテ項目があまりにも多く、その結果、惨敗を喫していた。

因みに未来と憑友は共に成績優秀で、憑友は学年内でトップに君臨している秀才である。

その中で響はなんとか赤点補習を受け、今日漸く全ての項目の補習が完了した故、今日で漸く肩の荷が降りたのだ。

それ故、今の響はげんなりになっていた。

因みに響と同じ勉強がニガテだったりする後輩組はと言うとクリスとロックによる優しくもスパルタな感じの勉強会が功を奏したのか、中々の成績を収めていたりする。

 

そんな3人の頭上から何か…と言うよりカードのような形をした何かがヒラヒラと風に揺られながら落っこちてきた…

それは徐々に重力に従うかのように落ちるスピードが速くなり、最終的には…

 

コツンッ‼︎

 

「痛っ⁉︎」

 

ものの見事に響の頭目掛けてカードの角っこがクリーンヒットした。

それを見た未来は「大丈夫?」と心配しているのかどうかも疑わしいような発言をしながら響を心配させる。それに対して響は「なんか、冷たくない⁉︎」と心の声が出そうになるのをグッと我慢しながら「へいき、へっちゃら」と父譲りの言葉を以ってなんとか返事する。

それを見ていた憑友は「やれやれ」と呆れていると、響の近くに何かがあった。

それは先程響とごっつんこしたカードであった。

それを手に取った憑友はカードの図面をよく見た。

そこには真ん中に虹色の球体のようなイメージを冠するイラストが真ん中にあしらっており、周りはそれに脈打つかのような波動の模様が描かれていた。

 

「なんだ…これ?」

 

不思議に思い、カードの裏面を見た瞬間、憑友は驚愕した。

それに気づいた未来と響も憑友が以っているカードを覗き見するとそこに描かれていたイラストを見て驚いていた。

それは…

 

「なんで…?」

 

「嘘…」

 

「なんで…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

響が描かれているんだ…⁉︎」

 

自分の恋人である響が、シンフォギアを纏った姿で右手を上に掲げるポーズをしたバストアップのイラストが描かれていた。

 

 

 

〜〜〜〜〜〜

3人は急いでこの事を源十郎の元に赴き、話をした。

尚、クリスやロック,調・切歌・陰陽兄弟,逝都・馬燈がこの場に揃っていた。

翼達『Δウイング』は現在ライブステージの為、此処には居らず、彼女等のマネージャーである緒川・霊風・セレナ。更にSPとして零とライジンこと憑友の兄・黎雷もまた一緒に行った為、現在はこのメンバーでしかいないと言う状況になった。

そんな中で話は上の出来事へと話題を変えた。

 

「…つまり。響君の頭にこのカードがぶつかり、そしてそれが何なのかまでは分からぬと?」

 

「概ね合ってます」

 

「…それにしても、このカード…」

 

「無駄にカッコいいデス…!」

 

そう言いながら調と切歌は響が描かれているカードのイラストを見てそう呟いていた。

確かに、カードのイラストに描かれている響は性別は元より女の子なので、格好も戦う美少女の姿なのだが…ポーズが右手の拳を上に掲げたポーズをして、尚且つ今にも動き出しそうなたなびくマフラーが後押ししたのか、イラストに描かれている響は「可愛い」と言うよりも、「カッコいい」と言う印象が多く出ていた。

現に響が苦笑いを取っている中、隣に座っている未来が顔を俯いてモジモジしている。俗に言う「濡れてきた」と言うものである。

大切な幼馴染があそこまでカッコよく描かれていたのか、未来は拾った日にオカズにしていた事は此処は敢えて言わないで置かなければいけない。

そんな未来の様子を見た憑友は完全に呆れていた。そして心の声では「(響にゾッコン過ぎだろ…未来)」と言っていたのは言うまでも無い。

 

「それにしても、この『音』ってなんだ?」

 

そう言いながら光聖希は響のイラストの下に書かれていた文字を指差した。

そこには黄色のクリスタルのイラストの中に「音」と表記されていた。

それについては憑友達も調べていた。

だが、分かった事はただ1つ…これが「『英雄石板』の一種では無い」と言う事だけだった。

英雄石板には、英雄と呼ばれた者達の全体像と、英雄へと至った時に用いた風景、その者達の【肩書き】、そしてその人物の名前が描かれている。

例として、憑友のパートナー英雄であるキリトと、他の英雄であるなのは、士郎の3人をケースとして用いるとこうなる。

 

キリトの場合

全体像…キリトが英雄として呼ばれる様になった印象であるコート・オブ・ミッドナイトの衣装と、愛剣・エリシュデータ/ダークリパルサーを持ちながら、斬り掛かる場面。

 

風景…第75層〔魔王戦〕

 

肩書き…【黒の剣士】/名前…キリト

 

 

なのはの場合

全体像…隊長としての風格で、インテリジェントデバイスであるレイジングハートを所持し、尚且つそれをカード前方に向けて放とうとしている場面。

 

風景…聖王の『ゆりかご』の中枢部

 

肩書き…【A・O・A(エース・オブ・エース)】/名前…高町なのは

 

 

士郎の場合

全体像…青と白地のジャージを着ており、左顔から魔術回路が露見しており、両手には夫婦剣『干将・莫耶』が腕を交差させて持っている。

 

風景…固有結界『無限の剣製』

 

肩書き…【半人前の魔術師】/名前…衛宮士郎

 

となっているのである。

だが、今回の件にて見つけたカードには、名前こそは有ったけれど、違う点がいくつか有った。

それは以下の4つである。

 

①【肩書き】が無い

 

②人物像がバストアップまで。

 

③人物の下に漢字一文字が入っている。

 

④漢字一文字とイラストの背景が同色。

 

と言う事だけだった。

 

「もしかすると…誰かの落とし物だったりするデスか?」

 

と、切歌がそう提言するが、

 

「それだったら、なんでこの(バカ)の頭の上に来んだよ」

 

「それに、空から落ちて来たんだ。普通じゃ無理な話だ」

 

クリスが響に向けて指を指して説明し、そこに追い打ちとばかりにロックの正論によってそれは無かった事になった。

因みにクリスに指を指された響は「また私のこと、バカって言った⁉︎」と拗ねているがこの際、ほっといた方が良いだろう…いつもの事なので。

 

だが、ロックの正論は確かかもしれない。

 

空から落ちて来たと言う事は、「誰か」が空から落としたと言う事になる。

だが、もしもこのカードが大事な物なら、こんな事はしないに等しい。

飛行機やセスナ機での搭乗時は完全に窓は閉じられているし、ドアも開けられない様にロックされる。

スカイダイビングの場合は例外だが、それでも大切な荷物は基本的に離陸する前にスタッフに預けられるのが常識だ。

それに何よりも、このカードが落ちて来た場所の半径5km圏内は基本的にスカイダイビングをする場所としては悪い環境下である。

基本的にスカイダイビングは着陸地は主に広大な草原が生い茂る所を目印としているが、カードが落ちた場所の圏内にはそんな場所は存在しない。有ったとしても森がちらほらある程度で、とても着陸する場所では無い。

よって、この場合、切歌が述べた提言はロックによって悉く覆されたのである。

 

振り出しに戻されてしまった一行。そんな時、部屋のドアが開く音がしたので振り返るとそこにはキャロルとエルフナインが一緒に登場した。

 

「此処に居たか」

 

「キャロルちゃ〜ん‼︎」

 

そう言いながら響はキャロルに抱きつく。

キャロルは必死に抵抗するが、拳で戦い、拳で繋ぐ響故、こんな場所でも握力があまりにも強い為、完全にビクともしないのである。

無駄に力を使いおって…。

それを見ていた一行は逆に黙りを決めていた。

何故なら、未来さんがMIKUさんになっており、今にも嫉妬と言う名の炎がキャロルに襲いかかろうとしていた。

それを見たキャロルは怖気づくのも無理は無く、未来を見たエルフナインはキャロルから離れ、源十郎の後ろに隠れてしまっていた。

…いつもの光景である。

 

「取り敢えず…落ち着け」

 

「痛っ⁉︎」

 

そう言いながら響を止めたのは憑友であった。

此処に来ての救世主の登場にこの場の空気は一気に緩和した。

そんな憑友にキャロルは「あ、ありがとう…」と呟くが、内心は憑友に対して結構デレていたりする。…まぁこの話は何れにして。

 

「それで、2人は如何して此処に来たんだ?」

 

憑友の発言で我に返るキャロル(錬金術師ちゃん)エルフナイン(ホムンクルスちゃん)

 

「実は最近、とある森にて、奇妙な唸り声が聞こえると言う案件が来ていてな」

 

「奇妙な唸り声?」

 

…嫌な胸騒ぎがする瞬間だった。

 

 

 

ーーーーーー

その頃、とある奇妙な唸り声が出ていると言われる森に、1人の青年が歩いていた。

ブラウンのウエスタンハットと、黒混じりのブラウンのコートを羽織った青年だった。

だが、よく見てみると羽織っているのはそれだけで、中身はと言うとなんとスーツだった。しかもご丁寧にネクタイまでビシッと締まっている。

 

「此処に居るのか…

しかし、参ったな…」

 

そう言いながら青年は溜め息を零しながら、腰に装着されていたホルダーらしき物を取り出した。

そこには先程響と憑友達の間で話し合っていた響のカードと同じデザイン風に仕上げられたカード達がズラリと入っていた。

そのカード達をサラサラと見る青年。

 

「やっぱり無い…

 

 

何処にやったんだ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

"響さん"のカード…」




次回

謎の唸り声を聞いた憑友一行。
そして現れたのは見た事もない生物だった!

そしてピンチになったその時に現れたのは…!

次回
SPファイル:2 巷で噂の通りすがりの風来坊

第2弾。ゲーム版です。以下の中から選んで下さい。1位の作品とのコラボ回を作ります。 尚、一部ですが、略称名で入っているので注意下さい

  • ペルソナ5(2016)
  • ゼノブレイド2(2017)
  • アズール・レーン(2017)
  • アリス・ギア・アイギス(2018)
  • リリスパ リリフレ(2019)

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