戦姫絶唱シンフォギア〜とある戦士の物語〜   作:かもめカメ

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SAKIMORIこと翼さんと、片翼・奏さん。
今回はそんな2人をメインにしたお話です。


第43話 防人の想い

ーーーーーーSIDEto翼

「翼さ〜ん!早く早く〜!」

 

「お前な…」

 

立花と響がそう言って私の事を待っていた。

カラオケに行った後、色んな所を周って来て、最後は憑友と立花が時間を見て、「ぜひ来て欲しい場所がある」と言って連れて来たけれど、流石に階段が長くて、私は直ぐにバテてしまった。

それに対して私以外の5人はあっという間に1番上まで登りきっていたのは正直驚いている。

 

「どうして5人はそんなにも元気なんだ?」

 

私は上にいる皆にそう聞いてみると、

 

「翼さんがへばり過ぎなんですよ!」

 

と、立花が言って、

 

「今日は慣れない事ばかりでしたもんね」

 

と、此方は小日向が言っていた。

 

「ま!俺達は日々の鍛錬を怠らないぐらいにメキメキと蓄えてますからね!」

「おうよ!」

 

小日向の後を続け様に浅岡と一走がそう言った。

そして肝心の憑友はと言うと、

 

「皆、全員が同じと言う訳じゃないんですよ」

 

そう言いながら、私に手を差し伸べて来たので、私はその手を掴むと、憑友が手を引っ張ってくれた。

 

「誰にだって得意不得意があるんですよ。

(あのバカ)は身体を動かすのが取り柄な脳筋タイプ。

未来は皆んなにとっての大事な居場所。

逝都と馬燈は、頼り甲斐のあるダチで、

俺は…まぁ、化け物と呼ばれても可笑しくない変な人だと思ってくれても良いかな〜なんて」

 

そう言いながら、頭の後ろに手を回しながら頭を掻く憑友。

そうか…誰にだって、得意不得意はあるものね。

私だって、歌を歌うのはどちらかと言えば好きだけど、

整理整頓や料理はどうしても苦手だからな。

それに、防人としてこの身を剣として鍛えあげたのだが、今回のデートでは何分勝手が違ったのかもしれないな。

 

「お!見ろよ!」

 

と、私が1番上にあった場所を見ていたら、浅岡が展望台の方を向いて呼んでいた。

なんなのだろうかと思っていたら、立花に連れて行かれて、私はその光景を見てみた。

 

そこには、海と山と、紅く染まった夕焼け空と、

多くの人達が住む都市、そして…

2年前に行われた《ツヴァイウイング》のライブ会場が目に映った。

 

様々な色のコントラストが冴えていた。

すると立花がその街並みの光景に指をさした。

 

「彼処が、皆んなと待ち合わせした場所です。

皆んなと遊んだ所も、そうでない所も、ぜーんぶ!

翼さんと霊風さんが救って来てる世界なんです!」

 

「私と霊風さんが…⁉︎」

 

「そうですよ」

 

そう言うと私の右隣に憑友がやって来て、話を続ける。

 

「翼さんや霊風さんだけではない。あのライブ会場前までは奏さんも一緒になって救って来ていた世界なんです。

だから、知らないなんて言葉…言わないで下さいね♪」

 

憑友…ありがとう。

 

「でも、出来れば…奏さんにもこの光景を見せてやりたかったな〜!

これから色んな出来事が起こるかもしれない…

それってワクワクしませんか⁉︎」

 

ワクワク?

 

「『英雄』達だって、大切な者がいたから、『英雄』になれたんです。

自分もいつか、その『英雄』達を導く師者としてではなく、

『英雄』として、呼ばれたいなぁ〜て、思ってるんです!」

 

『英雄』達を導く…のでは無く、自ら『英雄』として前に立ちたいか…

憑友らしいな。

 

「ふっ」

 

「あ⁉︎今、笑いましたね⁉︎」

 

「す、済まない」

 

「あぁ〜あ…憑友がトップアーティスト『風鳴翼』を苛めた〜!」

 

「って、ちょっと待てよ!逝都!」

 

「世界中の翼ファンが黙っちゃいられないぞ〜」

 

「馬燈まで⁉︎」

 

「と言う訳で、代表として響ちゃん!1発ガツンとお見舞いさせてやれ!」

 

「よぉ〜し!」

 

「って、ちょっと…⁉︎響?」

 

「翼さんのファンとして…1発殴られろ〜!」

 

「ジャイ○ンか⁉︎お前は⁉︎ってか、手を振り回しながら追いかけてくるな〜⁉︎ってか、なんでさ〜⁉︎」

 

そう言うと立花が憑友を追いかけまわしていた。

あんなので良いのだろうか…」

 

「大丈夫ですよ。いつもの事ですから。響も憑友も、逝都と馬燈も、勿論私も皆んないつもと変わりませんから」

 

そう言いながら、小日向が私の隣にやって来た。

 

「…本当にほっといて良いのか?」

 

私が目にしたのは、完全に女の子の力とは思えない程の威力で、ガンガンと地面にクレーターを作っていく立花と、それから必死になって逃げる憑友の様子と、

それを遠くから見ている一走と浅岡の4人がいたが、

 

「大丈夫ですよ…多分」

 

多分か…。…まぁ、大丈夫だろうな。あの2人なら…

叔父様の所で修行していたのだから、大丈夫だろう。

…色んな意味で。

 

 

でも、この景色が奏と霊風さんが見てきた世界だと。

2人と私が救ってきた世界なんだと言う事を初めて知れたのかもしれない…

 

ーーーーーーNO SIDE

一方、憑友達の元から立ち去った霊風は二課本部へと帰ってきていた。

そして霊風は今、とある部屋の前にやって来ていた。

 

「…」

 

コンコンッ!

 

『?誰だ?』

 

「俺だ。奏」

 

そう…奏の部屋だった。

霊風に気付いたのか、奏は「少し時間をくれ」と言うと部屋の中からごちゃごちゃした音が流れた。

そして其れが終わったと同時に、ドアがガチャリと鍵が外れる音がして、奏が顔を出してきた。

 

「…取り敢えず、待たせたな」

 

「お前は何処ぞの【伝説の傭兵】さんか?

…取り敢えず邪魔するぞ」

 

そう言うと、霊風は奏の部屋へと押しかけた。

奏の部屋へと入った霊風は見た目は其れなりに綺麗にしているなと思いつつも、()()()を見て、奏が何をしていたのかをすぐに見破った。

すると、鍵をかけ終わった奏が来たので、霊風は話をし始めた。

 

「奏。お前…此処で何をしていたんだ?」

 

霊風はそう質問してきた。

 

「別に?何もしてねぇよ。強いて言うなら、此処最近本当に散らかしていたままだったからさ。霊風が来たから慌てて片付けたんだよ」

 

「…そうか」

 

そう言うと霊風はソファに座った。

奏は一応安堵の息を心の中で零していたのは言うまでも無かった。

 

そして奏はソファ近くに設置してあるベッドにダイブした。

すると、霊風は先程の話の続きを言い放った…

 

「…ならさ。

なんで…デスクの引き出しの所から…

 

()()()()が出っぱなしなんだ?」

 

「⁉︎」

 

霊風に言われ、奏は『英雄石板』の解析装置が設置されているデスクの引き出しを見てみると、そこには、オレンジと青、緑の三色の糸で編んであったミサンガが端っこだけ顔を出していた。

 

「お前、あれ付ける時はいつも、ライブ会場だったり、レコードスタジオだったり…

歌を歌う時以外は全くつけないからな」

 

霊風はそう言い放った。

 

実は奏は霊風と出会い、霊風から16歳の誕生日の時にプレゼントとして先程のミサンガを貰ったのだ。

その三色の色は其々、

オレンジが奏、青が翼、

そして緑が霊風の3人をイメージしたカラーリングであった。

 

更に言えば、霊風お手製であった為、奏は霊風と出会ったきっかけである物として、

歌を歌う時以外は全くつけないようにしていたのだ。

逆に言えば、レコーディングやライブ等、歌を歌う時は必ずと言っても付けていたのだ。

勿論、2年前のライブ会場の時も付けていたのだ。

ただその時はライブ衣装以外の物を身に付ける事が出来なかった為、自分の手元に忍ばせていたのだ。

 

その話を聞いた奏は少し顔を俯いた。

 

「…別に俺がとやかく言うつもりはねぇよ。

寧ろ、歌って欲しいんだ。翼の為にも…そして、お前の為にもな」

 

「霊風…」

 

「憑友の奴、言ってたぜ?『いつか自分も奏さんみたいな人の心を熱くするアーティストになってみせる!だから、その間までに歌を辞めないで下さい』ってな」

 

「!」

 

霊風の言った言葉に奏は涙を流していた。

自分はこんなにも迷惑を掛けているんだなと。

そして、そんな自分を信じてくれている人がいると言う事に。

 

「俺もさ。お前と翼の曲…

また聴きたいんだ」(^∇^)

 

そう言いながら、奏に向かってハニカミスマイルを見せる霊風。

其れを見た奏は意を決して、自分のすべき事を成し遂げようとしていたのであった。

 

奏の様子を見た霊風は蚊帳の外になりそうだと感づくと、そのまま部屋をこっそりと抜け出して行った。

 

ーーーーーーSIDEto霊風

奏も、これで漸く歌と真剣に向き合ってくれるだろうな。

最も、彼奴は元から真剣に向き合っていたけれど、今回はそれ以上の真剣さが見れてよかったよ。

 

「…」

 

…何だよ。無口のまま現れやがって。

お前のそう言う性格、俺は嫌いなんだぜ。エルエルフ。

 

「…お前に言うつもりはないからだ。其れだけは忘れるな」

 

そう言うとエルエルフはカードケースの中へと消えた。

 

エルエルフ

奴は、自分が『英雄』になる前に自身の中で唯一とも呼べる大切な「友達」を失った者。

かつてはその「友達」を自分にとって都合のいい「駒」か「犬」のように扱っていたと言っていたが、その存在の最期の時に「友達」と呼んでいたそうだ。

以来、奴はその友達の事を唯一の友達として存在し続けているそうだ。

 

こう言う青春ものは涙脆くて泣けるんだよな…( ; ; )

 

と、其れは良いや。

 

俺は奏の部屋を抜け出して次に向かって来たのは…

 

「随分と遅かったわね♪」

 

「…うるせぇな。そんな物、俺の勝手だろ?櫻井女史」

 

俺は櫻井女史のいる研究部屋へと足を踏み込んでいた。

そして櫻井女史の目と鼻の先には、響と憑友の写真が山程貼ってあった。

 

「…で?いつ()()を動かすんだ?」

 

「近い内にね」

 

「…そうかよ」

 

そう言うと俺は此処へ来る際に自販機で購入した缶コーヒーを机に置いて、そのまま部屋を後にした。

 

もうすぐ動き出すのか…

 

なら、最後くらいは彼奴らと歌いたいな…

 

翼と奏と3人で…

 

ーーーーーーNO SIDE

 

「え⁉︎復帰ステージですか!」

 

学校の昼休みの時間、響はそう言った。

実は翼から響と未来と憑友の3人を呼び出したので、何かあったのかと思っていたら、翼が10日後に開催されるアーティスト達の祭典

通称【アーティストフェス】に急遽参加する事が決まったのだ!

この【アーティストフェス】が翼にとってあの日以来の復帰ステージとなったのだ。

 

「だから、俺達にチケットを…!翼さん此処って…」

 

そう言いながら憑友は裏面を見てみると、見た事のあるライブ会場を見て、響も裏面のチケットを見て目を見開いていた。

憑友は翼の方に目を向けると、翼は其れを察し話をした。

 

「立花にとっても辛い場所だな。憑友に至ってはあまりにも辛い場所だな」

 

「…ありがとうございます翼さん」

 

「?」

 

「響?」

 

「響…」

 

翼の言った一言に、響は逆に感謝していた。

其れを聞いた残りの3人。

すると響が話をし始めた。

 

「いくら辛くても、過去は絶対に乗り越えていけます!」

 

「…そうだよな…!

俺だって、いつまでも過去に囚われている訳じゃ無いんです!

過去の積み重ねがあるから、未来への道があるんです!」

 

「立花…憑友…ありがとう。

 

私もそうありたいと思っている…!」

 

響と憑友の話を聞いた翼は自分の目標の為に、今新たな一歩を踏み出した…

 

片翼でも飛べるように…何処までも…!




憑友「『英雄』達を紹介するこのコーナー」
「今回は霊風先輩がロックと共闘した際に変身した青年の魂、
刄更を紹介しよう」

刄更/カード名【神速剣術使い(インフィニットスレイヤー) 刄更】
属性/闇&光・人間&魔物・斬・剣
光と闇。相対属性を両方持っている『英雄』
人間と魔物、両方の血が流れているが、基本的には温厚。
だが、妹の為ならその手を血で染める事も躊躇わない。

憑友「妹想いの『英雄』か。なんか良いな…
俺もそう言う大切な者を守れる『英雄』になりたいな…!」

次回

"逆光のフリューゲル"

憑友「このサブタイトルって…まさか⁉︎
と、兎に角また次回!」

2016/6/30までに出たキャラが一応参戦してますが、7/1以降のキャラが今の所、出ていません。なので、以下の作品から選んで下さい。 1位のタイトルは外伝として投稿しようかと思います。

  • けものフレンズ(2017)
  • バトルガールハイスクール(2017)
  • はたらく細胞(2018)
  • SSSS.GRIDMAN(2018)
  • 盾の勇者の成り上がり(2019)
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