戦姫絶唱シンフォギア〜とある戦士の物語〜   作:かもめカメ

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遅くなりましたが、投稿いたします。


第45話 両翼を導く風

謎の男、レフ・スピリットの出現と消息不明だった《ツヴァイウイング》の片翼、天羽奏のサプライズ登場に会場は一気にざわつき始めた。

 

翼はピンマイクとマイクの電源を落として、奏に色々と質問した。

因みに奏はピンマイクを装着していないので、マイクの電源だけ落とした。

 

「なんで奏が此処に⁉︎」

 

「そんなのは決まってる。私も歌を歌いたいからさ」

 

「今迄拒絶反応があったんじゃ…⁉︎」

 

「憑友とその友達のおかげさ」

 

「え?」

 

そう言うと奏が説明に入った。

 

「私は今のままで良いと思ってた。

けど、彼奴らに逆に励まされちゃったんだ。

歌を歌いたい。

この歌で、たくさんの人を救いたいって。

そう言う感情を出してくれた憑友と響には感謝しないとな」

 

「立花と憑友が…」

 

「それに霊風にも言われたんだ。

『お前と翼の歌、2人が一緒に歌う所をまた聴きたい』ってな」

 

「霊風さんも…⁉︎」

 

『もう良いか。流石に苛立って来たぞ!』

 

そう言うと翼と奏は中央にいたレフ・スピリットに顔を向けた。

すると奏は翼の耳元で呟いた。

 

「あれ、霊風なんだけど…彼奴、厨二病なんだよな…」(-。-;

 

「厨二病?何かの病気なの?」

 

「あ、いやそうじゃなくて…」

 

奏がそう言っていると、

 

『この肉体はあの《フレンドリーマネージャー》と呼ばれている男、精妖霊風の身体を乗っ取っている。だが、お前達2人の歌を聴けたなら、私はすぐにこの男の身体からすぐに立ち去り、そして成仏してやろうではないか!』

 

完全に役にハマっている霊風がそこにいた。

それを見た奏は溜め息を零しながら呆れていた。

 

「兎に角、私達の歌を聴かせればそれで良いから」

 

「ど、如何やって⁉︎」

 

「大丈夫さ…私と翼。

両翼揃った《ツヴァイウイング》は何処までも飛べるだろ?」

 

「!…うん!」

 

そう言うと2人はマイクの電源を付けて、マイク越しに観客に話しかけた。

そして奏は自分が如何して今の今まで表舞台から姿を消したのかを話し始めた。

 

「私は2年前のあの日、自分のファンの1人によって命を救われた。

けど、それを代償にそのファンはこの世から逝ってしまった…

私はその後悔の念に囚われて、今の今までマイクを持つ事すら出来なかった…!」

 

それを聞いた皆は驚きを隠せなかった。

観客にいた未来,逝都,馬燈の3人はその事情を知っていたので、真剣に話を聞いていた。

 

「だけど、私はそのファンの親友と名乗る女の子と、そのファンの家族に言われたんだ…

 

『貴方が歌ってくれていた方が良い』って。

『その方が、あの子の為にもなるから』と言って来た。

だから、私はその言葉を聞いて、私はその子の為に歌う事にした!

こんな私だけど、赦してはくれないだろうか⁉︎」

 

奏の話を聞いた皆は沈黙が続いていく。

 

しかし、1人の拍手が聞こえて来た。

それを境に、1人、2人、4人、8人と、徐々にその拍手をする人が多くなり、終いには

 

「お帰りなさい!奏さん!」

「貴方と翼さんの歌をもう一度聴かせて‼︎」

 

と、奏を歓迎する声が聞こえて来たのだ。

それを聞いた奏からは涙が溢れてきていた。

 

『(奏…お前には居場所があるんだ。こんなにもお前の事を待ってくれている人が居るのだから…!)』

 

レフ・スピリットになりきっていた霊風は心の中でそう呟いた。

 

『(さぁ…ショータイムだ!)さぁ!この歓声の中で、この俺の心に響く歌を歌ってくれ給え!

風が鳴りし翼と天へと奏でる羽よ!

その2つの《ウイング》で、この俺の心を響かせてくれ!』

 

そう言うと霊風は手元に持っているスイッチを押した…!

 

するとそこから2人にとっても、観客の人達にとっても懐かしい曲が流れてきたのだ!

 

「おい⁉︎この曲って…!」

 

「ああ!間違いない!」

 

逝都と馬燈の2人はこの曲のイントロを聞いて、すぐにこの曲が何かがわかり、未来は目を輝かしていた。

 

そして奏と翼の2人はその曲を聞いて、顔をあわせると頷きそして、マイクを握って、歌い出した!

 

曲名は"逆光のフリューゲル"…翼と奏、《ツヴァイウイング》の代表曲であった…!

 

(挿入歌「逆光のフリューゲル」ツヴァイウイング)

 

そして会場のオーディエンス達が曲を聞き始めるや、其処から一気にヒートアップしていた!

 

「!」

 

それを見ていたトニー・グレイザーは驚きを隠せなかった。

これ程までに観客と一体となったライブを見た事が無かったのだから。

 

その歌を聴く霊風は、

 

『(お前らはやっぱり2人で一緒に飛ばないと意味がないんだよ。

俺はお前達を支えてきたのは何故か分かるか?

 

俺はお前ら《ツヴァイウイング》のファンだからさ。

だから、俺はお前達の事を献身的にサポートしてきたんだ…

お前達は2人揃って《ツヴァイウイング》なんだぜ!)』

 

そう心の中で呟いていると、あっという間に歌が終わっていた。時間の流れはあっという間だった。

 

そして歌が終わったと同時に、霊風はそのまま闇夜に紛れると、すぐに仮面やローブを外して、ステージの上に戻って来た。

 

「皆んな!ありがとう!皆んなのおかげで、あのレフ・スピリットとか言う奴は俺の身体から抜け出て、そのまま成仏していった!

これも《ツヴァイウイング》の歌と、そして何よりも観客のオーディエンス達の応援で起きた奇跡にありがとう‼︎」

 

そう言いながら霊風は会場の観客達に手を振る。

するとそこから観客から

「兄貴ーー!」

「霊風様ーー!」

と、黄色い歓声が上がっていた。

 

「お詫びも兼ねて!この俺からお前達に熱い歌をプレゼントしてやるぜ!」

 

その一言に会場が揺れるほどの大盛況を見せた!

 

すると霊風は手元のスイッチを押した。

 

(挿入歌「ignitedーイグナイテッドー」T.M.Revolution)

 

霊風の歌を聴いた皆は先程までの応援を遥かに越すテンションを上げて、ライブ会場全体を揺らす程にまで、ヒートアップした!

 

そして霊風は歌いながらステージ上へと上がり、そしてステージで2分も満たない内に歌いきってしまった。

それでも、観客達のテンションは上がり、終いには

 

「アンコール!アンコール!」

 

観客達からのアンコール節が炸裂した。

 

「良いね良いね〜!そうこなくちゃ!

じゃあ、アンコールは特別な歌を聴かせてやるぜ!もしかしたら、今夜限りのタッグ!

《ツヴァイウイング》とこの俺、《フレンドリーマネージャー》こと精妖霊風のコラボソング…聴かせてやるぜーー‼︎」

 

霊風の一言で観客達は最高潮に高まっていた!

だが、急な展開に奏と翼は困惑していた。

何せ、急に3人で歌える曲など作ってもいないから。

 

すると霊風がマイクの電源を切って、2人に話をした。

 

「憶えてるか…?

俺と出会って、ある程度余裕が出来た時の事を…」

 

そう言うと、3人はその時の出来事を思い返した。

 

ー回想ー

その日も無事にアーティスト活動と共にノイズの掃討もし終えた3人。

 

『ふぅ〜!今日も絶好調だったな!』

 

『うん。そうだね』

 

『つれないな〜翼〜』

 

『ちょっ⁉︎奏⁈』

 

相も変わらず2人はいつも通りの展開となっていた。

するとそんな2人の近くで鼻歌を歌っている存在がいた。

 

『♪〜♪〜♪〜』

 

『?何の歌なんだ、霊風?』

 

それは霊風であった。

 

『ん?あぁ…

俺がいた世界で俺が特に好きだった歌手の歌なんだ…

その人は、様々な歌を歌っていながら、喜怒哀楽を表現したような歌を歌っていたんだ』

 

『へぇ〜…!どんな人なんだ?』

 

『…居ないよ』

 

『『え?』』

 

霊風の衝撃発言で2人は驚愕していた。

当然だ…霊風は元を正せばこの世界の人間では無い。

以前、霊風の話をしたが、霊風は転生者《リターナー》である。

故に前世の記憶を持っており、その時の記憶からその歌手の歌を歌ってみせたのだから。

 

だが、霊風が転生者である事をこの時の奏と翼は知らない。

もちろん、現在ライブ会場にいる今の2人にも未だに明かしていない。

なので、その歌の持ち主がいないと言う事実を霊風は正直に言っただけなのである。

 

その話を一部抜粋して本当なら霊風は話した。

 

『ならさ…あたいと翼と霊風。3人の組曲作ろうぜ!』

 

『え⁉︎』

 

すると突然、奏の口から発した言葉に霊風は驚いていた。

翼の方も、うんうんと首を縦に振っていた。

 

『…しゃあねぇな…!やってやろうじゃねぇかよ!』

 

『そうこなくちゃな!』

 

こうして3人は暇を見つけてはその歌の歌詞作りに翻弄した。

そして数ヶ月かけてようやく完成し、歌に必要な音色や音程も無事に完了した。

そしてそれを本当ならあの日…2年前のライブ会場で皆にお披露目しようとしていたのだ。

 

だが、結果的にノイズがそのライブ会場を襲撃、

奏が『絶唱』を放って、虫の息となった所を憑友によって蘇る代わりに憑友が死に、

そしてその負の感情に呑まれた奏はマイクを握る事は勿論、歌を歌う事が出来なくなり、その歌詞は御蔵入りとなってしまったのだった…

 

ー回想endー

 

その思い出を思い出した2人はまさかと目を合わせた。

それを察した霊風は、

 

「そのまさかさ!」

 

と言うと手元のスイッチを押した!

 

すると会場のライトが彩りの色を見せながら独特のリズムを発し始めた!

そしてそのイントロを聴いた2人はすぐにマイクの電源を入れ、霊風も同様にマイクに電源を入れると、2人の間に割り込み、そして歌った!

 

(挿入歌『Preserverd Roses』

T.M.Revolution&水樹奈々&高山みなみver.)

 

3人の歌声が聞こえてくると、会場のテンションは大きく響いた!

まるでその歌声だけで、今自分達がいるライブ会場を崩壊させる事が出来るかもしれないほどの黄色い歓声が飛び交っていた!

 

そして歌のサビ部分に入ると、中央のオブジェから大量の火花と共に紙吹雪が舞った!

 

そして歌はラストを歌い上げ、あっと言う間に歌いきってしまったのであった。

 

「サンキュー!」

 

「皆んな、ありがとう!」

 

「皆んなの応援を、これからもよろしく頼むぜ〜‼︎」

 

そう言うと今回のライブは大成功を納めたのであった。

 

 

ーーーーーー

そして、ライブ会場を後にしようとしていたトニー・グレイザー。

するとそこへ「Mr.グレイザー!」と声が聞こえ、振り返るとそこには翼のマネージャーの緒川がいた。

 

「君か。今夜は早々にこの場から離れて、準備をしないといけないのだ」

 

その言葉の真意を聞こうとすると、それを察したのかトニー・グレイザーはこう語った。

 

「私の目は如何やら節穴の様だ。

こんなにも観客達の心を鷲掴みにする()()()()()()()()()をみすみす逃すとはな…!」

 

「‼︎それって…」

 

2()()の為の準備をしなくてはな…!」

 

そう。トニー氏は今までの自分の方針を変える一言だった…!

今までは翼ばかりにスカウトしてきたが、このライブにより、奏も一緒に面倒を見ると言って来たのだ!

それを聞いた緒川は、「ツヴァイウイングの2人を…宜しくお願いします!」と深々とお辞儀をし、トニー氏は最後に「《フレンドリーマネージャー》にもそう伝えておいてくれ」と言うと、そのライブ会場を後にしたのだった。

 

 

ーーーーーー

さて、時を遡る事数十分前の出来事へと戻ろう。

 

そこには、響と憑友と…

 

クリスとロック。

 

2人の《シンフォギア装者》と、同じく2人の《精魂導師》が、ノイズ達と激闘を繰り広げていた…‼︎




今回の『英雄紹介』はお休みです。

次回

赤と紅と橙と青/4人の共闘

次回は憑友と響が活躍します!
そしてついにあの少年の『英雄』の力が発動します…!

乞うご期待!

2016/6/30までに出たキャラが一応参戦してますが、7/1以降のキャラが今の所、出ていません。なので、以下の作品から選んで下さい。 1位のタイトルは外伝として投稿しようかと思います。

  • けものフレンズ(2017)
  • バトルガールハイスクール(2017)
  • はたらく細胞(2018)
  • SSSS.GRIDMAN(2018)
  • 盾の勇者の成り上がり(2019)
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