戦姫絶唱シンフォギア〜とある戦士の物語〜   作:かもめカメ

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第46話 運命が動き出す時

ここ最近…と言っても、1週間しか経っていないのだが。

それでも、ノイズが出現していない中で、

何時もと変わらぬ日常を謳歌していた憑友。

 

今日は朝から先生の許可を貰い、陸上部員達と共にランニングをしていた。

陸上部員と言えど、流石に女子校なので、メニューはやはり少なく感じていた。

なので、憑友はそのメニューの1.5倍の量を自分だけにすると黙々とそのメニューをこなしていた。

 

そして、最後のメニューが終わると近くのベンチに腰掛けた。

すると、

 

ピチャッ⁉︎

 

「ひゃあぁ⁉︎」

 

なんとも恥ずかしい声を上げた憑友。それを仕掛けた本人の顔を見てみると、そこにはなんと翼がいた。

 

「ご、ごめんなさい⁉︎なんというか…その…」

 

そう言いながら、翼の目が泳いでいる事に気がつくと、憑友は「良かったら、どうぞ」と何気なくベンチに座るように促すと、翼は俯きながらも、憑友の隣に座り、そして先程、顔に近づけさせた元凶の物、スポーツドリンクを手渡すと、翼は話をしだした。

 

「私が以前、入院していた事は知っているわよね?」

 

「?…まぁ…同じ病棟にいたんだからそうでしょうね」

 

「治療している時に私は、神様に出会ったんだ」

 

「⁉︎」

 

ーーーーーーSIDEto憑友

翼さんの一言で、俺は驚いていた。

このリディアンに入ってから、俺が九死に一生を得た時以外は全く以って話し合う事すら出来なかった神様が、『絶唱』を未遂とは言えど発動した翼さんと会ったと言う事に。

 

「その時、神様はお前を生き返らせるヒントとなる『英雄石板』の特徴を教えてくれた」

 

「!本当ですか⁉︎」

 

翼さんの一言で俺はまた驚かされた…!

神様は俺にはノーヒントで探せと言っていたからな。

すると翼は首を縦に振り、そして神様が言った俺が探さないといけない『英雄石板』の特徴を話してくれた。

 

「《竜を滅する剣》

《魔を穿つ弓》

《ふた振りの槍》

《銀の腕》

《女神の盾》

《女神の慈愛を受けし『鎌』と『鋸』》

《歪みし鏡》そして、

 

《槍の名を冠する『拳』》

 

それが、神様が言った憑友が探さないといけない『英雄石板』の特徴らしい」

 

全部で九つ。

 

《竜を滅する剣》

 

《魔を穿つ弓》

 

《ふた振りの槍》

 

《銀の腕》

 

《女神の盾》

 

《女神の慈愛を受けし『鎌』と『鋸』》

 

《歪みし鏡》

 

そして…《槍の名を冠する『拳』》…

 

駄目だ。さっぱり分からない。

一体誰の事を指しているのかすら分からない…!

 

だけど、おかげでかなりの数の『英雄石板』の数が除外された。

 

俺の手元にいる皆さんは全く以って関係が無いものが多い。

そして最後に言った特徴…

 

《槍の名を冠する『拳』》

 

これに心辺りはある。けれど…それは『英雄』になどまだ呼べない存在の筈。なんで神様はそれを欲しているんだろうか?

 

「!…済まない。今日はこの後、記者会見を開いている」

 

そう言うと翼さんが席を立った。

記者会見?何の?

 

「奏と一緒に《ツヴァイウイング》が世界進出をするので、その記者会見がこの後あるんだ」

 

!そうですか。

 

「おめでとうございます。

これで、ようやくと言った所ですね」

 

「後は、憑友が()()として戻ってくれたら、何もかもがハッピーエンドだがな」

 

「ははは…。…善処します」

 

そう言うと翼は少し小走りながら、その場を後にした。

 

()()としてか。

 

確かにな…尤も、それはあと4ヶ月と少しの後にその結末が分かる事なんだろうな。

 

そう思っていると、学校の校歌が聞こえてきた。

この学校の歌は好きだな。卒業したとしても、つい口ずさんでしまうかもしれない程の歌だな…

 

尤も、その間までに俺は神様の依頼を完了しないといけないんだけどな。

 

そう考えをつくと、俺は陸上部の顧問の先生に話をして、今日の所はこの辺で終わりにした。

 

ーーーーーーNO SIDE

憑友がランニングをし終えていたその頃、フィーネが根城を立てていた場所に向かっていたクリスは、その屋敷内の光景を見て、驚愕していた。

そこには無数の兵士が見るも無残な姿へと変貌を遂げていた。

そしてその内の1人の兵士の腕には米国の腕章があった。

如何やら米国兵の者達のようだ。

 

「一体、此処で何が…⁉︎」

それを見ながらクリスが屋敷を歩くと、後ろの扉からガトンと言う如何見ても可笑しい音が鳴ったので、後ろを振り向くとそこには超人すぎるOTONAこと風鳴弦十郎がいた。

 

「違う!私じゃない!やったのは…!」

 

クリスは弁明を試みようとするが、現れたSP達は自分の事など無視して、周りの状況を確認し始めた。

それを見たクリスの頭を弦十郎は手を置き、そしてこう語った。

 

「誰もお前達がやったなどとは思ってはいないし、疑ってもいないさ。

お前さんも、もちろん君のお義兄さんもな」

 

「‼︎」

 

「そして、この状況をやってのけたのは、俺達の傍にいて尚且つ、君達の傍にいた()()の仕業だ」

 

「え…」

 

「風鳴司令!」

 

するとSPの1人が妙な置き手紙を発見した。そこには

 

『Iloveyou.SAYONARA』

 

と書かれていた。

 

そしてSPの1人がその紙を取った。

すると何処からか奇妙な音が聞こえた。

まるで、何かの起爆装置が作動したかのように…!

 

「‼︎」

 

ーソウル!フォーム、アーチャー‼︎

Unlimited Blade Works!ー

 

熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)‼︎」

 

 

 

 

突然の爆発に弦十郎は咄嗟に近くにいたクリスを庇う。

 

SP達は咄嗟の判断ミスをしてしまい、大惨事になろうとしたが…

 

「⁉︎」

 

「怪我はないか?」

 

アーチャーの姿を借りたロックに助けられた。

 

そしてクリスは今の状況を確認し、そして弦十郎から離れた。

 

「なんでギアを纏えない奴が私を守るんだよ!」

 

「…俺がギアの有る無しに関係なく、

お前さんよりも少しばかり、()()だからだ」

 

「大人…」

 

そしてクリスがムキになって猛抗議を唱えていると、

 

「クリス」

 

「んだよ⁉︎こんな時…‼︎」

 

パシッ‼︎

 

『⁉︎』

「⁉︎」

 

突然、ロックがクリスの顔をビンタした。

突然の出来事に弦十郎達二課のスタッフも、

そして何よりクリスもまさか自分の義理の兄からビンタを貰うとは思ってもいなかった。

そう言うとロックはこう語った。

 

「お前が言ったその言葉は、こう捉えてるとも考えがつくぞ。

 

『私は自分のお父さんやお母さんの事も嫌いだ』って」

 

「‼︎」

 

そしてクリスと顔を向け、そしてクリスのおでこと、ロックのおでこがぶつかると目と目を合わせてロックは大声でこう語った。

 

 

 

「お前は自分の両親の事も否定するのかよ‼︎」

 

「⁉︎」

 

その一言。たったその一言だけで、クリスの目元から涙腺が溢れてきていた。

 

「クリス。俺はお前の義理の兄だから、こんな事言って腹が立つのは分かってる。けどな…それでも俺はお前の家族と一緒にいて、お前の事を少しばかり分かってるんだ。

お前は雅律義父さんとソネット義母さんの2人の事が大好きだって事は。

他の大人は嫌いだと思ってくれても構わない。

だけど、これだけは言わせろいや、言いやがれ…

 

『だけど、両親だけは大好きだ』と」

 

「⁈…うぅ…‼︎」

 

そう言いながら、クリスはロックにその身を委ね、ロックはクリスを自身の胸へと引き寄せた。

そしてクリスは泣いた。

どれだけの時間を要したのかは分からない。

けれど、それでもクリスが泣き止む頃には既に正午を迎えようとしていた。

 

「(私…やっぱりパパとママの言葉…大好きだよ…!)」

 

クリスの心の中はそれで一杯だった。

 

ーーーーーー

そして弦十郎達は現場を後にしようとした。

 

「やっぱり私は…」

 

「…来られないか。まぁ、それも良いだろう。

お前さん達はいつも2人ぼっちと言うわけでは無い。

いずれその道が俺達の道と交わるさ」

 

「ふっ…案外もう交わっていたりしてな」

 

「何?」

 

「俺と奴…人絆憑友は互いに認めたライバルであり、戦友だ。

それに変わりは無いさ」

 

「…ふっ。憑友の奴、俺が中での指揮を執ってる間に何処まで情報を集めているのやら…」

 

「憑友に会ったら、こう伝えてくれ。

『以前、話した情報の内、《カ・ディンギル》の方を教えても良い』とな」

 

「…用意周到なんだな」

 

「テロリストキラーたるもの、無計画でやりあう程、無謀な事はしない主義でな」

 

そう言っていると、2人は弦十郎から端末を受け取った。

曰く「限度額内なら、公共交通機関が利用でき、自販機にも適用されている」との事らしい。

因みにこれを受け取った時の霊風は、「(ta○poとS○icaの合体版かよ)」と心の中で呟いていたのは言うまでも無い。

 

「(『カ・ディンギル』…不気味な音が聞こえ始めてきたな。)後手に回るのは終いだ。此方から撃ってでる!」

 

そう言うと弦十郎達は来た道を逆走し、屋敷跡から立ち去った。

 

「…行くぞ。クリス」

 

「?何処にだよ…」

 

2人きりになったロックとクリス。すると突然ロックがクリスの手を握り、屋敷跡から立ち去った。

 

「…頼むぞ。達也」

 

そう言うとロックは霊風と憑友が持っていた『現界ブースター』と同型の奴を取り出し、腰のカードケースから達也のカードを挿入した。

 

するとブースターから光の粒子が現れ、それが形作り、そしてロックについてる『英雄』の1人、司葉達也が現れた。

 

「俺に用か?」

 

「あの屋敷を跡形もなく消してくれ」

 

「…分かった」

 

そう言うと達也は懐から愛機の拳銃・《SH(シルバーホーン)・トライデント》を取り出すと屋敷に向けてトリガーを引いた。

 

すると一瞬で、屋敷跡が何も無いさら地へと変貌を遂げた。

まるでそこに何もなかったかのように。

 

役目を終えた達也は「またな」と言い残すとそのまま消えた。

 

「これで、此処を訪れる者にとっては居心地が良くなっただろう。

俺達の居場所はこんな豪華な場所は嫌いだ。

寧ろ、あの狭いマンションのような場所が俺は好きだ」

 

「…変わってる…」

 

「お前も人の事が言えないだろ。この期に及んでまだ俺が作ったうさぎのぬいぐるみを持ってるんだから」

 

「⁉︎…そ、そ、それとこれとは話が別だろうが⁉︎」

 

「…あんなにもボロボロなのに、まだ持っていてくれていると言うのが可笑しいんだがな」

 

「べ、別に良いだろうが、そんな事⁉︎」

 

「はいはい」

 

そう言いながら2人は街の方へと歩いていく。

そこに待つ運命は、絶望のカウントダウンか。

それとも希望の始まりなのか…

 

それを知る者は此処にはいない。

 

 

そう…()()()()ね。




次回

情報

2016/6/30までに出たキャラが一応参戦してますが、7/1以降のキャラが今の所、出ていません。なので、以下の作品から選んで下さい。 1位のタイトルは外伝として投稿しようかと思います。

  • けものフレンズ(2017)
  • バトルガールハイスクール(2017)
  • はたらく細胞(2018)
  • SSSS.GRIDMAN(2018)
  • 盾の勇者の成り上がり(2019)
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