戦姫絶唱シンフォギア〜とある戦士の物語〜   作:かもめカメ

72 / 202
今回は少しアニメ準拠から少し弄ってます。


第60話 暴走再び

雪音とロックの活躍により、《カ・ディンギル》の第1射は月の完全破壊を食い止めた。

だが、その代わり、クリスとロックの2人はそのまま森の中へと落ちていってしまった…

 

その一部始終を見た響は泣きながら、地面に膝を着かせた。

 

ーーーーーーSIDEto響

 

せっかく仲良くなれたのに…こんなの…嫌だよ…嘘…だよ…

 

ドクン…

 

もっとたくさんお話ししたかった…

話さないと、喧嘩する事も、

今よりももっと仲良くなれるなんて事も出来なんだよ…

 

ドクンッ!

 

クリスちゃん…夢があるって。

でも、私、クリスちゃんの夢。まだ聞けてないよ…

 

「自分達を殺して、月への直撃を阻止したか。

ハッ!無駄な事を」

 

無駄な事だって…!

 

「見た夢も成せないとは…とんだ屑だな?」

 

ドクンッ‼︎

 

ーーーーーーNO SIDE

 

フィーネ(てめぇ)…!人の尊厳を侮辱しやがって!」

 

「笑ったか…!

生命(いのち)を燃やして…大切な者を守り抜く事を…!」

「お前は無駄とせせら嗤うか‼︎」

 

「おめぇ…!人の命をかってに弄んだ故に罵声をかけるか!

人に化けし化け物が‼︎」

 

そう言うと翼と霊風の2人はフィーネに其々の得物である、剣と槍の矛先をフィーネに向けた。

 

…ドクンッ‼︎‼︎…

 

「それが…」』

 

「「⁉︎」」

 

『「夢ごと命を踏み躙った人の言う事かーー‼︎」』

 

すると2人の間にいた響が立ち上がった。

だが、その姿はあまりにも変わり果ててしまっていた。

 

目が赤で、後は全て真っ黒に染まっていた。

 

かつて、《デュランダル》を護送した際に起きた"暴走"がここに来て発動してしまったのだ。

しかし、今回は以前とは違い《デュランダル》を所持していない。

つまり、響の負の感情によって、"暴走状態"が発動されたのだ。

 

それを見たフィーネは不敵で尚且つ妖麗な笑みを浮かべる。

フィーネにとってはそれは計算通りの展開だったのだ。

 

「響ちゃんを実験材料にしやがって!」

 

「⁉︎」

 

霊風の言った言葉に翼は目を見開く。

 

「実験?なんの事だか?」

 

「惚けんじゃねぇ!

《聖遺物》の欠片を体内に宿している響ちゃんの身体を、お前は実験材料にしたんだろうが!

それを利用して、お前は《ネフシュタン》と一心同体になったくせに!」

 

「⁉︎」

 

霊風の発言を聞いた翼はフィーネに向ける。

そんなフィーネの態度は妖麗で且つ不敵な笑みを浮かべていた。

それ即ち、肯定と言う意味でもあった。

 

『「Ugaaaaaaa‼︎」』

 

そう言っていると、響がフィーネに向かって怒涛のラッシュを叩き込んでいく!

だが、肝心のフィーネはそれを悉く受け止め、さらには反撃まで仕掛けてきた。

響はそれをまともに受けながらもそれでもフィーネに向かってラッシュを繰り広げていく!

その威力で2人のいた地点の地面に亀裂やら衝撃が襲いかかる…!

 

そしてそれを見ていた翼と霊風の2人はその衝撃をまともに浴びながらも、響を宥めるように言葉をかける。

だが、その響に2人の声は全く以って聞こえていなかった。

…いや、()()()()()()

 

すると響はそんな2人に顔を向けると、其処から一気に2人の間合いを縮めては、2人に猛獣の爪と化した手を挙げたのだ!

それを見た2人は響の暴走を止めるように動きまわる。

 

「最早人に非ず。人の姿をした『破壊衝動』に過ぎん…!」

 

フィーネはそう言いながら、そんな3人の戦いを高みの見物のように見ていた。

それに苛立ちを隠せない翼と霊風。

 

そんな2人に響は己の拳を振り上げる!

 

激しい激闘が2人の体力をじわじわと削っていく…

 

今の響の感情は最早絶望に染まった者そのものであった。

 

フィーネが身体を抉った事で憑友が倒れ、

クリスとロックの義兄妹が月の破壊を防ぐと同時にその命を落とした…

それ以前に、未来がいるであろうこの場所に肝心の未来や学園の生徒達の安否が分からない始末。

 

彼女が生まれながらにして持っている『呪われ体質』も此処まで来れば最早"不幸"と言うにはあまりにもデカ過ぎる結末。

 

そんな彼女の心境を分からなくは無い翼と霊風はそれでも響に問いかける。

 

そうしていると、再び《カ・ディンギル》から膨大なエネルギー反応を感じた2人。

 

2人は《カ・ディンギル》の方を見るとなんとチャージし始めていたのだ‼︎

 

「まさか…!」

 

「くっ!…フィーネ(てめぇ)!」

 

「《カ・ディンギル》がそう如何に最強の兵器でも、それがたった1発しか撃てないのなら、それは最早欠陥も同然。

必要ならば何発でも撃てる。

その為に、エネルギー炉心には不滅の剣《デュランダル》を取り付けてある…!」

 

「…それさえあれば永久に撃ち放題って訳か。ロマンの欠片もありもしねぇ…」

 

フィーネの発言を聞いた霊風はそう愚痴を零す。

すると翼はフィーネに刃を向けた。

 

「だが、お前を倒せば…!」

 

そう言うと霊風は得物である槍の矛先をフィーネに向けた。

 

「操作する者がいなくなる…そう言いたいんだよな?」

 

「!…ああ」

 

そう言っていると、2人とフィーネの間にいた響が呻き声を上げながら、立ち上がる。

 

「立花…

 

私はいや、私と霊風さんの2人で、《カ・ディンギル》を止める

だから…」

 

 

 

翼がそう言っていると響が2人の元へと駆ける…!

 

そして翼は得物の剣を地面に刺した。

 

「?」

 

その様子を見たフィーネは何をしようとしているのか分からなかった。

 

そして響が翼を攻撃しようとしたその時だった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドサッ!

 

 

 

 

 

 

 

「…⁉︎」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グシャッ‼︎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…⁉︎」

 

「な、何⁈」

 

翼の立っていた場所で、翼に向けて振り下ろされた響の手は何者かの手によって止められた。

 

そして翼はと言うとその何者かによって、横へと吹き飛ばされ、吹き飛ばした本人を見た響以外の3人はその姿を見て驚愕させられた。

 

そして響も自分が放った手を受け止めた存在の温もりを感じて気付かされた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ…はぁ……はぁ…はぁ……」

 

其処にはフィーネによって胸の部分が完全に空洞と化していた存在…

 

 

 

 

 

 

 

憑友が其処にいた。

 

響はそんな憑友の空洞と化した胸に手を貫通させていた。

響はそれを離そうとするが、逆に憑友に引っ張られた。

 

そして同時にその状態のまま、憑友に抱かれた。

 

「…らしく…ねぇじゃんか…響」

 

憑友は荒い息使いながらもそう話していく。

 

「『この…拳は…誰かと…手を繋ぐ…為の物』…だろ?…

 

そんな…力を…暴力…の為に…使うなよ。

 

その…力を…託した…奏…さんの…想いを…無駄に…しない…で…くれ」

 

そう言いながら、憑友は左手で響の頭を撫でる。

そして同時に、右腕に装着されていたサブウェポン《刺突刃》から刃物の刀身が全て抜けた。

まるで細身の剣のような形状をした刺突刃の刃物を、憑友は右手でキャッチするや、そのまま響の影に向けて放ち、その剣で影を刺した。

 

"影縫い"

 

元は翼のマネージャーである緒川と、その緒川から教わった翼、そしてそれとは別の経由ー今思えば、それはフィーネの策略だがーによりロックが使用する相手を動けなくする特殊な技法。

 

憑友は緒川本人と、ロックから密かに教わっていたので、それが可能になっていたのだ。

 

そうしていると、響の頭を撫でるのをやめた憑友はそのまま響から離れ、フィーネの方へと足を引き摺りながら胸を左手で抑えながら前へと出る。

 

「…まだ生きていたか。《幽霊症例》」

 

「へへっ…伊達に…2年間も…成仏…出来て…ないんでね…!」

 

フィーネがそう言うと憑友は笑って誤魔化す。

 

そう言うと憑友は抑え続けている心臓部から手を離した。

 

「はぁぁぁ……」

 

すると憑友は気溜めを始める。

 

すると身体のあちこちから火の粉が憑友の周りから飛び散り出していた。

 

「何をするつもりだ?」

 

「…さぁな…

俺に…とっては…これが…運…命の…選…択…だからな」

 

そう言いながら息使いが更に荒くなっていく憑友。

 

すると憑友から放たれていた火の粉がまるで意思を持つかのように、

翼と霊風にその火の粉がやって来ていた。

 

「後は…たの…み…ま…す……」

 

そう言うと憑友は膝から地に落ち、そして身体の全てを地面に預けるかのように地に伏した。

 

それと同時に翼と霊風の身体から炎が纏った…!

 

「憑友…ああ…!」

 

「この想い…無駄にはしない!」

 

そう言うと2人はそれぞれの得物を携え、フィーネにその矛先を向ける。

 

すると翼が持っていた剣の刀身が真っ赤な炎を煽り、

霊風が使用していた槍の矛先が紅蓮のような赤みを帯びた…!

 

「"風と炎。1つに交わりし時…"」

 

「"その強さ…『熱風』へと変わらん…!"」

 

2人はそう言うとそのままフィーネにその矛先をぶつける。

だが、その俊敏さが尋常じゃなかった…!

 

 

 

 

カスッ!

 

「⁉︎(この距離を…瞬時にだと…⁉︎)」

 

30…それは翼と霊風からフィーネまでの距離。

それを2人は僅か1秒でフィーネの懐までやって来たのだ…

 

まるで2人の背中にジョットエンジン並みの出力を持ったブースターを取り付けられているかのように。

 

その後も、翼と霊風はフィーネに向かって、猛攻を仕掛ける…!

だが、フィーネも負けじと反撃に出る…!

 

しかし、2人はそれを紙一重で全て避ける…!

 

すると翼が両手に剣を出し、足に付いてる刃を開かせるとそのまま飛翔した!

 

「これを、剣と見て取れるか‼︎」

 

「何を…⁉︎まさか!…っ‼︎」

 

翼はそのまま《カ・ディンギル》の方へとその身を羽ばたかせる…!

フィーネは翼が何をしようとしているのかを気付くと、鞭を使って、攻撃する…!

だが、その攻撃は翼の元へと届かなかった…!

何故なら…

 

「何⁈」

 

「俺を倒してからにするんだな!フィーネ!」

 

其処には熱風へと変わった槍を携えた霊風がいた。すると霊風はその槍を槍投げの様に用いると、そのままフィーネに向けて放った!

 

「"熱風の槍、決めてやる…!"

 

 

"フレアリィ・ドリル・ランサー"‼︎」

 

すると槍の矛先は螺旋の形状になるや、そのまま炎を上げながら回転しながら、フィーネに放つ!

 

フィーネは咄嗟に鞭を使って障壁を作り上げた。

 

ーASGARDー

 

そしてその炎の螺旋槍()鞭の障壁()が激突した。

 

その威力は壮絶な物だった。

だが、その対決は威力が切れた槍がそのまま地面に落ちた事により、盾が勝った事を意味し、

それは同時にフィーネの守りが堅いと言う事も分かった。

 

だが、フィーネはその対決が無駄だと言う事に今更ながら気付かされた。

何故なら、(1人)は空を剣で飛び…

 

霊風(もう1人)は塔を跳びながら上へと目指していたから。

 

「俺達の想いをーー‼︎」

 

「此処で終わらせない!目を覚ませ!」

 

「立花ーー‼︎「響ーー‼︎」」

 

そう言うと翼の剣の炎が更に燃え、霊風のなけなしの拳から迸る雷が発生する。

その時、フィーネは見た…

 

 

霊風の背中から、"雷の力を携えし狼の竜"の姿が…!

 

それにより、2人は同時に攻撃をした。

 

 

そして沈黙から一転…膨大な程の爆音と共に、魔塔《カ・ディンギル》の砲台が完全に壊された。

 

これにより、もう2度と月を破壊される事が無くなったのである。

 

「そんな…⁉︎」

 

フィーネは落胆する。自分の計画が此処で潰えたと言う事に。

 

だが、その代償があまりにもデカかった…

 

それ以降、翼と霊風の姿が全く以って無くなったのだ。

 

反応…ロスト。

 

それ即ち…生存不明と言う事でもあった。




次回

仲間の声/シンフォギア

2016/6/30までに出たキャラが一応参戦してますが、7/1以降のキャラが今の所、出ていません。なので、以下の作品から選んで下さい。 1位のタイトルは外伝として投稿しようかと思います。

  • けものフレンズ(2017)
  • バトルガールハイスクール(2017)
  • はたらく細胞(2018)
  • SSSS.GRIDMAN(2018)
  • 盾の勇者の成り上がり(2019)
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