ーーーSIDEto憑友
「痛てて…此処は?」
俺は周りの様子を見てみた。
あれから痛みが全く感じられない所を見ると、如何やら死んでしまったようだ。
けど、此処は一体…?
「此処は天国と地獄の狭間謂わば境界線のようなものだ」
と、後ろから声がしたので、振り返ると、そこには如何にも神ですと言う風貌を醸し出している青年がそこにいた。
「風貌とはなんだ、風貌とは!此れでも歴とした神なんだよ!」
あれ?俺、声出してたっけ?
「安心しろ。お前の心の声は筒抜けだ」
全然安心出来ねぇ⁉︎と言うよりも…
「人の心の声を盗み聞きするんじゃねぇ⁉︎」
「はいはい。そんな事はほっといて、話を進めるぞ〜」
そこでスルーするか⁉︎なぁ!
「先ず、お前の事なんだが、単刀直入に言うと、またあの世界に帰れ!良いな?」
・・・はい?
「それ、如何いう訳?」
「お前にはあの世界でやって欲しいことがあるんだよ。
その為にまた、元の世界に戻してやると言っているんだ。
本来なら、そんな事は異例に反しているんだが、急務なのでな。特別に許可してくれたんだよ」
はい〜そうなんですか〜?
と言うか、俺の身体もう無いんですけど?
「棒読みで読んだのは歪めるが、今はそれどころじゃないので割愛させて貰おう。
それと、肉体の方は半分幽霊…まぁ妖みたいな者だと、そう思えば良い。その肉体を使用する。
見た目はお前そのものだし、拒絶反応もしないぞ?」
なんですか、そのチート性能…
「んで、そんな俺にやって欲しい事って?」
しかし俺はすぐに思考を切り替えた。
もう場の空気で分かっちまったから。
これ、否定権が無いなと言う事に。
「別に案ずるな。お前にはとある物を集めてきて欲しい。
お前の世界で言うところの『英雄石板』に関するものだ」
「⁉︎」
英雄石板だって⁉︎なんであんたが⁉︎
「お前にはその『英雄石板』の内に入っている"9つの石板"を集めて欲しいんだ。
そうすれば、お前は元の世界で元の肉体に戻り、普通の生活に戻れる事を約束しよう」
…それマジ?
「ああ。それと、お前が元の世界に戻るにあたって、お前が立派に任務を遂行しているか如何かを見る為にお目付け役をくれてやる」ブンッ!
そう言うと神は何処からともなく1人(?)のお目付役を無理やり投げてきた…
投げるって、なんだよそれ…。
「何すんだよ〜⁉︎」
おまけに喋ってるし…あ、いや喋ら無いと意味無いか。
と言うより…
「…ユルいな…この幽霊…」
そう。まさかの幽霊っぽい奴がお目付役だった。
「ユルいとか言うな‼︎俺様の名はユルセンだ‼︎」
「え?許せん?赦せん?」
「何方ともアクセントと発音違ーう!ユ・ル・セ・ンだ‼︎」
名前はユルセンと言うらしい…
え?【幽霊ライダー】にも同じ名を持っている奴がいる?
まぁ、見た目も…似てると思うけど…多分、別人だと思う…うん。
「因みに、期限は2年と半年だ。それ以上居続ければ、悪霊みたいになる。良いな?」
2年半…長いようで以外と短いな…
「大抵そんなものだ。と言う訳だから、ユルセンの事頼んだぞ?」
そう言うと神の近くから紐がいつの間にか降りて来ていて、神はすぐにそれを引っ張った…え?
ガシャンッ!
…あれ?足元が何も感じない…え?
「じゃ、行ってら〜」
「嘘だろ〜⁉︎」
このまま真っ逆さまに落ちてしまったのであった…
まだ聞きたい事山程あったのに〜〜⁉︎
「因みに夢の中でなら、何時でも逢えるからな〜」
んじゃ、絶対に覚えてろ〜!
そう言うと俺はそのまま地上へと落ちて行った…
ーーーNO SIDE
一先ず、彼・憑友を現実の方へと送った神。
するとそこに1羽の鳥がやって来た。エンシャンだった。
「お前はこれで良かったのか?」
「さあね。彼奴の運命は彼奴自身が決める事だ。
俺はそれの手伝いに過ぎん」
そう言うと神は何処かへと消えた。
「…お主の活躍…期待しておるぞ…」
そう言うと1羽の鳥は翼をはためかせ、飛翔したのであった…
ーーー
さて、一方の憑友はと言うと、なんとか地上へと戻ってこれたのだ。
「流石に痛い目にあった…でも、サンキューな。ユルセン」
「応よ!」
憑友が地上へと落ちる際に、ユルセンのアドバイスを聞いて、なんとか無事に地上へと降りてこれたようだ。
「此処は…「自然都会」か?」
そして憑友は辺りを見渡すと、そこは如何も自分にとっては懐かしい風景の「自然都会」の場所だった。
「因みになんだけどさ?」
「?」
「今の時間はお前が死んで約2週間過ぎた辺りだぜ〜」
「に、2週間⁈」
それは唐突であった。
ユルセンが今のこの時間を調べてくれてたらしい。
如何やらあのライブ会場の悲劇から2週間が過ぎたばかりだったようだ。
それに驚いていたら、
「別に構わないんじゃ無いかしら?」
「…は?」
後ろから声が聞こえたので、振り返るとそこには1人の少女がいた。
黒いストレートヘアーと、黒と白を基調とした服装を着た少女だった。
「…あんたは?」
「ほむら。暁美ほむら。それが私の名前」
少女・ほむらはそう言った。
「それよりも、今は貴方の帰るべき場所に行ったら如何?」
「帰るべき場所?…あ」
ほむらの言われた事を考えた憑友はすぐにその答えを出した。
此処は「自然都会」。
此処には自分の家があると言う事に。
ーーー
そして憑友は2週間ぶりとなる我が家の前にやって来ていた。
「…」
しかし、憑友は中々勇気が出なかった。
無理も無い。いきなり死んだ身なのに、半分妖怪みたいな姿になって帰って来たら、誰だって近寄りたく無いと思うに違いない。
「貴方の家族はそんな程度の愛しかないの?」
「え?」
「貴方の両親からもらった愛情はそんな程度じゃ無いはずよ。
信じなさい。貴方の家族を」
しかしそんな事はほむらの一言で全て流されていった。
憑友は軽く頷くとインターホンを鳴らした。
ピンポーン…
「はぁい!」
「!」
声からして、セレナであった。
するとドアが開き、そしてセレナが顔を出してきた。
「どちらさ…ま…で?」
そこでセレナは、驚いていた。
何せ、今目の前には2週間前に死んだ筈の義弟そっくりな少年がいたから。
「え、えっと…その〜…」
憑友はしどろもどろで何か言おうとしたのだが、セレナはそんな憑友をほったらかしにして、憑友の周りを見る。
そして、
「…憑友…なの…?」
「…うん。…遅くなり過ぎたけど…ただいま、セレナ
「‼︎…憑友ー‼︎」
「うわあ⁉︎」
これによりセレナは確信した。今目の前にいるのは紛れもなく自分の義弟の憑友だと言う事に。
それを遠くから見ていたほむらは少し笑顔を見せていた。
そんなほむらの所にユルセンがやって来た。
「本当に良かったのか?」
「ええ。彼は英雄達を導く存在だから。それに…彼にはなって欲しく無いのよ。…
「?」
最後に言った一言をユルセンは聞き取れなかったが、今はこの嬉しい事を見守る事が必要だと言う事なのだろう。
ーーー
その後、玄也とジャンヌも家に帰って来て、2人はセレナがあまりにも笑顔を振りまいていたので、その真意を問うと、セレナはそのまま2人を居間へと連れて来させられた。そしてそこにまさか自分達の息子である憑友がいた事に驚きつつも、感動の再会を果たした。
そして憑友は今の自分の置かれている立場をありのままに家族全員に話をした。
「そんな…!」
「それじゃあ…貴方はまだ半分死んでいると言う事なのね?」
「そうか…」
上から、あまりの出来事にショックするセレナ。
哀しみよりも、冷静が勝った母・ジャンヌ。
そしてただ一言で済ませてしまった玄也の3人が其々そう言った。
「ただ、可能性があるんだ。
今、父さんと義姉さんが携わっている『英雄石板』の中から9つの石板を探さないといけないんだ…」
「9つ⁈今ではもう300もある石板の中から特徴も知らない9つの石板を探さないといけないの⁉︎」
「しかも、それを2年半の内に全て探さないといけないのか…」
あまりにも無謀に等しい事だった。
すると、玄也は携帯を取り出すや否や、とある場所に連絡を入れた。
ガチャッ!
「あ、もしもし。玄也だけど…うん。久しぶり。
うん…実は如何しても早急に調べ無いといけないんだ。
…うん。コピーさえ貰えればそれで充分だ。
…うん。ありがとう。それと同時に俺の我儘を聞いてくれないか?
…うん。…うん。分かった。じゃ今度の土曜、お邪魔するから。(ピッ)憑友。今度の土曜日は私と共に来なさい。
先程、私の親友に連絡を入れたんだ。
彼なら、憑友の今の状態を教えても大丈夫な信頼に足る男だから」
玄也の行動の速さは異常のものだったが、それに感謝しつつ、今回はこれっきりとなった。
因みに食事時に憑友はライドがいない事に気付いて聞いてみた所、如何やら今は響の所に自身の剣術の
忘れ形見としてはいけ好かないデザインだが、それでも大事に持っている事に内心嬉しく思っていた。
ーーー
そして土曜日。
とある場所へとやって来た。
そこには立札があり、「風鳴」と堂々とした威厳のある風格が漂う立札が飾っていた。
「…父さん?此処は?」
「まぁ、詳しくは後で」
そう言うと玄也は扉に備わっている鉄の輪を持ち、それを使い、戸を叩くや、
そこから大きく吸うと、
「頼もぉぉぉぉぉ‼︎」
「うわぁ⁉︎」
と、何処かの携帯獣のような爆音を発した。
近くにいた憑友はそれにより、軽い混乱状態に陥る。
すると、
「そんな大きな声で出さなくても良いだろ⁉︎」
と、そこの家主らしきダンディな男が現れた。
ただ、あまりにも似つかわしく無い。
家の構造ははっきり言って和風な家。なのに現れたのはダンディな面持ちを持つ50(歳)手前の男が現れたのだ。
それを遠くから見ていたほむらとユルセンもこれに驚いていた。
「…普通ああ言う人って、洋風な家に住むものだけど…」
と、ほむらがそうぼやいていたのは気の所為にしておきたい。
さて、話を戻して、男をみた玄也は手を振った。
「いやぁ〜久しぶりだね〜弦ちゃん♪」
「お前も相変わらずだな…玄也」
その男・弦十郎は玄也の態度に半ば呆れていた。
そんな玄也の態度に憑友は思わず目を見開いた。
「と、その前に、この子の事を紹介したくてね」
そう言うと玄也は近くにいた憑友を自分の方に寄せてきた。
憑友の顔を見た弦十郎は何かを思い詰める。
「ん?…君は確か…」
弦十郎が憑友の顔を見て、何かを思い出そうとした時だった。
「この子は私とジャンヌの息子で、2週間前に君の所で保護している少女『天羽奏』を救った代わりに命を捨てた者・憑友だ」
「何だと⁈」
玄也の言った言動に弦十郎は思い出した。
あのライブ会場での悲劇の後に奏が翼に抱きついて大泣きしていた。
その理由が、とある1人の少年が自分の命を蘇らせ、そしてその少年が代わりに死んでしまったと言う事を。
そして今、その少年が目の前にいるのである。
驚くのも無理は無い。
「此処では何だし、中に入れて貰えないかな?」
玄也に言われ、弦十郎は家の中へ2人を入れた。
その時にユルセンやほむらも霊体化して、侵入した。
そして、事の発端を聞いた弦十郎は何から何まで困惑するばかりだった。
「だが、そんな事例は聞いた事が無いぞ」
「確かにね。でも、『英雄』はあったみたいだよ」
流石の弦十郎もこれには何をすれば分からなかった。
しかし、玄也は『英雄石板』の話をした。
弦十郎はそれを聞いて唖然としていた。
そんな中でも、玄也は話を進めた。
「かつて、『英雄』の中に、成る前に一度死んで、そこから幽霊となって戦った英雄がいるんだ。これがその石板の写真だ」
そう言うと弦十郎と憑友に写真を手渡す。
「…コレがその石板か?」
「まぁね。これは【幽霊の仮面被りし者の軌跡】と書かれていてね。
セレナ曰く、この英雄は一度死んだ時に、英雄の力を授かったと記してあると言われたんだ。
数多の偉人・英雄達の力を使い、眼が特徴の悪魔を祓ったと言う伝説が記されてあった」
まるで今の自分だなぁと思った憑友。
すると玄也は話をまたし始めた。
「今の憑友はそれに近いいや、そのものだと考えても良い。
けど、憑友はこの戦士とは違う存在になるかもしれない。
そこで、昨日の電話でも話した通り…
この子に鍛練を積ませて欲しいんだ」
「・・・・・・はい⁉︎」
まさかの玄也の発言に、間が空いて驚く。
「この子はこう見えて、格闘術が得意だ。
まぁ、以前は剣術も習っていたから大丈夫だろうけど…」
「それで、昨日の電話で、俺の所で修業させて欲しいと言う事になったのか…はぁ。お前という奴は…」
玄也の自由っぷりに流石の弦十郎も頭が痛かった。
それは勿論、憑友も言えた事だった。
だが、弦十郎は憑友の顔を見て話をした。
「こんな馬鹿な奴だが、頭は賢く冴えてる奴だ。
俺の修業…君は耐えられるか?憑友君」
その威厳とした発言に憑友は真剣になる。そして、
「俺のこの力は、誰かを守る為にあるんだと思います。
今はこれだけしか言えません。けど!
俺はもう!大切な者を捨てたく無いんです!」
憑友の力強い言葉で、弦十郎は見直さなきゃなと、彼の覚悟を改めさせるきっかけをつくった。
「…因みにアクション映画とかは好きか?」
「はい!…え?」
言って来た言葉に思わず返事してしまった憑友は悪く無い。
それを聞いた玄也と、近くの木陰に潜んでいたほむらとユルセンが同時にズッコケたのは言うまでもない。
それからはと言うと、弦十郎の家に住み込み、日々1人で修業に明け暮れていた。
いない所を見計らって、ほむらの攻撃方法も教わりつつ、修業に明け暮れていた。
そして、ある日。
自分の身体から炎が突然出てきたのだ。
そして、それは新たな力となった。
"熱き炎の魂を導く師者"・
その力で、数多のノイズ達を焼き祓ったのであった。
そして、長い年月がかかり、
あのライブ会場の悲劇から2年後。
物語は動き出した…
さぁ、物語の下準備は全て整った。
間も無く始まる…
歌で世界を救う少女達と、
魂を纏いし少年達の物語…
始まります。
次回
覚醒の前触れ
2016/6/30までに出たキャラが一応参戦してますが、7/1以降のキャラが今の所、出ていません。なので、以下の作品から選んで下さい。 1位のタイトルは外伝として投稿しようかと思います。
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けものフレンズ(2017)
-
バトルガールハイスクール(2017)
-
はたらく細胞(2018)
-
SSSS.GRIDMAN(2018)
-
盾の勇者の成り上がり(2019)