キマたんが可愛すぎてprpr   作:ゆいりょく

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なんか主人公の変態度数が足りない気がする。

シリアスを書ける人は尊敬します。


三話「けっこんなんてまだいいかなーって」

 

網にかかった魚を回収する。何度か網を投げたお陰でかなりの量の魚が集まった。

 

「さすがにこの量は俺一人じゃ無理だな。……あいつら呼ぶか」

 

取れ魚を縊死で区切った簡易的な生け簀に集め、網を上から被せる。これで鳥などにとられる心配もなくなる。

 

岩場を離れ、二人がいちゃついてるであろう場所に戻る。右手にタコをもって。

 

 

 

「…………………」

 

 

「………ふふふ」

 

「… … … … Zzz」

……見つけた。

シルとアンの二人は木陰で眠っていた。シルがアンに膝枕される形で。

 

ブチィっ!

 

………おや、右手の様子が?

 

ブンッ!!

 

べしゃ!!

 

「キャア!」「うおっ!」

 

"偶然"右手に持っていたタコが幸せそうに寝ていた二人に飛んでいってしまった。そのせいで二人は勢いよく飛び上がる。シルの顔にはタコが張り付いている。

 

「なんだこれ…くさっ!なんかねばついてるし!タコ!?これタコ!?」

 

顔面に張り付いたタコに驚いてはずそうと動くアンの膝の上で。

 

「シル!動かないで!ッア!うぅ……!うごないで!!」

 

「アン!?ご、ごめん!タコが顔に張り付いて前が見えないんだ!!……痛い!?吸盤が張り付いて痛い!?」

 

「はずしてあげるから!!アァッ!……この……!そこで動くな!!」

 

バシィッ!!

 

頭をぶっ叩かれるシル。

 

……………なんだこれ。なんでラブコメ的な雰囲気が加速してんだよ。なんだ?俺程度の邪魔だと二人のピンクの雰囲気は壊せませんよ?ってか?

 

 

「あっ!ごめーん……シル、アン、何してるんだよお前ら?」

 

「タロー!?お前、何でタコなんか投げるんだよ!!」

 

アンに殴られ右頬を真っ赤にしてタコに張り付かれ吸盤のあとがすごいシルが詰めてくる。

 

「ぶっ!ちょっと待て!それ以上近づくな!は、腹が……!腹が痛い…!!」

 

「上等だてメェ!その顔タコまみれにしてやるよ……!」

 

「あぁ?リア充が非リアに勝てると思ってんのか?シルくんはタコと戯れてろ」

 

「ちょっと二人とも、そのくらいにしときなさいよ。……それで?タローが戻ってきたってことはもう魚は取れたの?」

 

俺とシルがお互いの胸ぐらを掴み合ってにらみあっているとあきれた顔のアンが仲裁する。

 

「……あ、そうだ。魚が一人じゃ運べないから二人を呼びに来たんだったよ。ったく、シルが変に絡んでくるから……」

 

「あぁ?独り身が嫉妬か?」

 

「あぁ?ヤンのか?」

 

「「あぁ!?」」

 

「ハイハイ、二人とも落ち着いて。なら、さっさと持って帰りましょ?私眠くなってきたし」

 

ふぁーぁ、とあくびをしながらこっちをみる。

 

「……分かってるよ。さっさと戻ろうぜ」

 

 

 

岩場に戻り、簡易生け簀にはっいた魚を三人でそれぞれの持つ箱につめる。

 

「しかし、ほんとにタローは魚をとらせたら村の中でも一番だよな。なんかコツがあるのか?」

 

「確かに、タローなら一人になっても魚を取って生きていけそうだよね」

 

「そのうち海にすみ始めるんじゃない?」

 

「バカにしてんのかお前ら」

 

生け簀の魚を積める。シルの箱がメチャクチャ入ってる気がするけど気のせいだな。

 

「よし、それじゃあ戻るか。あんまりここにいたら暗くなってしまう。それは避けたい」

 

「そうね、暗くなるのは勘弁してほしいし」

 

「いや、それよりも荷物の分配に疑問を覚えろ!タロー!アンはともかくなんでてめぇもそんな量だ!」

 

「え?なんかいった?」

 

「てめぇ…!」

 

気のせいじゃないかな?

 

 

 

 

三人で箱を担ぎ、森のなかを歩いてかえる。だけど、行きよりもなんだか森のなかが騒がしい。

 

「……なんか、森がざわついてないか?」

 

「あぁ、タローも気づいた?少し、嫌な予感がする。早く帰ろう」

 

森のことならこの三人のなかでシルが一番詳しい。そのシルがそう言うなら何かあるんだろう。

 

三人とも無言のまま歩くペースをあげる。とりあえず森をさっさと抜けてしまいたかった。

歩いていると俺の耳に何かの吠えるような声が聞こえた。

 

 

「……なぁ、なんか聞こえないか?なんかこう、鳴き声みたいなのが……」

 

「………あぁ、急ごう。もしかしたら熊かもしれない」

 

「熊!?そんなの今まで見たことないわよ?ほんとにいるのかしら?」

 

「俺の親父が昔一度見たことがあるらしい。俺たちより何倍もでかくて爪と牙を持つんだってさ」

 

この世界は驚くほど野生の動物が少ないらしい。それこそ、こんな森の中の獣道を10年近く歩いていても獣に会わないくらいに。

 

「そ、そんなのいるわけないじゃない……!」

 

「どうした?アン怖いのか?」

 

「熊なぁ、俺も見たことないなぁ……」

 

「タローはみたことないだろ。メチャクチャ怖いらしいからな」

 

「でも、一回くらいは見たいと思わないか?」

 

「私はいいかな、あえて危ないことなんかはしたくないし、ゆっくりできたらそれでいいわ」

 

「まぁ、アンはそうだろうな。そこにシルがいたら完璧、かな?」

 

「まぁね」

 

恥ずかしがらずにさらりと返すアン。……チクショウ爆発しろ。

 

「ったく、愛されてんなぁシル。………シル?」

 

からかう対象をシルに変えようとシルの方を見るとシルは俺たちの後ろを見て固まっていた。

 

「グルルル……!!」

 

「……………」

 

俺の後ろから何かの気配を感じる。そして暖かさも。

 

ゆっくりと振り替える。

 

「熊………」

 

俺の後ろには俺の身の丈を遥かに越える大きさの熊がいた。

 

………何故か白熊だった。

 

「あ、ああ………」

 

決断は一瞬だった。

 

「逃げろ」

 

「タロー……?」

 

「後少し走れば森を抜ける。こいつは俺が引き付けておくから、早く逃げろ」

 

「な!?なにいってんだタロー!」

 

「早く逃げろ。いつまでもここにいて順番に食われるか!?」

 

まだこいつは動いていない。じっと俺たちを見つめている。

 

「アン、シル。……頼むから俺に恩人を殺させないでくれ……!」

 

どうせあの村に、彼らに助けてもらえなかったら無かった命だ。はじめから決めていたことだ彼らのために死ねるなら悔いはない。

……あれ、俺こんなキャラだったっけ?

 

「大丈夫。……魚もあるし、逃げて村にいくから。後でまた会おう」

 

魚もあるし。って意味わかんねぇよ。俺。

 

「………タロー……」

 

「行こう」

 

「シル!?」

 

「アン、頼む。シルの言うことを聞いてくれ…」

 

「……すまない。タロー」

 

「はぁ?てめぇらの子供見るまで死なねぇよ」

 

「ああ。……いくぞアン。村に戻って村長たちを呼ぼう。急ごう」

 

「……うん。……ぐすっ」

 

二人は魚の入った箱を置くとゆっくりと、でも着実にここから離れていった。

 

………さて、それにしてもさっきからこの熊、動かないな。ずっと見つめあってるけど全く吠えもしないし、そもそもなんでこんなところに白熊がいるんだ…?

 

ザッ

 

「!!」

 

白熊が一歩近づく。そしてずい、と顔を近づけてくる。……からだが動かない。

 

「…………くそっ!!」

 

まだじいちゃんたちになんも返してないのに結局こんなところで死ぬのかよ…!?こんな全然関係ないところで死ぬのかよ!!

 

熊の顔が俺の目の前に来る。案外顔は可愛いな、何て思いながらだんだんと近づいてくる熊の顔を見ながら……。

 

グアッ

 

熊が口を開ける。

 

「っ!!」

 

咄嗟に目を瞑る。

 

ペロッ

 

なめられる。

 

ペロッ、ペロペロ

 

すごく、なめられる。

 

「?………?」

 

チラッと薄目を開けて熊の様子を見る。一心不乱に俺の顔を舐めている。メチャクチャ舐めている。

 

「おにーさん、おにーさん。おーいおにーさん?」

 

……熊がしゃべった!?

 

「あー、やっぱりおにーさんだ。うわさのおにーさんだ」

 

いや、熊じゃない。熊の背中に何か乗っている?……キマ、じゃないな。

 

「やっぱりおにーさんだよね?」

 

「……いや、おにーさんかどうかは知らないけど、君は?」

 

熊の背中にはキマそっくりの、キマよりちょっとばかり大きい子供が座っていた。んー、ヒレのある子供って何て言うんだろ?人魚?

 

「ん?クイミはクイミって言うんだよ?それよりもあなたがうわさのおにーさんだよね?あのキマがけっこんしたってきいてどんな人なのか気になって見にきたんだよね~」

 

「………いや、結婚してないけど」

 

「え、けっこんしてないの?そなの?なんで?あ、でもそうだよねーよくかんがえてみればキマなんてクイミよりぜんぜんおこちゃまだしけっこんなんてまだまだはやいよね!キマよりおねーさんのクイミもまだまだなのに……っは!」

 

熊の背中に乗っている女の子がいう。

クイミ?何か聞いたことあるな。元々海の種族のカードは有名所以外知らないんだよなぁ。俺がやっていたカードゲームには五つの種族がある。神族、人獣、海種、魔種、不死、それぞれの種族に特徴があり、デッキを種族ごとに揃えるとそれなりによかった。俺は人獣を基本的に使っていた。

……っていうか俺、別に食われる心配ない?キマの知り合いっぽいけど……

 

「その、熊は?」

 

「こ、この子?この子はクマゴローだよ。クイミのお友だちなんだ!でっかくて、つよくて、あったかもふもふでお魚もすぐとってくれるんだよ?」

 

「人を襲ったりは?」

 

「そんなことしないよ!!やさしいんだから!」

 

どうやら俺の命は大丈夫なようだ。

ほっとすると突然力が抜ける。俺はその場に座り込んでしまう。

 

「どうしたの?おにーさん」

 

「……あ、ああ………クイミは結婚しないのか?」

 

適当に話をふってみる。キマに姿も似ているし、若干アホの子っぽい雰囲気もにている。

 

「ち、ちがうのだ!クイミはキマよりおねーさんだから、けっこんなんてまだいいかなーって、べ、べつにうらやましいなーなんて思ってないんだ!」

 

「そっか」

 

「ク、クイミはキマとちがって大人のセルキーだからけっこんなんてし、しないのだ!」

 

なんだろうこの子も凄く可愛いな。キマを若干ライバル視してるのかキマよりもって言葉をよく使うし、抱き締めたい。

 

「あ」

 

でも、とりあえず村に帰らないと。シルとアンが心配してるだろうし、じいちゃんたちにも会わないと。

 

「あー、クイミ。ごめんな、ちょっと今俺急いでいるんだ。また今度話そうな?」

 

熊の背中でなにやらもじもじしているクイミにそう声をかけて俺は村に帰る道を走っていった。

 

「けっこんとか、そーゆーのはもっとおたがいのことをよくしってからじゃいといけないし。あっははは、でも、おにーさんがどーーーしてもっていうならけっこんはしないけど、そのさきっちょくらいならかんがえてもいいかなー……あれ?おにーさん?おにーさんどこいったのだ?」

 

「グルルル………」

 

 

熊のなんとも言えない鳴き声が森に響いた。




読んでいただきありがとうございます。

感想なんかをいただけると嬉しいです。
これからもよろしくお願いいたします。

※以下独り言

やっぱり小太郎さんはつえぇよ。ネタと言われた巴さんと組み合わせることもできるし、というか巴さんがこんなに強くなるとは……!!昔はよく420/120の巴さんをつくって遊んでいたなぁ…。コストのせいでスロウが弱すぎて大型●には逃げられてたけど。

昔のカードにエラッタ入ってるけど、それならまずプルートを何とかしてほしい。いや、いっそのこと300/200くらいのぶっ壊れでもいいと思います。いや、バカな部隊が一人でもいたらあの駄犬、集団せんでもかなり強い。背徳が速効死ぬ。

よし、トンペリデモやって来るか。
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