キマたんが可愛すぎてprpr   作:ゆいりょく

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※これらの小説は一部フレーバーテキストを使っています。ご容赦ください。


七話「 私だけの 私だけの王子様」

 

昔々、それはそれはとても昔の話です。この世界にはたくさんの国があり、たくさんの人々が暮らしていました。

 

 

その少女はごく普通の家に生まれました。

 

ごく普通の両親。ごく普通の家庭。ごく普通の環境。ただひとつ、普通でなかったものは、彼女の容姿でした。雪のように透き通った肌、光が当たると七色に輝く肌、聞くもの全てを魅了する声、そのすべてが普通ではありませんでした。

彼女のその容貌はすぐに広まりました。様々なところから彼女を一目見ようとたくさんの人が集まりました。彼女はたくさんの人に笑顔を振り撒きました。

王様は彼女をお城へ招待しました。しかし、王様は招待をした彼女をお城の一角に閉じ込めてしまいました。

それでも彼女は幸せでした。たくさんの人が私を見て笑顔になるのです。彼女は他の生き方を知りませんでした。彼女にはそれがすべてでした。

 

ある日、彼女が15才を迎えた日の朝、彼女はいつものように城の天辺のお部屋から街を見下ろします。彼女は10年間、この部屋からは出たことがありませんでした。この部屋には何でもあります。お風呂も、食事も、娯楽だってあります。でも、彼女は心を許せる人がいませんでした。

彼女は本が好きでした。囚われのお姫様を救いだす騎士。魔法使いによって姿を変えられた王子様が世界を旅する話。普通の平民が貴族のお姫様をさらう話。

 

彼女の両親は彼女を気味悪がりお城へ売りました。

王様はいつも濁った目で彼女を見ています。メイドたちはその美しさを妬みます。いつも、いつも、彼女はひとりぼっちでした。

彼女にはいつしか夢ができました。恋がしたい。好きという気持ちが知りたい。いつか、どこか人気のないところで、私だけの王子さまと二人で静かにくらそう。二人だけしかいない、二人だけの世界で。

 

ある日、いつものようにメイドが食事を彼女の部屋に運びにいくと、彼女は狭い部屋の中で死んでいました。

いったい誰が?どうやって?何のために?真相は誰にもわかりません。彼女の死後、その国は瞬く間に滅んでいきました。

 

彼女は悪魔の使いだ!と、どこかの国の人が言いました。あの悪魔のせいで国は滅んだ!と言われました。彼女はいつしか様々な国の様々な人から知られる存在となりました。

思いの意味はどうであれ、彼女はたくさんの人に思われることによって、見事蘇りました。

彼女は語り継がれます。童話で、書物で、伝承となり語り継がれます。

 

森の奥に行ってはいけない。美しい女に連れ去られてしまう、と。

彼女は誰かを待っています。森の奥の奥、赤い屋根の家の中で。

 

十年がたち、百年がたち、ある冬になる年の日、彼女はこの家に近づく大きな気配を感じました。声も聞こえます。期待に胸を膨らませ、窓から顔を覗かせるとこっちを見上げた青年と目が合いました。彼女は微笑みました。

 

 

「やっと見つけた。…………私だけの王子様」

 

 

その声は青年には聞こえませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

「マリールー………」

 

俺は彼女と眼をあわせたまま動けずにいた。それほどまでに彼女は美しかった。

 

「?………何かいったか?」

 

彼女……マリールーの口が微かに動くのが見えたけど、ここからじゃ聞こえないな。あ、窓を閉めた。

 

「もしかして、変な気持ちで見てたのがバレたか?」

 

……仕方ないだろ。こっちは健全な男なんだ。あんな美少女見たら反応ぐらいする。しかし、あそこまで可愛かったとは………。マリールー自体、ゲームで使ってる人が少なかったからなー……。

 

とりあえず、玄関?らしき場所に来たけど、これはどうしようか。うーん、ノックでもしてみるか?

 

ガチャッ

 

「いらっしゃい。どうかされたのですか?」

 

扉の前で戸惑っていると中から扉が開く。

マリールーが出てきた。

 

うわぁ、色白っ!!華奢だなぁ。なんだろう。この世の物とは思えない美しさって、こういうことをいうんだな……。

 

「……あ、いや……実は、住むところがなくなってしまって、ここら辺に建物があるという噂を聞いていたのでせめてこの冬だけでもそこで凌げないかな、と思いまして」

 

「まぁ!それは大変でしたね。……外は寒いですし、中で紅茶でも飲みませんか?お話はそこからでも遅くはありませんよ?ちょうどお菓子も焼き上がったところですし」

 

彼女が微笑む。なにか、いい臭いがする。

 

「え…あ、嫌でも」

 

「迷惑なんてありませんから。私もここに長く暮らしてるので誰かとお話をしたいと思っていたんです。ぜひ私を助けると思って」

 

不思議と彼女の微笑みを見ていると不思議な気持ちになる。……別にいいか。

 

「あー、お邪魔します」

 

「はい、"おかえりなさい"」

 

ダメだ。美少女の頼み何て断れるわけない。それに、わりと好感触じゃね?これはモテ期というやつか……!!

ん?おかえりなさい……?

 

 

 

 

 

※※※※※※

 

 

 

 

「どうでしょうか?あんまり上手くは淹れられないんですが、お口には合いましたか?」

 

「そ、それはもう!とても美味しいです!」

 

家の中に案内され、リビングのような所に通される。彼女はお菓子をだし、紅茶を淹れると俺の前に座る。

 

「ふふ、それはよかったです。あの、あなたのお名前を教えて貰えませんか?私はマリー、マリー・ルーと言います。マリーと呼んで下さい」

 

にっこりと微笑むマリー。ふつくしい……。

 

「………」

 

「あ、あの…………?」

 

「……!あ!いや、えっと俺はヤマダタローと言います。タローと呼んで下さい。いやー!美味しいお菓子ですね?あまりの美味しさに固まっていましたよ!マリーさんは料理がお上手ですね」

 

言えないだろ。見とれてたって、漫画じゃあるまいし……。

 

「タローさんはお口がお上手ですね。……先程のお話ですが、冬を凌ぐとは言わずぜひここにいてください。……いつまでも」

 

「…………さ、さすがにそれはマリーさんに迷惑が……」

 

いきなりだな。けっこうぐいぐい来るな。話題の肉食系ってやつか。

なんだ……なんか、汗が出てきた。背中の方に冷たい汗が流れる。

 

「ふふふ、マリーさん何て他人行儀じゃなくてマリー、でいいですよ?」

 

「い、いやー、あまりにマリーさんが綺麗で緊張しているんで、マリーさんで許してください。ははは……」

 

「しょうがない方ですねタローは、でも解りました。解り会う時間はたっぷりありますからね」

 

いつの間にか俺の横に座っている。いつから?タローって呼び捨て………俺の肩に頭を乗せてくる。体が動かない。近い、嬉しいけど、何か柔らかいし、嬉しいけど嬉しくない。

それに、かなり展開が早くないかな?

 

「ええっと……マリーさん?」

 

「すいません。ずっと一人ぼっちだったもので、もう少し、タローさんの温もりを頂けませんか?」

 

う、上目遣いは反則だろ!!美少女+涙目+上目遣いぃい!!……………頭が重くなってきた……?

 

「マリーさん?その、少し外を散歩してきてもいいですか?ちょっと気分が優れないので……」

 

俺が話しかけるとマリーは微笑みながらこっちを見る。それを見てると、なんだろ…う。

 

「………それは大変ですね………。大丈夫です。上にはベットもありますし、少し眠くなるだけです」

 

あれ、話通じてないな。

 

瞼が重くなる。頭が重くなる。…薄れ行く意識の中で最後に見えたのは惚れ惚れする笑顔でこっちを見ているマリーさんとその肩に乗っているア・プチだった。

 

あ、これやばいやつ…………。

 

 

 

 

「………うふふふふふふ、おやすみなさい タロー おやすみなさい ゆっくり ゆっくり 二人だけの世界で うふふふふ 私だけの 私だけの王子様 」

 

眠ったタローの頭を膝にのせて撫でる。

 

 

 

彼女はついに出会うことができました。彼女だけの王子さまと。

彼女の夢はここから始まります。王子さまと二人で静かに暮らす。森の奥で二人きりで永遠に……。

 

 

 

 

 

 

 

 

「おかあさぁーーーん!!」

 

ここは海の底、人の立ち入ることの出来ない深海の領域。そこでキマはお供のマカラと一緒にお母さんのところまで泳いでいます。立派な立派なおよめさんになるためにはしゅぎょーをしなくてはいけません。いっぱい考えたキマですが、しゅぎょーの仕方がわかりません。なのでキマはいつものようにお母さんの助言を聞きに行ってるのです。

 

「…………あ!エビだ!おかあさんエビがすきだったよね!とっていってあげよう!」

 

キマは優しい子です。お母さんのためにエビをとってあげることにしました。お母さんは良いことをすると頭を撫でてくれます。キマはそれが大好きです。もちろん未来の旦那様に頭を撫でられたときも彼女はとっても嬉しかったです。

 

「うーん!まってぇーー!」

 

キマはエビを追いかけてどんどんお母さんの住む所から離れていきます。マカラも仕方ないといったようすでついていきます。

 

「やったーー!つかまえたー!…………あれ?あれれ?これ、エビじゃない……」

 

どうやらキマが追いかけていたのは流れてきた木片のようでした。キマはがっかりしてマカラにまたがります。いっぱい泳いだので少し疲れてしまいました。

 

 

 

 

「こんなところにいたのね!心配したわよマカラ」

 

「うわっ!わわ!」

 

 

キマがマカラにまたがっていると急に声をかけられマカラが彼女を振り落としてしまいました。

 

「それで?あなたはどうして私のマカラに乗ってるのかしら?」

 

「は!はわわわ!」

 

彼女に声をかけてきたのは近くにすんでいるヴァルナお姉さんでした。いつもうちゅう?の話ばっかりしていてキマは少し苦手でした。実は、彼女のペットであるマカラを勝手に持ち出してしまっていたのです。

 

「はぁ、大方クイミが羨ましかったんでしょ?ちゃんといってくれれば貸してあげたわよ。まったく、この事はあなたのお母さんにいっておくからね?」

 

「ぇええええ!!」

 

 

彼女のはなよめしゅぎょーはまだまだ時間がかかりそうです。

 




完!!





いや、続きますけどね?

読んでいただきありがとうございます。相変わらずどこへ向かっているのか自分でもわかりません。修正作業もちょいちょい進めており、若干内容も変わっているところもあります。もうしわけございません。

これからも読んでいただけると嬉しいです。よろしくお願いします。
感想などいただけると興奮します。

※しんばーじょんへ逝ってきます。基本的に不死の女の子キャラはみんなヤンデレ臭がする。
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