輝け!イチ・ニ・サンシャイン‼   作:N応P

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BS 勇気ある小人

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 小さな心に収まらない気持ち

 

 初めての感情を隠して

 

 今隣にいるなんて不思議な気分だ

 

 この気持ちを伝えたい

 

 気づいてほしいあなたにこの気持ち

 

 

 

 今日は後輩からお誘いがかかった。

 天気もよく、出かけるには持ってこいの日だ。そんな日に遊びに行くなんていい日だな。

 けど一つ気になることがある。

 

「なんで、俺誘われたのだろう?」

 

 誘われた理由を聞くと、

 

『お礼とお願いがしたいので』

 

 俺がお礼されることなんてした覚えがないぞ。

 さらに言えば、お願いもなんのお願いか聞いてないな。

 そう言えば、最近もお菓子をくれたな。

 

『え、これくれるの?』

『はい。美味しいので食べてほしくって』

 

 確かにあのスイートポテトは美味しかった。

 いやーまさか手作りなんてね。手作りであんなに美味しくできるなんて。

 こんどレシピ教えてもらおう。

 

「確かここだよな。待ち合わせ」

 

 皆だいすき沼津駅。

 なんか毎回ここで誰かと待ち合わせをしている気がする。

 うーん、時間には少し早いな。

 

「あ、あそこに行こう」

 

 いやー、時間つぶしにはあそこだよね。

 

「うーん。涼しい」

 

 外は少し暑いので店内の中で休ませてもいますね。

 すぐ近くにコンビニがあってよかった。ここなら多少は時間を潰すことができるな。まずは新商品を確認してと。

 

「おお、このお菓子新しいものでたんだ」

 

 里にするか山にするか。人によって違うんだよね。

 まあ、俺は里派かな。

 よし、今度皆に聞いてみるか。

 

「って、もう時間か」

 

 なにも買わずにコンビニを後にして、待ち合わせの駅に向かう。

 

「まだ来てないか」

 

 柱に寄りかかり、待つことにした。

 

 

 ~~5分後~~

 

 

「まだ来ないか」

 

 

 ~~10分後~~

 

 

「もしかして、待ち合わせ時間間違えた」

 

 

 ~~15分後~~

 

 

「どうしよう、連絡したらいいのかな」

 

 悩んで悩んで携帯に手を伸ばす。

 スーリコールで電話にでた。

 

『はい、黒澤です』

 

「ああ、ルビィさん。俺誠だけど今どこ?」

 

『え、今沼津駅ですが』

 

「俺も今沼津駅なんだけど」

 

『もしかして、南にいるのですか?』

 

「いや、北口にいるけど」

 

『私も北口にいます!』

 

「あれ、それじゃもういるのかな?」

 

 一歩足を踏み出し辺りを見る。

 

「『あのー、誠さんですか?』」

 

「うお!携帯からも回りからもルビィさんの声が聞こえる⁉」

 

 振り向くとそこには、

 

「ルビィさん!」

 

 俺が寄りかかっていた柱の裏から現れた。

 なるほど、柱の裏にいたからお互い確認することができなかったのか。

 

「さて、なんとか会うこと出来ましたね」

「はい。会えてよかったです」

「…………」

「…………」

 

 言葉が詰まってしまう。

 

「とにかく歩こうか?」

「そ、そうですね」

 

 とりあえずリコー通りへと歩みを進める。

 その間も無言が続く。

 お互いの目線がチラチラと交差するだけだ。

 こうなったらこっちから話しを切り出すしか。

 

「ねえ――」「あの――」

 

 お互いに同時に発言してしまい、時が止まる。

 

「ルビィさんからどうぞ」

「いえ、誠さんからどうぞ」

「いやいやルビィさん」

「いえいえ誠さん」

 

 お互いに引かない。いや押せないだろ!

 けどこんなことを繰り返しては話しが切り出せない。やっぱり押すべきなのか?

 でも、女子を引かせて男の俺から言うのもなにか違うきがするし。うーん、難しい。

 

「あの誠さんは楽しいですか」

「楽しい?なにが」

「今ルビィと過ごしてますけど楽しいですか」

「え、楽しいけど」

「それならいいですけど、ルビィ男の人と話すのもこのように一緒に歩くのも誠さんが初めてなので」

「緊張してる?」

「はい……」

 

 そうだよねそうだよね。こんな俺が隣だもんね。

 なんか自分で自分の悪いところを考えるのって辛いな。

 

「大丈夫、俺はルビィさんを大切するから」

「誠さんらしいですね」

 

 ルビィさんに緊張されないように今日一日はカッコいいところをみせてみるか。

 

「よし!ルビィさん今からイトヨーに行こう」

「は、はい」

 

 確かルビィさんはファッションが好きだったはず。

 あそこに行って少し服など見て回るか。

 

 

 

 

 

 

 俺とルビィさんは目的地のイトーヨーカドーにたどり着く。

 ここな、服もあるし小物など雑貨も扱ってる。

 確か俺の高校のカップルも学校帰りによく来るとか言っていたな。

 

「そっか、もう秋の服か」

「秋は可愛い服が沢山でるので迷うのですよね」

「そうなんだ」

「少し寄ってもいいですか?」

「もちろん。そのために来たのだから」

「やったー」

 

 ルビィさんは喜んで服を見に行った。

 俺もルビィさんの服選びを見ながらも自分の服を少し探す。

 確かに秋の服は夏とは違い、少し大人の雰囲気が出ていて大人の仲間入りしたような気分がする。

 

「誠さん、この服どうですか?」

 ルビィさんが服を選んで感想を聞いてくる。

 その服は秋のような服装であったが少しルビィさんには大人すぎる気がする。

「いや、ルビィさんにはまだそれは早いかな?」

「そうですか、この模様が良かったけど」

「こっちはどうかな?」

「ああ、それもいいですね!」

 ルビィさんは目を輝かして俺が選んだ服を見る。

 少し近くにあったのを適当に言っただけなんだけどね。

 まあ、ルビィさんが喜んでいるならいいか。

 

「この服もいいなー、けどこれも」

 

 長い。服を見て回るだけなのに長い。

 ここにあるのはハッキリと言ってそこまで高校生に合う服は少ないのに。

 

「どうですか誠さん!」

 

「うん。悪くないよ」

 けど、そんなにはしゃぐほどかね。

 それにしてもすごくはしゃいでくれて嬉しいな。

 

 ぐうっ~

 

「ピギィー!」

 

 今のはお腹の音を隠すためのピギィーなのかな?

 お腹か、そうだな俺もお腹が減ってきたな。

「よし、少し早いけどお昼にしよう」

「お昼ですか?ならルビィはあそかがいいです!」

 ルビィさんに連れてかれたのは地下の食品エリア―。

「ここは、ファーストフード店?」

「はい!一度来てみたかったんです」

 まさかあの黒澤家の次女がファーストフードを食べたいなんて。俺たち庶民よりいいもの食べていると思えるが。

 いや、あのダイヤさんでもプリンが好きという可愛い一面があると考えると黒澤家はそれほど俺が考えるほど豪華な食事をしていないのでは。

「誠さんはどれにしますか?」

「うん、ああ」

 いろいろ思いを巡らせている間にルビィさんは自分のものは注文したようだ。

 俺もすぐに注文をして、2人で座ることができる席に移動する。

 

「うーん、美味しい」

「はははっそれはよかったね」

「はい。これも誠さんと来られたからです」

「いや、俺はなにも。そうだ電話でお礼とお願いって話していたけど」

「あ、それは……」

「話しにくいことかな」

「いえ、お礼はルビィみたいな小さく気が弱い女を彼女にしてくれたことです」

「なにを今更」

 本当に今更だ。

 俺とルビィさんは去年から付き合っている。ルビィさんから呼ばれ屋上に、そこで告白された。

『前から好きでした。あの、ルビィと付き合ってください』

 顔を赤くして勇気を振り絞った告白。

 俺の答えは、

『それは俺が言いたい。前から好きでした。俺と付き合ってください』

 告白を告白で返すものだった。男が苦手と言い、男に話しかけられるだけで泣き出しそうになっていたのに、俺のことが好きと言ってくれた時は驚いた。

 お互い両想いだったが勇気がでなく告白できなかったが、あの場であの時はできた。

 それから2人は晴れて恋人になった。

 

「俺はルビィさんが好きだった。小さいところも、勇気がないと言いつつ誰よりも勇気がある俺はそんなルビさんが好きなんだから」

「ありがとうございます」

「お礼ってそのことなの?なら俺もお礼を言いたいよ」

「あと、もう一つあるんです」

「もう一つ?」

「はい、今日ルビィの我がままに付き合ってもらって」

「そんなこと」

「いえ、誠さんは優しいからそう言うんです大学生は忙しいとお姉ちゃんが」

「ああ~~」

 確かに俺は今大学一年生、ルビィさんは高校三年生。

 大学はそこそこ忙しいけど、暇なときは暇なんだ。

 ダイヤさんは俺より有名な大学に通っているから忙しいだろうな。

「大丈夫、学校の勉強にもなんとかついってていけてるから」

「それならいいのですが、誠さんはルビィの我がままにこれまで付き合ってもらたのでお礼がしたかのです」

 ルビィさんは立ち上がり頭を下げた。

 

「これまで迷惑をかけたと思いますがこれからもよろしくお願いします」

 

 迷惑なんて、一度もこれからも俺はしない。

 ルビィさんといることが、一緒にいる時間が幸せなのだから。

 

「こちらこそよろしくお願いします」

 

 俺も頭下げる。

 お互い顔を上げ笑みを向ける。

 周りからの視線を受け見ると拍手と声援が投げかけられた。

 俺とルビィさんの2人は顔を赤くしてその場から逃げるように立ち去った。

 

 

 

 外に出て駅に向かい歩く。

「そう言えばお願いって?」

「あ、はい。その今日の思い出が作れたらなと思って」

「ならあそこに行こう」

 なんでも施設「BIVI」。ここなら2人の思い出を作るにはもってこいだ。

「あのどこに行くのです?」

「え、ここ」

 俺は指をさす。白い箱に入り口にはカーテン。

 カップルで写真を撮る機械。

「もしかしてプリクラですか」

「そう、プリクラ。一度撮ってみたかったんだ」

 俺とルビィさんは箱の中に入り、お金を入れる。

 プリクラは初めてだ。ルビィさんにフレームやその他を任せてしまった。

「ごめんね、俺が連れてきたのにすべてを任せてしまって」

「いえいえ、2人の思い出を作っているので楽しいです」

 さっそく写真を撮る。

 

 3・2・1

 

 パッシャ

 

 撮った写真をいろいろ弄ることができるみたいだ。

 ルビィさんが後で驚かせたいと言うので俺は今外でルビィさんを待っている。

 

「できました、誠さん」

 

 ルビィさんはプリクラを渡してくれた。

 2人とも顔を近づけ、顔が少し赤いがそれでも幸せそうに笑ってる。

 プリクラには『今日はありがとう』っと書いてあった。

 その言葉は俺も言いたいよ。

 

「また、会うことできますか」

 

 またではなくすぐに俺は会いたい。

 

 今を終わらせたくない。

 

 だから俺は、

 

「明日も休みなんだ」

 

 

 




ルビィちゃん誕生日おめでとう!

九月の誕生日2人目。この前お祝いしたらすぐに書き始める。小説って書くのって大変なんだと思いました。ルビィちゃんはアイドル好きなので本当はアイドル専門店も良いかなと思ったのですが、服も好きなので今回はイトーヨーカドーを出させてもらいました。
今回はルビィちゃん。タイトルもこれまでのように名前が入れてあります。宝石のルビィには勇気って意味があるので今回は勇気をつけました。
実際ルビィちゃんも自分は気が弱いといっていますがアイドルをおこない、誰よりも勇気ある持ち主だと思います。

気が小さく、背も小さい。けどアイドルのことは誰にも負けない。そんな妹のルビィちゃん。

夏休みが終わり三連休を使い沼津に遊びにやってきました。
土日と沼津をめぐり、やっとミカンどら焼きを食べることができました。月曜日はサントムーン柿田川に訪れ梨子ちゃんの誕生日カードをもらいました。
そして、今日はルビィちゃんの誕生日カードを貰いに行きたいです!貰えましたらツイッターで呟きます。
月曜日ゲームをして貰った写真が全部ルビィちゃんでした。なにか運命を感じましたね。

今回はここまでとさせていただきます。

ルビィの小さな体の小さな勇気受け取ってください。こらからもガンバルビィp(^-^)q



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