輝け!イチ・ニ・サンシャイン‼   作:N応P

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第27話 姉です、妹です

 

 

東京での梨子のピアノコンクールをなんとか見届けることができた。

 一事はどうなるかと思った。聖来姉に感謝しなければ。

 

「おめでとう梨子」

「ありがとう、見ていてくれたんだ」

「梨子の優勝姿を見なくちゃ」

「そ、そうなんだ」

「千歌たちにその姿を見せてあげよう」

「うん」

「ほら、トロフィーを持って写真撮るよ」

「うん」

「はい、りーこ!」

 

 照れながらも笑う梨子。

 

「ほら、いい写真が撮れた」

「うん。ありがとう、だけど掛け声はなんなの?」

「良かったら」

「うん!」

「あら、お邪魔だったかな?」

「お母さん!変な事言わないでよ!」

「ふふっ、そうだ二人の写真撮ってあげようか?」

「そんな「撮ろう」って梨子!」

「ほら誠さん」

「はーい、撮るよりーこ」

 

 今度照れているのは俺かもしれない。

 

「そうだ千歌ちゃんたちのほうも上手くいったみたいだよ」

「そっか良かった」

 安心して喜んでいる梨子。

 ピアノより緊張していたようだ。

 

 

「その今日はありがとうございました」

「そんな、俺も梨子のピアノを弾いている姿が見れて嬉しいよ」

「これも千歌ちゃんと皆のおかげ、それに誠さんのおかげ」

「俺はたいしたことはしてないよ」

「……そんなことないよ」

「梨子はいつ帰る?」

「私はまだ帰らないかな、支度がいろいろあるから」

「そっか、俺も帰るのはいつになるんだろう」

 明日香でいろいろあるからな。

「それじゃ帰るときは一緒かもね」

「そうだな、また新幹線で帰ろうか」

「うん!」

 

 

 梨子と別れて東京の実家に帰る。

「ただいまー」

「おかえりーお兄ちゃん!」

「あれー、この靴はもしかして」

「うん、今こっちに帰って来ているよ」

「マジかー俺もう少し帰るの遅くなるので」

「いやいや、なんでそうなるの」

「だって」

 続きを言う前に顔が出てきた。

「帰ってきた誠ちゃん」

「聖来姉!それじゃこの靴は聖来姉のか」

「そうだよ誰だと思ったの?」

「それは……」

「まだ苦手なの」

「苦手って言うより、怖い」

「まったく誠ちゃんは子どもだよね」

「そんなこと言ったら私は一緒に暮らしているのに」

 二人の姉妹に言われ放題だが気にしない。

「ほら、ご飯作ったから食べましょう」

「「はーい」」

 聖来姉のご飯を食べるために靴を脱ぎ、我が家へ。

 今日は沢田家自宅でごはんを食べる。

 こんな生活も悪くないだろう。

 

 

 それで次の日はなんでこうなった。

「おっもい……」

 起きたら隣に聖来姉と明日香が寝ていた。

「おーい、狭い」

 まったくこの一人用のベットに三人で寝るのは狭いだろ。

「うーん、なーに」

「寝ぼけてないで今の状況を説明しなさい」

「えーと、おはよう」

「うん、おはよう。挨拶できたのはえらいけど説明をください」

「えーと確か昨日途中起きて寒いと思ってお兄ちゃんの部屋に来た」

「なるほど、お姉ちゃんとは違うのね」

「ほーう、聖来姉の理由は」

「そんなの当たり前、誠ちゃんと寝たいから」

「なにが当たり前だよ!その親指立てるな!」

 この困った姉をどうするか。

 

「……ッチ、その手があった」

 

 えー舌打ちしたよこの妹。姉に似て何言っているの。

 

「そうだ誠ちゃん、今日Aqoursの予選の結果発表の日だよね」

「そっか、今日か」

「どうする?」

「そうだな、少し出かけてくる」

「えー、お兄ちゃん出かけるの?」

「出かけると言うか、ああ噂をすればだな」

「それじゃ明日香ちゃん、誠ちゃんは電話するから静かにしようね」

「うー、うんー」

 明日香は聖来姉に口に手を当てられ部屋から連れられて行った。

 

「ああ、俺だけど千歌どうした?予選の結果だろ?」

『そう!それなんだけど明日東京に行くんだけど誠ちゃんはまだ東京?』

「ああ、梨子に合わせて帰るつもりだったから」

『そっか、それじゃ明日東京駅で』

「わかった、それじゃまた明日」

 千歌との電話を終え部屋に出るとすごい顔をした明日香を取り押される聖来姉がいた。

「なにをやっているんだ」

「なんか明日香ちゃんが物凄い力で暴れるから」

「だってお兄ちゃんがまたいなくなってしまうなんてそれはいやだ!」

「っとまあ、大暴れする明日香ちゃんを抑えていたわけ」

「そ、そうなの。お疲れさま聖来姉」

「お兄ちゃん明日出かけるの付き合うからね!」

「まあ、俺はいいけど」

「それじゃ明日は私も付き合おうかな?」

 明日は沢田姉弟がいろいろ迷惑かける気がする。

 

 

 

 何だかんだで明日が今日になった。

 

「えー今日は俺の姉妹が着いて来ましたのでお世話になります」

 

 東京駅で待ち合わせになってる千歌たち皆と合流して説明をする。

「誠ちゃんと明日香ちゃんの姉の聖来だよ、皆の顧問ってなってるから」

「聖来姉ちゃんとお兄ちゃんの妹の明日香です。高校1年生です」

「っとまあ、こう言うことなので」

「「お世話になります」」

 

「「「「「「「「はぁー」」」」」」」」

 

 なんか凄い困惑しているけど当たり前だよね!

 だっていきなり姉ですとか妹ですとか言われても困るよね!姉にいたってはAqoursの顧問だもん!

 

 けど何か足りない。俺が東京に来た理由になった人が。

 

「そう言えば梨子は?」

 

 




いやー、本当にお久しぶりです。
無事自由になってできた今回の話し。いつの間にか果南姉の誕生日が終わってアニメも終わって次は映画!
それまでにはこの物語も二期突入できると思いたいです。

今回はこの辺で、ますます盛り上がる沼津をこの小説でさらに盛り上げたい

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