輝け!イチ・ニ・サンシャイン‼   作:N応P

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第6話 日曜日の午前

 

 

日曜日。それは唯一、俺の祝日。

日曜日。朝からスーパーヒーロータイムを観る。

日曜日。二度寝。

日曜日。お昼に起きる。

日曜日。適当にお昼を食べる。

日曜日。ゴロゴロ過ごす。

日曜日。いつの間にかの夜。

これが、これまでの日曜日。

だがしかし!今日は違う!9時には外に出る。(スーパーヒーロータイムは見逃せない)こっちに来たんだ。やることは1つ!

「本屋とアニメショップをあさることだ!」

もはや相棒と呼んでもおかしくない自転車で片道15分かけ駅に向かう。

「おおぉ!いつの間にかアニメイ○だけではなく、ゲー○ーズまでできたんだ!」

すごい!田舎町沼津が都会のように変貌してく!そのうち数字が印象のビルとか、なんとかの穴までできるじゃないか⁉

まあ、夢のまた夢だけど。

とにかく、入りましょうか。

「あれ?誠さん?」

「はい……?」

店の扉をくぐる前に声をかけられた。

「やっぱり、誠さんずら」

「こ、こんにちは……」

「ああ、マルさんにルビィさん」

「なにしてるずら?」

「えっ……」

今俺はオタクの世界。オタワールドに入ろうとしてたんだ。この二人にオタクだと思われたくない。それよりチームにバレたくない。

「久しぶり来たから少し町を巡ろうと思って」

「そうなんですか……」

ヤバイ!ルビィさんの目線がオタワールドに!ダメだ。この人何色でも染められそうな人だから。

ルビィさんの目線を遮るように体を入れる。

「こ、これから本屋に行こうとしてたんだ」

「それなら一緒に行きません?本当は喜子ちゃんも呼んだけど、バスが遅刻してるみたいで」

あー、それで二人なんだ。

本当に運がないな。アイツ。

「それじゃ一緒にいいかな?」

二人とも頷いてくれてた。

今気がついたがこれは……両手に花。

やばい、なに今日はこれまでの苦労が報われる日か!

内心ウキウキ気分だぜ!ヤッホー!

 

 

三人で商店街の本屋にやってきた。

本屋とは自分の本心が解き放たれる場所である。

 

 

「あ、新作が出たずら」

マルさんは一目散に小説コーナーへ。

 

「このアイドル可愛い」

ルビィさんは一目散に雑誌コーナーへ。

 

「へー、今はこんなしかけ絵本があるだ」

喜子が絵本コーナーで楽しんでいた。

 

「って喜子!いつのまに!」

「あら、ヨハネは最初からいたわよ……、三人仲良く本屋に入って行くところから」

ごめんな、なんかわからないけどごめんな。

「けどこの本屋さんは相変わらず、種類が多いのね」

「そうだな。よくここに通ったもんだ」

この本屋は新作、今話題の物から海外の物マニアックな物、店員オススメの本などそろってる。

それに、ここは三階まであり一階は小説雑誌など、二階には資格、学問などの本、三階は漫画、ライトノベルなどが揃ってる。ここに来たら欲しい本は見つかると思うほどの本の数。

「そう言えば、先ほど珍しい組み合わせの二人を見たわね」

「へー、どこで?」

「この本屋さん。エスカレーターを上っていったわ」

上か二階はあまり立ち寄らずに三階に行くからな。二階に行く人だと勉強好きのような人だろうな。

「少し探してみるか」

「あなたならそう言うと思ったわ」

二人して悪い笑みを見せる。

こうして喜子と一緒に珍しい組み合わせの二人を探すことにした。

まず最初は二階から。

「うっ、ここに来るだけで頭が……」

「ふっ、だらしないわね。ヨハネような堕天使になると……」

おい、お前も目回しかけてるぞ!しっかりしろ!

「俺はここにいないと思う、いやいないでくれ……」

「ええ、そうね……」

二人して顔色を悪くして三階へ。

探していた相手はすぐに見つかった。

「あれ?曜と梨子」

そこには鉛筆をたくさん手に持つ梨子と漫画を手に持つ曜がいた。

「二人ともなにしているの?」

「いやそれはこっちの話しだって」

曜が不思議そうに首をかしげる。

「今度なにを描くつもり」

「えーと、今度は動物を描こうと思って」

喜子と梨子は絵の話しをしていた。

話しを戻す。

「俺は一人でぶらぶらしていたら、一年生組と遭遇して」

「それで、可哀想だから一緒に行動しているのよ」

胸を張る喜子。なぜ胸を張る。そんなに俺が惨めに見えたのか。

「それじゃ私たちも合流させてもらってもいいかな、喜子ちゃん」

「ヨハネよ。でも、どうしてもと言うならいいわよ」

「それじゃこれ買ってくるね」

二人はレジで会計を済ませ、一階にいるマルさんとルビィさんと合流した。

「そう言えば、ルビィさんとダイヤさんって姉妹なんだよね?」

「はい、お姉ちゃんはいつもルビィにい厳しくって……」

「それはルビィさんのことを大切にしてるからだと思うよ」

「そ、そうだといいな……、えへへ」

「本当にそうだといいわね、ルビィ」

「お、お姉ちゃん」

 

 




第6話です。今回は前編後編の2つにわけました。
沼津にゲーマーズができました。その開店日にAqoursの皆さんが来たなんて!行きたかった!
では、皆さん後編ができしだいのせます。それではまた。

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