日曜日。それは唯一、俺の祝日。
日曜日。朝からスーパーヒーロータイムを観る。
日曜日。二度寝。
日曜日。お昼に起きる。
日曜日。適当にお昼を食べる。
日曜日。ゴロゴロ過ごす。
日曜日。いつの間にかの夜。
これが、これまでの日曜日。
だがしかし!今日は違う!9時には外に出る。(スーパーヒーロータイムは見逃せない)こっちに来たんだ。やることは1つ!
「本屋とアニメショップをあさることだ!」
もはや相棒と呼んでもおかしくない自転車で片道15分かけ駅に向かう。
「おおぉ!いつの間にかアニメイ○だけではなく、ゲー○ーズまでできたんだ!」
すごい!田舎町沼津が都会のように変貌してく!そのうち数字が印象のビルとか、なんとかの穴までできるじゃないか⁉
まあ、夢のまた夢だけど。
とにかく、入りましょうか。
「あれ?誠さん?」
「はい……?」
店の扉をくぐる前に声をかけられた。
「やっぱり、誠さんずら」
「こ、こんにちは……」
「ああ、マルさんにルビィさん」
「なにしてるずら?」
「えっ……」
今俺はオタクの世界。オタワールドに入ろうとしてたんだ。この二人にオタクだと思われたくない。それよりチームにバレたくない。
「久しぶり来たから少し町を巡ろうと思って」
「そうなんですか……」
ヤバイ!ルビィさんの目線がオタワールドに!ダメだ。この人何色でも染められそうな人だから。
ルビィさんの目線を遮るように体を入れる。
「こ、これから本屋に行こうとしてたんだ」
「それなら一緒に行きません?本当は喜子ちゃんも呼んだけど、バスが遅刻してるみたいで」
あー、それで二人なんだ。
本当に運がないな。アイツ。
「それじゃ一緒にいいかな?」
二人とも頷いてくれてた。
今気がついたがこれは……両手に花。
やばい、なに今日はこれまでの苦労が報われる日か!
内心ウキウキ気分だぜ!ヤッホー!
三人で商店街の本屋にやってきた。
本屋とは自分の本心が解き放たれる場所である。
「あ、新作が出たずら」
マルさんは一目散に小説コーナーへ。
「このアイドル可愛い」
ルビィさんは一目散に雑誌コーナーへ。
「へー、今はこんなしかけ絵本があるだ」
喜子が絵本コーナーで楽しんでいた。
「って喜子!いつのまに!」
「あら、ヨハネは最初からいたわよ……、三人仲良く本屋に入って行くところから」
ごめんな、なんかわからないけどごめんな。
「けどこの本屋さんは相変わらず、種類が多いのね」
「そうだな。よくここに通ったもんだ」
この本屋は新作、今話題の物から海外の物マニアックな物、店員オススメの本などそろってる。
それに、ここは三階まであり一階は小説雑誌など、二階には資格、学問などの本、三階は漫画、ライトノベルなどが揃ってる。ここに来たら欲しい本は見つかると思うほどの本の数。
「そう言えば、先ほど珍しい組み合わせの二人を見たわね」
「へー、どこで?」
「この本屋さん。エスカレーターを上っていったわ」
上か二階はあまり立ち寄らずに三階に行くからな。二階に行く人だと勉強好きのような人だろうな。
「少し探してみるか」
「あなたならそう言うと思ったわ」
二人して悪い笑みを見せる。
こうして喜子と一緒に珍しい組み合わせの二人を探すことにした。
まず最初は二階から。
「うっ、ここに来るだけで頭が……」
「ふっ、だらしないわね。ヨハネような堕天使になると……」
おい、お前も目回しかけてるぞ!しっかりしろ!
「俺はここにいないと思う、いやいないでくれ……」
「ええ、そうね……」
二人して顔色を悪くして三階へ。
探していた相手はすぐに見つかった。
「あれ?曜と梨子」
そこには鉛筆をたくさん手に持つ梨子と漫画を手に持つ曜がいた。
「二人ともなにしているの?」
「いやそれはこっちの話しだって」
曜が不思議そうに首をかしげる。
「今度なにを描くつもり」
「えーと、今度は動物を描こうと思って」
喜子と梨子は絵の話しをしていた。
話しを戻す。
「俺は一人でぶらぶらしていたら、一年生組と遭遇して」
「それで、可哀想だから一緒に行動しているのよ」
胸を張る喜子。なぜ胸を張る。そんなに俺が惨めに見えたのか。
「それじゃ私たちも合流させてもらってもいいかな、喜子ちゃん」
「ヨハネよ。でも、どうしてもと言うならいいわよ」
「それじゃこれ買ってくるね」
二人はレジで会計を済ませ、一階にいるマルさんとルビィさんと合流した。
「そう言えば、ルビィさんとダイヤさんって姉妹なんだよね?」
「はい、お姉ちゃんはいつもルビィにい厳しくって……」
「それはルビィさんのことを大切にしてるからだと思うよ」
「そ、そうだといいな……、えへへ」
「本当にそうだといいわね、ルビィ」
「お、お姉ちゃん」
第6話です。今回は前編後編の2つにわけました。
沼津にゲーマーズができました。その開店日にAqoursの皆さんが来たなんて!行きたかった!
では、皆さん後編ができしだいのせます。それではまた。