灰と幻想のグリムガル Extra   作:キリュウ

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遅くなりました。
大学が始まりましたので投稿の間隔が長くなると思います。



第二十一話 : 銀髪の強さ

レンジ。

俺たちと同じ日に義勇兵になった━━━はずなんだけど、とてもそうには見えない。かっこいい鎧なんか着ちゃったりして。あ、それ、陣羽織って奴?へぇ~ファー付きなんだ。持ってる剣もごつくて凄そうじゃん!いや~きまってるね~...なんて言えるわけもなく。レンジが話しかけてくれるまで何も言えず黙っていた。

 

「大丈夫か」

 

まぁね。本当は角を曲がったところで倒す予定だったんだけどレンジに先を取られちゃったな、はは。

よし、これだ。これでいこう。

 

「あ、う、うん」

 

いや、無理ですわ。立つこともできませんでしたわ。何か話し方まで変わっちゃってる気がしますわ。とりあえず、慌てて立ち上がり、助けてくれたお礼を言おうと思ったら、声が飛んできた。

 

「レンジ、まだいやがるぞ!」

 

見ると、立派な鎧を着こんだ丸刈りの男、ロンが道の向こうを指さしている。ロンが指さす方向からオークが3人も来ていた。

 

「ジール・メア・グラム・フェル・カノン」

 

黒縁眼鏡をかけた魔法使いのアダチが、杖の先でエレメンタル文字を書きながら呪文を唱えた。

あれって。アダチの魔法をまじまじと見た。そしてわかった。間違いない!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

━━━━━知らない魔法だ!

 

何かよくわからない魔法は、青っぽい魔法生物(エレメンタル)が飛んでいって、一人のオークの脚に絡みついた。それによって転びはしなかったけど、どうやら思うようには歩けなくなったようだ。しかし、その一人が動けなくなろうが、関係なく残りの二人はこちらに駆けてくる。

━━━路地から長い脚がぬっと、突然出てきて一人のオークの膝を蹴飛ばした。タイミングとしては最高だ。あれは躱せない。盗賊スキルの喧嘩殺法、膝砕(シャター)だ。オークが「ギャオッ」とつんのめる。誰がやったのか。凄い派手な装いをしてる.....ろ、露出度高すぎませんかね。いや、バルバラ先生も似たようなもんだったかな。いや、それにしても立派なものをお持ちですな。えっと、確か名前は....えっと....あれ、思い出せない。いや、こう、さっさと思い出せるような割と簡単な名前だったと思うんだけど.....あぁサッサだわ。

 

「よくやった!」

 

ロンが進み出てオークと剣を交える。ロンは小柄じゃないけど、オークも結構凄い体格だ。それでも、ロンが押しているように見える。でも、サッサに膝砕(シャター)を喰らったオークが痛そうにしながらも体制を立て直して、仲間に加勢しようとしていた。

そこで、そうはさせまいと、そのオークの前に立ちはだかる奴がいた━━━━いや、少女がいた。オークは気づいているのだろうか、と思えてしまうくらいの身長差だ。150cmも無いだろう。神官のを服を着た少女は持っている杖を前に構えた。

 

「ぃぁ.....っ!」

 

当然のようにオークはその振り下ろされた杖を剣で払う。けど、それで終わりじゃなかった。

 

「なっ.......」

 

俺は声を失った。

弾かれたと思った杖はどうやら弾かれたわけではなく一連の動きだったようで、綺麗な弧を描いた。そして杖ごとチビちゃんはくるっと回る。その勢いのまま、チビちゃんがオークの下腹部に杖で一撃を入れた。

 

「ゴ、フッ.....!?」

 

オークは倒れはしなかったものの、その場で立ちすくんだ。

一撃を入れた後、後ろに跳び下がったチビちゃんの頭をレンジの大きな手が撫でた。

 

「上出来だ、チビ」

「ぁぅ.....」

 

惚れられて嬉しかったのかチビちゃんの顔が真っ赤に染まる。

次の瞬間には、レンジの持っているごつい剣がオークの肩口に食い込んでいた。オークの着ている鎧は頑丈だった。それは一度攻撃に失敗してるからわかる。けど、そんなことはレンジには関係ないようだ。

レンジは剣を引き抜きながら、オークの胸板を蹴っ飛ばした。反動でひっくり返りかけているオークの喉元に躊躇いなく剣を突き刺し、振り斬った。

 

「おおおおおおおおおぉぉぉぉ!」

 

ロンが相手に攻撃の隙を与える暇もないくらいの勢いで攻め立て、オークに膝をつかせた。こっちもロンの勝利だ。ロンは勢いよく剣を頭上から振り下ろし、オークの頭をかち割った。

 

「どぅらぁ! おらおらおら!」

 

......凄い。凄いんだけど、すっごい力任せだ。━━━━あと、ちょっと声がでかい。

ロンの大声に気を取られていた間に、レンジがアダチの魔法で足止めをくらっていたオークと戦っていた。

━━━凄い。

まず、体重移動。盗賊クラスでは足音を立てず歩く忍び歩き(スニーキング)を用いて走ったり歩いたりするスキルが存在するけど、それと同じようなことをやってのけてる。

次に、剣捌き。レンジの持ってる剣はごつごつしていて、見るからに重たそうなの、レンジは自分の腕を振るかのように操ってる。

レンジは何もない空間で剣を振るったかのようにオークの首を斬り落とした。

....いや、おかしいって。骨。骨があるでしょ?

そう思うけど、実際目の前でレンジはスパっと斬り落としてしまってるのだから、不思議だ。

 

「一丁あがりか」

 

ロンは剣の平で自分の肩をぽんぽんと叩いた。

何もできずただボーっとしていたからだろうか。いち早くそれに俺が気づいた。建物の上。屋根の上で何かが動いた。

俺は咄嗟に叫んだ。

「レンジ、上....!」

「ッ.....!」

 

レンジが即座に跳びすさる。けど俺が伝えるのが一瞬遅かったのか、レンジが気づくのが一瞬遅かったのがいけなかったのか。レンジは躱せそうにない。ロンやアダチたちもレンジの名前を叫んでいた。

俺もダメだ!そう思ったその瞬間だった。俺もレンジも誰も気づかず、風が吹き抜けるかの如く颯爽と現れたもう一人の存在が飛び降りてきたオークを蹴飛ばした。

 

「......お前」

 

レンジがオークを蹴飛ばした人物を見た。

 

「ハルヒロ、大丈夫か」

 

ヤバイ。これは惚れるわ。いや、実際には惚れはしないけどさ。でもシホルが好きになっちゃうのもわかるわ。

颯爽と走り込んできたのは、もちろん我らがパーティのリーダーであるノゾムだった。

ノゾムは俺がレンジたちに助けられたってことは一瞬で理解したのだろう。オークの方に体を向けながら顔だけレンジの方に向けた。

 

「借りを返したつもりだったが、またつくってしまったみたいだな」

「別に貸しをつくったつもりもねぇ」

 

ノゾムが言う借りが何のことかはわからない。今わかることは、この二人がいたら俺はもう怖いものがないな、ということだけだ。

建物から飛び降りてきたオークはノゾムに蹴飛ばされ少し吹っ飛んだが、空中で体制を立て直し着地は成功していた。このオーク、今までのオークたちと違って髪が白い。光沢があるから銀髪に見えなくもない。銀髪と言えばレンジも銀髪だ。うん、銀髪というのは皆ヤバイという法則があるのかな?あ、でもノゾムは黒髪だからそうでもないのかもしれない。でも目の前のオークは明らかにヤバイ。身体も他のオークよりも大きいし、黒っぽい鎧を身に着けてる。しかも背中には虎柄のマントときた。顔にはびっしと入れ墨が施されていて凶暴だといのがひしひしと伝わってくる。この状況に表情は落ち着いたもので、結構頭も良さそうだ。

屋根の上を見てみると十人くらいのオークたちが待機していた。━━━━あ、もしかしてちょっとヤバイ?

ノゾムに仲間が蹴飛ばされたこともあって屋根の上に待機していたオークたちが下に降りてこようするが、虎柄のマントを着たリーダー格のオークが左手を上げて制した。

そして驚く言葉をオークは発した。

 

「オレ━━━イシュ・ドラグン。オマエ・ナンダ」

 

喋った。片言ではあるものの、人間の言葉を。

オークが喋ったことに対してレンジとノゾムの表情は少しちがったものだった。

レンジはちょっとだけ口許を緩め、ノゾムは目元をしかめていた。

この状況で笑えるレンジ。おかしくない?......おかしいよね?

 

「レンジだ。俺とやるか?イシュ・ドラグン」

 

どうやらレンジは戦う気まんまんなようだ。

しかし、どうやらイシュ・ドラグンが尋ねたのはレンジではなく、ノゾムの方だったようで、ノゾムの方をじろじろと見ていた。

 

「俺はノゾムだ」

 

レンジと比べてノゾムの返答は短く、かつ好戦的ではない声だった。

オークは何が楽しいのか口許をゆがめ、そして言った。

 

「オマエ。チガウナ(・・・・)

 

何がどう違うのか。レンジや俺たちと違って頭一つ強いってことだろうか。けど、レンジとノゾムがそれほど差があるとも思えないし、それにイシュ・ドラグンってノゾムが戦う所は見てないよな?

 

「オンガシュラッドゥ!」

 

イシュ・ドラグンは声を張り上げた。それによってオークたちは武器を下ろした。もしかして一騎打ちするから手をだすな、とでも指示したのだろうか。

しかし、一体ノゾムとレンジのどちらと戦うつもりなんだろうか。

イシュ・ドラグンは剣先をレンジに向けた。どうやらレンジと戦うようだ。

 

「お前らも手をだすな」

 

レンジは仲間たちに向かって低い声で言った。ノゾムはレンジの方をちらりと見て、それからイシュ・ドラグンの方を見てから「任せる」と言って数歩下がった。

やるのか。やっちゃうんですか。そう思った時にはもうレンジとイシュ・ドラグンは打ち合っていた。

先手をどちらがとったのか。それはわからなかった。でも二人の剣が衝突しあって火花が散る。

鍔迫り合い(バインド)になった。

二人はお互いに引かず押し合う。位置取りを少しづつ変えながら膝をぶつけあったりして、互いに相手の体制を崩そうと必死だ。もし俺だったら一発で転んでるだろうな。━━━貧弱ゥ!貧弱!....まぁ自虐はこれくらいで。

二人は押し合いをやめ、パッと離れた。

イシュ・ドラグンがレンジの脚を狙う。それをレンジは躱し、イシュ・ドラグンの頭に剣を振り下ろした。手甲でイシュ・ドラグンは弾き、すっと身を沈めた。

俺は完全に意表を衝かれた。━━━マントだ。虎柄のマントをレンジに投げつけた。イシュ・ドラグンも意表を突いたつもりだったろう。けどレンジは違った。慌てずに左手でマントを鷲掴みにして、剣でイシュ・ドラグンを突く。作戦が失敗に終わったイシュ・ドラグンは下がった。下がって、低い姿勢を取った。

 

「イイゾ。ニンゲン。オマエ。イイ、センシダ」

「そうか」

 

レンジは短い返答を返し、またイシュ・ドラグンに迫る。二人の打ち合いはかなり続いた。けど、今回はレンジが攻め込めてると、そう思えた。いける。勝てる。そう思った。

けど、突然、イシュ・ドラグンの剣がレンジの左腕を深く斬り裂いた。

なんで.....?

レンジは距離を取って左腕を振った。肘のあたりをやられたみたいだ。かなりの血が出てる。レンジの仲間は声を上げたり息をのんだりし、オークたちは喚声を上げた。

レンジは両手で持っていた剣を右手一本で扱うつもりのようだけど、レンジの剣はでかいぶん動きも遅くなって不利だろう。そうだというのに、レンジは、ふぅ、と息をついて、そして笑った。

 

「やるな」

 

さっきの、口許だけど緩めた状態とは違う。今度は顔全体を、にぃ...と笑わせた。正直、怖い。レンジの笑った顔が怖いんじゃなくて、死ぬかもしれない状況で笑えるレンジの肝っ玉が怖い。

レンジはまた攻めに出た。けどイシュ・ドラグンは両手持ち、レンジは片手持ちでやっぱり簡単に弾かれてしまう。実際、レンジは剣が弾き飛ばされそうになった。何とか右手から手放すことはしなかったものの、顔から胸まで完全にがら空きになった。

 

「ぃっ......!」

 

チビちゃんが叫ぶ。

イシュ・ドラグンが、レンジの顔面に裏拳を叩きこんだからだ。ドゴッと鈍い音が響いた。イシュ・ドラグンの手には金属製の手甲が着いているて、威力も素手でやられるのと、比べるまでもない。

けど、それを喰らってなお、レンジは攻め続ける。攻めては撥ね返され、また反撃を喰らう。みるみるうちにレンジは傷だらけになってしまった。レンジも鎧を着てはいるけど、それにも隙間はある。そしてその隙間をイシュ・ドラグンは的確に狙っていた。

 

「オッシュッ!オッシュッ!オッシュッ!」

 

オークたちは脚を踏み鳴らして大騒ぎだ。レンジは諦めず攻め続けているが、正直もう見ているのが辛い。もはや意地になってるだけなんじゃないか、そう思える。それか、守りに転じたら、一気に攻め込ませるから攻めるしかないのかもしれないけど。

 

「ロン!」

 

俺は我慢できなくなった。

 

「いいのかよ、レンジを助けなくて! アダチ! チビちゃん! サッサ! レンジ死んじゃうぞ!?」

「そんなことしたら」

 

サッサは顔色を悪くしていた。脂汗もかいて、無理に笑い顔を作って見せる。

 

「あとであたしたちがレンジに殺される」

 

イシュ・ドラグンは正々堂々、一対一で戦うことを決めた。だからレンジも助けを求めず自分の力だけで倒そうとしている。それはわかる。わかるけど。

ノゾムの方も確認するも、ノゾムの表情には焦りも不安もなかった。なら大丈夫なのか?それともノゾムも危ないとは思ってるけど無粋だから手を出さないってことなの?わからない。

 

「ぅぁー......っ!」

 

チビちゃんがまるで何かの念を送るかのように、凄い形相で何かを言った。

それが起点になったのかわからないけど、レンジが攻めた剣がまた飛ばされそうになった。同じだ。また顔から胸までがら空きになった。やばい。やられる。イシュ・ドラグンは右手をレンジの顔面めがけて振りぬいた。

しかし、それは当たらなかった。

両手持ち。レンジは咄嗟に両手で剣を持ちなおした。イシュ・ドラグンはのけぞってそれを躱した。━━━でも、そんな馬鹿な。左手は肘をやられて使い物にならなくなってたはずじゃ。

 

「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォ.......ッ!」

 

レンジが血に飢えた獣のような咆哮を響かせた。それでイシュ・ドラグンが怯んだ、とは思えないが一瞬動きが止まったようには見えた。レンジは剣を振り下ろし、イシュ・ドラグンの左肩にめり込ませた。レンジは剣を手放し、イシュ・ドラグンを押し倒して殴りだした。息もつかせず殴り、丹念に何度も何度も殴りつける。

イシュ・ドラグンはもう動かなくなっていた。辺りは静まり返って、レンジがイシュ・ドラグンを殴りつける鈍い音だけが響いていた。最後だろう。レンジは両手を組み合わせて高々と振りかぶり、それをイシュ・ドラグンの顔だった(・・・・)ものに叩きつけた。

深いため息をつき、首を左右に動かし、立ち上がった。

 

「悪くなかった。イシュ・ドラグン。おまえの名前は覚えておいてやる。」

 

ロンは、ふん、と鼻を鳴らした。

 

「ボロボロじゃねぇか」

 

確かにボロボロだ。顔にも血がついて、いい感じに怖い。アダチは眼鏡を光らせて、建物の上にいるオークたちを睨んでいる。サッサは今にも倒れそうで、チビちゃんはレンジめがけて駆けて行った。レンジはチビちゃんを無視し、イシュ・ドラグンの剣を拾い上げ、その切っ先をオークたちのほうに向けた。

 

「おまえたちはどうする。やるなら、いっぺんにかかってこい。相手してやる」

 

え~。それはちょっとはったり聞かせすぎなんじゃないですかね。

でもこういう時はこれぐらいのはったりを利かせたほうがいいのかな?

集団の中にはバカはいるものなのか。一人のオークが飛び降りてきて、襲い掛かってきた。

それに対応したのはノゾムだった。

ノゾムは降りてきたオークに向かって走り出した。オークに近づいた瞬間にノゾムは着ていたローブを外し、オークとノゾムの間に壁にするように投げつけた。これはあれだ。さっきイシュ・ドラグンがレンジにしたのと同じことだ。流石にさっき見たのと同じことなのでオークもそれを手に取って捨てようとするが、イシュ・ドラグンの時と違うことがあった。オークがローブを手にとるよりも早く、オークから見て右側にノゾムの持っていた盾が落ちる音がした。実際、盾を落ちているのも目に入っているだろう。オークはそれを見てどう思っただろう?右に盾が落ちる音がしたからフェイクで左側から攻撃してくると思っただろうか?それともやはり盾の音がした右側?それともどちらとも違う、移動せずにオークが動いた後の、後の先を取ることに専念したと思っただろうか?

ではどれが正解だったのか?

答えはどれも違った。

ノゾムはローブを投げ捨て、盾を自身の左側に落としたと思うと、身を屈めた。そして、跳びあがり空中で前転し、オークの背後に回り込んだ。.....お前はどこのスーパーマンだよとツッコミたい。そしてオークが背後にノゾムがいると気づき振り返ろうとした時にはノゾムがオークの首を回転切りで撥ねていた。

ノゾムの戦闘を見て、サッサやロンたち全員は口が開いていて、「マジかよ」と呟いていた。俺も普段から凄い戦闘方法を見てきたけど今日のは一段と凄すぎた。

 

「さぁ.....どうする?もし理性が残ってるなら引き上げることを薦めるが?」

 

ノゾムは剣についた血を払いながら言った。

それが決定的なこととなったのだろう。オークたちは一斉に退き始めた。

 

「た、助かった?」

 

全部目の前で起こったことたけど、まだ信じられない。俺はレンジとノゾムの二人を見つめた。この二人の強さはホントに別格だ。二人で何か話してるようだけど、何を話してるのかは聞こえなかった。

ノゾムが俺のほうにやってきた。

 

「大丈夫か、ハルヒロ。心配してたぞ、皆」

「あ、うん。俺も結構不安だった。えっと、ノゾムだけ?」

「あぁ、オリオンの人たちと合流できたから、シホルたちは彼らに任せて、はぐれたハルヒロを捜しに来たってわけ」

 

ひ、一人で探しに来てくれたんだ。ノゾムだからできることだよな。オークを一人で相手にできるのはノゾムかもしくはモグゾーくらいだろうし。

......あ、そういえば

 

「ノゾム」

「うん?どうした?」

「うん、卒業おめでとう」

「卒業?...何のだ?」

 

シホル、ノゾムは一足先に卒業してしまったよ。ノゾムがシングルなのかダブルなのかは怖いから聞けないけど。シホル......がんばれ!

俺はもう色々ありすぎて何を思考するればいいのかわからなかった。

 

 

 







温かい感想、頂けると幸いです。

あ、UA40000超え、ありがとうございます。
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