よかったら読んでやってください!
集合場所に向かう途中で俺は一人の小さな男を見つけた。いや、その男は実際は大きな体をしていて大きな剣を持っているのだが、彼は道端にある花壇のそばに小さく座り込んでいた。座り込んでいたのは俺とシホルが二人でブリちゃんのいた酒場を出ていった時にハルヒロたちと同じく酒場に残っていたモグゾーという男だった。
(そういえばあの時モグゾーがハルヒロたちといなかったのが気になってたんだよな)
7日前、酒場を出ていったあの時、モグゾーは確かにまだハルヒロたちと一緒に酒場にいたはずだが、あの後、ハルヒロたちとは一緒に行動していなかったので、不思議に思っていたのだ。遠目から見てモグゾーが元気がないのはわかった。だから俺はひとまず声をかけてみることにした。
「7日ぶりだな、モグゾー。俺のこと覚えてる?」
一瞬俺を見てポカンとした表情をしたので覚えてないのか?と思ったが、声をかけられたことに驚いただけらしく、すぐに返事をくれた。
「あ、うん。覚えてるよ。ノゾム、だよね?」
「あぁ。覚えてくれてよかったよ。えっと、一人か?」
「う、うん。まぁね。」
モグゾーの声はその大きな体からはっせられたにしてはとても弱弱しい声だった。
「見たところどこかのギルドに入ってクラスは手に入れたみたいだけど、クラスは戦士か?」
「う、うん。正解。ノゾムはえっと・・。」
「あぁ俺は聖騎士のクラスなんだ。まぁ俺には少し不釣り合いなクラスかもしれんがな。」
俺が笑いながら言ったら、モグゾーはそんなことないよと首を振りながら答えてくれる。
「んじゃあ、モグゾー。そろそろ何があったか話聞かせてくれる?」
俺がそう切り出すと、モグゾーは俺の顔を見て一言、優しいね、とだけ言ったあと、7日前に俺とシホルが出て行ってから何があったのか、そして今日に至るまで何をしていたのかを簡単にではあるが説明した。
「・・・って感じかな。だから今は一人でこうやってどうしようか悩んでるところなんだ。」
(なるほど。う~ん、モグゾーは戦士のクラスだからな。前衛で戦える人材は多くて困ることはそんなにないし、
「なぁモグゾー、行く所がないなら、俺と一緒に来ないか?」
「・・・え?いいの?」
モグゾーからしたら最高の提案だろう。
「あぁ、といっても俺たちのグループってことになるがな?今から集合場所に向かうところだったんだ。モグゾーさえよければだが、・・来るか?」
「う、うん。みんながいいんだったらお願いします。」
「はは、きっとみんな大歓迎だよ。戦士クラスは大切なポジションだからな。」
「そ、そうかな?あ、その、ありがとね」
「うん?気にしなくていいさ。それよりもっとフランクに話してくれて構わない。な?」
「わ、わかった。えっと、集合場所ってどこらへんなの?」
「こっちだ。まぁちょっと歩くからその間、戦士のスキルのこととか話してくれよ。」
そうして俺とモグゾーの二人は7日前に決めた集合場所まで移動した。
俺とモグゾーが集合場所についたときにはすでに俺たち以外の全員が集まっていた。みんなそれぞれのクラスの服装をしており、シホルなんかは大きな黒い三角帽子をかぶっていて、いかにも魔法使いという格好だった。俺が来たことに気付いたのはシホルが最初で、小さく手を振ってくれていた。次に気づいたのはランタだった。
「おっせ~ぞ!この俺様を待たせるとはまったくなってないなお前は! ・・・ってか誰だよ!隣のやつ!」
「あぁさっき来るときに見かけてな、一緒に来ないかって誘ったんだ。名前はモグゾー。駄目だったか?」
「知ってるわ!ボケだボケ!ってかお前、あいつらの所に入ったんじゃねぇのかよ!?」
「え、うん。そうなんだけど、その、追い出されて。」
「ほらな?だからあの時俺は止めたのにな~やっぱあいつはクズだったか~。」
ランタがいう、あいつとは俺とシホルが出て行った後にモグゾーをスカウトしていったクズオカという男らしい。シホルがクズオカ?と疑問符を浮かべていたのでランタがクズオカについて説明し始めたのだが、少し熱が入りすぎて話が長くなりそうだったので、タイミングを見てマナトが話をいったん止めた。
「えっと、モグゾーはクラスはなんなのかな?」
「ク、クラスは戦士だよ。」
「え、ホントに!?」
「え?う、うん」
どうしたのだろう、マナトらしくない声の上げ方だった。
「モグゾーが戦士で何か喜ばしいことでもあるの・・・嘘だよな?」
俺はそこで想定していなかった答えをハルヒロから聞いた。
「あ、えっと、多分ノゾムの予想通りでランタ、クラスを戦士にしなかったんだって。」
(・・・はぁ~。)
これにはため息をつかざるをえなかった。いや、ランタの適当さはある程度わかったいたつもりだったが、本当にわかったつもりだったようだ。
「で?何のクラス?」
「あのな?暗黒騎士いうのやって~。かっこいいから選んだ言うとったわ~」
よりによって暗黒騎士。ランタは話を聞いてなかったのだろうか?
いや、聞いてなかったのだろうな。なんせ俺が暗黒騎士か聖騎士で悩んで聖騎士を選んだ理由は、クラスを選択した後に、聖騎士ならクラスを変更できるということだったのだから。なので今回は暗黒騎士ではなく聖騎士を選択したというのに。もはや怒る気力すらわかない。
「いや~ホントにモグゾーが戦士でよかったよ。ノゾムの聖騎士だけで前衛は負担がありすぎると思ってたんだ。」
ひとまず、パーティーに最低限必要なクラスである、戦士と神官がいるのだからこれでよしとしよう。
「それにしても、シホルももう少し会話に混ざろうとしろよ!空気かっつうの!」
ランタが先ほどからずっと座ったままのシホルに言った。確かにさっきからおとなしく座ったままだなとは思っていたが、ランタの一言でシホルは余計縮こまってしまった。
「ご、ごめんなさい。その、何を言えばいいかわからなくて、ごめんなさい。」
「だから謝んなって!さっきも言ったぞ!俺が悪者かっつうの!」
「いや、微妙に悪者だろ」
「まぁシホルが大人しいのはわかってたことだろ?ランタも少しはわかってやれ。」
俺はランタとシホルの間に移動した。
「俺の何がわかってねぇっつうだよ!むしろわかりまくってるぜ!お前ら最初からなんかやけに仲いいしな!どうせお前シホルが隠れ巨乳だから優しくしてんだろ!?」
「か、隠れ!?」
(ったくこいつガキか。というかおいおい、何シホルの胸に視線移してんだハルヒロくん?)
俺はふぅ~といったん目を閉じ深呼吸をしそしてランタの目を見て弁明しようとしたらシホルが先にしゃべった。
「わ、わたし、ただ、太ってるだけだから。」
「そうかな~?別にシホル太ってるようには見えんけどな~?」
「そ、それは、き、着やせするだけで・・」
「はは~ん。シホル、お前女子に嫌われるタイプだろ?太ってないのに太ってるとか言ってるやつって女子から一番嫌われるタイプだしな!」
「そ、そんなことない。わたし、ほ、ほんとに、・・太ってる、し・・・」
(あぁ~またか~だからシホルに太ってるとか体型の話はさせたくなかったんだよな)
「え?ちょ、そ、そんな泣くことねぇだろ?」
「な、泣いてなんか、ない、です」
「ランタ!とりあえずシホルに謝れ」
俺がランタを叱責するとランタも流石にばつが悪いと思ったのか一言悪かったよと言った。
(まったく、先が思いやられる。まぁ全ては始まってみないとわかんないけどさ)
「シホル~大丈夫やで~うちはシホルのこと嫌いじゃないで~安心し。」
このパーティーに女はシホルとユメだけなのだがまぁ2人は上手くやっていけそうだ。
「と、とりあえず。一度北門から出て近くの簡単なモンスターから倒しに行ってみようか!」
マナトの提案にランタは待ってましたといわんばかりに立ち上がり、一人準備を進め早速北門に向かっていった。
「おい、早くしろよ!俺の
(なんだ?
「暗黒騎士が使役できる霊だって。で、でも昼間は出せないらしいんだけど。」
俺が疑問に思っていたらシホルが横に来て教えてくれた。
「へぇ~
(光が少ない洞窟とかなら昼間でもいけるのか?まぁまだそんな暗闇で戦ったりせず明るい時間帯で戦うことだけだろうがな。)
俺たち7人は初めての仕事をするべく北門を出た先にある森林地帯にに向かって歩きだした。
読んでいただきありがとうございます!
いや~まったく進みませんね~
次話でやっと初めての戦闘ですからね~
では!次話をお楽しみに!W
あ!それとあたたか~い感想はいつでもお待ちしておりま~す!