ゾンビレッジ   作:永遠の二番煎じ

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後編 ~怪物の襲来~

俺と唯が農園で作業をしているときだった。

雪は木製バット・日本刀・猟銃・包丁を大きい黒い風呂敷に包んで持ってきて広げた。

俺「喰者か?」

雪「はい!侵入を許してしまいました。」

雪は南門で戦っている翔を心配しているようだ。

 

唯「翔にも武器が必要だわ。」

唯も姉として心配していた。

二人の心を察して俺はすぐに無言で日本刀を抜刀して右手に持ち、左手にバットを持って援護に向かった。

唯と雪も武器を持って俺に続いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

南門で・・・

翔は数に圧倒されて、結局喰者を食い止めきれずに近くの二階建の家の室外機を上って一階の屋根でなるべく多く喰者を引き寄せていた。

翔「くそ、イーター共め。」

壊れたスタンガン、携帯していた唯一の武器を下のイーターに向かって投げ捨てた。

翔はしばらく一階の屋根に座って喰者を傍観していると怪物が南門から入って来た。

 

翔はこの世のものとは思えないものを見てさらに二階のベランダを上って二階の屋根の北側に身を隠して見ていた。

捕食対象を見失った喰者たちは散開していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は南門に行く道中、喰者を斬り倒し無双していた。

だが、無双できるのも体力と時間の問題である。

南門にたどり着いたときピンク色の液体と肉片しかなかった。

翔は上手く切り抜けたと思った瞬間、後ろに気配を感じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は胴体を真っ二つにしようとしたときであった。

翔「危ない!!!」

俺は翔の声で日本刀を降ろした。

俺「お前なら生き延びると思ってたよ。さすがだ。」

バットを翔に渡した。

翔「今、僕声出してなかったら斬ってましたよね?兄貴・・・」

無視して、

俺「それより変わったことはなかったか?」

翔「・・・」

翔の顔色が真っ青になった。

俺「どうした、なんで黙る?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

発電機近くで・・・

俺を追った唯と雪は喰者の群れに遭遇して足止めを食らっていた。

唯「雪ちゃん!大丈夫?」

雪「はい!」

二人は背中をくっつけて視界を無くして喰者を殺していた。

すると怪物がゆっくりと二人の元に歩いて近づいてきた。

雪「唯さん・・・あれなんですか・・・」

唯は後ろをちらっと観た後、雪の手を引いて喰者の中を逃げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は翔の話により怪物が村に侵入してきたことを知った。

俺と翔は古い倉庫でダイナマイトを探していた。

俺「前から疑問だったが、なんで爆発物がこの村にはあるんだ?」

翔「この近くに炭鉱があってトンネルを掘る時や岩を破壊するときに使ってたものらしいです。100年前くらいのやつですけど・・・しかしあの怪物は日本刀では殺せないんですか?」

俺「ああ、能ある鷹は爪を隠すってやつだな・・・だからあいつは俺に任せろ。」

翔はどうやら戦闘状態の怪物を見ていないようだ。

翔「以前見たことあるんですか!!!」

翔は驚いた。

俺「ああ、あいつにダイナマイトを投げたが、外して車の下に入ったんだ。あいつを吹き飛ばせはしなかったが代わりに吹き飛んだ車の下敷きになった。だがまさかこの村に来るとは・・・可能性がないとも言えなかったが。」

翔「そ、そうですか。」

翔は俺の話を聞いて不安そうにした。

俺「大丈夫だ、今度はあいつを肉片にしてやるよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

北門の方に逃げた唯と雪は空き家に身を潜めた。

雪「どうするんですか、あんな化け物。」

雪は怪物に恐怖していた。

猟銃に弾を装填しながら、

唯「頭をやればいくらでかい図体でも即死よ。」

唯は冷静に対処法を考えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺と翔は怪物討伐のため四人で住んでいる家(村の中心部)の二階の屋根にいた。

俺は北部で翔は南部を見ていた。

翔「こちらからは姉さんと雪の姿が見えません・・・」

俺「同じくだ。」

喰者は村の中に蔓延していた。

だが喰者は捕食対象を見つけ、東西南北から俺たちの棲家に群がって来た。

すると怪物も北からゆっくりこちらに歩いてくる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺「来るぞ。」

翔は震えていた。

俺「俺たちは猫であいつも猫だ。」

翔「兄貴、なに訳の分からない事を・・・」

俺「つまり、俺達にも勝ち目はある。」

俺は自分の思う勇ましい顔で翔に向かって言った。

翔「そうですね。あいつも生きて・・・」

と会話をしているときいつの間にか怪物はものすごい跳躍力で地上から一気に二階の屋根にジャンプしてきた。

俺と翔は反射的に回避した、そして怪物を挟んで2:1の構図に持ち込んだ。

 

考える隙を与えることなく日本刀を怪物に振り下ろした瞬間、怪物は左手の指から5本の刃を出したが俺の方が早かったようだ。

怪物の左腕は8割斬り込まれぶらぶらしていた。

翔「やった!!!」

怪物は左腕を右手で引きちぎり、屋根から捨てた。

右手から5本の刃を出して俺の方に向いた。

俺「どうやら痛みを感じないようだな。」

俺は一階の屋根に飛び降りた後、屋根の上を走って喰者があまり群がっていない着地点に飛び降りた。

小屋の方に逃げると怪物も一気に二階の屋根から地面に飛び降り追いかけてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

唯と雪は空き家を出ると周りには喰者は見当たらなかった。

唯「あれ?」

雪「イーターはどこに行ったんでしょうか。」

二人はたまにいる喰者をスタンガンで殺してから村の中心に行くと自分たちの家に喰者が群れていることに驚いた。

二人の目にはその家の屋根に翔の姿が映った。

雪が声を出そうとしたとき唯は雪の口を塞いだ。

雪「ちょっと!なにするんですか!!」

唯「今叫べばイーターたちはこっちに来るわ。それも大群でね。」

雪「じゃあ、翔くんは屋根で何を?」

唯「分からない、でもきっと何かしてるのよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は計画通り小屋に入り、隠してあるダイナマイトの導火線に火を点けた。

その後中から施錠したドアを怪物は蹴り飛ばし入って来た。

立ち向かったが怪物の右手だけでも日本刀は歯が立たなかった。

俺はあとずさり、初日に縛られた柱に背中が当たった。

やはり俺はネズミだったか・・・

5本の刃で怪物が俺を真っ二つにしようと横に振った時、柱に食い込み抜けなくなった。

俺は大きな柱に助けられた。

俺「残念だったな、化け物!!!」

その場で怪物の右腕を切断し、怪物は両腕がなくなった。

小屋を出ようとしたとき、俺はドアの手前で止まった。

怪物は両腕を無くしても俺に向かってこようとした。

俺はそれに気づき、怪物の額に日本刀を突き刺しそのまま柱に日本刀ごと釘付けにした。

俺「お前が何か俺は個人的に知りたかったが、元が人間にせよ喰者にせよ、敵に変わりはない・・・」

そう言った後、猛ダッシュで小屋を後にして喰者にタックルしつつどこかの家陰に隠れた。

その後小屋は爆発した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

五分前・・・

唯は雪を残して怪物を探していた。

小屋の外に怪物がいた。

唯は物陰に隠れて周辺の安全確認をしてから猟銃を構えた。

すると怪物は外からドアを蹴り飛ばし中に入った。

唯「あ。」

唯は俺の援護に向かおうと小屋に行こうとした瞬間に喰者たちがドアの破壊音に引き寄せられた。

唯「こんな時に、イーターが。」

唯は近くの高台に上がって小屋に向かう喰者を猟銃で射殺していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

三分前・・・

銃声が鳴り始めると翔に群がっていた喰者たちは銃声の方へ大半が歩き出した。

翔「やばい、きっと姉さんだ!」

だが翔はまだ多くの喰者に囲まれていたため屋根から降りれなかった。

そんな時雪が来て包丁やスタンガンで次々と喰者を殺した。

翔も気づけば体が動いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

現在四人は夜自分たちの屋根の上で寝転がって星を見ていた。

下には何百もの喰者が群がっている。

怪物は殺せたが、怪物のせいで南門も修復出来なかったためにより多くの喰者たちが集まって来た。

俺「今日はとりあえず切り抜けたな。」

雪「でも、これじゃあ・・・」

翔「明日考えればいいじゃないか。」

唯「猟銃の弾なら3発ある・・・」

唯の言葉に皆が黙った。

 

確かに俺はイーターを殺すために生きてきた。

そして彼らに出逢い変われると思った・・・でも今日の出来事によって再構築してきた自身が打ち砕かれた。

やはりこの絶望した世界に俺たちは勝てなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いや・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最後までもがいてもいいじゃないか。

俺たちは喰者じゃなければネズミでもない。

そうだろ?

 

俺「なあ、やっぱり戦ってみないか?」

俺の言葉に他の三人は反応しなかった。

まあ無理もない。

 

唯「あいつらに喰われるなら・・・」

俺は唯の頬を叩いた。

 

俺「君が俺に・・・いや君たち姉弟が俺と雪にチャンスをくれたじゃないか!」

そうだ、唯は人を殺せない。

唯「でも・・・こんな状況じゃあ・・・例え生き延びたとしても・・・」

俺「やり直すんだ!!!全部!!!」

翔「そうですよ。兄貴!有刺鉄線を直しながらイーターを駆逐しましょう!!」

そうだ、その意気だ!翔!!!

 

唯や雪も考え直し始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌朝バスのラッパ音が聞こえた。

俺は二階の屋根からの光景で寝ぼけていたのもあったが、武装した人々が村の中で喰者を一掃していた。

唯は猟銃を構えた。

俺「よせ、多分善良なグループだ。」

だんだん頭が冴えてくるとバスの中に子供が10人いた。

その子どもの親類かどうか定かではないが、戦えそうにない人や老人もいた。

 

団長「道具班、破壊されていた有刺鉄線の場所を補強しろ。どうやら有刺鉄線でスモーカー共は入れない。」

掃討班長「団長、我々も道具班の援護に行かせてください。」

団長「いいだろう、ただし索敵班で村全体を把握しろ。」

掃討班長「はい。」

 

俺「おーい!!!」

と叫んだ瞬間銃口が全方位からこっちに向けられた。

団長「全員武器降ろして持ち場に行け!!!」

すると人々は何もなかったかのように自分たちの作業をし始めた。

 

俺たち四人は地面に降りた。

唯「団長かなにか知らないけど、ここは私たちの村よ。」

団長「じゃあ、君たちに迷惑を掛けないから少し滞在さしてもらってもいいかな?」

 

団長によると昨日に爆音を聞き、黒い煙がこの村から上がっているのを見て来たらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

10年後・・・

喰者は死に絶え、人類の再出発が始まろうとしていた。

俺と唯は喰者を殺しつつ10年間畑を耕し続けた。

守「パパ、ママ。」

俺「どうしたんだ?」

唯「少し休みたいんじゃない?」

俺と唯の間に子供ができ今は幸せに暮らしている。

 




一口メモ・・・怪物は人間が喰者に噛まれ、突然変異したものである。
喰者に噛まれると60%の割合で死に至る。
抗生物質を使っても手遅れの時がある。
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