問題児たちとモンハン好きな少女が異世界から来るそうですよ? 作:侍ナイト
問題児たちが異世界に来る数時間前
とある古ぼけた屋敷の工房の中、緑色の髪の10歳位の少年とウサギを人化させた青髪の少女が今後を左右する話をしていた。
「大丈夫かな…黒ウサギ」
「ジン坊っちゃん、あまり悲観的になるとよくないですよ?行きなりコミュニティの状況を説明できませんし…箱庭の中枢から招待状を出したとの連絡が入りました」
「彼らをお迎えに行きます」と黒ウサギは、工房を後にする。ジンと呼ばれた少年は、まだ不安の中に居た。
「彼らは、僕たちのコミュニティを救ってくれるだろうか…」
(うわぁ…全員とても癖の強い人たちばっかりみたいですね…)
と、現在に至る黒ウサギ。目の前では、世間話を始める十六夜と飛鳥、その隣でリオレウスに興味津々の耀、暑いのか水を飲み始める夢、まさに遠足の休憩時間様な状態だ。
「呼び出されたはいいがなんで誰もいねえんだよ。この状況だと箱庭とかいうものの説明する奴が現れるもんじゃねえのか?」
「じゃあ、彼処に隠れているウサギ?に聞くのは?」
「最初からこっちを見ている奴にか?」
夢と十六夜の話に飛鳥と耀も黒ウサギが隠れている茂みの方を見る。
「なんだ、あなた達も気づいていたの?」
「耳丸見えで気づかない方がおかしい」
「当然。かくれんぼじゃ負けなしだぜ?そっちの猫を抱いてる奴も気づいていたんだろ?」
「風上に立たれたら嫌でもわかる」
「…へえ?面白いなお前」
なかなか出てこない黒ウサギに対する四人の視線が段々おぞましい物へと変わって行く。それに耐えきれなくなった、黒ウサギは茂みから出てくる。
「や、やだなぁお四人様。そんな狼みたいに怖い顔で見られると黒ウサギは死んじゃいますよ?ええ、ええ、古来より孤独と狼はウサギの天敵でございます。そんな黒ウサギの脆弱な心臓に免じてここは、1つ穏便にお話を聞いていただけたら嬉しいでございますヨ?」
「断る」
「却下」
「お断りします」
「NOで」
「あっは、取りつくシマもないですね♪」
両手を挙げて降参する黒ウサギ。だが
「えい」
「フギャ!」
耀が近づいたことに気づかず、頭から伸びるウサ耳を容赦なく引っ張る。
「ちょ、ちょとお待ちを!黒ウサギの素t…「へえ?このウサ耳って本物なのか?」え?「…。じゃあ私も」は?ちょ、お二人様!?」
右に十六夜、左に飛鳥、両耳に耀が黒ウサギの耳を引っ張る。
「え?じゃあこの尻尾も?」
「さ、さすがに止めッ―――!」
その後、黒ウサギの悲鳴が木霊した。
「あ、あり得ない。あり得ないのですよ。まさか話を聞いてもらうために小一時間も消費してしまうとは…学級崩壊とはこのような状況を言うに違いないのデス」
「いいからさっさと進めろ」
少し再起不能になりかけている黒ウサギに厳しくあたる十六夜。
「ハイ…それではいいですか?ようこそ、《箱庭の世界》へ!我々はお四人様にギフトを与えられた者達だけ参加できる。《ギフトゲーム》への参加資格をプレゼンさせていただこうかと召喚いたしました!」
「ギフトゲーム?」
ギフトゲームやこの世界の事を四人の質問に答えながらすらすらと説明をしていく。
「さて、皆さんの召喚依頼した黒ウサギには、箱庭の世界における全ての質問に答える義務が有ります」
「1ついい?」
「ハイなんですか?」
「話を聞いても解らなかった」
夢の一言で黒ウサギと話を聞いていた2人は転け、十六夜は大爆笑をあげる。
「仕方がありませんね…また後でより分かりやすくご説明いたします。コレから我らがコミュニティでお話させていただいたいのですが…よろしいです?」
「待てよ。まだ俺が質問してないだろ」
今まで清聴していた十六夜は声をあげて立つ。顔からして真面目な事だとわかるくらいに。
「どういった質問です?ルールですか?ゲームそのものですか?」
「そんなのはどうでもいい。黒ウサギ、俺が聞きたいのは1つだ
この世界は面白いか?」
この事は、他の三人も無言で返事を待つ。家族、友人、財産を捨てるほどの物なのかを。
「YES、ギフトゲームは人を超えた者達だけが参加できる神魔の遊戯。箱庭の世界は、外界より格段に面白いと、黒ウサギは保証いたします♪」
次回から箱庭に行きます。