艦隊の指揮をとれますか?   作:あおい安室

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終わった………6000文字かつ艦これでの戦闘は初描写………!
自信ないっ!!

今回も大体実話。ただし戦闘は結構アレンジ入れてます。
一応大筋はあってます。

ちなみにこの小説にドロップはありません。ドロップは全部建造扱いです。


特別編:夏の大規模作戦、終戦。

「くそ………ここまできてまだアタシ達の力は及ばないのか………クソがっ!!!」

 

摩耶さんは荒れていた。あれから約二週間。僕らは資材の補給も行いつつなんども敵艦隊への攻撃を仕掛けていた。その効果は絶大で、敵の戦力を大きく削ることに成功していた。しかし………

 

「これで14度目か………あいつらにとどめをさせなかったのは」

 

「そうね………本当にごめん海人さん」

 

「瑞鶴は謝らなくていいよ。それに、正規空母のまとめ役もお願いしてるんだ。頑張っている瑞鶴達に答えられない僕が一番ふがいない」

 

そう………とどめをさせないのだ。敵も限界に近づいている感触がある。しかし、一度も。敵主力艦隊の旗艦の重巡棲姫を仕留めることができていない。

 

「はぁ………もう、無理なのかな」

 

「いや、最後まで諦めるな。まだ作戦展開時間は残っている。それにだ。あの零士提督からの資料のおかげでこれまでに被った被害は予定より少ない。おかげで資材にも余裕があるはずだ。そうだろう吹雪?」

 

「長門さんの言うとおりですよ。私も計算してみましたが………明日の午前9時。蒼龍さんの入渠が完了しますので一度、ほんの一度だけ。私達は敵艦隊に挑むことが可能です」

 

「あの人には本当に感謝しかない………」

 

しかし、この胸に残る不安はぬぐえそうになかった。そんな姿を見かねたのか、吹雪が一つの提案をだした。

 

「ちなみにですが。連合艦隊が出撃して被るであろう被害から逆算しましたが………最低で三回。艦娘を建造できますよ」

 

「………え?どういうこと?」

 

「海人さんは不安なんですよね?だったら一度。気分転換をしてみるのはどうかなと思いまして」

 

「建造って気分転換なのかな?」

 

「新しい仲間に出会えるんですから、気分転換だと思いますよ?」

 

………それもそうかな?

 

「それにですね。こういった機会に建造できる艦娘って結構強力な装備を持っているんですよ?例えば秋月型の人とか」

 

「いや、だからといってその秋月さんとかができるわけないでしょ。かなり珍しそうなんですが………まあ、行ってみるか」

 

 

 

「朝潮型駆逐艦、朝雲、着任したわ! 貴方が司令…かあ。ふうーん。ま、いいわ。私がやったげる!」

 

「すみません、練度の低い駆逐艦には荷物整理しか仕事が………」

 

「ええっ!?」

 

吹雪ちゃんがさりげなく酷い。さて、二人目は………

 

 

「秋月型防空駆逐艦、一番艦、秋月。ここに推参致しました。お任せください!」

 

「嘘だろおい!?」

 

「きゃあっ!?」

 

思わず声を荒げてしまった。敬語もどきもとれたし。というか噂をしてたら本当に建造できるとは思わなかった。

 

「海人さんってフラグ建築士の資格とれるんじゃないですかね?」

 

「そんな資格いらないから。さっきはごめん秋月さん」

 

「い、いえ大丈夫ですから………ところでそちらの吹雪さんは10cm連装高角砲と高射装置を装備しているんですか?」

 

「なんでわかったの!?」

 

「なんといいますか………防空駆逐艦の直感ですね。装備枠を圧迫するようでしたら私の10cm高角砲+高射装置を使いますか?」

 

「何それ」

 

「秋月砲ですねー」

 

ネーミングセンスが酷すぎませんか?………その後10cm高角砲+高射装置の能力の高さに驚愕することになった。

そして三人目は………

 

 

「雲龍型航空母艦、三番艦、葛城よ! え? 水上防空砲台ですって? ち、違うわよ!あなた、何いってんの!」

 

「言ってないしそもそも雲龍型っていう名前がかっこいいくせに葛城とかなんかしらけるんだけど」

 

「結局酷いこと言ってますよ海人さん!?」

 

だって葛城って聞くとなんかうさんくさいし。エヴァを連想してしまう。

 

「怒りますよ?」

 

「爆撃されるのは瑞鶴で懲りてるので勘弁してください」

 

「え、ここ瑞鶴さんいるの!?」

 

「うん。連合艦隊で正規空母のまとめ役やってるよ?知り合い?」

 

「はい!瑞鶴さんは私のあこがれの先輩なんです!ここにこれて良かったです!」

 

………なるほど、気分転換になるな。こういうことを聞くとなんだか僕もうれしくなる。

 

「まあ葛城さん艦載機持ってないので海人さんに攻撃できませんよ」

 

「ほほう」

 

「え、なんでそこでテンション上がるんですか!?」

 

いや、面白そうだから。

 

 

 

 

………そして翌日。最後の出撃の準備が整った。

 

「………みんな。よく聞いてほしい」

 

作戦に参加するみんなの前で何かを話すというのは緊張する。だけど。厳しい作戦に向かうみんなを鼓舞するためなら。

僕はなんでも言えそうな気がした。

 

「これが今作戦最後の出撃となると思う。もはや僕らの基地の資材に余裕はない。なおかつ大本営の作戦展開も今日が最後。みんなが帰還して修理が完了したら僕たちはこの前線基地から撤退することになっている。何度も言うけど、これが最後の出撃だ。みんなには無理を言って済まないと思う。だけど………僕も男だ。負けっぱなしでは終わりたくはない………あと少し。力を貸してほしい」

 

「………そもそも海人さんに男らしいところあったっけ?」

 

「それどころか、わりと子供っぽいですよね」

 

「そこが海人さんのいいところだと思いますけど」

 

「正規空母三人は海弧島に帰ったら砂浜に埋めてスイカと一緒にかち割る方針で行こうか。あるいはしばらく食事を減らす」

 

人がまじめな話をしているというのに失礼な。怒るよ。

 

「じょ、冗談だから………本当にやらないよね?ね?」

 

「………まあとにかく。これが最後の出撃だからって焦ったりしないこと。僕らの第一目標はみんなで帰ることなんだ。それを忘れないでほしい。これで僕の話は終わりだ………全艦隊出撃準備を開始。準備が整い次第出撃、敵主力艦隊の旗艦重巡棲姫を仕留めるんだ!」

 

僕のその言葉に、みんなは力強い返事を返してくれた。

 

「ついに………実戦に出られる日が来ました!大和の見せ場ですね!」

 

その中には密かに第一艦隊に配属された大和の声もあった。

 

 

 

『………こちら連合艦隊旗艦、摩耶。基地航空隊の活躍で敵空母を機能停止に押し込んで三人の正規空母が敵艦隊を抑え、被害なしで突破成功だ!』

 

出撃した連合艦隊から初戦の報告が届いた。被害無しの突破………今作戦で初めてかもしれない。これはもしかするといけるかもしれない、そう感じていた。二戦目の報告も、確認された三隻潜水艦三隻確認。二隻を仕留めて進撃。損傷は軽微だった………

 

しかし。そうはうまくいかなかった。

 

三戦目。敵の泊地型二体を基地航空隊が機能停止に押し込み、大和と長門がとどめをさすものの、利根さんが中破してしまった。

 

「そうか………利根さん、いける?」

 

『愚問じゃな。これまでも頑張ってきたのじゃ。ここで引くわけにはいくまい。それにまだ我が輩は戦えるぞ!』

 

ダメージを感じさせない利根さんの言葉に僕は迷うことなく進撃の指示を出した。

また、この戦闘で大きな被害を与えた影響か空襲が今回発生しなかった。そのことに僕は少し安堵していた。

四戦目は深海棲艦の作り出した暗い夜の様な状況の海でのいわば夜戦だった。

深海棲艦は一定時間以上の戦闘を続けると暗い夜のようなフィールドを作り出す報告がされている。

そのフィールド内での戦闘にも時間制限があり限界以上に戦闘していた艦娘が突如強くなった深海棲艦に轟沈させられたという報告がある。夜戦は長くできないということだ。

この戦いは被害はほとんどなしで切り抜けた。

 

五、六戦目は航空戦。だが不安は感じなかった。

 

『ふっふーん!アタシは防空重巡洋艦の摩耶様だ!対空戦ならお手の物ってな!!いくぞ吹雪!』

 

『はい!私が皆を護ります!』

 

改二となって対空能力の上がった摩耶さん、そして艦隊を守るための防空装備と秋月さんの10cm高角砲+高射装置を装備した吹雪がいるんだから。

二人の対空射撃によって被害はどちらもほぼ0。主な被害は利根さんの中破のみで………敵主力艦隊との戦闘を開始した。

 

 

 

 

「偵察機より敵主力艦隊の空母の艦載機を確認!摩耶さん、お願いします!」

 

「おう、任せな!」

 

少し話をしよう。大艦巨砲主義という言葉がある。

水上艦の砲撃戦で有利とするため際限なく主砲と艦艇が巨大化させるというものだ。

しかし、航空機の発達と第二次世界大戦における実績により航空機の優位が確立。大艦巨砲主義は過去の遺物となった。

 

それは艦娘達にも言えることであり、航空戦における勝敗は戦況に大きく影響する。

 

彼女たちが航空戦に勝つためには空母に能力の高い艦上戦闘機を積むことが必要である。

が、今回の作戦においてはわずかな紫電改二しか使用できなかった。これでは航空戦に敗北することもありうる。

その為の打開策が………

 

「………よっしゃ!航空戦は勝利だな!」

 

彼女、摩耶である。相手の高い能力を誇る航空機は摩耶の対空射撃で黙らせる。それが海人達の出した決断だった。

彼女の働きによって航空戦における被害を抑えていた頃。遠方の海域にて待機していた艦隊も行動を開始する。

 

「決戦支援か………悪くないわね!」

 

大和が第一艦隊に入ったため支援艦隊に入った陸奥旗艦の支援艦隊である。

航空戦の終わる頃、突如敵艦隊に降り注いだ支援艦隊の砲撃は二隻の駆逐艦を仕留める。

 

「よーし、いい感じね。第二艦隊、攻撃開始!」

 

次に動いたのは第二艦隊。高練度を誇る夕張と愛宕の砲撃は軽巡を仕留める。そして………

 

「夕立、ガンガン行くわよ!吹雪に負けないくらいの活躍を見せてやりましょう!」

 

「ソロモンの悪夢、見せてあげる!」

 

吹雪が防御に特化していたのに対し、二人の駆逐艦は火力に特化していた。二人の攻撃は敵空母を機能停止寸前に追い込んだ。

しかし、敵も黙ってはいなかった………が。

 

「この程度では吾輩は沈まん!武蔵には負けんぞ!」

 

中破していた利根が、敵の強大な攻撃を受け止める。利根が大破した以外の被害は特にない状態で第二艦隊は一旦下がった。

 

 

そして第一艦隊が動き出す。

 

「さぁ、やるわ。砲雷撃戦、用意!目標は被害の大きい敵空母!攻撃の手を少しでも削る!」

 

艦隊一の射程、火力を誇る大和と彼女に続いた長門と摩耶の砲撃は敵空母を仕留めた。しかし相手も黙ってはいない。旗艦に随伴していた戦艦棲姫も砲撃を開始した。

 

「きゃあっ!?私が、こんなところで………危ないっ!」

 

狙い撃ちされた瑞鶴は飛行甲板に損傷を受けてしまう。すかさず赤城に対しての重巡棲姫の砲撃が放たれた。

 

「っ………!瑞鶴さん!?」

 

「私は大丈夫………盾とか囮になることはレイテで経験済みよ!赤城さんは早く第二次攻撃隊を!」

 

赤城に対しての砲撃は、被弾したはずの瑞鶴が庇った。

 

「わかりました!蒼龍さん用意はいい!?」

 

「はい!大物を狙って行きましょう!第二次攻撃隊、全機発艦はじめ!」

 

蒼龍の大物を狙うという言葉には嘘はなく、二人の艦載機は戦艦棲姫に大打撃を与える。が、彼女たちの攻撃では戦艦棲姫は沈まなかった。

戦艦棲姫も反撃する。蒼龍が狙われてしまい、第三次航空隊の発艦は不可能となってしまう。

 

「正規空母の作ってくれた機会を逃す物か!全主砲、斉射!て――ッ!!」

 

しかし、砲撃の準備の整った鎮守府1の練度の誇る長門がいた。正規空母の作った傷跡に押し込むかのように炸裂した徹甲弾は戦艦棲姫を沈めた。

 

「残された時間の間に少しでも奴の体力を削るぞ!第二艦隊への道を作る!アタシに続けっ!!」

 

残った摩耶、大和、赤城は重巡に攻撃を集中させる。大破に追い込み、第二艦隊は夜戦へ突入した………

 

 

 

 

「………」

 

前線基地の港には海人がいた。敵主力艦隊との戦闘後は撤退中の襲撃を防ぐため無線は遮断している。

緊急用の無線を片手に彼は連合艦隊を待っていた。

 

「心配なの?大丈夫よ。みんな強いんだから」

 

「陸奥さん………」

 

支援艦隊は連合艦隊よりも一足早く帰還していた。旗艦をつとめていた陸奥は海人とはかなり長いつきあいになる。

何を考えていたのかも大体予想がついていた。

 

「………僕は本当に情けない気がする」

 

「あら、そう?」

 

「だってさ。摩耶と夕立は今まで練成してたキャリアこそあるけど改二での戦闘経験はそんなに多くない。瑞鶴さんなんて正規空母三人めでの戦力を作ろうと思って急遽練成してそのまま頑張ってもらうことになったんだ。みんなのためにもっと準備をしてから作戦に参加させられなかった僕は情けない」

 

「そうねえ。正直時間も足りなかった気がするわ。でも………その事はみんなの前で言っちゃダメよ?」

 

「そのつもりだよ。指揮官がこんなんじゃみんな不安になる」

 

「そうじゃないわよ。みんな本当は悔しかったのよ?」

 

陸奥の悔しかったという発言に海人は驚く。

 

「海人さんはいっつも私達のことを大切にしてくれてる。だから私達はあなたの期待に応えられるように頑張ってたけど………私達はあの重巡棲姫を仕留められなかった。それが本当に悔しかったんだから」

 

「陸奥さん………」

 

陸奥はこの最後の戦いを除いて連合艦隊で常に戦ってきた。だからその気持ちはとっても強いのだろう。

 

「海人くん、いい?あなたは一人で戦っているんじゃないの。あなたにはみんながいる。長門姉さんや私、赤城さんや瑞鶴さんに利根さんも。みんながあなたとともに戦っているんだからね?」

 

「………そうだね………それに。今回の戦いには出られなかったけど加賀さんや山城さん、川内や那智さんもいる………みんな、まだまだ発展途上だけど………いつかきっと、強くなれる」

 

「そう、その通りよ。私達は、もっと強くなれるんだから!………まあ、今は。目の前の勝利を喜びましょう?」

 

彼女は水平線を指さす。その方向を海人は持っていた双眼鏡で確認する。

 

「みんなだ………!みんな、帰ってきた!誰一人欠けてない!!」

 

「ふふっ。近海に近づいたからって摩耶さんから連絡があったの。『あの心配屋の提督に勝利を伝えてやれ』ってね」

 

「勝利!?ということは………重巡棲姫を倒せたの!?」

 

「ええ。あなたが直前にもしかして電探よりこっちの方がいいのか?と思って夕張さんに魚雷を積ませていたでしょ?それをいかした攻撃でとどめをさせたそうよ」

 

「そうなんだ………本当に良かった」

 

海人が安堵していると、陸奥の目つきが少し変わった。どうもまた別の連絡が来たらしい。

 

「………海人くん。長門姉さんから追加連絡」

 

「え?」

 

「イギリスのQueen Elizabeth級戦艦の『Warspite』って艦娘がこの近くを漂流していて、それを必死に曳航しようとしていたイタリアの正規空母の『Aquila』っていう艦娘と合流したそうよ」

 

「………なんでこんなところに?」

 

「さぁ………あ、吹雪ちゃんからも連絡。多分うちの鎮守府で面倒を見ることになると思うって。本人達も恩返しがしたいってさ」

 

「………え、僕外国語ほとんど話せないんだけど!?」

 

「良かったわね。うちにも海外の艦娘が来たわよ」

 

「あんまり喜べない………!というかイギリスって第二次世界大戦の時日本の敵だったよね!?なんでそうなるの!?」

 

「うふふ。まあ頑張って。海人くんは苦労してるぐらいがちょうどいいのよきっと」

 

「そんなぁ………」

 

海人のこれからの苦労を思って絞り出された悲鳴は夏の終わり頃の海に中へ消えていった。

 

 

 

………海人はこの作戦で建造した艦娘や、外国からきた二人とともに様々な物語を作っていく。

だけどそれは、海人が提督になりたての頃からすると、もう少し後の話だ。




………と、いうわけで。夏のイベント『第二次マレー沖海戦』。
丙難易度ですが、誰一人欠けることなく全作戦突破しました!!
本当に様々な情報をくれた『zero-45』さんには感謝です!

AquilaさんはE-4を突破したこの戦いのボスでドロップしました。奇跡だ………!

………実は。リアルではここまでくると伊26がほしくて資材を捻出してE-4突破後E-1に三回突入してるんです。ところが。
攻略時と編成変えなかったのに一回もボスを倒せなかった!!
地味にE-1突破できたのも奇跡だったのかもしれない。

ちなみにブッキーは秋月砲は装備していましたが電探を忘れていたので対空カットインを出せていなかったり、霞と夕立は夜戦カットインの為に魚雷満載装備だったけどボスに一度も夜戦カットインが命中していなかったりします。
あと秋月さんが入った時点で鎮守府の空きの関係でイベントに出られなくなって急遽拡張したりとか。

さて、これからは普通に戻ります。この夏イベントはいつかはめやすい時系列をみつけてそこに入れます。
それでは、次回をお楽しみに!


………改二になりたてでいきなり連合艦隊の旗艦にしちゃったけど、E-3、E-4で頑張ってくれて本当にありがとう、摩耶様。
そして、イベント前から少しずつ練成してても中途半端なレベルだったけど、前線で頑張ってくれて本当にありがとう、瑞鶴。
二人がいなかったら絶対に無理だった。本当にありがとう。
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