年をまたぐとは思わなかった。
今回もイベントの攻略に協力してくださったzero-45さんには頭が上がりません。
本当にありがとうございました。
『MS諸島北東部の環礁沖に、敵深海棲艦の大きな拠点を発見。
深海棲艦の空母機動部隊群が、同地より複数の出現を確認した。
同拠点が”シャングリラ”の根拠地であることは間違いないと思われる。
諸君の全力をもって、敵拠点を覆滅せよ』
「………なるほど、な………間違いない。奴らの本拠地があるのはビキニ環礁だ」
作戦海域の地図を見た長門は、敵の本拠地の位置を断言した。
まさか、敵の本拠地が長門の沈んだ場所だなんて………
「海人、怖いか?どうせお前の事だ。沈んだ場所で私を戦わせることに抵抗があるんだろう?」
「うん………長門は怖くないの?」
「まさか。いつだって戦いは怖いさ。正直自分の沈んだ場所となると不安だ。だがな………誰かのために戦えるのなら、私は迷いはしない。戦う理由があるのなら、恐怖なんて消えるのさ」
「………強いなあ、長門って」
「ビッグセブンだからな」
それは関係ないだろうに。くすりと笑う。
緊張も抜けてきたな………
「さてと。海人。作戦を立案し、指令を出してくれ。私達は艦だ。命令を出す人がいて初めて力を発揮できるんだからな。さぁ、行こうか、あなた?」
「了解。まずは全員に通達。これより本作戦の最終段階作戦を開始する!そしてあとでながもんしばくから覚悟しろ」
「なぜだ!?」
あなたと呼ぶな。恥ずかしい!
「………ところで大本営の作戦公式名称が『渚を越えて』ってどういうことなのさ。おかしくない?なんか小説のタイトルっぽいんだけど」
「そっとしておけ」
「まずは作戦海域の把握と行こう。吹雪」
「わかりました」
会議室にはいつものメンツが集まっている。作戦の説明を吹雪と僕がして、装備などを話し合う。
いつもの光景だ。
「まず敵主力艦隊までの予測戦闘回数ですが………ええええ!?じゅ、十回!?」
何だって!?こんなに多い回数の戦闘が今までにあったか!?みんなも驚く。
そんな回数の戦闘をこなしていては絶対に燃料弾薬も枯渇する。
被弾回数も増えるし、疲労もたまる。まともに戦っていては勝ち目はない………!
「そんな状態でははっきり言って突破できないな。私たちの戦力が未熟であることも問題だが。吹雪、この海域になにか突けるポイントはないのか?」
「突けるポイント………分かりました、検討してみましょう。その間に皆さんにしてもらうことがあります」
「してもらうこと?今までの作戦海域に敵艦隊でも集まっているのか?」
「………皆さん、装備倉庫の整理をお願いします。あまりにも装備が多すぎて、このままでは敵艦隊の空襲があった際に誘爆して基地ごと全滅します!」
「皆さんすぐにやりましょう!!」
「慢心どころのレベルじゃないよ、これ!!」
南雲機動部隊の人の言葉は説得力が強い。ただちにとりかかった。
それから数時間後、再び僕らは会議室に集まった。
「お待たせしました。検討してみたところ、この基地から出撃した後に中継地点として使えそうな島が見つかりました。この島を使うことで作戦の開始位置を大きく前進させることが可能でしょう。既に大本営でも同様の作戦の準備をしている模様です」
「よく調べてくれたね、吹雪ちゃん。だけど………絶対何か問題があるよね?なかったらみんなそこから出撃してるはずだし」
「そうです。この島は敵航空部隊の勢力圏にあります。現在大本営は有志による我々の基地の北側、敵本拠地とは反対の位置に存在する航空部隊の指揮を執っていると思われる艦隊の掃討作戦を実施しています。どうしますか?」
「参加しよう。何もしていないのはちょっとね。水上機動部隊………か。初めての運用だね」
ギミック解除艦隊(Lvのメモを忘れていました………)
第一
那智改二
金剛改
摩耶改二
瑞鶴改
赤城改
蒼龍改二
第二
川内改二
吹雪改
夕立改二
木曾改二
愛宕改
妙高改
数度出撃しているうちに、被弾する艦娘も増えてきた。そして。
僕はこんなことを思いついた。
「この道中のデータを見てると、こちらのルートはどうも敵の戦力は低いみたいだし………よし。じゃあ練度の低い艦娘も出撃する?」
「いいですね。一航戦の力、お見せします」
「瑞鶴先輩と一緒に戦えるのなら、喜んで!」
「………五航戦の子は外してください」
「ちょっと!?誰か知らないけど、瑞鶴先輩をバカにするのは許さないわよ!?」
「私のことを知らない?………頭に来ました」
「け、喧嘩を始めるなー!?」
「ふふふ………酸素魚雷、叩き込んできますね、海人さん?」
「被害を拡大させるな大井っちぃ!」
加賀と葛城と大井が赤城と蒼龍と木曾の代役として出撃させたのはミスだったか………。
「大本営より、例の島が使用可能となったという連絡が来ました」
「ついに来たか!よし、海人、やるぞ!奴らに我々の力を見せる時だ!」
「だね。空母機動部隊の出撃………うん、なんかテンションが上がってきた」
そして、空母機動部隊を編成する。編成して思ったのは、やっぱり昔からの顔ぶれが多いなということ。
安心するというか懐かしいというか。
第一艦隊
陸奥改Lv75
長門改Lv100
蒼龍改二Lv93
赤城改Lv93
瑞鶴改Lv77
加賀改Lv60
第二艦隊
川内改二Lv60
那智改二Lv71
摩耶改二Lv89
木曾改二Lv67
吹雪改Lv62
夕立改二Lv66
「ちなみに一応待機として大和はいるけどできれば出番なしの方針で。資源は大切に!」
「「「了解」」」
「海人さんは私のことが嫌いなんですか!?というか毎回大規模作戦の度に戦艦いじめてませんか!?」
「気のせい!前回扶桑さんをいじめた気がするけど気のせい!」
泣きますよ!?と声が聞こえてきた気がするけど。気のせい。うん。
一回目の出撃。陸奥が大破して直前で撤退することになった。
「珍しく陸奥が大破して撤退かぁ………」
「ん?よく知らないけど珍しいのかい?」
「あ、初月ちゃん。うちの陸奥はスペック上では運は低いけど、戦闘においてはなぜか一緒に出撃した長門を割と高い確率で大破させる形で運の低さを補っているんだ」
「それ思いっきりデメリットだよね!?」
「冗談。実際は戦意高揚攻撃を連射できるの。あと大破とかは少ない」
「何なんだその長門型二番艦」
知らない。どうしてあんなむっちゃんになった。
二回目の出撃。長門と摩耶が小破と吹雪が中破以外は目だった被害なし。
そして………
「待たせたな、海人………敵艦隊を壊滅させてきたぞ!」
「よくやった!お疲れ様、みんな!」
長門が敵艦隊の旗艦を仕留め、その後の残存艦をみんなが仕留める。
いい戦闘だったと思う。
しかし………その後は、うまくいかなかった。
三回目の戦いでは、直前の艦隊戦で蒼龍が大破した。夕立が護衛に出て退避させたが、火力が足りなくて旗艦を仕留めることができなかった。
以降は似たり寄ったりで、いい戦果はなかった。
せめてもの救いは吹雪が対空戦で結構奮闘してくれたこと。初月ちゃんの持ってきた秋月砲が役に立った………
「………むう。大和を投入したけど………進展なし、かぁ」
「すまない。あと少しのところなんだがうまく狙いが定まらないんだ。そっちはどうだ?空襲は大丈夫なのか?」
「何も問題なし。飛行距離が足りなくて大気中の基地航空隊が奮闘してくれるからね。なんとかしたいんだけど………」
みんなの疲労もたまってきている。資源もだいぶ減ってきた。
ペースは落としてるけど、限界は近い………前線からの撤退も考えた方がいいかもしれない。
戦えない艦隊はただの置物だ。僕らの代わりに戦える艦隊はいくらでもあるんだし。
「それに僕の精神的疲労もピークです」
「何があった?」
「ぴゃあぴゃあ言ってる新入りの軽巡洋艦がドジッ子すぎて書類が一体いくら駄目になったことか」
「………ぴゃあぴゃあ………酒匂か!なぜそれを早く言わん!?」
「あ、ちょっと長門!出撃の報告書はまだ完成してないんだけ………ど」
行っちゃった………あの軽巡洋艦と知り合いだったのだろうか。
とりあえず書類を片付けないと。今の僕にできることはそれくらいしかない。
資材を運んだりとかは僕にはできないんだから。みんなの仕事のための仕事を、僕は頑張らないと。
その後の話をしよう。僕らは何度も戦いを挑んだ。
ある一戦では支援は駆逐一隻のみしかしとめられず、大和不発で、長門は駆逐艦は仕留めるのが精いっぱいだった。赤城が敵の空母無力化しても、しかし旗艦も第二艦隊も健在。夜戦に持ち込んでも旗艦を仕留められないので、撤退した。
そして、ボーキサイトが一度底を突いた。防衛の基地航空隊と倉庫を調整してなんとか出撃した。
初戦で川内改二が中破するというトラブルもあったけど、なんとか敵主力艦隊にたどり着いた。
航空戦で吹雪が奮闘し、支援艦隊は駆逐艦を一隻しとめる。
長門が敵旗艦を追い詰めるも一歩及ばず。撤退した。
この時、作戦期間は残り一週間を切っていた………
そして一応零士提督に相談してみることにしたら………
「第二艦隊の重巡がネックだな。相手の第二艦隊に食らいつくには火力が足りん。確か鳥海の練度は低いんだろ?だとすると妙高型を入れるのが安定するんだが、現状だとなぁ。加えて前線に出せる対空駆逐艦が一隻も居ないというのは心許ないな」
「聞いてて耳が痛いですが、なんだか申し訳ない気持ちでいっぱいです」
「そういう感情は艦娘たちに向けろ。そもそも何故第二艦隊に重巡2なんだ?」
「え?」
「そこは戦艦1重巡1の方が安定すると思うんだが………おいお前、まさか………」
入れられることを知りませんでした!!
全員に袋叩きにされるところでした。疲労がたまっていたから帰ったら説教タイムで落ち着いたけど。
鋼材と燃料は余裕があったんだから早く気づいていればチャンスはあったのかもしれないのにぃ!!
ああ、本当に自分の無知が情けない………
そして第二艦隊で金剛を投入する。が。
初戦で川内が小破し、潜水艦戦で吹雪が中破。トラブルが相次ぐ。
肝心の敵主力艦隊戦では航空戦で赤城が大破。
支援艦隊は大破二隻轟沈二隻と最高の戦果をたたき出すしかし。
空母の攻撃で加賀が大破し、戦艦の攻撃で蒼龍が中破する。
正規空母三人が行動不能となったこちらに勝ち目はなかった。
「………駄目だ。今回はさすがに………打つ手が少なすぎる」
あの時は追い詰められた状況だったけど、奇跡を起こせたのは、まっとうな勝負を仕掛けられたからだ。
今回は………無理だ。敵が連合艦隊なのが原因で敵の旗艦を夜戦に持ち込んで仕留めることが難しい。
第二艦隊を壊滅させることが難しすぎる。第二艦隊の壊滅無しに旗艦の撃沈はない。
第二艦隊の駆逐古姫に長門の攻撃を命中させることができたならいけるかもしれないが………
そんなことはこちらからは指示できない。戦闘は艦娘の判断に任せるしかない。
「それでも………やるしかないだろう、海人?」
そんな状況でも長門は諦めることはない。その姿に何度元気づけられたことか。
「ですよね………あと4時間後、最後の出撃だ。帰還後、修理が完了次第僕らは撤退する」
「了解。メンバーに伝えてくる。無茶はするなよ、海人?」
「そっちもね。出撃してるそっちの方が疲労はたまるんだからね」
「何を言うか。艦娘よりも貧弱なお前が強がるなよ?」
「空母に一週間に3回は爆撃される人間をなめるなよ」
「………ほう?初耳だな、それは。犯人は………加賀と瑞鶴あたりか。行ってくる」
「やめて長門!!」
やる気になった長門を止めるのは本当に大変でした。後その光景を見た吹雪ちゃんはこう語った。
「どう見ても夫婦ですね!おめでとうございます!」
笑顔でマーシャルの海に突き落とした。怒りましたよ、ええ。
海の中にも深海海月姫っているんですねえとか遠い目で言ってた。何を見たんだ。
なお、最後の出撃では敵主力艦隊にすらたどり着けなかった。
直前で大破した艦娘がいたから、撤退指示を出したのだ。
みんなはくやしがっていたけど、みんなが生きて帰ってきたことだけで十分嬉しい。
こうして、秋の大規模作戦は幕を閉じた。
ちなみに。零士提督から送られた例の杏仁豆腐っぽいコーラですが。全部飲み切りました。
「………なあ。なんで執務室にコーラの段ボールがあるんだ?」
「零士提督から送られたやつ飲んでたらちょっと癖になっちゃった。恐ろしきかな医者胡椒………ところで長門。たこ焼風ラムネとキムチ風ラムネ。どっちを零士提督に送ってみようか」
「何を考えている!?というかどっちもゲテモノっぽくないか!?」
「片方は普通にうまいよ?もう片方は………ふふふふ。怒りがこみあげてくる味だよ?なんで買っちゃったんだ僕」
「意味が分かる気がするが、わかりたくないぞ………」
帰ってきた僕らはいつも通り平常運転でしたとさ。
何度厳しい戦いを経験しようと、仲間が増えようと、変わらない。
そんな光景が、今日も繰り広げられている。それが、ここ………海孤島鎮守府だ。
ちなみにネタとして使いにくかったので出ていませんが、朝風さんも入手していたりします。
後。………今回のイベントだけで長門3回陸奥1回飛龍1回ドロップしています。
プリンツよこせぇぇぇぇ!!飛龍さんも直前で手に入っているというのに!!
というか翔鶴姉早く来て!瑞鶴が改装できないの!!