Fate/第五次生存戦争   作:赤石なちる

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基本的に主人公は一人称でそれ以外の人の場面は三人称です


6話■遠坂凛サイド

 西洋建築の美しい館と冬木市でも有名な筈の遠坂邸で唸るような轟音と天と地を震いたたせるような咆哮が響き渡っていた。

 

「■■■■■■■■■■■ッ――――!!!!!!」

 

「くっ!」

 

「アーチャー!」

 

 しのいでいた。万夫不当の大英雄ヘラクレスをアーチャーはたゆまぬ鍛練に裏付けられた剣術と経験による心眼で限界でありながらなおしのいでいる。

 

「やるじゃない。凛。貴女ごときのサーヴァントがヘラクレス相手にここまでしのげるなんて……」

 

「言ってくれるわね! 一方的に人の家に襲撃かけてきて!」

 

 遠坂凛にとってこれは予期せぬ戦いだったのだ。

 そもそもアーチャーは本調子ではない。負傷している。

 何故ならアーチャーは最初にランサーと戦っている。

 

 学校に謎の結界を張られているのを見つけた遠坂凛は結界を破壊するべくアーチャーと共に行動していた。

 その時、ランサーに襲われ戦闘になったのだ。

 その戦いのおりアーチャーはランサー――クー・フーリンの宝具『突き穿つ死翔の槍(ゲイ・ボルク)』を受けたのだ。

 

 だがアーチャーは自らの宝具『熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)』で何とか心臓に必ず突き刺さる必中の槍をかわしたのだ。

 

 だが彼は死ぬのを防いだ代わりに右腕がボロボロになった。

 遠坂凛は敗北を考えたが……ランサーは何故か撤退し九死に一生を得たのだ。

 

 それによりアーチャーと遠坂凛は遠坂邸に帰りアーチャーの傷の修復に遠坂凛は費やしていた。

 

 そうバーサーカーとそのマスター――イリヤスフィールが襲撃をかけるまでは………………。

 

 その後は速かった。バーサーカーは遠坂邸の玄関を拳でぶち破り侵入しイリヤスフィールは遠坂凛に宣戦布告し戦闘開始した。

 

 不利だったが……アーチャーに対し魔力供給を自らの宝石に貯蔵していた魔力で行いアーチャーを強化し一時的にだがアーチャーは負傷している状態でありながらどうにか戦闘を現在まで行っている。

 

 だが長くは持たない。

 

 遠坂凛は焦りを覚えていた。

 

 このままではいずれ押しきられる。

 

 遠坂凛は迷った末に自らの手の中にある宝石に魔力を込めそしてアーチャーに念話を送る。

 

(アーチャー! 今から三秒後に私の宝石魔術でアイツの動きを止めるわ! その間に撤退するわよ!)

 

(いいのか? 拠点を手放すなど……)

 

 アーチャーの迷いは当然だろう。撤退はわかる。だがこのまま逃げた所で行き場がない。

 そんなアーチャーの意思を他所に遠坂凛は行動している。

 

 そしてアーチャーは遠坂凛が宝石をバーサーカーにぶつけ魔術が作動する一瞬に後ろに下がる。

 

「■■■■■■■■ッ――!!!」

 

「ッ! バーサーカー!?」

 

 イリヤスフィールは遠坂凛の使う魔術などバーサーカーに効く筈もないと油断していた。

 だが遠坂凛の宝石には大量の魔力が含まれておりそこから行われる強力な魔はバーサーカーの対魔力ですら防げず重力付加の魔術に囚われてしまう。

 

 その一瞬をアーチャーが見逃す筈もなくその隙に遠坂凛をだき抱え撤退する。

 

 それはバーサーカーがその魔術の檻を解くときには闇夜に二人は消えていた――。

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