ちょいと考え事。   作:AQUA BLUE

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この季節は鍋物がうまいですよね。すごくもつ鍋が食べたい。あわよくばホルモンを腹一杯食べたい。それではどうぞ!


終わりたくないという願いの果てに

奥からしたその音はヤツの手の動きを止めた。

 

「何だ…?あ、新聞か。」

 

そう言ってヤツはドアを開けてリビングを出ていった。完全にミキサーでスクラップにされたと思い込んでいたのでまだ頭の整理が追い付かない。シンブン…?新聞…。ヤツが毎朝読んでる白黒の紙束のことか?

 

 

それより…ひとまず助かった…のか?

少し安心した。みかんはきょとんとしていた。

 

いけない!まだ危機が去ったわけではない、と俺は再び気を引き締める。張りつめた気持ちでいるとろくなことがないような気はするが、死ぬか生きるかの問題だ。張りつめざるを得ない。俺はヤツが戻る前になんとかできないか考えた。

 

 

逃げる…果物だからできない。

 

みかんと話し合って作戦を考える…そもそもしゃべれないからできない。

 

 

~~~ッ!他に何か……「「ガチャン」」

 

 

くっ!ヤツが戻ってきてしまった。手には俺とみかんの救世主、新聞があった。いや、正確にはたまたまあの瞬間に新聞を配達した奴が救世主か。どーでもいいや。ここでまたヤツがミキサーをかければ昇天だから。

 

 

次に奴は新聞をもってそこらへんの椅子に腰掛けた…ってあれ?ミキサーに来ないの?!また気が変わったの!!?

はぁ……くらくらしてきた。こいつ全く読めん。

 

 

 

~~⭐~~⭐~~⭐~~⭐~~

 

15分が経過した。新聞を読み終わったのか、奴は椅子から離陸した。そしてキッチンに戻ってきた。

 

 

また来るとは予想していたため動揺はしない。

みかんは突然の救出やヤツの気まぐれ行為に驚いていたが、この15分の間に落ち着いたようだ。

 

 

今度はもう偶然助かることなんてないだろう。奴は新聞を読みたかっただけだろうが、俺はこの15分を神が腹をくくるためにくれた時間だと思ってる。きっとみかんもちゃんと腹をくくれただろう。

 

 

奴は蓋のしまってミキサーに入りっぱの俺とみかんを眺めている。ん?来るなら来いよ。覚悟はできたんだからさ。

 

 

「ふぁ…なんか新聞読んだら眠くなってきたな。後片付け面倒だし今日は食うのやめた。」

 

 

 

 

え。今なんとおっしゃった?クウノヤメタ…。

はぁぁぁぁ!?マジですか!?!?じゃあ本当の本当に助かった?ヤツの衝撃発言がまたもや俺の思考を真っ白にした。今度はいい意味で真っ白になったけど。

 

 

新聞様ァ!!やはりあなたは救出です!!!生まれ変わったならちゃんと読みますからね。

 

ふぅ。一気に今まで張りつめてた気が緩んだ。そして、もう昇天だと覚悟を決めていたけど。だけど、生きていられたことが、明日を迎えれることが、なんだかすごーく嬉しくて。俺はニヤけたのだった。

 

みかんの方を見る。みかんは衝撃と安堵と疲労と、なにより歓喜した顔をしていた。みかんも俺の方をみた。

なんだか可笑しくって、俺は微笑んだ。

みかんもまた微笑んだ。

今俺とみかんの言いたいことは同じに違いない。

 

『『やったぁ!!』』

 

この一言に、尽きるよな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




一段落つきました。危機を乗り越えた(乗り越えたというより助かった)主人公。長い闘いだった。まあ人間からしたら17~20分前後しか経ってないけど。また次回からもよろしくです! 話は変わりますが今日はかよちんの誕生日でしたね。happybirthday。
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