死の支配者と虚無の申し子   作:むじな

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かなり間が空いてしまいました、すみません。

ちょこちょこ書いてたんですがね・・・思ったより時間がかかってしまった・・・


この前ニコニコでファフナーの一挙放送がやってたんですが見てた人いますかね?
そこまでに完成させて一挙放送の宣伝して読んでくださってる方を祝福する予定だったんですがね・・・間に合わなかった・・・




第3話:確認~きどう

「さて、これでいいか・・・」

 

玉座の間を後にしたモモンガとニヒトはゴーレムの再設定を終わらせたところだった。

 

「それじゃあニヒトさんの考えを聞きましょうか」

 

玉座の間を出た後とりあえず安全の確保が出来てから話すと言われ手早くゴーレムの再設定と、いざとなればリング・オブ・アインズ・ウール・ゴウンを使い宝物庫に逃げ込む事で当面の安全は確保したのだ。

 

「そうですね。まず現在可能性が最も高いのは、我々とユグドラシルの物が実体化した。というファンタジーです」

 

やはりか・・・という思いで頭を抱えるモモンガ、更にニヒトは話を続ける。

 

「現実の体とは完全に接続を遮断されてると考えて間違いないでしょう。自分は腱鞘炎持ちでユグドラシルプレイ時にも違和感があったんですけど今は全くありません。むしろ最初からこの体で育ったような感覚すらあります」

 

それはモモンガも感じていた。

現実世界の有毒な外気や労働により磨耗し磨り減った体がユグドラシル終了と共に新しい体に切り替えられたような感覚はあったのだ。

 

「他にもサービスの延期や機材トラブル、後継作への引継ぎなど候補がありましたがやはりアルベドやセバスを見るとどれも可能性は下がりますね。」

 

「そうですか・・・」

 

ニヒトの考えを聞き今度はモモンガが思慮に耽る。

現実化・・・そんな事があるのかと。

 

「なんにせよ現状では判断材料が少なすぎます。セバスからの情報を待ってからの方がいいでしょう」

 

「・・・ですね。とりあえずは第六階層に集めた守護者の対応に力を注ぎましょう」

 

「対応といえばモモンガさんのアルベドへの対応見事でしたね。よく落ち着いていられましたね」

 

「だから何でそう思うなら助け舟を・・・まぁ・・・高ぶると急に精神が安定するような抑圧されるような感じになるんですよ。それのおかげですね」

 

「え?モモンガさんもですか?自分もアルベドが喋りだした時には感情が抑圧されるような感覚があったんですよね」

 

「ニヒトさんもですか・・・何か理由がありそうですね」

 

「自分はそれに加えて複数の思考を同時処理できるようになってますね。モモンガさんはどうです?」

 

「え?なんですかそれは。自分の方では特に変わった感じはしないですね」

 

「なら自分にあってモモンガさんに無いものがヒントですね・・・もし本当に現実化しているならそれに起因してそうですけど・・・」

 

「う~ん・・・種族特徴・・・とかはどうです?たしかニヒトさん機械人形の種族をとってましたよね?確かその中に並列思考があったと思うんですが」

 

「え?あ、ああ!確かにありますね!よく機械人形の獲得スキルなんて覚えてましたね」

 

「PvPをやってれば自然と覚えますよ。情報は命!ですからね。そろそろ第六階層に向かいますか」

 

「ぷにっと萌えさんが再三言ってた言葉ですね。第六階層で魔法のチェックをするんですよね?」

 

「えぇ、魔法使いが魔法を使えないのでは笑い話にもならないですからね」

 

「ですね。じゃあ行きましょう」

 

現段階で可能な確認を行うとリング・オブ・アインズ・ウール・ゴウンを起動させ第六階層に転移する。

 

 

第六階層の円形闘技場アンフィテアトルムに無事転移をした二人は闘技場の通路を抜け舞台へ出る。

まだ予定の時刻まで時間がある為まだ階層守護者が集まっている様子は無い。

 

 

「とあ!」

 

モモンガとニヒトが周囲を確認していると貴賓席から声が上がり跳躍する影が目に入る。

飛び降りた影は軽やかに大地に着地を決めると目を輝かせながら自慢げな顔でアピールをする。

 

「ぶぃ!」

 

両手にピースを作る。

その後素早く移動しモモンガとニヒトの前でピタリと静止する。

 

「いらっしゃいませ。モモンガ様、ニヒト様。あたしの守護階層までようこそ!」

 

「あぁ、少しばかり邪魔をさせてもらおう」

 

「お邪魔するよアウラ」

 

「何を言うんですかー。モモンガ様、ニヒト様はナザリックにおける至高のお方。そのお方がどこかをお訪ねになって邪魔者扱いされる筈がないですよー」

 

「そういうものか?ところでアウラはここにいたみたいだが・・・」

 

その言葉を受けたアウラが貴賓席へ振り返り大きな声を上げる。

 

「モモンガ様とニヒト様が来てるんだよ!早くしなさいよ!失礼でしょ!」

 

声を上げたアウラの視線を追うとモモンガとニヒトは貴賓席の影にピョコピョコと動く影を確認した。

 

「む、無理だよぉ・・・お姉ちゃん・・・」

 

「モモンガ様とニヒト様をこれ以上待たせるなんて失礼でしょ!早くしなさい!」

 

「わ、わかったよぉ・・・え、えぃ!」

 

先程のアウラの華麗な着地とは異なり着地後によろよろとよろめく。

よろめきはしたもののダメージは受けていないようで問題なく走り出しモモンガとニヒトの前まで到着する。

 

「早くしなさい!」

 

「は、は、ははい!」

 

「お、お待たせしました、モモンガ様、ニヒト様・・・・・・」

 

現れたのはアウラとそっくりな子供。アウラの弟、マーレだ。

モモンガとニヒトの前でビクビクと様子を窺うようにマーレを見てニヒトから思わず笑みがこぼれる。

 

「そう怯えることは無いマーレ。別に怒りなどしないさ」

 

「は、はは、はい!」

 

ニヒトは優しく語りかけたのだが今度はガチガチに緊張してしまった様子だ。

 

「それでモモンガ様とニヒト様は第六階層にどういった御用で来られたのですか?」

 

「今日は訓練をしようと思ってな」

 

「訓練ですか?」

 

アウラとマーレの顔に疑問の色が浮かぶ。

最高位の魔法詠唱者でナザリック地下大墳墓の主であるモモンガにそのような事が必要なのか?そう思っているのがわかりやすく伝わってくる。

 

「そうだ」

 

モモンガもその反応は予想していたようでスタッフを地面に叩きつける。

アウラとマーレの顔が疑問の色から理解の色に変わっていく。

 

「あ、あの、そ、それがあの最高位武器、モモンガ様しか触る事を許されないという伝説のアレですか?」

 

「その通りだ。これが・・・これこそが我々全員で作り上げた、最高位ギルド武器。スタッフ・オブ・アインズ・ウール・ゴウンだ」

 

煌びやかに輝くスタッフに気分が高揚したのかモモンガは饒舌にスタッフの説明を続ける。

 

「スタッフの七匹の蛇が咥える宝石はそれぞれが神器級アーティファクト。シリーズアイテムである為に、全て揃える事でより強大な力を引き出している。これらを全て引き出すには~・・・」

 

「モモンガさん待ってください。説明してる時間はそんなに無いですよ」

 

長くなりそうな気配を感じ取ったニヒトが止めに入る。

 

「え?あぁ、そうですね。まぁそんな感じだ。続きはまた今度だな」

 

モモンガも理解したようで説明を切り上げる。

と言うかまた今度説明の続きをするのか・・・

アウラとマーレの様子を窺うと嫌がっている様子は無く説明の続きに期待し目を輝かせていた。

 

「そういうわけでここでスタッフの実験を行いたい。色々と準備をして欲しいのだが?」

 

「はい!かしこまりました。すぐに準備します。それで・・・・・・あたしたちはそれを見てもよろしいのですか?」

 

「あぁ構わないとも。それともう少ししたら全階層守護者ををここに呼んでいる。一時間もしないうちに集まるぞ」

 

各階層守護者が集まることを伝え終わるとアウラがドラゴン・キンに指示を出して設置させた藁人形に対しモモンガが<火球>、<焼夷>と魔法を放ち確認を行う。

とりあえず魔法の発動を確認できたので一安心だろう。

そしてモモンガは<根源の火精霊召喚>を唱える。

スタッフの実験と称して魔法発動の確認を行ったのだからその力の一端を見せる為だろう。

 

「戦ってみるか?」

 

「え?いいんですか!」

 

モモンガがアウラとマーレに対し声をかける。

アウラは嬉々とした声を上げて尋ね返す。

だがニヒトがその提案に待ったをかける。

 

「すみませんモモンガさん。自分に戦わせてもらえないでしょうか?」

 

「え?ニヒトさんが戦うんですか?」

 

突然の申し出にモモンガの口から間の抜けた声が出るがアウラとマーレも同じことを思っていたようであまり気になっていないようだ。

 

「ええ、モモンガさんの確認は無事終わりましたけど自分の方はまだですので」

 

「あぁ・・・確かにそうですね。というわけだアウラ、マーレ今回はニヒトさんに譲ってくれ」

 

「すまないな二人とも」

 

モモンガとニヒトが謝罪の言葉を受けてアウラは首をブンブンと横に振る

 

「と、とんでもない!至高の方々が決められたことに異を唱えるものなどこのナザリックにはいませんよ!それよりも至高の41人に名を列ねられるニヒト様の戦う姿が見られるなんて光栄な事です!」

 

とても興奮した様子で返事を返すアウラ。

その後ろでマーレも首をコクコクと縦に振って姉の意見に同意している。

 

「そ、そうか、なら期待に沿えるよう頑張るとしよう」

 

「くれぐれも本気は出さないでくださいね?ナザリックが消し飛びますから」

 

「ええ、本気は出しませんよ」

 

頑張ると口に出したニヒトに少し心配げなモモンガが声をかける。

二人の会話を聞いたアウラとマーレの顔に疑問の色が浮かぶ。

『10階層にも及ぶ巨大なナザリック地下大墳墓を一人の力で消し去る事など可能なのか』と

もちろん至高の方と慕う41人の力を疑う気持ちは無いがあまりにも現実離れした言葉にイマイチ想像が出来ないのだ。

そんな二人の様子を見たニヒトは何故疑問の色を浮かべているのか思い当たる。

 

「そういえばナザリック内で戦闘を行った事が無かったか・・・という事はアウラとマーレがナザリックの者達で始めて見る事になるのか・・・」

 

その言葉にアウラとマーレが反応する。

『ナザリックに所属する者の中で最初にその力を振るう姿を見ることが出来る』

ナザリックに所属する物でこれほどの幸せは無いだろう。

もちろんニヒトとモモンガが知る由も無く、アウラとマーレは一番初めに自分達に見せてくださる二方の優しさに報いようとさらなる忠義を心に誓っていた。

 

「それじゃあ戦闘用の姿に変えますね」

 

「ええ、お願いします」

 

ニヒトが戦闘の準備の為に姿を変えること伝えモモンガが了承するとニヒトの左目が金色に輝きだす。

すると奈落を彷彿とさせる漆黒の球体がニヒト中心に膨張しすぐに集束する。

先程まで青年の姿をしたニヒトが立っていた場所にはその姿は無く、アウラとマーレの見知らぬ禍々しい何かが地面から少し浮いた状態で静止していた。

だが二人にはその溢れる力に覚えがあった。

 

「あ、あれがニヒト様の本当の姿・・・」

 

アウラはその溢れる力に気圧されながら声を絞り出す。

そこにいたのは機械というには少々生物的な姿をした1機の機体だった。

色合いは怨嗟に染まったと思わせる暗紫色、所々に緑色の装甲がうっすらと発光している。

背面には鋭利な翼を思わせるパーツが搭載しており、両肩から伸びる両腕は自身の胴と同等の太さを持っている。

その立ち姿からは全てを拒絶するような異質さを放っていた。

 

「そうだ。あれがニヒトさんの戦闘用に力を解放した姿『ファフナー』だ」

 

「ファフナー・・・ですか?」

 

アウラの声にモモンガが答える。

 

「あぁ、普段は人の形態を取っている為力の5割も出せていないのだがな。ファフナーの姿になったニヒトさんの力はそれは凄まじくてな・・・普段人の姿になってくれてるのがありがたく思えるほどだ」

 

「それ程なんですか?」

 

マーレがおどおどと饒舌に語るモモンガに質問する。

 

「ああ本気を出したニヒトさんは凄いぞ。まず特筆すべきはその制圧力だな!闇属性を中心とした魔法とスキルを使うんだがな・・・」

 

「モモンガさんそれぐらいで・・・」

 

「え?ああ!すみません。」

 

「いえ、それより一応魔法防壁などをお願いできますか?もしアウラやマーレに怪我をさせても事でしょう」

 

仲間の事となると饒舌に語り始めるモモンガを静止し不測の事態に備えるようモモンガに頼む。

本気を出すつもりは無くとも手加減を誤るかも知れないからだ。

モモンガが防御魔法をかけ終わり戦闘開始の声がかかる。

 

「ではニヒトさんいいですか?」

 

「はい、いつでも大丈夫です」

 

「では、根源の火妖精よ!ニヒトさんを攻撃せよ!」

 

モモンガの号令を受け攻撃を行う為にニヒトに駆け寄りる。

燃える拳を振り上げニヒトの腹部を目掛け振りぬく。

ニヒトは一切避ける動作を行わずその拳に対し拳を返す。

激突した拳同士が衝撃波が周囲に拡散しその拳の重さを伝える。

そしてニヒトの拳は衝突した根源の火妖精の拳どころか腕をも易々と抉り取った。

根源の火妖精は大きく飛びのき距離を開ける。

 

「ふむ・・・身体能力はおおよそ予想通りだな・・・ならば次だ!」

 

数回握っては開いてを繰り返した右腕をそのまま前に突き出す。

すると力を解放する際に出現した漆黒の球体が右腕の前に現れる。

その球体を根源の火妖精に向かって射出すると左腕に着弾、収縮しそこにあったはずの質量が消失する。

両腕を失った根源の火妖精はたたらを踏む。

 

「こっちも問題なさそうだな・・・そろそろ終わりにするか」

 

背面のパーツからケーブルによって繋がったひとつのニードルのようなものが射出される。

瞬く間に根源の火妖精へ接近し胸元に深々と突き刺さる。

すると瞬く間にニードルが刺さった箇所から根源の火妖精を覆い隠すように翡翠色の結晶が広がっていく。

結晶が根源の火妖精の全身を覆うと砕け散る。

その場に根源の火妖精はいなくなっていた。

 

「問題なさそうですね、ニヒトさん」

 

「えぇ、多少性質が変化している点も見受けられますが問題はなさそうです」

 

そうモモンガと会話をするとニヒトは再び球体に包まれ青年の姿に戻る。

そこにアウラとマーレが駆け寄ってくる。

 

「す、凄かったです!ニヒト様!」

 

「か、かっこよかったね。お姉ちゃん」

 

双子の口から子供らしい賞賛の言葉がニヒトに向かって贈られる。

 

「そうか、ありがとう二人とも」

 

ニヒトが興奮冷めやらぬ二人の賞賛の声を受け取っていると続々と各階層守護者が集まってゆく。

 

(さて・・・皆の期待に応えれるような立ち振る舞いを心掛けなければいけないな)

 

現実化したナザリック内での自分の立場がどのように位置づけられているのか、それを確認して立ち振る舞いに反映させる必要があるとニヒトは考えていた。

そして整列した各階層守護者の対応に頭をシフトし、モモンガの斜め後ろに控え対応の準備をする。

期待という名の責務へ応える為の準備を・・・

 





次回は忠誠の儀を済ませて早ければカルネ村に行けます。
調子がよければその次でニグンさんかな?

やった!祝福できる目処が立ったぞ!!

でも4話はちょっと考えてから書く予定なのでまた間が空きそうです・・・
珪素系男子を出すかどうか・・・ぐぬぬ・・・
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