剣帝伝説   作:DJトッティー

4 / 16
風連のシズ

 

翌朝

データを手に入れたアグル達は

朝食を食べていた

 

アグル:『いやぁ~昨日は大変だったな』

 

レビィ:『あの娘達、ちゃんと帰れたかしら?』

 

ヘビモス:『まぁここら辺は反機怪派の幻獣が多いからな大丈夫だろ』

 

アグル:『それより後の四人、シズとキメラ、ミカエル、ルシファーか…』

 

ヘビモス:『よし!そう来たら後は迎えに行くだけだ!』

 

ベルゼ:『だな!』

 

フェアリー:『みんな元気かな?』

 

そう話していると後ろからバサバサと羽ばたく音が聞こえた

 

シズ:『アグル!』

 

五人:『シズ!』

 

そこには

半袖に袴を着た青年が

翼を広げ飛んでいた

 

アグル:『今からちょうど会いに行くとこだったんだぜ』

 

シズは着陸したあと翼を一枚一枚の羽にバラしアグルに助けを求めた

 

シズ:『それより大変なんだ!キメラを……止めてくれ!』

 

アグル:『はいぃ?』

 

レビィ:『どういうこと?』

 

シズ:『すまん時間がない…』

 

アグル:『わかった

じゃあお前らはルシファーを頼む。フェアリーは俺と来てくれ』

 

そしてシズが空を飛んで

何が大変なのかを説明していた

 

アグルの愛用バイク、雷獣に翼を付けてフェアリーと乗り森の方に跳ぶ

 

シズ:『俺とキメラはこの3百年、ミカエルが封印しているアレをあいつらに渡さないためにアルテミス神殿を警護していた……

フェアリーの結界もあり、今まで何事も無かったんだが…別件で昨夜、少々困った事になってな…』

 

その別件とは

近くの町におびただしい数の機怪が襲ってきた

しかしそれはシズとキメラがなんとか守りきった

 

シズ:『しかしその最中

キメラのビーストパワーが暴走……獣化が解けなくなってしまった』

 

獣化とは自らの身体を獣と化す能力で

身体能力は倍増するが

制御を誤れば暴走し

狂戦士…つまりバーサーカーになってしまう

 

シズ:『あぁなっては気絶させるしかない…だが俺の力では歯が立たない…そこに風の噂で近くにアグルがいると聞いてな……恥ずかしい話だが……』

 

アグル:『なるほどな……んで時間が無ぇってのは?』

 

シズ:『下を見てくれ』

 

アグル:『下?』

 

下を見るとそこには機怪の残骸が点々と残っていた

 

シズ:『あれはキメラが通った跡だ…キメラは昨夜から本能の赴くまま目前の敵をただ破壊し続けている……しかもその道は真っ直ぐアルテミス神殿に!!

もう目と鼻の先まで……』

 

アグル:『なるほど……確かにやべぇな…もし神殿が破壊されりゃ封印が……ん?』

 

アグルは震えているフェアリーに気がつく

 

アグル:『どうした?フェアリー?』

 

フェアリー:『しっしっ下見たら怖くなって』

 

アグル:『ははっ!おかしーな!

俺達はもっとずーっと上の方から来たんじゃねーか』

 

フェアリー:『それとこれとは話が違う!』

 

すると斜め左から鋭利な刃物が飛んで来た

 

シズ:『あぶない!』

 

シズはとっさに翼をバラす

そして鋭利な刃物の方を見る

鋭利な刃物の正体は小さな鳥の機怪だった

 

シズ:『!!(それよりアグル達を!)風よ!』

 

落ちてゆくアグル達に風でクッションを作り近くの木に着地させた

 

アグル:『うわぁぁぁあああ!あだっ!いでっ!

いってぇ~』

 

シズ:『ふぅ~あぶないあぶない……さて…こっちはどうするかな』

 

シズの前には鳥のような機怪が飛んでいた

 

ミネル:『我が名は空の智将ミネル……我の邪魔をしないでくれるかね?八剣帝』

 

シズ:『(機怪か…)幻獣タイプ…隊長クラスか…だが智将?定説じゃあまり頭が良くないはずだが?』

 

ミネルは笑いながらシズを侮辱する

 

ミネル:『ギャハハハハ!全く人間と幻獣の最も愚かな性である!貴様らはすぐに決めつけによって物事を短絡的に判断しようとする!まさに愚の骨頂と言わざるをえないのである!』

 

シズは少々イラッとするがあえて我慢した

 

ミネル:『君の事は熟知しているよ…八剣帝の風の剣帝……風連のシズ君

そしてあの暴走しているライオンちゃんが獣の剣帝、獣烈のキメラ、今落ちたのが幻の剣帝、幻皇のテュポーン……もちろん貴様らが幻獣であることも知っている……それゆえに我が仕掛けた完璧な策が出来たのである

 

シズ:『策?……まさか昨日のは』

 

ミネル:『我の仕組んだ罠である。昨夜、部下達に街を襲撃させ貴様らを誘い出した…だがあんな雑魚共を何万匹投入しようと犬死にするのは元より熟知!目的は他にあったのである』

 

シズはしばらく考えミネルの目的がわかった

 

シズ:『まさか!キメラを!?』

 

ミネル:『あの女は獣の力を完全に制御出来るが…一度怒ると手がつけられないようだね……怒らせた後は道に点々とエサを置けば誘導はたやすい』

 

シズはミネルを問い質す

 

シズ:『つまりお前らの狙いはミカエルが封印している……』

 

ミネル:『もちろん雷帝(らいてい)である』

 

シズは少々キレ気味に剣をミネルにつける

 

シズ:『!!……なるほどよくわかった……自分は闘わず仲間を駒のように切り捨てるてめぇの卑怯なやり方がな!』

 

ミネル:『……それが何か?』

 

シズは風の矢を作りミネルに放つ

 

がミネルは自分の近くにいた機怪を使い防いだ

 

ミネル:『昆虫決闘のプレイヤーが舞台にあがるかね?』

 

一方アグル達は

 

アグル:『おー!こいつぁいい所に落ちたなぁ!

よっ!キメラ』

 

アグルの目の前には暴走しているキメラの姿があった

アグルの後ろには木に隠れているフェアリーと雷獣が震えていた

 

アグル:『んじゃ、ちょっくらいってくるわ

皇幻持っててくれ』

 

フェアリー:『え?あっ!ちょっと!剣抜かないの?』

 

アグル:『いらね…仲間に刃なんか向けてたまるか

さーこいキメラ!』

 

アグルは仁王立ちでキメラを迎え打つ

 

フェアリー:『ちょっなななにつっ立てんの!?それじゃ殴ってくれっていってるよーな……ってあぁ――~!』

 

キメラの拳がアグルの右の顔面に直撃する

その衝撃で軽く吹っ飛ぶ

 

そしてむくっと起き上がり口の中の異物を吐き出す

 

アグル:『さっすがキメラ!いっつ…!これであいこだぜ!これから目覚めの一発ブチ込んでやっけど

勘弁しろよ』

 

その様子をミネルと戦っているシズも見ていた

 

シズ:『アグル……』

 

ミネル:『よそ見してていいのか?』

 

シズにむかって鳥の機怪が襲いかかる

 

シズ:『おっと!』

 

間一髪それをかわす

 

ミネル:『仲間の心配より今は自分の身を心配してはどうかね?』

 

シズはきょとんとする

 

シズ:『俺がアグルの心配?するわけねぇよ

あーゆー人なんだよてめぇと違ってな。誰よりも仲間想いで誰よりも強くて……だから八剣帝のリーダーはあいつしかいないんだ

それに……俺のほうもあんまり心配してないし』

 

その言葉にミネルはブチギレる

 

ミネル:『ぬかせぇ!この若僧が!貴様は絶対に我に勝てぬのである!陣形!バードホール!かっかっかっか!双刃使いの弱点、それは二本の剣が合体しているため一人ではどう足掻いても上下への斬撃が不可能と言うこと!この陣形からは逃れられない!』

 

シズは呆れてしまう

 

シズ:『………なんて言うんだろうな……』

 

ミネル:『参ったは聞かないのである!完璧な策に死ねぇ!』

 

ミネルの指示でシズを囲んでいた機怪が一気に襲いかかる

 

シズ:『自分で言ったんだろうが、物事を短絡的に決めつけるなって!神風!(じんぷう)分離だ!』

 

そう言うとシズの持っている剣の柄の部分が二つに分かれ二本の剣になる

 

シズ:『神威!疾風!

竜巻旋風斬!(たつまきせんぷうざん)』

 

ミネル:『ぎゃあ!(たった一太刀で全て切り捨てるだと!こんな技……計算…外)』

 

そのままミネルはまっ逆さまに落ちる

 

シズ:『うーん…やっぱ幻獣タイプは頭が悪いってのは当たってると思うな……ってアグルとキメラは?』

 

そしてアグルはというと

 

アグル:『うわっと!』

 

ズガンとキメラがアグルを叩き潰そうとしていた

そして近くにあった樹齢3百年はある大木を持ち上げる

 

アグル:『……わりぃキメラ……俺ぁいらねーや

んなでけぇ花は』

 

キメラはそのまま木をアグルに投げつける

 

がアグルはその木の上をうまく走る

 

アグル:『遊んでんなぁ!けどお遊戯の時間はそろそろ終いだ!』

 

アグルがそう叫ぶと

そのまま握り拳を振り上げる

 

アグル:『キメラァァァ!目を覚ませぇぇぇ!』

 

アグルの拳がキメラの頬に当たり

2メートルほど吹っ飛ぶ

 

そこにシズがやってくる

 

シズ:『お見事!』

 

アグル:『おーそっちもやったか』

 

シズ:『今回の事件を仕組んだ犯人の狙いは雷帝だった』

 

アグル:『……やっぱりな…あの時の大戦…あの機怪にあわや全滅かと思うほど追い詰められた…あの時ミカエルが自分ごと封印しなけりゃな

あれがまた敵に渡る所だった……』

 

シズ:『アグ……』

 

アグル:『けどそんなピンチもあっという間に解決だぜ!なんかもう負ける気がしねぇよな!シズ!』

 

シズ:『(やっぱりアグルだな)…まぁそこに救われてるんだがな…正直』

 

アグル:『なんか言ったか?』

 

その瞬間アグルの後ろからミネルがアグルに襲いかかる

 

ミネル:『兵は詭道ナりィ!』

 

シズがすぐに気づく

 

シズ:『アグル!』

 

アグルも振り向く

 

ミネル:『コーなりゃたとエ刺シ違えてもマスターに忠義ヲ果たすノデあ……る?』

 

しかし後ろからキメラがミネルを叩き潰す

 

アグル:『キメラ…』

 

後ろには

金髪のショートヘア

スカートと着物を着ており背中には剣を装備している少女がキメラである

 

キメラ:『ふぁあ~

頭いた~い!どーなってんの?あ、ごめんねアグル!とりあえずぶっ倒したけど良かった?』

 

アグル:『ん~……今回はOK!』

 

キメラ:『何でアグルがここにいるのかは知らないけど今夜は宴ね!』

 

シズ:『やっぱり何も覚え無いんだ』

 

シズはキメラに事情を説明する

 

キメラ:『えぇ~!私がアグルの歯を?そんな酷い事……ごめん!私の歯を全部引っこ抜いて!あががが!』

 

シズ&フェア:『わーわー!』

 

 

アグル:『いいって気にすんなお前が無事で良かったぜ』

 

キメラ:『アグル~』

 

アグル:『それにまた生えてくるだろ乳歯だし』

 

三人:『5千年生きてて乳歯ぃ!!?』

 

 

フェアリーが何気に次の目的地の事を聞く

 

フェアリー:『アグル、次はどーするの?』

 

アグル:『決まってるさミカエルの所に……』

 

フェアリー:『!!まさか封印を解く気!?ダメよ!』

 

アグルはきょとんとする

 

アグル:『ダメ?何で?』

 

フェアリーはジャンプしながらテュポーンを必死に説得する

 

フェアリー:『何でって危険だからに決まって…』

 

するとシズとキメラが話しに入る

 

キメラ:『にゃははは諦めなさいフェアリーちゃん

そーゆー人だって知ってるでしょ?』

 

シズ:『5千年前から最終決戦は皆で乗り込むって決めているからな

俺達八人で“八剣帝”だって』

 

アグル:『役者が全員揃ってこそのカーテンコール……だろ?』

 

そして四人はミカエルが雷帝を封印しているアルテミス神殿へと向かう

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。