こんなに頑張っているのになんで俺にはヒロインがいないんじゃー   作:夜遊

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タイトル通りの物語です。お見苦しい点は多々ございますが、よろしくお願いします。




○プロローグ『何で俺にはフラグが立たないんじゃーー!』

 

善業と悪業どちらが簡単かと言われたら、僕は圧倒的に善業が簡単だろう、と答える。

 

何ヵ月、何十年、長い期間準備してきた事がたまたま来たヒーローに数時間で壊されては余りにも釣り合いが取れないし、悪業を成し遂げたとしても待っているのは周りからの批判だけだからだ。

 

それに引き換え善業は人を最悪殺害しても最後は皆から誉められ憧れられるという最高の特典がついている。

 

それが僕が正義の味方に身を置いている理由の1つだ。

 

まぁ、ほとんどの人間が同じ意見を持っているだろう、ただ本能的に人助けをする例外はいるが。

 

話は高校生になり一月が経とうとする時から始まる。

 

この日僕は、いや僕達は全力で夕暮れに染まる街中を走っていた。

 

「まてこら!!逃げんな!!」

 

「ふ、不幸だー!」

 

「テメェ!!当麻!!お前にその台詞を言う権利はないからな!!一番不幸なのは偶然巻き込まれた僕なんだからだから言わせて貰う!!最悪だー!!」

 

僕、小野町仁は、親友上条当麻と絶賛数十名の不良達と命をかけた追いかけっこの真っ最中だ。

 

「つーか!!なんでこんなことになってんだ!?当麻オメェ僕がトイレに行った間に何しやがった!?」

 

「しょうがないだろ!!アイツら女の子達に絡んでたんだから!!」

 

「やっぱ女絡みか!?チクショウ!!一人でフラフラとフラグ構築してんじゃねぇぞ!!」

 

「意味わかんねぇ事言ってねぇで走るぞ!!なんか人数増えているし!!」

 

「あぁ!?ってなんだあの人数!?もうちょっとしたフルマラソンじゃねぇか!?」

 

ここで僕の頭に閃きと言って良いほどの名案が浮かんだ!!

 

「よし!!ここは別れて人数を分散させよう!!」

 

「テメェ!!この人数を俺に押し付けて逃げ切るつもりか!?」

 

チィッ!!気が付きやがったな!!だが

 

「いや、よく聞けもう僕もアイツらの標的の一人になっている。だからここで別れてもお前だけを追うはずがない!」

 

「そうか!!よし!!後で合流しよう!!」

 

そして別れる僕達、

 

馬鹿め!!

 

アイツらに絡んだのはテメェであって僕ではない!!僕を追いかけたってアイツらに何も特がないからな!!よっぽどの馬鹿でない限り追ってこまい。

 

「テメェも待てやゴラァ!!」

 

「よっぽどの馬鹿だったーー!」

 

 

 

 

 

あれからどれくらい時間がたったのだろか……

 

日は完全に落ち辺りは暗くなっていた。

 

「お前らいつまで追いかけるつもりだ!?」

 

「テメェ!!いつまで逃げるつもりだ!?」

 

川原付近を全力で走る男達は周囲からどんな風に見られているのだろうか。もしかしたら青春を全力で楽しんでいる様に見えたりするのかもしれない。決してそんな爽やかな場面ではないのだが。

 

携帯から着信音が聞こえる。

 

当麻からだ。

 

『あ、もしもし仁?無事か?』

 

「まだ絶賛追われてる途中だよ……お前は?なんかそっちは静かだな」

 

『あぁなんか知り合いに助けられちゃってな』

 

「……ちなみにその知り合いの性別は?」

 

『ん?女の子だけど?』

 

「死ね!!」

 

僕は携帯を乱暴に切り、足を止めた。

 

「なんだ?諦めたのか?」

 

すぐに囲まれたが取り敢えず無視し、胸の奥底から込み上げてくる感情を叫び声と言ういたってシンプルな方法で爆発させる。

 

「何で……何で俺にはフラグが立たないんじゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」

 

「はぁ!?なに言って……うわ!!なんだ!?いきなり暴れだしだぞ!?う、うわー!」

 

そこから数十分ジャンプ漫画よろしく何人もの不良達と死闘を繰り広げたのは別の話である。

 

 

 

 

 

家に帰ったのはすでに日にちが変わっていた。

 

「さ、最悪だ~」

 

口の中には血の味しかなく、鏡を見ると顔中傷だらけになっていた。

 

「明日当麻に会ったらドロップキック食らわせてやる……」

 

鏡を見ているうちにじわじわと傷が治っていく、まるでビデオの映像をスローで逆再生している見たいに。

 

いい忘れたが僕は誰にも言ってない秘密がある。

 

その秘密を話す前に1つ質問だ。

 

化け物を信じるか?

 

そいつはコンクリートを粉砕できる力を持ち、

 

全力で走ると車より速く走れ、

 

ビルから落ちても何事も無かったように歩ける桁外れの回復力を持ち、

 

ビルを簡単に飛び越える脚力を持ち、

 

まぁ簡単な話人間離れした人間の形をした化け物だ。

 

何故そんな話を始めたかと言うと、先日僕は化け物の仲間入りを果たしたからだが。

 

まぁ、詳しく話すとキリがないのでここでは話さないが結果だけ言わせてもらうと、

 

僕は化け物の力をほんのちょっと貰ったちょっと回復力があり、ちょっと体の限界点が上で、ちょっと身体的能力があるただの学生である。

 

そしてとある不幸でフラグをやたらに建てまくるお節介焼きのお陰で正義の味方側に身を置いている悪役だ。

 

 




こんな感じで進めていきます。
こんな話でよければ楽しんでください。
楽しみ方は人自由ですが、お勧めは主人公、小野町仁を馬鹿にすればいいと思います。
ではこれから始まる、欲望に忠実な自分勝手の主人公が、自分の為に悪戦苦闘する哀れな様を鼻で笑ってください。
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