こんなに頑張っているのになんで俺にはヒロインがいないんじゃー   作:夜遊

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今回は簡潔に書かせていただきます。


鞠亜編、何で殴ったの?

「いや、助かった、お兄さんが来るのが少し遅かったら私は自分のプライドを傷つけていた」

 

殴られた。

 

ナンパしていた不良ではなく、助けようとしたメイドさんに。

 

「そーですか…」

 

「大丈夫か?一応加減はしたんだが?」

 

加減云々の前に殴るなよ…顔面を。

 

「なんで殴ったの?」

 

「いや~、間違えた」

 

「間違って顔面にパンチ入れるなよ!?不意打ちだったから無茶苦茶痛んだぞ!!」

 

「だからこうしてハンバーガー奢っているだろ?」

 

「サイフが無いって会計時に言いやがった口がよく言うぜ」

 

僕とメイドは近くのハンバーガー屋にいた。

 

強引にメイドに引きずられてだが。

 

「口の中血だらけで味がわからねぇよ!!つーかテメェが食いたかったんじゃねぇのか!!」

 

「ははは、面白い人だね、お兄さん」

 

このメイド、只者じゃない。

 

なぜか当初の目的通りにこの可愛いメイドと話ができているのに、何故かあまり楽しくないのだ。

 

まるで彼女が常に何かを警戒しているのが伝わってくるように。

 

「小野町、小野町仁だよ」

 

「私は雲川鞠亜って言う者だ」

 

あれ?どこかで聞いた名前だ。

 

メイド服、

 

雲川鞠亜、

 

メイド、

 

清楚、

 

可愛い、

 

雲川、

 

雲川?

 

「雲川って土御門知ってる?」

 

「ん、なんだ舞夏の知り合いか?クラスメイトだよ」

 

ビンゴ!!

 

こいつ舞夏が言っていた、不良生徒だ。

 

確かに優等生って感じじゃないな。

 

「そのクラスメイトさっきお前を探していたぞ」

 

「そうなのか」

 

「絶賛逃走中とか言っていたな」

 

「んー、どちらかと言えば追いかけてる側なんだがな」

 

追いかけてる側?

 

「なんだ今メイドの間じゃ人探しが流行ってんのか?」

 

「そんな所だ」

 

鞠亜は自分のハンバーガーを食べ終わると僕のハンバーガーに取りかかった。

 

別に食べないからいいんだけど。

 

「よくわからないけど、それ食ったら帰れよ」

 

「おや、心配してくれるのかい?」

 

「ちげぇーよ、このままだと舞夏にどやされそうだからだ」

 

「素直じゃないな、お兄さんは」

 

「本心だ」

 

「ふーん?ま、いいやハンバーガーご馳走さま!!」

 

「よくよく考えたらなんで俺が奢っているんだ?普通助けたからそのお礼とかじゃね!?」

 

「細かいことは気にするなよお兄さん!!」

 

そういって彼女、雲川鞠亜は去っていった。

 

「……なんかメイドも色々大変なんだな…ん?」

 

彼女が座っていたイスの下、そこに何か落ちてる。

 

なんだ?

 

それはビニールの袋だ。

 

ポケットティッシュの空袋か?

 

いや違う。

 

もう少し、一回り位小さい。

 

僕はそれを指で摘まむと目の高さまで持っていく、

 

そして

 

「っ!?」

 

瞬間、僕はそれを自分のポケットにしまった。

 

いや、しまってしまった。

 

全身から嫌な汗が噴き出るのではなく、にじみ出てくる。

 

状況が不意打ち過ぎて、理解ができない。

 

ありふれた日常にあってはならない物。

 

授業で写真は何度も見ているし、その危険性、異常性も知っている。

 

僕が見つけた小さなビニール袋。

 

恐らく先程までその席にいた、雲川鞠亜が落とした物だろう。

 

密封された袋の中に白い粉状の何かが入っていた。

 

僕の頭にある漢字が二文字浮かんでいる。

 

麻薬

 

「……マジかよ」

 

面倒な事になった。

 




と言う事で今回の事件は麻薬です。

まぁ、あと四話位で終わりますでご辛抱を。

そういえば先日、とある魔術の映画を観てきました!
ツッコミ所が多々ありましたが、すごく面白かったです!

ご意見、感想、ご指摘等々ありましたらお願いします!!
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