こんなに頑張っているのになんで俺にはヒロインがいないんじゃー   作:夜遊

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今回はあの男が登場。


鞠亜編、この裏切り者!!

 

 

さて、

 

(どーすんだ!!これ!?)

 

私、小野町仁は現在ポケットに麻薬らしき物を忍ばせています。

 

どうしてこうなった!?

 

落ち着け僕は無実だ、たまたま拾っただけなんだ!!

 

これ、雲川の物だよな、なんでアイツこんな物持ってんだ!?

 

つーかこれ本物なのか!?

 

「よ!!仁!!」

 

「ホォアッター!?」

 

後ろから声をかけられとっさに飛び退いた。

 

「どうしたんだいきなり奇声あげて?」

 

そこにいたのは当麻だ。

 

「な、なんでもねぇですたい」

 

「日本語おかしくないか?」

 

気にすんなよ。

 

 

 

 

 

「不幸だ……」

 

「最悪だ……」

 

なんか、男二人が肩を落とし悲壮感を出しながら歩いているのはシュールだな。

 

「つーかなんでお前まで元気無いんだよ?」

 

はっ!!まさかこいつも何か面倒事を抱えて!?

 

「いや、なんか最近ビリビリ中学生に追われるようになっちゃって」

 

ビリビリ中学生?なんだそりゃ?

 

「ふーん、ちなみにその中学生の性別は?」

 

「え、女の子だけど」

 

「この裏切り者!!」

 

「グハッ!?」

 

なんだよ!?

 

なんです!?

 

なんですか!?

 

なんでこっちは麻薬らしき物をどうするか迷ってんのにこいつは同じベクトルで女の子に追われているのに迷ってんだ!?なんだこの差は!?

 

「この!この!この!この!」

 

「泣きながら殴るのは勘弁しろよ!?」

 

うるさい!!この天然女ったらし!!

 

一番シュールなのは泣きながら親友の肩を殴り続ける僕かも知れない。

 

 

 

 

 

 

「落ち着いたか?」

 

「すまない……」

 

一通り当麻を殴ったあと公園のベンチに僕らは座っていた。

 

「その、何か悩みがあったら相談に乗るが」

 

「……」

 

確かに悩むなら一人より二人の方がいい。

 

それにこいつは天然の女ったらしであるが、同時に正義の味方だ、たぶん相談したら喜んで手を貸してくれるだろう。

 

「いや、いいよ」

 

だが、だからこそ僕はこいつに手を借りてはいけない。

 

これは僕の意地だ。

 

昔僕は誓ったんじゃないか、上条当麻に肩を並べられる男になると

 

「そうか」

 

当麻はそれ以上聞かなかった。

 

「なぁ当麻」

 

「ん?」

 

「もし今日初めて会った奴が何か厄介事を抱えていたらお前はどうする?」

 

答えは知ってる

 

「助けるに決まっているだろ?」

 

速答だった。

 

「そうだよな、うん、お前はそうだよな」

 

僕はベンチから立ち上がり、体を伸ばす。

 

「んじゃ、行ってくるわ」

 

「どこにだ?」

 

その問いにまるでコンビニで買い物するかのように簡単に、気軽に答える。

 

「ちょっくら人助けにな」

 

僕は走り出した、このどうしょうもない天然女ったらしで正義の味方と肩を並べる為に。

 

 

 

 

 

 

「…………………いねぇ」

 

辺りはすっかり暗くなった道を僕は肩を落としながら歩いていた。

 

件の雲川鞠亜を探して走り回っていたのだが、彼女は見つからなかった。

 

「つーかアイツがどこにいるかわからねぇよ」

 

わかっているのは土御門舞夏とクラスメイトで、可愛いメイド服を着ている事だけだ。

 

「メイド喫茶には……いるわけないか」

 

完全下校時間はとっくに過ぎている。

 

「しゃーない、また明日探すか」

 

玄関の前でそう決めるとドアを開ける。

 

「お帰りなさいませ、御主人様!!」

 

玄関のドアを閉めた。

 

「そのリアクションはないと思うぞ、お兄さん」

 

ドアが開けられ中から可愛い黄色のメイドさんが現れた。

 

 

 

 

 

僕の部屋は出掛ける前に比べ綺麗に整頓されている。

 

「いや、なんで?」

 

「汚かったから掃除しておいたよ」

 

「あ、ありがとうございます………ちげぇよ!?なんでお前はいるんだよ!?」

 

僕が散々街中を探しまわった雲川鞠亜は僕の部屋にいた。

 

なんか馬鹿げた話だ。

 

「さっきのお礼に夕飯を作りに来たんだか」

 

今雲川は台所で何か作っている。

 

「あ、ありがとうございます……だからちげぇよ!!……つーかどこから入った!?」

 

「窓から」

 

「ドアからみたいに言うな!!窓ガラス割れてんじゃねぇか!?割ったのか!?」

 

「まぁ落ち着け、近所迷惑だぞ?」

 

「……何しに来たんだよ?」

 

「しかしあれだな、お兄さん僧か何か?掃除してもいかがわしい本が見つからなかったぞ」

 

そりゃそうだ、それらの本は先日某クラスメイトに全て捨てられたのだから、今頃トイレットペーパーかティッシュペーパーかノート辺りにリサイクルされているだろう。

 

「ま、いいや。ほれできたぞ」

 

僕の前に旨そうな料理が並べられる。

 

「へぇ、雲川って料理得意なのか?」

 

「学校で習ったからな、まぁそこいらの料理人には負けないが」

 

いただきますと、箸を伸ばす。

 

味も美味しい。

 

「ところでさお兄さん、聞きたい事があるんだけどいいかな?」

 

「なんだよ?」

 

「クスリ持ってない?」

 

ブゥ!?と僕は吹き出してしまった。

 

「やっぱり持っているんだ、返して」

 

「やっぱり本物なんだな……やだね」

 

「言っておくけどこれはお願いじゃないから、命令だよ」

 

「命令違反したら?」

 

「私のプライドを折らなくちゃならない」

 

それは力ずくという意味なのだろう。

 

正直勝てる気がしない。

 

「お前って麻薬中毒者?」

 

「いや、私はまだ健全な中学生だよ」

 

まだか、これから使う気満々だな。

 

「なんでだよ?こんなのただ体を壊すものじゃないか、何か理由があるのか?」

 

僕はポケットから麻薬を取り出す。

 

「理由を話したら返してくれるかい?」

 

「理由次第だな」

 

「………わかったよ」

 

雲川は一呼吸置いて話し出した。

 

正義の味方の言葉を。

 

「今中学生の間でそのクスリが流行になりかけている、それを私は止めたい」

 

 

 

 

 

雲川の話を要約するとどうやら中学生を中心にクスリが流行り出しているらしい。

 

それを止めようと雲川は単身で頑張っている。

 

クスリを売っている連中はスキルアウトらしい。

 

「いや、なんでお前がクスリを使おうと思っているわけ?」

 

「アイツらは決まった場所ではクスリを売らないみたいでな、どうやら使用者には売人が分かるらしい」

 

「なんで?」

 

「そのクスリには視覚が一時的に活性化する作用があるみたいでな、売人は体のどこかにマークが付けられていて使用者には分かるみたいだ、使用者は皆売人の事を神の使いと呼んでいた」

 

神の使い、ねぇ

 

「それで私が実際に使って売人を探す計画だ」

 

「……よくわかった」

 

「そうかなら――」

 

「だけどクスリは返さない」

 

「な!?」

 

僕はさっき決めた、今回の件では僕は正義の行いをすると。

 

ここで僕がクスリを雲川に返すのはそれに反すると思う。

 

だから、

 

だから、僕は覚悟を決めた。

 

「このクスリを使うのは僕だ」

 




グダグダ乙!!とか言わないでください!!

今回の小野町仁の目的は「可愛いメイドさんとお近づきになりたい」から「上条当麻と共に居られる人間になりたい」に変わりました。

ちなみにお気付きの方はいると思いますがこの時原作では上条当麻と御坂美琴が知り合って少し経った時です。

あ、あと鞠亜の出番はこれで終わりです。

さて、今回はグダグダで終わり、次回は超展開が始まります!!

お楽しみに!!

ご意見、感想、ご指摘等々ありましたらお願いします!!
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