こんなに頑張っているのになんで俺にはヒロインがいないんじゃー   作:夜遊

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ついに再開してしまった……!

ではどうぞ!


病院編、プロローグ。彼は彼女になった

「君治るの早いねぇ」

 

「それが取り柄ですから!!」

 

「傷は塞がっているげと一応包帯は取っちゃだめだからね」

 

「はい!!」

 

「まぁそれくらい元気なら後遺症も心配ないね」

 

「大丈夫です!」

 

「あと1週間で退院だね」

 

「ちくしょう!!」

 

 

 

 

 

僕、小野町仁は入院している。

 

病気ではない。

 

ちょっとした事件に巻き込まれちょっと怪我をしてしまったのだ。

 

「火傷に刺傷、内蔵の損傷、失血……どれもちょっとじゃないね」

 

「でも治っていますよ!!」

 

その胸を伝え、退院の願いを出したのだが、カエル顔の医者に却下された。

 

「治っているのなら、入院の必要なんてないじゃないですか?」

 

そう僕は退院したかったのだ。

 

理由は単純。

 

学校に行きたかったからだ。

 

知っている人は知っていると思うが、僕、小野町仁は正義の味方側の悪役と言う立ち位置にいる。

 

悪役なら学校に行かなくてもいいじゃないか、と思われるだろうが。

 

とんでもない!!

 

はっきりと言うが、僕は学校が大好きだ!!

 

それなのにこの2週間まともに学校に行けていない!!

 

大好きな事ができないなんてなんと不幸な事か!!

 

親友、上条当麻ならこう言うだろ……

 

不幸だー!

 

「その治っているのが問題なんだよ」

 

「へぇ?」

 

「本来なら完治まで半年は必要な怪我が2日で治るなんてどうかしている」

 

「あぁそれってあれですか?能力の開花とかそんなのですか?」

 

「いや、違うね」

 

「いやにはっきりと否定しますね」

 

「君に能力が無いのは知っているしね、測定器には何の反応もなかった」

 

「……」

 

そう、僕は学園都市が行っている『超能力の開発』では何の成果もなかったレベル0の学生だ。

 

しかし

 

僕の身体は現在、人間の基礎構造とは少し違うモノになっている。

 

半分化け物なのだ。

 

人より力があり、回復力があり、そして先日指先から血でできた弾丸『BB』を発砲するまでに至った。

 

至ってしまった。

 

そんな訳で僕はその回復力で常人場馴れしてしまっている。

 

「まぁそれは置いておいて、君の能力には興味はあるけど、今問題なのはその『尋常ない回復により今後どうなるか』なんだよ」

 

「けど、さっき後遺症は心配ないって」

 

「ボクも人間だ、はっきりとした事はわからない、もしもの時なにかが起きちゃ不味いだろ?だから1週間様子見で入院と言う訳だ」

 

「回復力があるのも考えものですね」

 

「嫌みっぽく言わない事だ、それに病院も病院で楽しい事もあるよ」

 

「例えば?」

 

「看護婦を見える」

 

「……」

 

「……」

 

「冗談ですよね?」

 

「残念だ……同士が見つかったと思ったんだか」

 

おいこら、僕を何だと思っている!!

 

それに医者が看護婦フェチとか不味いだろ、色々と!!

 

「……ははは」

 

なんて言えないのが僕の美学だと思いたい。

 

「そう言えば君大丈夫なのかい?」

 

「は?」

 

大丈夫ってなんだろ?

 

身体の事を聞いていないのは確かだが、何を示している大丈夫なのかわからない。

 

「彼女が二人もいて、上手くいくのかい?」

 

「彼女?二人?」

 

本当に何をいっているのだ?

 

僕に現在、彼女と呼べる相手はいない。

 

そもそも誰かと付き合った事も無いのだが……

 

言っていて悲しくなったぞ、どうしてくれる。

 

「違うのかい?ほら君が入院している時によく来ている二人のお嬢さん達」

 

「あぁ!!吹寄と涙子ちゃんか」

 

吹寄制理、佐天涙子、彼女達は僕が入院する原因となった事件に僕と同様に巻き込まれた被害者達だ。

 

その事件を解決する過程で怪我をしてしまった僕に要らない責任を感じてお見舞いに来てくれた人達だ。

 

このカエル顔の医者は彼女達が僕の恋人に見えたのだろう。

 

「ちげぇよ!!」

 

「おや?違ったのかな?だってほら彼女達別々に色々とやっていたじゃないか」

 

「そ、それは……」

 

過去、彼女達にそれぞれ恥ずかしい事があった事があった。

 

二日前、佐天涙子は僕に抱きつき泣いていた。

 

吹寄制理に至っては彼女の女性的象徴である身体の一部、つまりは胸を触らせてくれると言って来たのだ。

 

「あれ!?何で吹寄との事知っているんですか!?」

 

確かあれは未遂で終わったが、問題はなぜこの医者がそれを知っているのかだ。

 

「……ボクの知り合いにこんな人間がいる」

 

話を変えやがった!?

 

「彼も複数の女性と交際していたのだが、ある日その女性達が鉢合わせしてしまった事があった」

 

「……で?」

 

「結果、彼は全員と破局」

 

「まぁ当たり前か」

 

「『彼』は『彼女』になった」

 

「はいはい、……はいぃ?!」

 

「怒りに燃えた彼女の一人が彼にナイフを持って襲い掛かり、彼の……まだ彼の男性器を切断してしまったんだ」

 

「……」

 

自然に手がある一部に向かう。

 

「で、でもほら!!僕は彼女なんて居ませんし!!吹寄や涙子ちゃんともそんな関係じゃ……」

 

「そう思っているのが君だけなら?」

 

「……!!」

 

「これはあくまで僕の勘の領域で、はっきりと言わないし、彼女達の本心なんてわからないけど、彼女達はもしかしたら君に恋愛的関心を持っているかもしれないよ」

 

そんな訳がない!!

 

のかな?

 

あれ!?

 

イヤでも!!

 

しかし!!

 

「これは仮定の話だけど」

 

カエル顔の医者は続ける。

 

「もしも彼女達が君に恋愛感情を持っていて、同じ思いを持つ人間がいると知ったら……」

 

「知ったら……?」

 

「もしかしたら君は、あの『彼女』のように大切な物を無くすかも知れないよ」

 

「   」

 

「気を付けたまえよ、次に君を治療する時が君を『女性』にする手術なんてやだからね」

 

 

 

 

 

こうして僕の入院生活が幕を開けたのだ。

 

 

 

 




始めに断っておきますけど、今回『は』修羅場回ではありません!!

当初はその予定でしたが、修羅場回をやった日には小野町仁がムカつく程に調子に乗ること間違いなしなので、止めました。

ごめんなさい。



それはそうと、この作品のお気に入り数が500に近くなりました!ただの欲望まみれの悪役が悲惨な目にあうだけの話なのにありがとうございます!!皆さんSですか?

冗談は半分置いておいて、これからも皆様のご期待に答える様、頑張りますので応援よろしくお願いいたします。

ではまた次回お会いしましょう!!




ご意見、感想、ご質問、等々ありましたらお願いします!!
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