こんなに頑張っているのになんで俺にはヒロインがいないんじゃー 作:夜遊
とある研究機関のレポート4
斎藤誠少年の能力『空間加速』は風力系の能力者に分類される。風力系の能力者は学園都市にとってそれほど珍しい能力ではない、しかし、斎藤誠少年の価値はその『レベルの変則』にある。
先も述べたように斎藤誠少年の能力レベルは彼の精神面で変化する、本来書庫に登録されている斎藤誠少年のレベルは1なのだが、この変則によって実際のレベルは推定3まで確認されている。
この変則を研究し、解析すれば論理上はレベル5級の能力を発現するのも夢では無いだろう。
しかし、問題がある。それは常に変則を続ける能力に斎藤誠少年自身が制御出来ていない点だ。
このままでは、能力の暴走に繋がる恐れがある。
そこで我々は、問題解決の為に2つの対抗策を行った。
1つは『能力調整』による外部からの能力制御。
そして、もう1つは、あえて能力を制限する事にする、内面からの能力制御である。
内面からの能力制御、それが『W.A.L.システム』である。
Air.Accelerate.Level。略して『W.A.L.』。
仕組みとしては漫画やアニメで使われる『技名』に当たる。
あえて技名を言葉にして口から発することにより脳内のパーソナリティーをより明確化し能力のイメージを硬め、制御をしやすくする事が目的だ。
余談だが、斎藤誠少年は当初このシステムを使うことにかなりの拒絶反応を示していたが、彼の行動動力であるワードを提示したところ、渋々だが説得に応じてくれた。
『能力調整』と『W.A.L.システム』の外と内からの制御により斎藤誠少年はようやく実戦に扱えるほどの能力を獲得した。
しかし、それでも『弱点』はまだまだ有り、それらの解決が今後の我々の課題となるだろう。
とある遺伝子研究機関の研究レポート3
私達は完成品のクローンである模造品の開発に成功した。
しかし、シスターズ計画でも問題点だった『オリジナルとの能力差』の点がやはり模造品にも起こってしまった。
模造品のスペックは完成品とはかなり劣化しており、更には本来学園都市第3位のクローンの為の装置に強引に別人の遺伝子を積み込んだせいで、模造品の外見は完成品と学園都市第3位との外見が交わった姿になってしまった。
しかしその副産物で模造品に学園都市第3位の能力である電子系の能力が付属された事が唯一の幸いだろう。
模造品はシスターズが持つ『欠陥電気』とは違い、電力を蓄積、帯電、放電する『蓄積電気』を獲得した。
この能力は自身では電気を生成することは出来ず、外部から電力を充電しなければならないが、私達はこの『充電』
に目を付けた。
現在進行中の宇宙エレベーター開発『エンデュミオン計画』で使われている『ツリーダイアグラム試作2号機』を模造品にワイヤレスで接続し、模造品に膨大な電力と知識を供給する事にした。
これにともない、問題点だった『戦闘時の精神攻撃には向かない機械的な喋り』は解消され、一時的だが学園都市第3位とも並ぶ電気能力を使用可能になった。
しかし、別の問題点が発生する。
ツリーダイアグラム試作2号機の電力をダイレクトに模造品に送ると模造品の脳に深刻な負担がかかってしまうのだ。
これの解決策として私達はシスターズの一人を彼の補助に付け、彼女を経由し、模造品に電力を送る事にする。
余談だが、これにともない本来20000体のみの生産予定だったシスターズが20001体に変わったがそれほど問題では無いだろう。
また、経由するシスターズには脳の拡張をしなければいけないため、成長を他の個体よりも進め、外見的年齢を高校生程に調整した。
これでようやく模造品は完成品との戦闘における最低基準を越えたのだ。
因みにW.A.L.は『ワル』と読んでください。にしても斎藤誠からにじみ出る厨二臭が半端ない。
そして、歩夢は歩夢で……なんだがねぇ……。
次回!……は目を覚ました小野町仁の話から入ります!!
あと、以前募集したキャラ案の中から新キャラが登場です!
お楽しみに!!
エンデュミオンが出てきたのは、別に劇場版のDVDが販売された訳ではありません!!
偶然、偶然ですよ~。