こんなに頑張っているのになんで俺にはヒロインがいないんじゃー   作:夜遊

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今回は募集したキャラが登場します!!

ではどうぞ。


御坂妹編、「変態ストーカー」「殺すぞ」

「あんたは逃げなさい」

 

「っ!!ね、姉ちゃんは?」

 

「オレはアイツを食い止める」

 

「無理だ!!あんな化け物に敵うわけない!!」

 

「それでもよ、あの化け物はこの世に残してはいけない、あの化け物を残していたら必ずこの世界は壊れてしまう」

 

「だ、だったら俺も戦う!!姉ちゃんだけを残して行けない!!」

 

「ダメよ」

 

「何でだよ!?俺は正義の味方だ!!ここで逃げたら、俺じゃない!!」

 

「たくっ、正義の味方だなんだって言ってもあんたはオレの『弟』なんだよ」

 

「だったら尚更だ!!姉ちゃん!」

 

「馬鹿ね……『姉』は『弟』に生きていて欲しいに決まっているでしょうが」

 

「くっ……」

 

「行きなさい、そして、生きなさい。それがオレの望みで願いなんだから」

 

「姉ちゃん……姉ちゃぁぁぁぁぁん!」

 

 

 

 

 

「目が覚めたかい?」

 

目を覚ました僕が見たのは蛙顔の医者だった。

 

「病院で怪我されると評判に関わるからやめて欲しいんだけどね」

 

「ここは?」

 

周りを見渡すとどうやら病室の1つらしい。

 

「君達が暴れた病室の1つ下の階の病室だよ」

 

『君達 』と括られた事にひどく遺憾の意を唱えたい。

 

よく考えてみたら、いやよく考えてみなくとも、今回僕は完全に被害者だ。

 

病室で寝ていたらクラスメイトを操った何者かに殺されそうになるし、抵抗したらしたらで、今度はそのクラスメイトのストーカーが乗り込んで来るし、極めつけは『歩夢』とか言う僕の偽者まで現れる始末だ。

 

そこまで考えて僕は1つの疑問を出した。

 

それは始めに出てもおかしくない疑問の筈なのに、出なかったのは恐らくその疑問を覆い隠す程の出来事が起こりすぎた為だろう。

 

とにかく僕はようやく疑問を口にした。

 

「あのあとどうなったんだ?」

 

 

 

 

 

「ボクも詳しい事は知らないよ」

 

蛙顔の医者はそう切り出して言った。

 

しかし、それは確かになんの情報にもならない話だった。

 

そもそもが蛙顔の医者が騒ぎを聞いて僕の病室に向かい、着いた頃にはもう騒ぎは終わっており病室に僕が倒れていたらしい。

 

「まぁ、君の体はそれほど酷くなかったよ。元々の怪我に加えて外傷は手の切り傷だけだったしね、彼に比べれば何て事はない」

 

「……彼?」

 

その時である。

 

不意に声が聞こえた。

 

どうやら隣の病室からで、なにやら騒いでいる男の声だ。

 

「離せ!!俺は行かなくてはならないんだ!!」

 

聞き覚えのある声である。

 

と、言うよりも今回の被疑者の1人の声だった。

 

「……彼は不死身かい?肋骨2本骨折に左薬指の骨折、右肺の損傷に、身体中あちこちの骨にヒビがはいっているのに意識ははっきりしているし、なによりあの元気は普通にあり得ない、いったい何が彼を支えているのか医者として気になるね」

 

「……愛の力じゃないですか?」

 

つうか、そんな身体なら大人しく寝てろよ。

 

むしろしばらく意識不明で牢屋にでも居てくれよ。

 

頼むから。

 

「それはそれたして、あんなに騒がれちゃこっちとしても営業妨害だからさ、君から彼を説得してはくれないかな?」

 

「何で?」

 

その蛙顔の医者は当たり前のように、僕にとっては非常に否定したいのだが、こんなことを言いのけた。

 

「だって君達友達だろ?」

 

 

 

 

 

と、言うわけで僕は今、件のストーカーが騒いでいる病室の前にいる。

 

「?」

 

扉の前に立ち、ようやく僕はあることに気が付いた。

 

斎藤誠の病室で騒いでいるのは彼だけでは無いようだ。

 

もう1人いる。

 

と言うよりも騒いでいる斎藤誠を落ち着かせようと言い合っているようだった。

 

『いいか!!俺は彼女を助ける!!』

 

『だーかーらー!!ダメだって!!ボクの補助がなかったら君は役に立たないんだから!!』

 

『だったら早くしろ!!』

 

『ダメだって!!実験は終わったの!!だからボクは君を補助しないし出来ないの!!』

 

『そんなの知るか!!』

 

どうやらお取り込み中らしい。

 

しかし、それはそれ、これはこれ。

 

はっきり言って僕が斎藤誠に気を使う義理もないし、するつもりはもっとない。

 

よって、僕はノックもせずにドアを開けた。

 

そこで僕が見たのは

 

「………」

 

「………」

 

「………」

 

「……本当にお取り込み中かよ!?」

 

斎藤誠と女の子が抱き合っていた。

 

 

 

 

 

「お前さ……吹寄命みたいな感じなのに彼女持ちなの?」

 

「ふざけるな、俺は制理を愛している」

 

「ふざけるなはこっちの台詞だよ!!そう思わない君!?つーか誰!?」

 

「うるさい」

 

「何か嫌われてる!?」

 

女子学生は肩までかかった髪をいじりながら僕をなぜか敵意剥き出しの目で見ていた。

 

「……おい、ストーカー」

 

「ストーカーと呼ぶな、馬鹿野郎」

 

「馬鹿野郎って言うな、あの子誰?」

 

埒が空かないので、斎藤誠に聞くことにした。

 

「……彼女は大村義、俺のパートナーだ」

 

「パートナー?」

 

「人生のね」

 

「実験でのパートナーだ」

 

「むー…」

 

「……」

 

なんだろう、女の子、もとい、大村義さんから斎藤誠に向けられる視線が明らかに実験のパートナーとは違ったそれを感じるのだが。

 

しかし、それと同時に気になる単語が出てきた。

 

「実験って?」

 

「……仕方ない、話してやる」

 

斎藤誠は本当にイヤそうに、実際にイヤなんだろうが、実験について話してくれた。

 

「彼女の能力の名は『能力調整』、俺の能力『空間加速』の調整の為に協力してくれている」

 

「調整?」

 

「あぁ、俺がlevel5になるためのな」

 

「はぁ?」

 

level5になる為の実験?

 

何言ってんだコイツ?

 

そもそもコイツのレベルは下から数えて2番目のevel1だった筈だ。

 

それを最大数のlevel5に変える何て途方もない事だと思う。

 

「どうやって……」

 

「貴様にこれ以上話す義理はない、次はこっちの質問に答えて貰おうか」

 

 

話を遮られ若干ムカついたが、確かに今はそれは置いておいたほうが良いかもしれない。

 

「なんだよ?」

 

「なぜ、貴様は制理を脅していた?」

 

その後、僕は斎藤誠と大村義に事の顛末を話した。

 

吹寄を操っていた何者かの話になり、僕は1つの疑問を斎藤誠に聞いた。

 

「そう言えばお前さ、吹寄が操られているって気が付いていなかったか?」

 

「当たり前だ、俺をなんだと思っている?」

 

「変態ストーカー」

 

「殺すぞ?」

 

「まぁ、間違っていないわね、彼の部屋知ってる?あの女の子への恋文がどっさりあるのよ」

 

「気持ち悪!?」

 

「ふんっ溢れんばかりの好きと言う気持ちを紙に書いているだけだ、何せ俺は小学校の頃から制理を見ていたからな、間近で見てすぐに制理が操られていると見抜いたさ」

 

それはすごいことなのだが、気持ち悪いものは気持ち悪いぞ。

 

以前、とある事情で斎藤誠の部屋を訪れたことがあったが、その時の気持ち悪さをまだ忘れた訳ではないのだ。

 

「話を戻すぞ、貴様が気絶していた時の事だ」

 

そして、斎藤誠はあのあとの事を話し出した。

 




御坂妹編、新キャラ出過ぎじゃね?

今回、阿吽様から頂きました『大村義(おおむらよし)』が登場しました!!

阿吽様、ありがとうございます。

まだまだキャラ案は募集しておりますので皆様何かいいキャラ案がありましたらどしどし教えてください!

次回は小野町仁が気を失っていた時の話です。

では!
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