問題児たちにチートが紛れ混んだそうですよ?【リメイク版】 作:夜叉猫
風邪をひいてしまった夜叉猫です……(苦笑)
今では体調も安定してきたので暇になった時間を使って投稿なのですよ♪
それでは早速、本編の方をどうぞ♪(´∀`*)ケラケラ
Side 夜鶴
俺とオーミが互いの久しぶりの再会を喜んでいると、十六夜がわざとらしく咳払いをしながら話し掛けてきた。
「んん゛っ!!
……おい夜鶴。その白髪の美少女が【オーディン】ってことでいいのか?」
そう言う十六夜の顔にはニヤニヤとした笑みが貼り付いている。
周りを見れば、顔を赤くする者、生暖かい視線を送る者などがいた。
「うん。この娘が【オーディン】だよ。
……でもまぁ、彼女は【二代目】だけどね」
「【二代目】っていうのは、どういうことかしら」
先程は俺たちのキスを目撃して赤面していた久遠さんが、顔の火照りが収まったのか俺の言葉に疑問を投げ掛けた。
「そのままの意味だよ。
この娘のお爺さんが【初代オーディン】。
そしてこの娘がお爺さんから【オーディン】の名を継いだんだ」
この話をきいた十六夜は考えるように顎に手を置き、瞳を閉じる。
「……じゃあ、あんまり強く無いの?」
春日部さんはオーミを見て興味津々に言った。
確かに名前をただ継いだのであれば弱いと思われるのも納得だ。
―――――しかし、それは違う。
「いや、むしろ強いよ。
彼女は【初代オーディン】よりも強い。
だからこそ主神である【オーディン】の名前を継げたんだ」
俺はオーミの頭を撫でながらそう伝えた。
さらさらの白髪は、俺の手を止めることなく流れていく。
オーミは、気持ち良さそうな顔をしながらも今更十六夜たちの前だというので、恥ずかしくなったのかその頬をほんのりと赤く染める。
「よ、夜鶴……そ、その……止めて下さい……よぉ……」
そう言いながら俺から逃げないのを見ると、やはりそれは口だけで、本心は離れたくないのだろう。
……この愛らしさ、誰かに語りたいと思う程である。
「……なぁ夜鶴。
その白髪娘の名前は何なんだ?
【オーディン】って名前は継いだ、ってことはそれ以前の……そう、真名があるはずだろ?」
十六夜は自らの考えが纏まったのか、はたまたただ疑問が出てきて、見逃す事ができなかったのか、今まで閉じていた瞳を開いて俺とオーミを見ながら口を開いた。
「……イイかい?」
オーミに向かって短い言葉で許可を求めると、それを理解してくれたのかコクリと小さく首を縦に動かした。
その仕草がなんとも可愛く、俺はオーミの頭を撫でる手を止めることが出来なくなってしまう。
「……彼女の名前は【オーミ】。
神々の中では【最高なモノ】という意味を持つ名前だよ」
「【オーミ】か……確か【オーディン】の
十六夜はその名前を聞くと再び顎に手を置くと瞳を閉じて思考の海へ旅立って行った。
どうやら、疑問ができただけだったようだ。
「それにしても彼女がオーディンかのぅ……」
そういった白夜叉ちゃんはオーミに近づいてまるで鑑賞するように見つめた。
「―――――うむ、この箱庭におるオーディンとは全くの別人じゃな!」
長い間貯めた割には随分と普通のことをかっかっか!と笑い、口元を扇子で隠しながらそう言う白夜叉ちゃん。
「く、黒ウサギも1度だけお会いしたことがありますが……全く違う雰囲気を纏っていらっしゃいますし……白夜叉様の言う通りだと思います……」
黒ウサギもオーミを見つめながらそう言った。
やはり、オーミはこの世界のオーディンと同一という訳では無いらしい。
「この世界のオーディンという存在に会ってみたいですね……」
「なら、オーミに時間が出来た時にでも二人で行こうか。
俺も気になってきたからね」
「はい♪
ふふふ♪これで楽しみが出来ましたね♪」
嬉しそうに笑うオーミを抱きしめたい衝動に駆られつつも、周りのことも考え、今回は自重して頭を撫でる手を少し強くするだけに留めた。
「……くすぐったいですよぉ……♪」
そう言いつつ撫でられる手に頭を寄せるオーミは人懐っこいネコのようで、さらに愛らしさを感じさせる。
―――――閑話休題。
「所であなた方は何方なのでしょうか?」
オーミは今まで口にしなかったが、ずっと思っていたであろう事を口にする。
「取り敢えず、オーミから皆に自己紹介したらどうかな?
知らない人に名前を訊ねる時は自分からっていうでしょ?」
「……それもそうですね。
では―――――初めまして皆様方。
私は、北欧神話における主神である【オーディン】の名と位を受け継いだ『二代目』の【オーミ】と申します。
現在は此方に夜鶴によって顕現していますが、私自身やらねばならない仕事などがありますので、此方と【神界】を往き来しますが宜しくお願いします」
ペコリとお辞儀をするオーミ。
それを見た十六夜たちもそれぞれ自己紹介を始めた。
「ヤハハ。俺は逆廻十六夜だぜ白髪ロリ。
見たまんま粗野で凶悪で快楽主義と三拍子そろった駄目人間なので、用法と用量を守った上で適切な態度で接してくれるとありがたいぜ主神様?」
「私は久遠飛鳥よ。
貴女とは仲良くしたいわ。
出来れば私と友達になってくれないかしら?」
「……私は春日部耀。
私もあなたと友達になりたいな……駄目、かな……?」
十六夜は笑いながら、久遠さんは微笑みながら、春日部さんは首をこてんと横に傾けながら、各々の自己紹介を追える。
「えっと……分かりました、逆廻さん。
出来るだけ考えてみますね?
久遠さんと春日部さんの申し出は私も嬉しいです。
此方から頼みたいくらいですね♪」
オーミは3人の自己紹介に返事を返しながらニコリとわらった。
そして今度は問題児たちの自己紹介が終わったため、白夜叉ちゃんたちの方に視線を向けると、意味を汲んでくれたようで、白夜叉ちゃんが口を開く。
「……次は私の番のようじゃな。
私はコミュニティ【サウザンドアイズ】幹部の白夜叉じゃ。
昔は【白き夜の魔王】と呼ばれておった。
まさか、異世界の主神殿と逢えるとは光栄だ。
今後とも御贔屓にして頂けると助かるのじゃ」
「わ、私はコミュニティ【ノーネーム】所属、そして此処【箱庭】の創始者の眷属であるの黒ウサギと申します!
今後とも宜しくお願い致しますっ!」
「白夜叉さんに黒ウサギさんですね?
此方こそ宜しくお願いします」
白夜叉ちゃんと黒ウサギの自己紹介のあとにはペコリとお辞儀を還すオーミ。
頭を上げたオーミは皆を見回すと口を開く。
「―――――皆さん。
私に対してそんなに畏まらなくて良いですよ?
【オーディン】なんていう大層な名前を継ぎましたがそんなものはただの名前ですから。
宜しければ私とは【オーミ】という一個人として接して頂けると嬉しいです」
「「「勿論!!」」」
「了解じゃ」
「わ、分かりました」
「ありがとうございます皆さん」
間髪入れずに二つ返事を返してくれた十六夜たちを優しく見つめたオーミ。
感謝を述べたオーミは、ふぅ、と一息吐くと、いとも簡単に足元に巨大な魔法陣を展開した。
「皆さんすみません。
まだ皆さんと親睦を深めるために此処に居たいのは山々なんですが……今日はこのあたりで失礼します。
まだ【神界】での仕事が残っていまして……。
―――――夜鶴またいつでも呼んで下さいね?約束ですよ?」
悲しそうな、残念そうな、そして寂しそうな表情のオーミ。
「あぁ。すぐにでも喚ぶよオーミ」
「ふふふっ♪それは楽しみです♪
それじゃぁ、そのお返しに―――――」
そう言ったオーミは何処か小悪魔めいた表情を浮かべて俺に密着してくる。
そして、俺と同じ目線まで浮かび上がり―――――
「―――――ん……んぅ……はむ……ちゅ……ぷはぁ!」
―――――俺の頬に手を当て、キスを、深い絡み合うようなキスをして来た。
舌の絡み合い、唾液の交わる音が蠱惑的で、周りに十六夜たちがいるのも忘れさせられそうな、そんな……キス。
1分?それとも10分?
時間の感覚も忘れてしまいそうになりながら、俺とオーミは離れる。
「……ぷはぁ……お、オーミ……!!」
「ふふふっ♪
慌てる夜鶴も……良いですね♪」
その言葉を聞き、何処か負けたような気分になった俺は、オーミを見つめながら口を開く。
「……オーミ……覚えておきなよ……?」
「し、知りませーん!」
俺の声音にビクンと身体を震わせたオーミであったが、慌てつつもそのような言葉を残して、足元の魔法陣から発せられる輝きと共に、オーミの姿は消えて行ったのだった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「夜鶴たちって見た目によらず自重しないんだな」
十六夜はオーミが帰った瞬間俺にニヤニヤしながら近づいて来る。
ちなみに女性陣は顔を真っ赤にしているのだが唯一白夜叉だけは良いものを見たと楽しそうに笑っていた。
「なんだい?
その見た目によらずってどういう意味かな?」
「そのまんまの意味だぜ?
見た目が超絶美少女(笑)の夜鶴くん?」
「……ま、厨二病な『痛よい』くんよりマシだから良いかな」
俺は半眼で十六夜をジトーっと睨みながらそう言う。
しかし、十六夜も負けるつもりは無いようで、ダメージを負いながらも反論を口にする。
「いやいや、【ギフトネーム】が厨二病な夜鶴に言われたく無いな」
「【
「【
全く同時のタイミングで互いのギフトネームについて口にする俺と十六夜。
「「……はぁ?」」
そして、それが引き金となったのだろう。
俺と十六夜は正に一触即発の雰囲気を醸し出しながら睨み合いを始めた。
「……やるか夜鶴?」
「……十六夜こそやるの?」
互いに闘いやすいように構える。
十六夜はファイティングポーズ、俺は足を肩幅に広げた。
そして勝負開始―――――
「こんのぉ……お馬鹿様方がぁぁぁぁぁあっっ!!!!」
―――――というところで黒ウサギがハリセンで俺と十六夜の頭を叩き抜いた。
「なんなのですかっ!!
そんなくだらない理由で同士内で喧嘩しないで下さいっ!!!!」
「ヤハハ。冗談に決まってるだろ?
―――――なぁ夜鶴?」
「うん。まぁ、確かに冗談だよね?
―――――ねぇ十六夜?」
「冗談に聞こえないのですよぉぉぉぉお!!!!!」
黒ウサギの叫び声、そして再びハリセンの音が木霊した。
……俺も十六夜たちに影響を受け始めてるなぁ……。
何とも苦笑いの込み上げてくる悩みである。
―――――閑話休題。
俺たちは用事も終わり時間も時間なのでコミュニティに帰ることになった。
ゲーム用のフィールドから、【サウザンドアイズ】の店の前に移動し、別れの挨拶のようなものを行う。
「……今日はありがとう。
また遊んでくれると嬉しい」
「あら、駄目よ春日部さん。
次に挑戦するときは対等の条件で挑むのだもの」
「当然だ。次は必ず渾身の大舞台で挑んでやる」
「ふふ、よかろう。楽しみにしておけ
―――――ところで」
真剣な顔で白夜叉ちゃんは此方を見る。
その眼に先程までのお気楽さなど存在しない。
「今更だが、1つだけ聞かせてくれ。
おんしらは自分達のコミュニティの現状をよく理解しておるか?」
「ああ、名前とか旗の話しか?それなら聞いたぜ」
「まぁ、聞き出したというのが妥当な言葉だけどね……」
「ならばそれを取り戻す為に【魔王】と戦わねばならんことも……か……?」
「勿論聞いてるわよ」
「………では、おんしらは全て承知の上で黒ウサギのコミュニティに加入するのだな?」
「そうよ。
【打倒魔王】なんてカッコイイじゃない」
久遠さんの言葉になんとも言えないような表情を浮かべた白夜叉ちゃん。
十中八九、久遠さんの心構えについてを考えてのことだろう。
「【カッコイイ】で済む話ではないのだがのう……。
……全く、若さゆえのものなのか……。
……無謀というか、勇敢というか。
……まあ、魔王がどういうものかはコミュニティに帰ればわかるだろう。
それでも魔王と戦うことを望むというなら止めんがのぅ……」
扇子を開いて口元に寄せる白夜叉ちゃん。
固めだけを閉じてじっと、こちらを見つめる。
「……そこの娘二人……に言わねばならぬことがある」
「あら、何かしら?」
「……何?」
白夜叉ちゃんは開いた扇子をわざわざ音がなるように閉じて、2人を
「「っっ!!!??」」
久遠さん、春日部さんの両名は白夜叉ちゃんから発せられたその
その殺気は一瞬のもので、直ぐに消え去ったが、白夜叉ちゃんの表情は優れず、ため息を漏らした。
「今の殺気で動けぬようになるか……。
うむ。これは予想やら勘などという生易しいものではない―――――おんしらは確実に
白夜叉ちゃんの予言めいた言葉に久遠さんも春日部さんも何も言えなくなっていた。
元魔王である白夜叉の言葉には信じなければならないと思わせる程の圧倒的雰囲気があった。
「【魔王】の前に様々なギフトゲームに挑んで力をつけろ。
未知数な十六夜や規格外の夜鶴はともかく、おんしら二人の力では魔王のゲームにはほぼ100%生き残ることはできん。
嵐に巻き込まれた虫が無様に弄ばれて死ぬ様は、いつ見ても悲しいものだ……。
……まぁ、夜鶴さえ居ればなんとかなる気しかせんがのぅ……」
「……ご忠告、ありがとう。
肝に……銘じておくわ。
―――――次は貴方の本気のゲームに挑みに行くから覚悟しておきなさい」
「……ふふ、望むところだ。
私は三三四五外門に本拠を構えておる、いつでも遊びに来い。
……ただし―――――ゲームには黒ウサギをチップにかけてもらうがのぅっ!!」
「絶対に嫌ですっ!!」
黒ウサギの全力の拒否に拗ねた子供のような表情をした白夜叉ちゃん。
先程まで久遠さんたちを脅していた姿とは全く別物である。
「つれない事を言うなよぅ黒ウサギぃ……。
私のコミュニティに所属すれば生涯遊んで暮らせると保証するぞ?
今なら三食首輪付きの個室も用意するしのぅ」
「三食首輪付きってソレもう明らかにペット扱いじゃないですかっ!!」
怒る黒ウサギを見ながらケラケラと笑う白夜叉ちゃんの姿は、まるで家族のようだった。
怒る黒ウサギですらその顔に無意識の笑いが浮かんでいるのだから。
「そして……夜鶴。
今日は見事な【業】の数々だった。
あれほどまでに【遊ばれた】のは後にも先にもおんし以外にはおらぬだろうよ」
「それは光栄だね」
「私は本気だったのに対しておんしはまだ一割も出しておらぬのだろう?」
白夜叉は悔しそうな表情になった。
それは己が力の足りなさ故に、まともな戦いのできなかった武人の表情。
「さぁ……?それはどうだったかな?」
俺ははぐらかすように手を振った。
「ふふ……まぁ良いわ。
おんしも暇が出来れば私を訪ねるとよい。
娯楽程度なら提供してやれるからの」
「そうするよ白夜叉ちゃん」
俺たちはそんな会話を交わし、コミュニティ【ノーネーム】の本拠地を目指したのだった。
本編の方はいかがでしたでしょうか?
楽しんでいただけたのなら幸いです♪
さて、今回の話も少々変わっていますっ!!(>_<)
こういうふうにリメイクしていると変えたいところを好きに変えれるので良いですね♪(*´ω`*)
それでは今回はここまで!
また次回お会いしましょう♪(*´ω`*)