東方停止風   作:シュガーライト

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どうも、シュガーライトです!!
ようやくテストも終わりましたので、再び投稿を再開したいと思います!!(まあ、ちょこちょこ投稿はしていましたが)
そして、今回でとうとう西行妖との決着がつきます!!
それでは、本編へどうぞ!!!


第22話 桜の下の攻防 後編

 

 

「先手必勝だ!風符『空を駆ける疾風』!!」

 

疾風を作り出して西行妖に向けて飛ばす。

 

「フッフッフッ、ソンナモノ!!」

 

「っ……!」

 

 

西行妖はその速さに動じずに弾幕を相殺していく。

 

 

(やれやれ、スペルカードを簡単に防がれると少し堪える

な……だが!)

 

 

「ホラホラドウシ……ン?ナンダ?」

 

 

攻撃を仕掛けようとした西行妖の動きが止まる。

 

 

「ナ、ナンダ!?ウチオトシタハズノカゼガ……」

 

「地面で……渦巻いている?」

 

「俺の攻撃はまだ継続中だぜ!!」

 

 

そして……

 

 

「廻符『風輪華散』!!」

 

 

スペルを発動する。

その瞬間。

 

 

「ナ、二!?」

 

 

名前の通り、渦巻いた風が大きな竜巻に変わり華のように風が散乱、西行妖はその竜巻に巻き込まれた。

 

 

「今のうちだ!」

 

「行くぜ!!恋符『マスタースパーク』!!」

 

「くらいなさい!幻符『殺人ドール』!」

 

 

そして、それで動きが止まった間に二人が一斉にスペルを叩き込んだ。

 

 

「さすが風真 !よし、俺も……ッ!?」

 

 

三人に続こうとする幻。

だが、上手く動くことができなかった。

 

 

(くっ……短期間で能力をバンバン使い過ぎたか?うまく能力が使えない……!)

 

 

攻撃で起きた煙で西行妖が隠れていく。

 

 

「さすがに、少しは効いたはずだぜ!」

 

「ええ、これだけやったんですからさすがに……」

 

「フン、ソノテイドカ……」

 

「「!?」」

 

「……っ!?咲夜!危ない!」

 

「え?……うっ!?」

 

 

煙の中から弾幕が飛んでくる。

咲夜はその弾幕を辛うじて避けきる。

が。

 

 

「咲夜!!」

 

 

完全に避けれなかったのだろう。

弾幕に掠った咲夜の生命力が少し盗られ、気絶してしまった。

 

煙が晴れる。

西行妖には、少しの傷もついていなかった。

 

 

「まじ、かよ……」

 

「効いて、ないのか?」

 

「フッフッフッ、オマエラノコウゲキナンテキカナイゾ!コンドハコッチノバンダ!」

 

 

西行妖から、とてつもない数の弾幕が放たれる。

それこそ、俺たちのスペルカードに匹敵するぐらいの弾幕が。

 

 

「冗談だろ!!」

 

「まずいぜ!!ここままじゃ!!」

 

(……本当にやばいぞ……西行妖を数十秒止める手はあるけど(・・・・・・・・・・・・・・・・)今それをしても意味が……)

 

「フッフッフッ、コノママタオレロ!!」

 

 

弾幕が俺と魔理沙に迫る。

 

 

「くっ……風符『旋風陣』!」

 

 

こちらも風の盾で防ぐが恐らく長くは持たない。

 

 

「うおおおぉぉぉぉおおお!!」

 

「フッフッフッ、イツマデタエレルカナ?」

 

 

 

 

 

 

 

そして、その光景を見て幻は考えていた。

 

(考えろ!今、俺に何が出来るか!!俺の能力で何が出来るかを!!)

 

幻の思考は、いつも以上よりも働いていた。

 

(空間を歪ませて軌道を変えることは出来ない。数が多すぎる!!

空間に穴を開けるのも数が多すぎる!全部は絶対に無理だ!

あの数をなんとかしないと……!)

 

ーーーその時だった。

幻にある言葉が思い浮かんだ。

 

 

 

 

 

ーーー重力。

 

なぜ今重力と言う言葉が思い浮かんだのかはわからない。

だが……その言葉は幻にとって、今この状況を打破する方法を思いつかせた。

 

(……どんなものにだって重力を持っている。 ならもし今風真たちを襲っている弾幕の重力を強めたとしたら……!)

 

弾幕を地面にめり込ませ、打ち消す事が出来る。

 

 

幻の能力は別に『重力を操る程度の能力』ではない。

……だが、彼は空間を操ることは出来る。実際、幻は今までその空間に穴を開けたり空間を歪ませる事ができた。

重力とは万有引力と地球の遠心力の合力だ。

簡単に言えば幻の能力は空間内ならそんな常識を無視して自由に操ることは出来る可能性があるということ……!

 

だが、幻は考える。

 

(出来るのか……? 本当に、俺にそんなことが?)

 

今までやっていなかったことを急に出来るのか?

それどころか本当にそんなことが出来るかどうかすらわからない状態でやるのは危険ではないのか、と

 

その時。

風真が必死に弾幕から守っている姿が見えた。

 

(……いや出来る!出来なきゃ風真も魔理沙もやられる!)

 

風真達の元に走り出す。

能力の射程範囲である10mまでに入るために。

 

ーーーその時だった。

幻が持っている何も書いていないスペルカードが光りだした。

 

「なんだ?……これは!?」

 

そう、新しいスペルカードができたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

「くそ!もう持たない!!」

 

盾が壊れかける。

 

「っ!なら、これで……!停止『ムーブロック』!」

 

周りの弾幕が止まる。

が。

あくまでもムーブロックはすでに出されている弾幕を止めるスペル。

新しく出された弾幕は止まるわけではないのだ。

 

と、突然西行妖が弾幕を出すのを止めた。

 

(なんだ?玉切れか?ってそんなわけない!)

 

その考え通りだった。

 

「フッフッフッ、コレデオワリダ!」

 

西行妖から、マスタースパークに匹敵するほどの光線が放たれる。

 

 

「や、やばい!!避けれ!!」

(くそ!ここまでか!?)

 

 

魔理沙と俺は思わず目を瞑る。

 

 

 

 

 

 

ーーーが、その光線の衝撃はいつまでたってもやってこなかった。

 

 

(な、なんだ?なんで何も起きないんだ?)

 

 

目を開ける。

そこには。

俺の目の前の地面に綺麗な大きい円形の穴が空いていた。

 

 

「な、なんだこれ!?」

 

「一体、何が起こったんだぜ?」

 

「ナ、ナニヲシタンダ……」

 

 

西行妖が驚いている。

そして、その穴の横には幻が立っていた。

 

 

「イッタイ!ナニヲシタンダ!!」

 

「はぁ……はぁ……出来た……!」

 

 

幻が恐らく何かをやったのだろう。

そして、手にはスペルカードが握られていた。

 

「……重力『オーバーグラビティ』。今、この空間の重力の力と向きを変えた。おまえの光線は押しつぶされ捻じ曲がって地面に落ちた」

 

「ナ!?」

 

「お、お前。そんなことが出来たのかよ?」

 

「ああ……どうやら…な」

 

「!?幻!大丈夫か?」

 

 

恐らく、さっきので自身の力を使い切ったのだろう。

幻が疲労で倒れた。

 

 

「畜生……今日一日で能力やら霊力やらを使い過みたいだ。疲労で動けない……」

 

「いや、本当に助かった。後は俺に任せて休んどけ」

 

「悪い。任せた」

 

 

幻とそう話す。

その間、西行妖はさっきの光線の反動で弾幕を出せていなかった。

と、その時。

 

 

「封印の準備が出来たわよ!!」

 

 

紫がスキマから出てくきた。

 

 

「本当か!?それじゃあ、とっとと封印しようぜ」

 

「ああ、これで……!」

 

 

俺と魔理沙は喜ぶ。

だが。

紫の顔は暗かった。

 

 

「だけど、それを発動するまで30秒かかるわ。それまでにあれに攻撃されたら術式が壊れるわ」

 

「……嘘、だろ?」

 

「攻撃させない何て、出来るはずないぜ……」

 

 

それを聞き、幻と魔理沙がそう言う。

 

と、その時。

 

「なら、私がやるわ」

 

その声が聞こえた。

 

「な……何で?」

 

そこには、消えかかって本来立てるはずがない幽々子の姿があった。

 

「幽々子……あなた本気なの?」

 

「ええ、もうそこまで力が出ないけど、あれを止めるぐらいは出来るわ」

 

「でも……!!そんなことをしたら貴方が……!」

 

「ええ、でもいいわよ。だって自分が起こしたのだから当然でしょう?」

 

「幽々子……」

 

幽々子が前に出る。

 

「それじゃあ、妖夢をよろしくね」

 

そう言って、幽々子は西行妖に駆け寄る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

が。

それは、

ーーー風真が止めた。

 

「そんなことはしなくていい。俺がやる」

 

「な……!?」

 

「お、おい風真?お前……」

 

「大丈夫、手があるから……なあ紫?結界の起動には30秒かかるんだよな?」

 

「え、ええ。でもどうするつもり?」

 

「そんなもん決まってるじゃん。あれを『停止』するんだよ」

 

「……!?でも風真、お前のスペルじゃあ……」

 

「ああ、確かに『ムーブロック』でも『停止を運ぶ風』でもあれは止められない。けど、あいつに触れば出来ることがある!!

 

ーーー使いたくないけどな」

 

「……!?あれに触るって?危険よ!貴方、死ぬかもしれないわよ!?」

 

「でもそれしかない。犠牲を出さずにあれを止めるにはそれしか」

 

「……」

 

 

そこまで言って、紫は少し考えた。

そして。

 

「……わかったわ。貴方に任せるわ」

 

「よしきた。任せとけって」

 

 

 

 

 

 

 

そのやり取りを、後ろの方で霊夢も聞いていた。

 

 

(……紅霧異変の時と、一緒だ)

 

 

風真のその姿、表情、雰囲気がフランと戦いに行くと言った、その時と全く一緒。

 

 

(風真……あんた、どうしてそこまで他人に対して……)

 

 

霊夢はわからない、風真が一人で戦おうとする、誰にも頼ろうとしない、その理由が。

 

 

ーーーただ、その理由が、風真の意思というよりは、何かの強迫観念に囚われている、そう感じられた。

 

 

(………)

 

 

今はそんな疑問はどうだっていい。

風真が、封印のタイミングを作ってくれる。なら、そのチャンスを無駄にはしない。

 

霊夢は、風真と西行妖の攻防を見守った。

 

 

 

 

 

 

 

「……さてと」

 

西行妖の方に向き直す。

どうやら、先ほどの光線の反動が解けていたみたいだ。

 

 

「クックック、オレヲフウインスルツモリダロウガウマクイクカナ?」

 

「はっ、今にそんなことを言えなくしてやる!」

 

 

西行妖が弾幕を放ち始める。

量は先ほどと同じくらいだ。

 

 

「速風『雄風の追い風』!」

 

 

動きが速くなって弾幕を避けていく。

少し弾幕に掠った時に力が抜けていくのを感じた。

 

 

この時は気づかなかったが、掠った時に気絶しなかったのは『羽織』の力でいつの間にか少量の魔力で身を守っていたようだ。

 

 

西行妖に近づいていく。

 

 

「クッ!?ナゼアタラナイ!?」

 

「余裕がなくなったな!!これで……!!」

 

「ッ……!マダダ!!」

 

 

弾幕が迫ってくる。

それを足で地面を蹴って避ける。

 

 

ーーーだが、それが西行妖の狙いだった。

 

「っ……!?」

 

弾幕を避けた先にあらかじめ用意したであろう弾幕の束が目の前に広がっていた。

 

 

「クックック、コレデオレノカチダ!!」

 

「しまっ……!!」

 

 

横に逃げるが気がつくのが遅かった。

 

ーーー躱せない。弾幕の束に当たる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー瞬間。

 

「魔砲『ファイナルマスタースパーク』!!!!」

 

 

七色のどでかい光線が弾幕の束を消していった。

 

 

「ここまま進むんだぜ!!風真!!」

 

(魔理沙……!!重ね重ねありがとう……!)

 

 

そう思いながら弾幕の雨を抜けていく。

 

 

「ク、クソ!クルナァ!!」

 

「……お前の負けだ。大人しく封印されろ!!」

 

 

そして。

とうとう西行妖までたどり着いた。

 

「ヤ、ヤメロ。サワルナ!!」

 

何も言わず俺はその幹に触る。

そして。

 

 

「ーーー停止『スキルサスペンド』」

 

 

 

 

 

ーーーその瞬間。

西行妖から出されていた妖力も弾幕も完全に止まった。

 

 

「ナ、二!?チカラガ、ダセナイ!?ノウリョクガ、ツカエナイ!?イッタイ、ナニヲ」

 

「スペルの名前の通りだ。今、お前の能力も妖力も全て『一時停止』したんだよ。

お前は数十秒、何も出来ない。封印されるのを抵抗も出来ない。ただの桜に戻るんだ!」

 

「ナ、ンダト?ハッ!」

 

西行妖は気がついたのだろう。

すでに封印の術式が発動しているってことに。

 

 

 

「ヤ、ヤメロ……ヤメテクレ……オレハマダ、フウインサレタク…………」

 

その声を聞く者は誰もいない。

その声が小さくなり、西行妖はあっけなく封印された。

 

その時。

西行妖の花びらが一斉に散っていった。

 

 

ーーーその光景はとても綺麗に見えた。




いかがだったでしょうか?
少し駆け足になってしまいましたが何とか書き終わりました。
次回で第3章も終わりなると思います。
スペルカード案を考えてくださった星降りアルケミストさん。本当にありがとうございました!!

風真「最近他の方々に頼りっぱなしだよな……」
幻「自分で何とかしろよ!!」
す、すみません……

それでは、次回もお楽しみに!!!
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