今回で、第4章も終わりになります!!
それでは、本編をどうぞ!!
「……」
冷蔵庫の中身を見てみる。
食べられるものは入っているものの残り数日で尽きてしまうだろう。
「……はぁ……買いに行くか。幻?」
幻に声をかける。
が、返事がなかった。
「あれ?幻?……あ。」
……忘れていた。そういや幻は今日「なんか友達がライブやるらしいからちょっと行ってくるぜ!」とか言ってたな……
「……仕方ない。一人で行くか」
「さて、とりあえずはプリンの確保、話はそれからだ」
人里を歩きながらこれからどう動くかを考える。
使えるお金は限られている。できる限り無駄なものに使いたくはないのだ。
あっ、もちろんプリンは別。っていうかプリンは無駄じゃない、むしろ最重要に確保しなければ……
……誰に言っているんだ?俺。
と、そんなことを思っているといつの間にか店に着いたようだ。
「……?なんだ?店の中が騒がしいな」
「お客様!これは試食ですので、そこらへんで……」
「そうですよ!店員さんも困ってるじゃないですか!それぐらいにしてください!!」
「うぅ〜もうちょっと食べたい〜」
「……わかりました。これください」
……中から聞いたことのある声が聞こえた。
「……何やっているんだ?二人共」
「……あ、お久しぶりです。風真さん」
「久しぶりね〜風真さん」
店の中で騒いでいたのは妖夢と幽々子の二人だった。
「それで妖夢?これも食べていいのかしら?」
「さっきまでめちゃくちゃ食べてたじゃないですか!家に帰るまで我慢してください!」
「ええ〜そんなぁ〜そんなこと言わないでよ〜」
「家に帰ったら何か作ってあげますから、お願いですから我慢してください!」
「うぅ……わかったわ……」
しぶしぶ承諾する幽々子。
俺は蚊帳の外である。
「……プリンひとつ」
「……!は、はい!わかりました!」
「それじゃあ私は先に帰っているわね」
「え?どうしてですか?」
「ちょっとした用事があるのよ。それに……」
その言葉の後、幽々子が妖夢に何かを耳打ちする。
すると。
「ゆ、幽々子様!?」
顔を赤面させ何か慌てた感じで妖夢が叫んだ。
「それじゃあ風真さん。妖夢をよろしくね〜」
「……はい?」
「ふふ、じゃあね〜」
そう言って、なぜかニヤッと笑いながら空を飛んで行った。
……赤面したままの妖夢を置いて。
「……なあ、どうしたんだ?妖夢?」
「へ!?い、いや何でもないですよ?」
妖夢は赤面したままだ。
……よくわからない。
「あ、あの……そうだ!話したいこともありますし……その、お茶でも……」
「え?……わかった、いいよ」
「本当ですか!ありがとうございます!!」
俺がそう言うと妖夢はとても喜んだ。
……さっきから妖夢の様子が変だ。
(一体、幽々子は妖夢に何を言ったんだ?)
「それで、話したいことってなんだ?」
俺は妖夢に聞く。
すると、妖夢は。
「はい、話したいことってのはこの前の異変のお礼です」
そう言った。
「お礼?」
「はい、この前はちゃんとお礼が言えなかったので、それで……」
妖夢がそう言う。
……けど、俺は。
「……お礼も何も、俺は特に何もしていないぞ」
「え?」
「西行妖を封印したのは紫と霊夢だし、俺はそれの手伝いをしただけだけど」
そう、俺は別にお礼を言われるようなことはやっていない。
それところか、あの時みんなの助けがなかったら俺は今ここに立っていることも出来なかっただろう。
それに……
「それに……俺はあの時お前を守れなかった」
「え?」
不思議そうにこっちを妖夢が見る。
「あの時……攻撃に気がついていたらその攻撃を止めれたかもしれない。お前を怪我させずに出来たかもしれなかったんだ。だから礼なんて……」
そう、俺は妖夢に言った。
別に礼なんていい。というか礼を言わないでほしいと伝えたかったから。
が、それでも、妖夢は笑って。
「いえ、それでも私は感謝しています。……幽々子様と私を助けてくれてありがとうございました」
そう言った。
(……感謝、されているのか?俺?)
なぜ、感謝されているんだろうか?妖夢をある意味俺のせいで危険な目にあわせてしまったのに。一体、どうして?
……だって、俺は……
「……ま、いいじゃないですか!それよりも団子でも食べましょう!」
「……!そ、そうだな!」
……危ない……また、昔の事を……
「あ、こりゃ美味しい」
「本当だ、美味しいですね!」
……その団子を食べているうちに、気持ちを落ち着かせることができた。
「今日はありがとうございました!」
「いや、こちらこそありがとう」
あの後、妖夢と色々と話をした。
あの異変後、白玉楼がどうなったとか、今までの異変の話とか。
……とても楽しい、そう思った。
「それでは、私はこれで……」
妖夢が歩いていく。
と、急に立ち止まってこちらに振り返った。
「あの……また、お茶でも……」
「?そんなの、いつでもいいけど?」
「……!」
そう答えると、妖夢は嬉しそうに冥界に飛んで行った。
……本当に、なんであんなに嬉しそうなんだ?
「お帰り〜遅かったわね〜」
「す、すみません幽々子様」
「それで〜どうだったの?」
「ど、どういう意味ですか?」
「またまた〜わかっているくせに〜」
幽々子様がそう言って、顔が熱くなる。
「だって、妖夢はあの子のことが……」
「わー!!違います!!そんなんじゃないですよ!!」
「え〜だってあのお花見の時、妖夢ったらずっと風真さんのこと見ていたじゃない〜」
「そ、それは……」
私の顔がどんどん熱くなる。
……確かに、あの時風真さんに助けられた時から、風真さんのことが頭から離れずにいる。けど、それは決して恋心なんかじゃ……多分。
「ふふふ、恋する乙女ね。妖夢」
「もう!茶化さないでください!」
「……お礼、か」
俺は、その事について思い出していた。
「……ここの人達は本当に優しいな……」
幻想郷に来てから、いろいろなことが起きていろいろな人に助けられた。
毎日がとても楽しい日々だ。
だからこそ、俺はこう思ったのだった。
「……本当、俺なんかがこんな楽しいなんて、いつか、バチが当たりそうだな……」
いかがだったでしょうか?
日常回を書くのって難しい……
そして、妖夢は風真に恋しちゃったようです。
その恋は届くのだろうか?
それは、まだ先のお話し。
最後に風真が話していた「バチが当たる」。風真がなぜそう思ったのか、それこそが風真の抱えている秘密なのですが、それが明らかになるのはまだ先のお話し。
次回は新展開、話がころっと変わります。
それでは、次回もお楽しみに!!
ーーー東方停止風はこれからが本番。