ネプテューヌの保護者的な感じの男   作:煉獄姫

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ネプテューヌとトウカの過去が少しだけ明らかに


昔の記憶

ずっと昔、真っ暗な場所に閉じ込められたことがある。他の国の諜報部員に攫われちゃったんだよね。

 

「にしてもこんなガキが次の女神だとはな」

「女神候補生なんだと、上玉なら楽しもうと思ったが、ガキだから楽しめねぇな」

 

好き勝手ガキガキと言われて腹が立ったけど、実際あの時は子供だったから何も言えなかった。捕まってたしね。

 

「そもそもこのガキ、一人で街の外に出てる時点でバカだよな?」

「ははは!違いねぇ!」

 

あの時の私はトウカの訓練をサボって遊んでたんだよね。同じ事ばっかりやらせるからつまんなくなった。でも、それは必要な事なんだって後から分かったよ。トウカにもひどいこと言っちゃったし……

 

(トウカ………助けになんて来てくれないよね)

 

だって私、トウカに反発して飛び出してきたんだもん。

 

(なんで同じ事ばっかりやらせるの!?いい加減別のこと教えてよ!)

(基礎もできてないのに応用ができるか、素振りと筋トレは全ての事に繋がるんだ。そもそも、こんな事に耐えられないようでは技など到底教えられん)

(もう充分だってば!私どんなきつい技の練習でも耐えられるよ!)

(そう言う奴は決まって途中で投げ出すんだ)

 

売り言葉に買い言葉って奴で、私は練習用の剣を投げ出してトウカに悪態をつきながら街中に行っちゃったんだ。

 

(なにさ!ずっと地下に捕まってたくせに!どうせロクでもないことして捕まってたんでしょ!?もう訓練なんてつまんないし辞める!トウカも本当は私が女神候補生だから構ってくれてたんでしょ!?もう良いよ!二度と話しかけないで!)

 

トウカはずっと優しくしてくれたのに………ううん、トウカも私が女神候補生だから優しくしてくれたんだ。(ネプテューヌ)に優しかったわけじゃない。だから、危ない事をして私を助けに来てくれるわけないよね。私が居なくなっても女神候補生はまた生まれるんだから。

 

「さて、そろそろ殺しちまうか」

「そうだな」

 

………結局誰も私のことなんて見てくれなかった。もう良いかな、誰にも本当の意味で愛されてないもん。誰も本当に優しくなんてしてくれないもん。みんな………私を女神候補生としか見てない

 

(でもトウカは……厳しかったけど優しかったな)

 

初めて私に拳骨を落とした人……他の人とはちょっと違ったかな。

 

「さよならだ嬢ちゃん、恨むならてめぇの迂闊さを恨みな」

 

そうして、誘拐犯は私に銃を突きつけた。けど、その誘拐犯が私を撃つことはなかった。突然倒れたから

 

「なんで……………」

「遅くなった」

 

私は、目の前の光景を信じることができなかった。

 

「怪我はないか?」

 

そこにはトウカが居た。全身傷だらけで、血まみれで、剣が何本も体に刺さって居たけど、そんな事御構い無しに私のところまでやってきた。

 

「怪我はないな。すまない、もう少し速く助けてやれば良かったんだが」

 

そう言って、トウカは私を抱き上げて歩いて行く。

 

「トウカ…怪我……」

「ああ、気にするな、これくらいすぐ治る」

 

トウカは私の頭を撫でながら安心させるように言う。

 

「なんで助けてくれたの?私トウカに酷いこと言ったのに……」

「理由か………そうだな……」

 

しばらく考えた後、トウカはうーんと言いながら

 

「俺が助けたかったから、だな」

 

ふっ、とトウカは少し笑いながら言った。

 

「俺はまだお前と一緒に居たいんだ」

 

ギュッと、私を抱きしめるその手はとても暖かかった。そうだよ、トウカだけじゃん………ちゃんと私のことを怒ってくれるのも、褒めてくれるのも、抱きしめてくれるのも、手を握ってくれるのも、頭を撫でてくれるのも

 

「………ごめん……」

 

私は耐えられなくなって泣いちゃった。

 

「ごめんなさい………ごめんなさい……」

「ああ………もういいんだ」

 

泣きじゃくる私をトウカはずっと抱きしめてくれてた。私が泣き止むまで、ずっと…………

 

「これからは、ずっとお前を守るから」

 

このとき初めて、私は女神候補生じゃなくて、(ネプテューヌ)として生きてるんだって分かった。

 

◆◆◆

 

「ネプ子!?ネプ子!」

「あいちゃん………?」

 

ネプテューヌが目を覚ますと、そこはいつもの教会だった。彼女の身体中に包帯が巻かれている。

 

「私…………負けたんだね」

 

金髪の女、ライトに負けたことを思い出して歯をくいしばるネプテューヌ、だがその目はまだ諦めてはいない。

 

「起きたのね」

 

ネプテューヌの部屋にアイリスとネプギア、そしてピーシェとプルルートが入ってきた。

 

「ねぷてぬ!!」

「ピー子……ってぐはぁ!?」

 

ピーシェに思いっきり抱きつかれて一瞬だけ意識が飛びかける。

 

「お姉ちゃん……お姉ちゃん!」

「ネプギア……ごめんね心配かけて」

 

ネプテューヌはネプギア達の頭を撫でながら微笑んでいた。心配をかけたのかネプギアは少し涙目になっている。

 

「よかったぁ〜起きたね〜〜」

「ねぷねぷ、大丈夫ですか?」

 

プルルート、そしてコンパも合流し現在の状況を確認した。どうやらネプテューヌが運ばれてから1日が経ち、向こうからの連絡はないそうだ。

 

「あの、とりあえず他の国に連絡を……」

「止めなさい、今回の目的はあくまでプラネテューヌ、他の国に知らせたらトウカがどうなるかわからないわ」

 

トウカやアイリスは普通の武器では殺せはしないが、ライトが居る、それゆえ命の保証はできない。

 

「ネプちゃん、とりあえずあなたは教会に居なさい」

「やだ」

 

アイリスの言葉をきっぱりと拒絶する。

 

「ネプ子、その体じゃ無理よ!」

「そうですねぷねぷ!!」

「ううん、絶対私が助ける」

 

ネプテューヌはいつになく頑なに言った。

 

「トウカは昔私を助けてくれた、だから今度は私が助ける……絶対に」

 

アイリスの目をただまっすぐに見て、ネプテューヌはそう言った。その目には硬い意思が灯っているのを感じる。

 

「………………分かったわ」

「アイリスさん!」

「言ったって聞かないわ、全くあの師匠あってこの弟子ありね」

 

はぁ、とため息をついてアイリスはタバコに火をつけた。

 

「私も行くよぉ〜〜〜〜ちょっとお話ししないといけない子が居るから〜〜」

「私も行きます、トウカさんを助けたいです」

「分かったわ、今回は私とネプちゃんとギアちゃん、それからプルルートで行くわ。アイちゃんとコンパちゃんは諜報部と連携して辺りの封鎖よ!」

 

そうして全員が行動する。たった一人の男を救うために。

 




次回、いよいよ対決です。
そして新キャラも!?
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