ネプテューヌの保護者的な感じの男   作:煉獄姫

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さて、いよいよ長かったエディン編も終了です!


別れの時

トウカが死亡した事実を、ネプテューヌ達はみんなに告げた。

その場に呆然と立ち尽くす者もいれば、聞いた瞬間泣き崩れてしまったもの、そんなことありえないと否定するもの、各々のリアクションを見せた。

とくにノワールとユニ、そしてアイエフはトウカとかなり親しかったこともあり、精神的負担も大きかったのだろう。

ユニはその場で気を失ってしまったのだ。

彼の死が及ぼした影響は思ったよりも大きい、もはやプラネテューヌの、ネプテューヌだけの問題ではなかったのだ。

 

「さて、それじゃあ帰るか」

 

そしてついにやって来たプルルート達との別れの日

カイナは先に自分だけ帰ったほうがいいんじゃないかと言ったが、やはり全員で送り出したいとネプテューヌの希望を聞いたのだ。

自分の姿を見たらトウカのことを思い出してしまうのではないか、というカイナの気遣いは必要ないらしい。

 

「おお、やっぱチビの方が可愛いな」

「チビじゃありません!(♯`A´)」

 

カイナの世界のイストワールが合流し、次元を超えるゲートを作る準備ができた。ちなみに神次元のラムやロムは知らない間に帰っていた。

 

「みんな元気にしてるかなぁ〜〜」

「あのアホどもは元気にしてるだろうよ、あ〜〜でもアイエフのやつはうるせえだろうなぁ、連絡入れずにどこ行ってたんだとか」

「え?私がどうかした?」

「ああ、俺は向こうのアイエフと住んでんだよ」

「はぁ!?」

 

今明かされる新事実にアイエフはびっくりしていた。

 

「まあ色々あってな、居候させてんだよ。小生意気なクソガキだけど大人になっても変わらないんだなぁって実感したよお前見て、あとやっぱり胸はぺったんこのままだな」

「なによやっぱりって!?」

 

どうやらカイナはアイエフの胸が成長しないことを子どもの頃から予見していたらしい。

 

「でも、向こうのアイちゃんと知り合いならカイナさんはピーシェちゃんのことどうして知らなかったんです?」

「俺基本的に放任主義だから、あいつの友達に誰がいるだのシラネ」

 

全員が苦笑いをするが、カイナはどこ吹く風である。

 

「それにしてもネプテューヌの奴はどうした?また寝坊か?」

「全くあの子は…………」

 

それぞれが別れの言葉を伝え、あとはゲートを潜るだけなのだが、未だネプテューヌの姿は見えない。だが、後方から走ってくる影が見えた。

 

「おーい!」

「全く、遅いわよネプちゃん」

 

少し呆れたようにアイリスがネプテューヌに言う、彼女はというと、息を切らせて紙袋を持ってきた。

 

「ピー子、これ!」

 

紙袋の中に入っていたのは、ねぷのプリンだった。

本当なら大喜びするだろうが、ピーシェはそれを受け取っても疑問を浮かべていた。

 

「ネプテューヌ、これなに?」

 

ネプテューヌは一瞬辛そうな顔をする、ピーシェはブラインウォームの後遺症で記憶が消えてしまったのだ。アイリスによれば記憶が残る見込みはあまりないらしい。

 

「……世界で一番美味しいものだよ!」

 

にこりと、太陽のような笑顔でネプテューヌはピーシェに言った。

そして、ついに来た別れの時

 

「それじゃあ転送を開始します!」

「それじゃあねカイナ、そっちの私に捕まらないように精々頑張りなさいな」

「うるせぇよ」

 

そう言って、転送が開始された。

その瞬間、アイリスは少しだけ何かが見えた。

後ろを向くカイナの姿が、一瞬だけトウカの姿と重なった瞬間を。

 

「………………さようなら、カイナ」

 

その言葉が、神次元に帰ったカイナに告げられたのか、はたまた別の人物に向けられた言葉なのかは、誰も知らない。

 

◆◆◆

 

「よし、これでok!」

 

後日、ネプテューヌ達はプラネテューヌを一望できる丘の上にいた。

そしてそこには、一つの墓が

 

「でも良いんです?トウカさんのお葬式しなくて」

「良いのよコンパ、あの人はそういうの苦手だから」

「そうそう!トウカは人ごみと騒がしいの嫌いだからね!」

 

それはトウカの墓、アイリスの提案によりあいつが守った国を一望できるところに墓を作ろうという事になったのだ。

500年間にも渡り守ってきたプラネテューヌは、トウカの目にどう映るのだろうか。

 

「私たちが子どもの頃にも、よくここにきてお昼を食べたのよ?」

「そうなんですか?」

「ええ、最も昔はこんなに大きくなくて、発展もしてなかったけどね」

 

ここで笑いながら昼食を食べたことを、アイリスは遠い昔のごとく思い出す。もう二度と、あの日々は帰ってこない。

 

「さあ、帰りましょうか!」

「うん!」

「そうですね」

 

そうしてみんなは墓から離れていく。

その時ネプテューヌが振り返ると、そこにはトウカが立ってこちらに微笑んでいるような気がした。錯覚だったのか、すぐに消えてしまったが。

 

(大丈夫だよトウカ、私頑張るからね。トウカが守ったこの国を、絶対に守るから……そこで見ててね)

 

もう振り返ることはない、今度は自分が守る番だ。

自分はこの国の、守護女神なのだから

 

◆◆◆

 

カイナ達が帰ってきた数日後の神次元

ダラダラとした日常が相変わらず続いていた。

 

「だから!姉さんのシスコンをどうにかして治したいのよ」

「なら結婚してやれば良いんじゃねぇの」

「適当なこと言わないで!」

 

カイナは自宅でこちらのラスティションの女神であるノワールに絡まれていた。というより、ユニのシスコンをどうにかしてくれという相談内容で訪れていた。

 

「ていうかお前の依頼全部めんどくさいんだよ、そのくせ週一ペースで依頼して来やがるし」

「う、うるさいわね!良いでしょ仕事持ってきてあげてるんだから!逆に感謝して惜しいくらいだわ、女神から直接仕事を請け負う店なんてあなたくらいよ!」

「ハイハーイウレシィデース」

「棒読みやめなさいよ!」

 

ぎゃあぎゃあと言い合いが続く中、玄関が開き入ってきたのはこちらのアイエフだった。しかし超次元の様に大人ではなく子供だが

 

「ただいまー、あっノワール様いらっしゃい」

「ああアイエフ、お邪魔してるわ」

「おう、手洗えよー」

「分かってるわよ」

 

意外と保護者らしいことを言っているカイナをよそに、アイエフは手早く手を洗うとカバンを自室において出かける支度をしていた。

 

「お?出掛けんのか」

「うん、ちょっと教会にね」

「そうかい、道に落ちてるもん食ったりすんじゃねえぞ」

「あんたじゃないんだからしないわよバカイナ」

 

そんな会話をしていたら、玄関先からピョコッと顔を出した人物がいた。その顔を見た時、カイナは少しだけ驚いた。

 

「アイちゃーん遅いよー!なにしてんのさぁー!」

「うるさいわね、もう少し待ってなさいよネプ子、ていうか人の家なんだからお邪魔しますくらい言いなさい」

「お邪魔してまーす!ネプテューヌでーす!」

 

桃色の髪をした少女、超次元ではプラネテューヌの女神をしているネプテューヌだった。もっともこちらのネプテューヌは髪をロングに伸ばしているが

 

「あれ……なんでここに……いやでも家に居たしなぁ」

「どうしたのよ?カイナに何かついてる?」

「え?いやいや何でもないよ!よろしくカイナさん!」

「おう、うちのバカのこと頼むわ」

「まっかせてよー!」

「逆よ逆!私がネプ子の世話してるんだっての!!」

 

次元を超えても変わらない二人のやりとりを見て、カイナはふっと笑う。

 

「んーねぇ、カイナさん」

「ああ?どうした」

「カイナさんって兄弟とか居るの?」

「居ねえよ、なんでそんなこと聞くんだ?」

「ううん、気になっただけー!それじゃあ外で待ってるねー!」

 

そう言ってネプテューヌは外へと出て行った。

 

「なんか嵐みたいな子だったわね」

「そうだな」

「全くあの子は……最近施設から出てもっとうるさくなるんだから」

「え?施設に入ってたのかあいつ」

「うん、親がだいぶ前に死んだんだって、でも最近になって何処かに引き取られたらしいわよ。そこがよっぽど居心地が良いのかもともと明るかったのがもっと明るくなっちゃって困るのよね」

 

まあそこが良いところでもあるんだけど、と言い残してアイエフは外へと消えていった。カイナは少し引っかかるものがあったが、まあ良いかと思考を投げた。

 

◆◆◆

 

神次元のプラネテューヌの少し外れたところにある森、そこには一軒の家があった。もっとも、きちんとライフラインは通っているが。

そこには一人の青年がベッドに横になって本を読んでいた。辺りはすっかり夕暮れ時だ。

 

「ただいまー!」

 

その家に、元気な声が響いた。

その少女は黒いパーカーを着た長い紫色の髪をした少女だった。

 

「おかえり、全く………また俺のパーカー勝手に着て行っただろ」

「だって着やすいんだもーん!」

 

くるくるとその場に回転する少女、ネプテューヌを見て青年は苦笑する。青年は感情表現が乏しいためきちんと笑うことができない、だがネプテューヌはそんなことは関係なしにニコニコしている。青年がとても優しいことを知っているからだ

 

「すぐご飯作るねー」

「手伝おうか?」

「良いよ、だって下手くそだもん」

「直球だな…………さすがに凹むぞ」

「掃除洗濯出来るけどほとんど生活能力ゼロなんだから家事は私に任せといてよ」

「俺は大人しく金を稼げということか」

「失礼なー!役割分担って言って欲しいなぁ」

 

そんな話をしながら、ネプテューヌは料理を作り始める。

この時点で、超次元のネプテューヌとは女子力に決定的な違いがある。

 

「そうだ、プリンが冷蔵庫に入ってるぞ」

「本当!?じゃあご飯食べたら食べよっか!」

「ああ、そうしよう」

 

ニコッ!と太陽のように笑うネプテューヌを見て、彼は少しだけ微笑んだ。このささやかな幸せに、身を委ねながら




もう少し更新ペースあげなきゃ
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