ネプテューヌの保護者的な感じの男   作:煉獄姫

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更新遅れてすみませんでした!


トウカさんの後任探し

ここのところ著しいシェア向上が記録されているプラネテューヌの女神ことネプテューヌはご機嫌だった。これも自分の努力の賜物かとニコニコしながら言うが、アイリスがそんな訳ないでしょ、バカねぇと一刀両断していた。

 

「ていうかお姉さんも仕事してないじゃん!」

「おバカ、私はネプちゃんの仕事ぶりを見るって仕事があるのよ」

「何それずるいー!!」

 

ふふふ、とアイリスは笑うがネプテューヌは頬を膨らましていた。

 

「でもまあそろそろ職員は増員したほうがいいかもしれないわね」

 

これまではトウカが教会の半分の仕事を担っていたため、彼がいなくなったことはとても大きいのだ。そこで、そろそろ人員を増員しようということになった。

 

「でも普通の人が何人来ても変わらないんじゃない?」

「うーん、そうねぇ……どうしようかしら」

 

うーん、とアイリスは悩んでいた。

当然トウカの代わりになる人間などそうそういない、もしくは存在しないかのどちらかだ。

しかし増員しなければ手が足らないというのも事実

 

「一人だけ心当たりあるんだけど……まあ当たってみるわ」

「え?そんな凄い人いるの?」

「まあね」

 

そう言ってアイリスはネプテューヌの執務室から出て行った。

 

◆◆◆

 

アイリスが目指す場所はプラネテューヌ郊外にある一つの施設だ。

そこに目当ての人間が働いている。その施設は児童養護施設の様で、こんな所で働いてるなんてねぇ、などと思いながらその扉をくぐった。

 

「あれぇ?お姉さんだぁれ?」

「うーん?ちょっとここの先生用事があってね」

「お姉さんきれー!髪の毛つやつやだぁー!」

「コラッ髪引っ張らない、っていうかよじ登るな!」

 

慣れない子供に悪戦苦闘していると、青い髪をした若い男が出てきた。子供たちが先生と呼ぶためその男がこの施設の職員なのだろう。

 

「すみませんこの子たちは本当に元気が良くて………所で今回はどの様なご用件で?」

「悪いけど養子縁組の相談じゃないのよ、マリス」

「………まさかプルルー、いやアイリスか……また君に会えるとは!元気だったかい!?」

「まあね」

「とりあえず上がってくれ、積もる話もあるだろう?」

 

このマリスという青年は昔、しばらくトウカとアイリスと共に戦った戦友なのだ。彼もまたニーム細胞保持者である。

 

「いやぁ、何年ぶりだ?」

「アリストロ戦線が最後だったんじゃない?」

「そうか、プラネテューヌが壊滅的被害を受けたってきいて心配してたんだよ、君が元気ということはきっとカイナも元気なんだろう、よかった」

 

マリスはトウカの親友だった。アイリスは魔法、トウカが科学、マリスは戦術学を専攻していたため交流は少なくなっていったが、それでもよく時間を見つけては話していた。

 

「・・・・・・・マリス、カイナはね・・・・もう居ないの」

「居ない?プラネテューヌにはいないってことかい?」

「この世にはいないってことよ」

 

その言葉を聞いた瞬間、マリスの顔が白くなっていくのが分かった。

驚愕と悲しみ、それらが混じった表情を浮かべていた。

 

「そんな・・・まさか!彼が死ぬわけ・・・・・」

「死んだのよ、私の目の前で」

 

アイリスは彼に事の顛末を話す、マリスはその話を黙って聞いていた。

 

「そうか・・・・・・・・・まさか彼が僕より先に死ぬなんてね」

「ホント、びっくりよね・・・・」

 

トウカの死はやはりそう簡単に乗り越えられることではないようだ。

だが、ネプテューヌが乗り越えようとしているのだから、自分が乗り越えないでどうする。

そう考えてアイリスは明るく振舞った。

 

「そこで相談なんだけど、あいつの後任が必要なのよ」

「後任、僕に教会で働けってことかい?」

「端的に言えばそうなるわ」

 

マリスは少し考えたが、その申し出は受けられないと断った。

 

「僕がここを離れるわけにはいかないんだよ」

「別にあなたが責任者じゃないんでしょ?」

「そうだけど、いや、建前はよそう。僕がここを離れたくないんだ」

 

決意は固い、マリスはアイリスをまっすぐに見据え考えを変える気はないという意思を見せる。

 

「はぁ、まあ予想してたけどね。しょうがない、他の奴を探すわ」

「すまない」

「いいわよ、強制するつもりないし」

 

そうしてアイリスはその児童養護施設をあとにしようとしたとき、マリスが呼び止めた。

 

「なによ?」

「実は、ヘルナのことなんだけど」

「あいつがどうしたのよ」

「実は、彼女が生きてるみたいなんだ」

 

ヘルナ、その名前を聞いた瞬間アイリスに戦慄が走り、体から嫌な汗が流れてくる。

 

「嘘でしょ?」

「残念ながら事実だ・・・彼女は生きてる、そしてカイナが死んだ今・・・・・」

「動き出すってこと?ちょっと待ちなさい、あいつの狙いはカイナでしょ?」

「倒すべき彼がいないとわかったら・・・・・怒りに任せてゲイムギョウ界を滅ぼしかねない」

 

ヘルナとはかつてトウカと最後まで戦い、ギリギリ彼に殺された女性のことだ。

トウカと同じプロトタイプのニーム細胞を持ち、彼と同等の実力を有している。

そして彼女は、トウカと共に研究していた研究仲間でもあった。

 

「・・・それは本気でやばいわね」

 

ヘルナが本気でゲイムギョウ界を滅ぼそうとしたら、現状対抗できるとしたらアイリスだけだ。

防ぐことはできても倒すとはできない、ヘルナとトウカはアイリスたちよりも一段階上にいるため彼女を殺せるのはトウカだけだ。

 

「マルス、その時は悪いけど引きずってでも徴兵するわよ」

「わかってるさ」

 

そういって、緊迫した空気の中アイリスは児童養護施設を後にした。

トウカの死は大きな傷を残しただけでなく、新しい脅威の誕生でもあったのかもしれない。




これからも遅いと思いますが、よろしくお願いします
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