やはり俺の脳内選択肢は青春ラブコメに波乱をもたらす   作:こうけー

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3話いくお!




そして比企谷八幡は選ぶ

【①「俺も雪ノ下の事が好きだ」と言う】

【②「俺は由比ヶ浜の事が好きだ」と言う】

 

俺に下された二つの選択肢。似た意味でありながらもこれから先の未来が大きく変わる…そんな選択肢に俺は悩まされていた。

 

どうする…?ここを凌ぎきるならば①を選ぶのは当然だ。でも、①を選べば由比ヶ浜はどうなる?この関係はどうする?上手くいくのか?行くわけがない…

なら、②を選ぶか?そんな事をしたら雪ノ下がどうなる?

結局はどちらを選んでも変わらないのだ。ならば、今こそ俺のぼっちスキルが輝くときだ…どちらにもつかず。更にどちらにも嫌われない。そんな方法を…

 

 

「俺も雪ノ下の事が好きだ」

 

そして、俺は雪ノ下にそう告げる。途端に雪ノ下の顔は笑顔をへと変わっていく。だから雪ノ下が「本当?」と言う前に言わなければならない。

 

「でも…俺の『好き』はお前の『好き』とは…違う!」

 

俺の声はやっとの思いで振り絞ったかの様な声になっていた。雪ノ下は何て言うだろうか…怒るのだろうか?

 

「…そう。そう言うと思ったわ…相変わらず逃げるのだけは立派ね」

 

だが、雪ノ下から帰って来たのはそんな言葉。正直、意外だった。

 

…いや…そんな事無い。本当は俺に理由を問い詰めたい所だろう。けど、それは駄目なのだ。そこまでしたら完全に由比ヶ浜に顔を会わせられなくなる。これが抜け駆けしようとした雪ノ下自身のせめてもの償いなのだろう…

 

「…悪いな」

 

…言葉だけだ。俺のこの謝罪に心なんて籠ってない…

 

「えぇ…全くよ。ハッキリと好き嫌いを告げてくれたらどれだけ楽だったか…」

 

雪ノ下も呆れ顔になっている。こういうところが俺の変わらなくてはならない所だと改めて思い知らされた…

 

そんな日に今日はなってしまったのだった……

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

朝がやって来る…

昨日は良く眠れなかった。色々なことが頭の中で動きまくり…それを処理するのに時間を掛けすぎたのだ…

それでも、何一つ処理する事は出来なかったのだが。

ーーー

ーー

 

学校に来てもいつも通りで何も変わったことは起きなかった。言うならば由比ヶ浜が遠くなってしまったことくらいだろう。あんなに俺の事を思ってくれていたのに冷たく返したあのときの俺に言ってやりたい…

 

もっと甘えておけ…と

 

それほどまでに由比ヶ浜の優しさは自分にとって大きすぎたようだ。たまに由比ヶ浜が何時もの癖なのか、また別の意味でなのか俺の方を向き、俺と偶々目があった時なんて正直言って嬉しかった。距離は遠くなったが思いは変わらずであったことに…

ーーー

ーー

 

放課後は勿論の事、奉仕部に俺と雪ノ下と由比ヶ浜は集まる。ここだけは変わらない。俺は本を読み、雪ノ下は紅茶を飲み、由比ヶ浜は携帯を弄る。ここだけがやはり俺の『本物』に一番近い場所なのだろう…

 

【選べ】

 

…このタイミングで来る選択肢が分からない。

……頼むから…頼むからマシなやつを……

 

 

【①雪ノ下雪乃に「お前の淹れてくれたお茶は誰のお茶よりも美味しいな…お前の紅茶専用の口になっちまった…責任…取ってくれるよな?」と言う】

【②由比ヶ浜結衣に「昨日はごめん…実は俺…お前の事が好きなんだ。ほら?言うだろ?『男は好きな女を苛めたがる』って…だから昨日はお前を一人で帰らせて、苛めてやろうと思ったんだ…だから、傷つけた分だけ可愛がってやるよ」と最後のところは耳元で囁きながら言う】

 

……orz。

 

……いや、可笑しいだろ。俺いきなりどうしちゃったんだよ…ってなるよ?俺としては②を選んで由比ヶ浜に謝りたいよ!?けどさ!その後のやつはなんなのさ!?

だからって①選んでも同じじゃねぇか!結局は昨日の夜の選択肢を遠回しに言ってるだけだろ!?…って!痛てて!?

 

安定の頭痛が来る。…何だろう…俺が絶対にツッコムような選択肢にして頭痛にさせたいのかな?

悩んでたら悩むほど頭痛は悪化していく。ここは昨日の事もあるから②にしとこうかな!?

選んだ瞬間に頭痛は消えていく。幸いにも雪ノ下と由比ヶ浜には痛がっているところを見られてはいないようだ。もし見られていたらまた変に心配される可能性がある。だが今は、心配してくれる人がいることを感謝しなければならない気もしてくる。昨日からこんな風に人への感謝を強く感じるようにもなってしまった。まぁ、これは別に悪いわけではないが…

 

「なぁ由比ヶ浜…」

「な、何?ヒッキー?」

 

俺が由比ヶ浜に呼び掛けると彼女は少し焦ってる様な態度をとる。恐らく接し方が分からないのだろう。昨日の去り際にあんな暴言(?)を俺に吐いたのだから。昨日のは俺が完全に悪いから由比ヶ浜が後ろめたく思う必要は無いのだがここが彼女の良さなのだろう…『人の事を人並み以上に思う優しさ』というものが。

 

だからこそ、抵抗感がますます増えてくる。こんな優しい女の子に嘘を言うなんて…!…それでも言わなければならないのだ!覚悟を決めろ俺!

そして…一つ深呼吸を吐いた俺は…

 

「昨日はごめん…実は俺…お前の事が好きなんだ。ほら?言うだろ?『男は好きな女を苛めたがる』って…だから昨日はお前を一人で帰らせて、苛めてやろうと思ったんだ…」

そう言いながら俺は自分の席を立って由比ヶ浜の元へと近づく。

「え!?ヒ、ヒッキー!?」

由比ヶ浜も慌てふためいている…それもそうだろう。俺がこんなになってしまったら…

そして、由比ヶ浜に完全に近づいた俺は顔を由比ヶ浜の耳元に寄せて…

「だから、傷つけた分だけ可愛がってやるよ」ボソッ

 

…言ってしまった…この後どうしようかな…。てか、こいつ滅茶苦茶良い匂いがするんだが…。ヤバ…今の謎のキャラを演じた恥ずかしさと混じりあって変に理性が壊れそうだ…!

 

「ヒ、ヒッキー…今のほんと?」

由比ヶ浜が涙目の上目遣いになってこっちを見てくる。

…何?この可愛い生き物は…抱きしめたい…!

「あ、あぁ…本当だ…」

…あ、ヤバ。肯定しちゃった!!つい可愛さに見とれてて適当に返事しちゃった!

「…比企谷君?それはどういうことかしら?」

声のする方へと顔を向ける。勿論そこにいるのは、俺と由比ヶ浜を抜いた残り一人の雪ノ下だ。

…うわぁ…顔がヤバイぞ…完全にお怒りモードだ。顔も今回は笑ってないよ…

「比企谷君。貴方、昨日私の告白をうやむやにして返ったのにこのタイミング…私が目の前にいるなかで由比ヶ浜さんに告白するなんて…とんだゴミクズ男ね!」

「え?ヒッキー!ゆきのんに告白されたの!?」

…おいおい?事態が大きくなってきてないか?

「そうよ由比ヶ浜さん。私は昨日彼に告白したのよ…なのに、彼は『俺の好きはお前の好きとは違う!』と言って逃げて帰ったのよ」

…いやいや、逃げて帰ってないよね?一緒に帰りましたよね?

「ヒッキー!!最低だよ!見損なった!!」

「い、いやいや!俺の話を…「ヒッキーの馬鹿!!!」あ、おい由比ヶ浜!」

俺が弁明しようとしたところで由比ヶ浜が走ってどっかに行ってしまった。追いかけようにも雪ノ下を放って置くわけにもいかないしな…

「比企谷君…さっきのは本気で言ってるの?」

そんな時に雪ノ下が俺に話し掛けてくる。

「いやいや、あんなのう…」

『嘘に決まってんだろ』と言いたかったのだが、そんなことを言ったら『由比ヶ浜さんの事を騙したのね!』と怒られるし…けど『あぁ…本気だ』と言ったら『なら昨日、何故俺は由比ヶ浜が好きだと言わなかったの!』と怒られるに違いない。…どっちも怒られるじゃねぇか…

 

「う?」

雪ノ下が少し睨み付けてくる。俺が『嘘』と言わないための威圧だろう。

「う、嘘に聞こえるか?あんな心の底から言った言葉をだぞ?」

…あれ?これって…『あぁ…本気だ』じゃねぇの?何やってんだよ俺…上手いこと他にも手があっただろ!

「…………そう…」

雪ノ下は俺に背を向けてそう言った。

「お、おい雪ノ下?」

俺の呼び掛けに雪ノ下は…

「行ってあげなさい」

「…は?」

「由比ヶ浜さんの元へ行ってあげなさいと言ったのよ…聞こえなかったの?」

そうは言うものの雪ノ下は俺に顔を見せない。

「あ、あぁそうだな…行ってくる…」

俺はこのままでは埒が明かないと思い、由比ヶ浜を追いかける為に教室を出ようとする。その時に何故か足が止まってしまった。そして雪ノ下の方を振り向く。しかし、雪ノ下は変わらずに窓を見ている。そして俺はそのまま教室を出た。

 

ーーー

ーー

 

比企谷君の足音が遠くなっていく。本当に由比ヶ浜さんを追いかけに行ったのね…

馬鹿ね私は…私が行けって行ったのに…それを今更後悔してる…本当は、彼に『好きだ』と言って貰いたかった。それが無理でもせめて由比ヶ浜さんに向けて言った言葉を『嘘だ』と言って欲しかった。比企谷君を睨み付けて威圧して『嘘だ』と言わせようとしたのだが彼は『本気だ』と言った。彼の本心が私の威圧に勝ったのだろう…そうなると私は比企谷君に完全敗北…いえ、由比ヶ浜さんに負けたのね…

 

「…ぅう…」グス…

 

そう完全に思い知ると涙が流れてくる。彼に…比企谷君には見せたくなかった涙が…

よっぽど由比ヶ浜さんに比企谷君を取られたのを悔しいと思っているのか私の涙は止まらなかった…

 

「……こうなると奉仕部は必要ないわね…だって比企谷君と由比ヶ浜さん…貴方たち二人が…いえ…二人で『本物』なのだから…」

 

そして彼女は鞄に荷物を入れて此処を…『奉仕部』を去る準備を始めた。

 

ーーー

ーー

 

「おいおい…何処に行ったんだ由比ヶ浜の奴は?」

俺は奉仕部の部屋を出た後、辺りを探したが何処にも由比ヶ浜の姿は見つけるかとが出来なかった。

「それに…雪ノ下への誤解も解かねぇといけねぇのに…!」

焦りが大きくなっていく。俺のペースもその分だけ早くなる。そんな時に、ふと思った。

もし、ここで由比ヶ浜を見つけ出して弁明して許してもらってもそれからどうするのだ?

もし、雪ノ下の誤解を解いてもその後はどうするのだ?

 

俺はどちらかを選ばなければならない。いや、そんな偉そうには言えない。俺は雪ノ下か由比ヶ浜。どちらかを選びたいのだ。

けれど、それはまだ先だと思ってた。まだ、雪ノ下も由比ヶ浜も俺に気持ちは伝えてこない…そして、俺もあいつらに気持ちを伝えるのはまだ先だと思っていたから。

けど、絶対選択肢のせいで昨日の今日でこうなってしまった。けど、それを悪いとは自然と思えないでいた。

恐らく、何時かはこうなる日が来ると分かったからなのかもしれない。いくら『本物』を見つけてもどちらかを俺は捨てなければならない。そうすれば、『本物』は崩れる。三人がいて『本物』なのだとしたら…それはほんの一瞬で壊れて直せなくなる。ならば…俺の彼女達への情が深くなる前にカタをつけるべきなのだろう。

だから、これは最後の『本物探し』だ。俺は分かったのだ。『本物』とは何かを…

それはーーーだろう?

 

【選べ】

 

 

なぁ、絶対選択肢さんよぉ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【①雪ノ下雪乃を選ぶ】

【②由比ヶ浜結衣を選ぶ】

【③どちらも選ばない】

 

 

 

……答えはもう決まってる。

 

沢山、迷惑掛けたし、傷付けもした…だから…今度はお前の悩みを俺が横で聞いてやる。助けてやる。守ってやる。

 

 

良く聞けよ絶対選択肢…俺の答えは…!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

①だ……

 

【①4話を待つ】

【②次話を待つ】

【③『雪ノ下雪乃編』最終話を待つ】

 

 




3話終了です。今のところはコメディはあまり入ってきてませんが4話もあまり入ってこないと思っておいてください。
けど、安心してください。5話のエピローグはコメディばかりですよ!
後、この3話。少し飛ばし気味だったのでお詫び申し上げます…納得のいかないストーリーかもしれませんがお許しください
なので、とりあえずは4話をお楽しみに…雪乃√の最後はどんなものですかね?書いてる自分も楽しみです!

では!
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