やはり俺の脳内選択肢は青春ラブコメに波乱をもたらす   作:こうけー

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7話いくお!


明日は…

あの後、マイスイートエンジェル小町ちゃんからしっかりとバレンタインチョコレートを頂いた。やべぇ…何時もの事ながら嬉しすぎて涙が出ちゃうぜ……

「今日は快眠だな…まぁいつもしっかり寝てるけど」

 

そういえば、さっきの選択肢の嫌な事って何なんだ…?まぁ、いいか別に。変なことが起きても何か慣れたし…慣れって怖いね~うん。

 

ーーー

ーー

 

朝。俺の嫌いなものの一つだ。

「…今何時だ?」

目を目覚まし時計の方にやると一気に目が覚める。

(8時18分……だ…と?)

 

説明しよう!

八幡の通う総武高校は8時30分には席に着かなくてはならないのだ!←まぁ、ここは皆同じだろ?

問題はここから…八幡の通学時間はおよそ10分…今から起きて着替え、必要最低限の顔を洗う事と歯磨きを入れればおよそ3分。鍵を閉めて、自転車を出すのに30秒…この時点で8時22分だ。ここから本気で行くと6,7分で着く。これで8時29分…自転車を止めて下駄箱で靴を履き替え、3階の教室に走っていく。

これが1分で終わる訳が無い。

 

(しかし、ここで諦めたら平塚先生の鉄鎚が待ってる…!諦めようにも諦められない!!)

 

俺は今までで一番早く布団から飛び出て、服を取り出し、着替え、洗面所へ向かい、綺麗にして、玄関の鍵を閉めて、自転車を出した。

携帯の時計を見ると21分…いける!!

 

俺は勢い良くサドルに尻を置くと一気に足に力を入れるーーーー所で止まった…

 

何か…何かを忘れている気がする……決定的な何かを…

 

そして、思い出した。それはーーーー

 

 

今日は土曜日だ。

 

(嫌な事ってこれかよ……)

 

ーーー

ーー

 

俺はその後、もう一度寝ようにもその気になれず。結局、朝食を軽く取ってから外に出かけた。何時も外を嫌う俺がなぜ外に出てるかって?自分でも分からん…体が勝手に動くんだよ。

 

そしてこれが俺の過ちだったーーー

 

ーーー

ーー

 

「さて…何しようか……」

 

外には出てきたもののやる事も特に無いし、したい事も無い。お金は一応それなりには持ってきたがあまり使う気にもなれない。

適当にショッピングセンターでも行って時間を潰そうと思いそちらの方角へ足を向けた途端ーー

 

【選べ】

 

はい出た。何?結構朝のあれが陰湿で腹立ってるんですけど…?

 

【➀良いことが起こる代わりに悪いことも起こる】

【➁悪いことが起きて更に悪いことが起きる】

【➂死ぬ】

 

いや、雑だな。本当に…てか嫌な事絶対に起きちゃうんだね。

 

「➀しかねぇじゃん」

 

でも良い事って何だ?お金拾うとか?別にお金には困って無いからな…

 

そこで俺の耳に話し声が聞こえた…俺のボッチスキルの一つ地獄耳。

 

「あの人かっこよくない?」「本当だ…!凄い!!」

 

…誰か有名人でも居るのか?

辺りを見渡すが特に目立った人もましてや人だかりもできていない。

だが、気のせいだろうか…皆が俺の方を見ている気がする。いやいや、こういう勘違いって恥ずかしいからしたくないんだけど…これは少しそう思わざるを得ない。

 

そして近くにあった展示ガラスが鏡の様に俺の顔を反射させた時に俺は気づいたーー

 

(目が腐って…無い…!?)

 

そう。俺の目はまるで少女漫画に出て来そうな潤いを含んだ眼をしていたのだ。

しかも、自分の顔には少しながら自信はあった。そしてそれは今、自信から確信へと変わったーーーー

 

今の俺、超かっこいい…

 

少しの間、鏡に映った自分に見惚れていたが横に居た女子の声で気が付いた。

「あ、あの…」

この制服は…確か隣町の……

その子の顔は知らないが今見た瞬間に思った事は一つ。

(か、かわいぃ……)

かなりかわいい子だった。例えるなら君たちの学年にも一人、頭一つ抜けたかわいい子って居るだろ?そんな感じだ。

髪はポニー、整った顔立ちに、優しそうな雰囲気。これは間違いなくモテる女の子だ。

「は、はい…?」

少し声が上ずってしまった…恥ずかしい……。それにしても俺に何の用が…?

道を尋ねてくるのかと思ったら、それは遥かに俺の予想を超えるものだった…

 

「え…えっと…その…一目惚れしましたっ…!私とお付き合いしてください……!!」

 

………………。…………。……。…?

一瞬、思考回路が止まってしまった。何だと?こんなかわいい子が俺に告白だと…!?

いやいやこれは妄想だ。いったんマジで精神科に行きべきか?

いや…まてよ…これって絶対に選択肢の効果だよな…今は幸せで後で叩き落す。そうに決まっている。なら付き合っちゃおうかな…?どうせ今だけだし嫌な事って後でビンタされるとかそんなんだろ?

答えが決まった俺…軽く咳払いすると格好良くーー

「本当に僕なんかでいいのかい…?」

…決まった。これは自分でも惚れ惚れしてしまうぞ…

 

「は、はい…!勿論です…というか私には勿体無いくらいです……!」

謙虚な子だな…どこかの氷の女王に見習わせたいものだ。

「なら…こちらこそよろしく」

俺は最高の笑顔を作る。どんな顔かは分からないが何か素敵な気しかしない…

 

ーーーー

ーーー

ーー

 

「ふんふふん♪」

私は今、今度ヒッキーを遊園地に誘う為のチケットを買ってきたところだった。

月曜日に渡すが今から少し緊張し始めている。渡す時なんてどうなるんだろう…

そう思いながらもテンションは高く、鼻歌を交えながら帰路についていた。

しかし、少しお腹が空いた…

(もうすぐ12時だし軽くフードコートで食べて帰ろっと…)

 

私はさっき買ったチケットの入ったカバンを大事に抱きしめながらフードコートに向かった。

 

ーーー

ーー

 

先程、俺の彼女になった今俺の腕に抱き着いてる女の子の名は紗羅(さら)と言う。

先程、ショッピングセンターのゲーセンで取ってあげた可愛い猫の人形を大事に抱えながら嬉しそうにしている。

(絵になるなぁ…)

この子が今日中には赤の他人に戻ってしまう事を考えると少し悲しくなる。

この世界の可愛い子は皆性格が悪いというのは嘘のようだ。ここに滅茶苦茶良い子が居ました。

「あ、そろそろお昼ですよ八幡さん。ご飯にしますか?」

言われて時間を見ると確かにもう12時だ。お腹も少し減った。

「そうだな…お昼にしようか」

ショッピングセンターでの高校生の昼ごはんの味方と言えばフードコートだろう。

俺たちはそっちに向かったーーー

 

「じゃあ私は並んでおくので席を確保していて下さい」

紗羅が言うがままに俺は空いている席を捜す。意外と捜す事無く空席を見つける事が出来た。そして俺は確保のために席に寄り座った。

その間も今日の終わりが来ないことを少し願いながら待つと直ぐに料理を持った紗羅が来た。

「じゃあ、頂きましょう!」

紗羅が合掌するのに連れて俺も手を合わせた。

 

ーーー

ーー

 

「えぇっと…」

フードコートに来たのは良いが、席が見たところ空いていなかった。

(う~ん…とりあえず一周回ろうかな?)

 

回ってみたがやはりどこも空いていない…

最後にもう一度だけ空席が有るか辺りを見渡すと見覚えのある姿があったーー

「ヒッキー?」

確信は持てないがどう見ても彼にしか見えなかった。顔が見える方へ回ってみると少し…いやかなり目が今日は綺麗だが確かにヒッキーだった。

(今日のヒッキーいつもよりもカッコいいかも……//)

 

そこで一つの考えが浮かんだ。

ここで彼と一緒にショッピング出来たらほぼデートだし、月曜日に誘う遊園地も今日のデートの雰囲気が良かったらきっとOKを出してくれる…まさに一石二鳥だ。

覚悟を決めてーーー

 

「あ、ヒッキー!こんな所で会うなんて奇遇だーーー」

 

だがそこで彼女は言葉が詰まった。

 

理由は簡単。彼が…比企ヶ谷八幡が自分の知らない女子と居たからだ。

楽しそうに…今まで見た事の無い笑顔をその女子に見せて、その娘から[あ~ん]をして貰っている。何時もの彼なら抵抗するのに笑顔でそれを頬張り楽しそうにしている…

 

(あんな顔もするんだ…)

 

1年程、一緒に居たのに見た事の無い笑顔が他の娘に見せているのが自分の心を更に抉った…

 

そして、自分の存在に気付いた彼と目があったーーー

 

ーーーー

ーーー

ーー

 

「ーーん?」

 

何か視線を感じた俺はその方へと目を向けた。

するとそこには泣きかけの顔をした由比ヶ浜が立っていたーー

「おぉ…由比ヶーー」

そこで俺の言葉は遮られた………

 

「あは、は…ごめんねヒッキー…邪魔しちゃったみたいで…」

「由比ヶ浜?」

 

席を立ち、彼女に近づこうとすると同じタイミングで俺から距離を取る。

見ると、体を小刻みに震えさせている。

「おい大丈夫か?」

更に一歩踏み出すと一歩引き下がられる。

「う…うん!だ、大丈夫だよ!ごめんね邪魔しちゃって…お幸せに!!!」

そう言って走り去っていく由比ヶ浜。「おい」と叫ぶが立ち止まらなかった。

追いかけようとしたところで紗羅の存在を思い出した。紗羅はいまいち状況を呑み込めていない様だった。

(どうする…由比ヶ浜を追いかけるか、このまま紗羅と居るか……)

悩んだが答えはすぐに出た。紗羅とは今日で終わるのは目に見えている。それに対して由比ヶ浜は明日でも月曜日でも理由は説明できる。

 

ーーーー

ーーー

ーー

 

「はぁ……」

 

溜息を吐く。もう何度目だろうか…

確かにあの場でショックを食らったのは本当だがいくらなんでも近づいて来てくれた彼を露骨に避けるような行動をしてしまったのは間違いだった。

更に逃げ出してしまったのもあれだがデートの時にもし自分が彼の横にいた女の子なら知らない女の子と彼が話していると少し関係を考えてしまう…デートの場合だがーー

(デートか……)

鞄から先程購入した遊園地のチケットを取り出して眺める。

本当は行きたくてたまらないが彼には彼女が居る。今まで私もゆきのんも知らなかったヒッキーの彼女が…

(もし今日までに気持ちを伝えてたらなぁ……)

もしかしたら彼の横に居れたのは私だったかもしれない。

だが今更悩んでも、うじうじしても何も始まらない。

(とりあえず明日にでもちゃんと今日の事謝らないと……)

 

ぼぉっとしていた彼女の手からチケットが風で少し前に落ちると慌ててチケットの落ちた道路へ駆け寄り拾い上げる…

そして、彼女の耳に低い車のクラクションの音が聞こえたーー

振り向くと、目の前には大きなトラックがこちらに進んできていた……

 

「ーーぇ…?」

 

避けられない。そう感じた瞬間ーートラックが・時間が・世界がもの凄く遅く感じた。

周りにいる人達の悲鳴や「危ない」と叫ぶ声がしっかりと聞こえたーー

目を瞑るーーー

 

 

ちゃんと謝らないと…【明日】………ヒッキーにーー

 

 

そしてそこで私の意識は世界との繋がりを遮断したーーー

 

ーーーーーー

ーーーーー

ーーーー

ーーー

ーー

 

【明日】が来るのを当たり前だと思っていた…同じ日は2度と来ない…だがそれ以上に今日を以てーー

 

俺はーー

私はーー

 

 

 

 

 

 

今まで通り(今日までの関係)から大きく変わることを強いられたーーー

 

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

 

【➀8話を待つ】

【➁次話を待つ】

【➂良い事が起こる代わりに悪い事が起こる】

 

 




どうもこうけーです。
さて、いつの間にかシリアスになってました。
でもこういう展開も嫌いじゃないので頑張ります!!

P.s.最後の選択肢の3は決して選ばないでください。ネタです。
本当に起きても責任は負いません。
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