パチュリーは転生者   作:グランド・オブ・ミル

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第3話

 

~パチュリーside~

 

「・・・・・・」

 

「すみませんパチュリー様・・・私が余計な事したばかりに・・・」

 

私の前には涙目で謝る小悪魔がいる。シュンとしてる小悪魔もかわいいがこのままだとかわいそうなのでまず慰めよう。

 

「大丈夫よ。あなたがよかれと思ってしたことだもの。責めるつもりはないわ。」

 

どういう状況なのかというとついに私の居場所がバレたのだ。小悪魔が森で道に迷った青年を2人見つけて小屋に連れてきたのだが、その2人は私を見るやいなや、いきなり斬りかかってきたのだ。もともと親を殺されたことによる憎悪と、この10年過ごした日々の中で人を殺すことに抵抗がなかった私は1人は始末したが、もう1人に逃げられてしまった。

 

ていうか逃がした。いや~修行したのはいいけどあんまり戦う機会がなかったからこのへんで腕試しをしたかったのだ。でも小悪魔はそれを自分の失態と思ってひどく落ち込んでしまった。う~ん、小悪魔がしたことは間違ってないんだからなんとか元気になってほしい・・・ん?

 

「こあ、小屋に隠れてなさい。」

 

「ふぇ?」

 

こっちに近づいてくる大量の気が・・・

 

「団体客がお越しよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今私の前にはたくさんの兵士達がいる。

お~お~たくさんいるな~。ざっと30人ってとこかな?しかしどいつもこいつも気が低すぎるな~。兵士ってこんなもんなの?

 

"パチュリーは気づいていなかった。超人的な修行のおかげでもうこの世に敵なんていないことを"

 

「お前がパチュリー・ノーレッジだな?」

 

兵士の中の1人が話しかけてくる。多分あれが隊長なんだろう。気が1人だけ大きい。といっても毛が生えた程度だが・・・

 

「ええ、そうよ。私も有名になったものね。」

 

「お前で薄汚れた魔女は最後だ。配置につけ!」

 

隊長の指示で槍を構えた兵士5人が私を取り囲む。

 

「観念するんだな。」

 

隊長はニヤリと気持ち悪い笑みを浮かべる。きっと私を捕まえたと確信しているんだろう。腹立たしい。ちょっと脅かしてやろう。

 

ブーン・・・

 

バタバタバタ・・・

 

「なっ・・・!?」

 

私は覇王色の覇気を2割程解放する。すると私を取り囲んでいた兵士5人は白目をむいて倒れる。

 

「バカな!?なにをした!?」

 

驚いてる驚いてる♪後ろの兵士もいいリアクションだね。芸人のほうが向いてるんじゃない?

 

「くっ!構え!!撃てぇーーー!!」

 

隊長が慌てて指示をだして後ろの兵士達が一斉に銃を撃ってくる。見聞色の覇気はこの前妖怪で試したから・・・よし!

 

ボッボッボッ・・・

 

「なにぃ!?」

 

隊長さんさっきからナイスリアクションすぎ!ちょっと笑えてくるんだけど。兵士達も唖然としてるね~。私がしたことは超簡単。メラメラの実の力で体を火に変えて銃弾をかわしただけ。すごいなーこれ。痛くも痒くもないや。

 

「もう終わりかしら。」

 

さて、今度は私の番だ。私は座っていた魔槍シャスティフォルから降りて魔力を流す。するとシャスティフォルは無数のクナイに変化していく。

 

「魔槍シャスティフォル第五形態・・・」

 

私は指をパチンッと鳴らしながらこう呟く。

 

「増殖(インクリース)。」

 

ズドドドドドドドッ!!!

 

すると魔槍シャスティフォルは隊長を除いた兵士達全員に容赦なくふりそそぐ。やべっ♪超気持ちいい♪

 

「なっ・・・なっ・・・」

 

隊長さんは開いた口が塞がらない。ま、そうだろう。見た目十代後半、下手したら前半くらいの女の子にボロクソにやられたんだから。

 

「うわぁぁぁぁ!!」

 

隊長さんは情けない声をあげながら逃げ帰っていく。しかし、弱かったなぁ。このまま逃がしちゃうか。まだまだ不完全燃焼だし、きっとこの結果を受けて国のお偉いさんは兵士総動員でくるはずだ。私はクッションに戻したシャスティフォルに座り、読みかけだった本を読みながらふよふよと小屋にもどる。

 

すると小悪魔がやたらとキラキラした目で私を見てくる。

 

「すごいです!パチュリー様!!かっこいいです!!」

 

「ふふっ、ありがとう。」

 

まあ、物足りなくはあったが、小悪魔が元気になったので良しとしよう。やっぱり小悪魔には笑顔が似合う♪

 

しかし、隊長さん逃がしちゃったから多分もうここにはいられないだろう。でもこの小屋はもう10年も住んでるわけだし、なんだかんだいっても思い入れがある。なんとか・・・あ!そうだ。DBよろしくカプセルにしまえるようにしよう!ひみつ道具よりイメージしやすいし、今夜一晩あればできるはずだ!

 

「さ、こあ。御飯にしましょうか。」

 

「はい!パチュリー様!」

 

 

 

 

 

 

 

 

~小悪魔side~

 

私は今日、森でパチュリー様が研究でお使いになるキノコやカエルなどを採取していた。すると、腰に剣をさげた男が2人私に近づいてきた。

 

「すみません、僕達道に迷ってしまって・・・この近くに"パチュリー・ノーレッジ"という人の小屋があると思うのですが・・・」

 

「パチュリー様のお知り合いですか?私その方と一緒に住んでいて今帰るところなんです。案内しますよ。」

 

私は男達がパチュリー様のお知り合いだと思って小屋に案内をした。男達が怪しく笑っていることに気づかずに・・・

 

 

小屋に着くとパチュリー様が出迎えてくれたが、男達の様子が豹変した。

 

「おい!間違いないぞ!魔女"パチュリー・ノーレッジ"だ!!」

 

「へっ!こんな小娘殺すだけで大金が手に入るんだ!国も太っ腹だな!!」

 

「え・・・?」

 

私が状況の変化についていけないでいるとパチュリー様が「下がってなさい。」とおっしゃったので大人しく下がる。

 

まもなく男の1人がパチュリー様に斬りかかった。私は思わず「危ない!!」と叫ぶがパチュリー様はいたって冷静に

 

「武装色硬化・・・」

 

と呟く。するとパチュリー様の右腕が黒く染まりその右腕で男の剣をつかみ、握り砕く。

 

「なっ!!?」

 

「剣を抜いたからには、命懸けなさいよ。」

 

男はあまりの出来事に驚きを隠せてない。私だってそうだ。でも、パチュリー様は余裕を崩さず左手の人差し指を斬りかかってきた男の心臓に向けて

 

ビッ!!

 

光線を放つ。光線は男をいとも容易く貫き、森の中に消えていく。その男は死んだが、もう1人の男の姿はもう消えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、私はパチュリー様から事情を聞いて罪悪感で胸が埋め尽くされた。私はパチュリー様の事情も知らずに勝手に人を小屋に招き、パチュリー様を危険に晒したのだ。使い魔失格だ。目頭が熱くなる。そんな私にパチュリー様は

 

「大丈夫よ。あなたがよかれと思ってしたことだもの。責めるつもりはないわ。」

 

と微笑んで頭を撫でて慰めてくれる。とても嬉しかったが、私はもう1人の男を逃がしてしまった。きっとそいつは仲間を連れて戻ってくるだろう。そう思っていたら・・・

 

「こあ、小屋に隠れてなさい。」

 

パチュリー様が私にそうおっしゃった。

 

「団体客がお越しよ。」

 

どうやら、さっきの男の仲間が来たようだ。この早さからすると恐らく森の入り口付近にでも隠れていたのだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前がパチュリー・ノーレッジだな?」

 

たくさんの男達の中でひときわたくましい男がパチュリー様に話しかける。背もパチュリー様より頭2つ分くらい大きい。

 

「ええ、そうよ。私も有名になったものね。」

 

パチュリー様は相変わらず余裕だけど私は小屋の中で焦りまくっていた。さっきの大男の指示でたちまちパチュリー様は取り囲まれてしまった。私は窓から飛び出して助けようとしたが・・・

 

ブーン・・・

 

バタバタバタ・・・

 

パチュリー様が殺気のようなものを放つとパチュリー様を取り囲んでいた男達はバタバタと倒れてしまった。

 

「くっ!構え!!撃てーーー!!」

 

男達が今度は銃を放つ。銃弾はパチュリー様に真っ直ぐ向かっていくがパチュリー様は動こうとしない。そして・・・

 

ボッボッボッ・・・

 

「え!?」

 

「なにぃ!?」

 

私と大男が驚きの声をあげる。銃弾はパチュリー様に当たりはしたもののすり抜ける。そして当たった部分はメラメラと赤い炎があがっており、銃弾で開けられた穴を修復していた。

 

「もう終わりかしら?」

 

パチュリー様は相手を嘲笑うように笑みを浮かべる。私はその笑みをただただ美しいと感じた。

 

「魔槍シャスティフォル第五形態・・・」

 

パチュリー様がいつも愛用してるクッションが無数のクナイへと姿を変える。

 

「増殖(インクリース)。」

 

ズドドドドドドドッ!!!

 

パチュリー様がパチンッと指を鳴らすと無数のクナイが男達を襲う。凄まじい光景に唖然としてるとパチュリー様が戻ってきた。大男は情けない声をあげながら逃げていってる。

 

「すごいです!パチュリー様!!かっこいいです!!」

 

「ふふっ、ありがとう。」

 

パチュリー様はなんでもないように微笑むが私はこれでも魔法や魔術に長けた悪魔だ。パチュリー様がどれだけ凄いことをしたのか分かる。

 

魔法使いは魔力を使い、様々な魔法を駆使して戦うのがセオリーだ。そのため詠唱をしている間はどうしてもスキが生まれるので、1人で大勢を相手にすることはまず不可能だ。

 

しかし、この方はそんな従来の常識を覆した。たった1人であの男達を始末した。しかも余裕を一切崩さず、ゴミをはらうような手軽さで。

 

私はこのような方にお仕えできることを凄く誇りに思う。

 

「さ、こあ。御飯にしましょうか。」

 

「はい!パチュリー様!」

 





シャンクスのあの名言を使わせてもらいました。
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