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【オシバナ駅】
ここはオシバナ駅。
この駅だけが大きな竜巻に包まれていた。
竜巻の正体は魔風壁。
シオン達は魔風壁の解除法を探すため、先ほど戦場となった場所で鉄の森のメンバーを問い詰めていた。
「知らねんだよ...無理だって......。魔風壁の解除なんて俺たちができるわけねぇだろ...。」
メンバーの1人は先ほどのダメージが残っているのか、或いはエルザの拷問によるものか。
何れにしても苦しそうにそう答えた。
グレイ「エルザ!シオン!」
するとそこへ先ほどエリゴールを追ったはずのグレイが息を切らしながら走ってきた。
シオン「グレイ⁉︎ナツは一緒じゃなかったのか?」
焦っている様子のグレイに素朴な質問を投げかけるシオン。
グレイ「二手に分かれた。つかそれどころじゃねぇ!」
グレイはやはり焦っている様子で、シオンの質問に簡潔に答えると、さらに続けた。
グレイ「鉄の森の本当の目的はこの先の町だ!」
エルザ「なに⁉︎」
シオン「この先の町...?まさか...じっちゃん達の定例会の会場でララバイを使うつもりか?」
グレイの一言にエルザもシオンも全てを察し、驚愕した。
グレイ「さすがシオン話が早いぜ。」
関心するシオンに対しエルザは怒りを隠せない様子で鉄の森のメンバーの胸ぐらを掴んだ。
エルザ「そう言うことか!」
鉄の森メンバー「うぇぇぇへぃ!!!」
エルザの迫力を前に鉄の森のメンバーは悲鳴をあげる。
エルザ「しかし今この駅には魔風壁がある...。」
冷静になったエルザはグレイに自分達が見てきたものについて話した。
グレイ「ああ。さっき見てきた。無理やり出ようとすりゃミンチになるぜ。」
グレイは魔風壁からの脱出を試みたらしくやはり魔風壁の前に為す術はなかったようだ。
シオン「ああ。わかってる。身を以て体験してきたからな。」
シオンは自分も試したことをグレイに伝える。
グレイ「シオン...?その手。それにエルザも。」
グレイは負傷した2人を見てすべて察したようだ。
シオン「こんなもんはなんともねぇ。だがこうしている間もエリゴールはじっちゃん達の所に近づいているのにな。」
シオンが悔しそうにそう言うと、何かを閃いたのか目を閉じていたエルザが目を開け口を開く。
エルザ「そういえば鉄の森の中にカゲと呼ばれる男が居たはずだ。確か奴はたった1人でララバイの封印を解除した。」
グレイ「ディスペラー?」
シオン「解除魔導師か。それなら魔風壁も解けそうだな。」
エルザの話を聞いてさすが勘の鋭い2人はすべてを感じ取ったようだ。
シオン「なら、やることは1つか。」
エルザ「急ぐぞ、カゲを捕まえるんだ。」
グレイ「おう!」
三人は目的を新たに定めるとカゲを探して走り出した。
三人がカゲを探して走っていると、突如建物が大きく揺れた。
グレイ「これは...。」
シオン「ナツか!」
エルザ「ああ。カゲと戦っているかもしれない急ごう。」
現在この駅に建物を揺らすような男は1人しかいない。
まさかルーシィがそこまでするとは思えないし、ナツだろうと三人とも察した。
急ぎ音のした方へ向かうとそこにはナツと伸びているカゲの姿があった。
エルザ「ナツ!それ以上はいいそいつの力が必要なんだ。」
シオン「ナイスだ!ナツ!」
エルザはさらに畳みかけようとするナツを制止する。
ナツは状況を理解できないらしく頭に?が浮かび上がっている。
ナツ「ああ?」
状況を掴めないナツはもう一度聞き返そうとする...がその言葉は突如自分に斬りかかってきたエルザにより遮られる。
ナツ「いゃぁぁぁぁぁぁ!!!なんか知んねーけどすいません!!!!」
ナツは涙を浮かべながらエルザに許しを乞うがエルザが斬りかかったのはナツではなくカゲだった。
エルザ「四の五の言わず魔風壁を解いてもらおうか!」
エルザはカゲにその剣を突きつけると単刀直入に要件を話した。
カゲ「ひぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
カゲはエルザのあまりの迫力に涙を流し鼻を垂らしていた。
ナツ「ひぇぇぇぇぇぇぇ、シャレになってねぇ...。やっぱエルザはあぶねぇ。」
グレイ「うるせぇ。お前は黙ってろ。」
もう1人ナツもエルザに怯えていたがグレイにそれを制される。
エルザ「いいな?」
カゲ「わかった。ぐふっ...⁉︎」
エルザのあまりの迫力に魔風壁を解くことを承諾したカゲ...だったのだが突如カゲは苦しみ始めた。
すると先ほど見かけた緑の髪の太った男が怯えた様子でカゲを貫いていた。
カゲ「なぜだ...。」
当のカゲも驚きを隠せない様子で倒れこむ。
グレイ「くそ!唯一の突破口が!」
エルザ「カゲ!しっかりしろ!お前の力が必要なんだ。」
グレイ「まじかよクソ。」
エルザ「魔風壁を解けるのはお前しかいないんだ。死ぬな!」
緑の髪の男「うぉぉぉぉう...。」
カゲを心配する2人に対し緑の髪の男はうめき声をあげる。
ナツとシオンは呆然とした様子でそれを見ていた。
ナツは拳を握りしめ口を開こうとしたがシオンの言葉に遮られた。
シオン「仲間じゃなかったのか?同じギルドの仲間じゃねぇのかよ!!!そこまで腐ってたとは思わなかったぜ!」
シオンは全身に雷を纏い怒りが全身ににじみ出ていた。
緑の髪の男「うぉぉぉぉう...」
怯えた緑の髪の男は壁の中に逃げ込む。
シオン「...っ!この野郎!」
しかしシオンがその拳で壁を破壊したため、逃げることは叶わなかったと同時に男は吹き飛ばされる。
シオン「それがお前達のギルドなのか!」
シオンは男を吹き飛ばすと怒りを収めるかのようにその場に立ち尽くした。
ナツ「シオンがキレなかったら俺がキレてたぜ!」
シオン「あの野郎...仲間をコケにするのだけは許せねぇ。」
グレイ「ナツはすぐキレすぎだ。クソ炎だから沸点が低いんだな。」
ナツ「なんだと変態パンイチ野郎!」
グレイ「やんのかクソ炎!」
シオン「お前らやめとけって...」
エルザ「私はお前達の仲がいいのが大好きだぞ。喧嘩などしていないだろうな?」
ナツ・グレイ『あいさー!』
シオン「全くこいつらは...。次回炎と風と雷:後編!楽しみにしててくれよな!」