もう1人の雷竜   作:流々

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ども!
來です!
現在活動報告にて、ヒロインアンケート募集中です!
皆様よろしくお願いいたします!

それでは、鎧の魔導師:後編!
張り切って行って参りましょう!


第5話:鎧の魔導師・後編

【マグノリア駅】

 

 

ナツ「だーはっ!なんでてめぇと一緒じゃなきゃなんねぇんだよぉ?」

 

グレイ「こっちの台詞だ!エルザの手助けなら俺とシオンで十分なんだよ。」

 

シオン「はあ...お前らまじで元気だな...。」

 

 

ここはマグノリア駅。

昨日エルザの頼みでチームを組むことになったナツ、グレイ、シオン。

3人はエルザの到着を待っていた。

 

しかしナツとグレイは相変わらず睨み合い、本来であればそこに参加しているはずのシオンはとても気を重くしている。

 

シオンはエルザと共に数日を過ごさなければならないこと、それ以上に集合場所が駅であるということは列車に乗らなければならないということ、たったそれだけの事でため息を吐き、しゃがみこんでいじけている。

 

そんな3人は悪目立ちしていることにも気づかずに...。

 

 

 

それを少し離れたベンチから見ていたルーシィ、プルー、ハッピー、ボヌール。

 

プルー「ぷーん...」

 

ルーシィ「他人のふり...他人のふり...」

 

ハッピー「なんでルーシィがいるの?」

 

ルーシィ「だってミラさんがぁ...」

 

ミラ「ナツとグレイ絶対エルザが見てないところで喧嘩するから止めてあげてね。いつも止めに入るシオンは...たぶんいじけてるから。」

 

ルーシィは昨日ミラに言われたことを思い出す。

どうやら3人を心配したミラに頼まれてついてきたようだがそんな3人には、関わらないようにしている。

 

 

ボヌール「止めてないし。」

 

ルーシィ「だってぇ...」

 

 

そんなルーシィの話を聞いたボヌールがもっともなことを述べると、ルーシィは今にも泣き出しそうだ。

 

 

エルザ「すまない。待たせたな。」

 

 

そんな中ようやくエルザがやってくる。

 

 

ナツ・グレイ・シオン『うわっ!』

 

 

ルーシィ「あ!エルザさん!うー⁉︎」

 

 

エルザの到着に気がついたシオン達3人は顔を真っ青にし、ルーシィは声のした方を見る。

そして間抜けな声を上げる。

それもそのはずエルザは大きな台車にズッシリと山のように荷物を積んでいたからだ。

 

 

ルーシィ「荷物多⁉︎」

 

ナツ「今日も仲良く行ってみよ〜!」

 

グレイ「あいさー!」

 

シオン「エルザさん!おはようございます!荷物お持ちしますか?」

 

 

ルーシィが驚いている傍らで、突如態度を一変したナツとグレイは肩を組み、シオンはエルザの前に跪いている。

 

 

ルーシィ「でた!ハッピー2号とエルザさん信者!」

 

 

そんな3人にツッコむルーシィ。

しかし当のエルザは動じない。

 

 

エルザ「うむ。仲の良いのは結構だ。...シオン...お前はもう少し肩の力を抜け。」

 

シオン「あ...ああ、すまん。エルザを見ると身体が勝手にな...」

 

 

先ほどまで喧嘩をしていたことなど知らないエルザはナツ達のことを褒め、相変わらず堅苦しい挨拶をするシオンのことを軽く嗜める。

シオンは彼女と普通に話すこともできるようで、エルザに謝罪をする。

そんなやり取りをしていると、エルザはルーシィの存在に気付き声をかける。

 

 

エルザ「全くお前は...私をなんだと思っているんだ...。で、君は?確か昨日妖精の尻尾にいた...」

 

ルーシィ「し、新人のルーシィです!ミラさんに頼まれて同行することになりました!よろしくお願いします!」

 

エルザ「私はエルザだ。よろしくな。」

 

 

2人が挨拶をしている間もナツとグレイは火花を散らし、シオンはしゃがみこんでいる。

 

 

エルザ「そうか。君がルーシィか。傭兵ゴリラを小指一本で倒したというのは君のことか。力になってくれるならありがたい。よろしく頼む。」

 

ルーシィ「こ、こちらこそ〜...」

 

 

事実と異なる認識をしているエルザに戸惑いながらも挨拶を済ませるルーシィ。

その他の3人は相変わらずではあるものの、エルザがチラチラ確認するとしゃきっとしている。

 

 

ナツ「エルザ!付き合ってやってもいいが条件がある。」

 

グレイ「おい!」

 

シオン「ナツ!」

 

エルザ「なんだ?言ってみろ?」

 

 

いつの間にか喧嘩をやめていたナツがエルザに声をかける。

その言葉があまりに衝撃的であった為、他の2人もナツを止めようとするがもう遅いようだ。

 

 

ナツ「帰ってきたら、俺と勝負しろ!」

 

ルーシィ「え⁉︎」

 

グレイ「おい早まるな!死ぬ気か!」

 

シオン「やめろ!勝てるわけがねぇ!」

 

 

が、ナツの条件が更に衝撃的であった為ルーシィは驚き、グレイとシオンは必死に止める。

そんな2人の心配も他所にナツは自信があるようだ。

 

 

ナツ「前にやり合った時とは違う!今の俺なら...お前に勝てる!」

 

 

険しい表情のナツに対してエルザが答える。

 

 

エルザ「フッ...確かにお前は成長した。私は些か自信が無いが...いいだろう。受けて立つ。」

 

ナツ「うおーし...燃えてきたぁ!」

 

 

それを引き受けるエルザの言葉を聞き、ナツは顔から炎を噴射した。

 

 

 

 

 

 

【列車】

 

 

シオン・ナツ『あ、あ、あ、あ、あ...』

 

 

所変わってここは列車の中。

シオンは勿論先ほどまで気合いの入っていたナツも顔を真っ青にしている。

 

 

グレイ「...ったく情けねぇ奴らだなぁ。喧嘩売った直後にこれかよ。シオンもシオンだぜ...普段はカッコつけてんのにな。」

 

ルーシィ「毎度のことだけど、辛そうねぇ...。」

 

エルザ「仕方ないな...私の隣に来い。」

 

シオン・ナツ『あい...』

 

ルーシィ「(どけってことかしらぁ?)」

 

 

席を譲るルーシィとエルザの両脇に移動するシオン、ナツ。

するとエルザはまずナツの肩に腕を回す。

 

 

エルザ「楽にしてろ。」

 

ナツ「あい。」

 

 

その言葉と同時にナツに腹パンを食らわせるエルザ。

気を失うナツ。

ルーシィとグレイは何も見てないフリをしている。

それを確認したエルザは次にシオンの方を向く。

 

 

エルザ「よし。次はシオンだ。」

 

シオン「...。」

 

 

が、シオンは乗り物酔いとエルザへの恐怖で、すでに気を失っていた。

 

 

エルザ「むぅ...まあこれで少しは楽になっただろう。」

 

ルーシィ「(や、やっぱりこの人ちょっと変かも...しかも今シオン気絶してるの見て不満そうな顔したし...)」

 

 

シオンが自ら気を失ったことに対して不満そうな顔をするエルザと心の中でエルザへの認識を改めるルーシィ。

すると遂にグレイが本題に入る。

 

 

グレイ「エルザ。そろそろ教えてくれてもいいだろ?俺たちは何をすればいいんだ?」

 

エルザ「ふむ...私たちの敵は闇ギルド、鉄の森(アイゼンヴァルト)。|ララバイという魔法で何か仕出かすつもりらしい。」

 

グレイ・ハッピー『ララバイ?』

 

ルーシィ「ってこないだの!」

 

ボヌール「んー?僕は知らない...」

 

 

エルザの口から語られたのは鉄の森という闇ギルドの存在と、ララバイという魔法。

グレイ、ハッピー、ルーシィの3人はララバイという単語を聞いたことがあるようだったがボヌールは知らないようだ。

 

 

 

 

エルザ「そうか。お前たちも鉄の森に会ったのか。」

 

ボヌール「そんな話全然聞いてなかったよ僕...」

 

 

グレイ達から話を聞いたエルザは納得しているが、ボヌールは少し悲しそうだ。

 

 

グレイ「ララバイとか言ってたからなぁ。おそらく間違いねぇ。」

 

ハッピー「そんな悲しそうな顔しないでボヌール。おいら達も隠してわけじゃないんだよ?お魚あげるから。」

 

 

話を進めるグレイと、ボヌールを慰めるハッピー。

 

 

エルザ「その連中鉄の森の脱落組だな。計画について行けずに逃げ出したのだろう。」

 

ボヌール「あい!」

 

ルーシィ「あんたもわかりやすいわね!」

 

 

更に話を進めるエルザと魚に機嫌を直すボヌール。

それをツッコむルーシィ。

そんなやり取りを他所にグレイ達は話を進める。

 

 

グレイ「その計画がララバイと関係あるのか?」

 

エルザ「想像だがな。そいつらを攫って逃げたという影はおそらく鉄の森の本隊だ。計画が漏れないように手を打ったに違いない。」

 

 

ちなみにナツとシオンはエルザに膝枕され失神している。

 

 

ルーシィ「計画って...一体?」

 

エルザ「順番に説明をしよう。こないだの仕事を終えて帰る途中のことだ。私はオニバスの街で魔導師の集まる酒場に寄った。そこにいた連中はララバイ、カゲちゃん、エリゴールと言うようなことを話していた。」

 

ルーシィ「ララバイ...子守唄のことよね?」

 

エルザ「ふむ...封印されていたということはかなり強力な魔法だと思われる。」

 

グレイ「そいつらも鉄の森だったのか?」

 

エルザ「そうだ。迂闊にもその時は思い出さなかったんだ。エリゴールという名もな。闇ギルド鉄の森のエース。暗殺系の仕事ばかりを引き受けついたあだ名が死神エリゴール。」

 

ルーシィ「暗殺⁉︎」

 

エルザ「本来暗殺依頼は評議会の意向で禁止されているのだが、鉄の森は金を選んだ。結果6年前に魔導師ギルド連盟を追放、しかし彼らは命令に従わず活動を続けている。」

 

 

その話を聞いたルーシィは汗を滝のように流している。

 

 

ルーシィ「あたし帰ろうかなぁ...」

 

ハッピー「汁いっぱい出てるよ。」

 

ルーシィ「汗!」

 

 

すると感情を高ぶらせたエルザが両拳を振り下ろす。

 

 

ナツ・シオン『死ぬ...』

 

 

その拳は2人を直撃するがエルザは構わずに続ける。

 

 

エルザ「あの時エリゴールの名に気づいていれば、全員血祭りにあげて何をする気か白状されたものを...」

 

ルーシィ「こわっ!」

 

グレイ「なるほど...鉄の森はそのララバイで何かしようとしている。どーせロクでもねぇ事だろうから食い止めたい...と?」

 

エルザ「そうだ。ギルド1つを丸ごと相手にする以上、私1人では心許ない。だからお前達の力を借りた。鉄の森に乗り込むぞ!」

 

グレイ「面白そうだな。」

 

ハッピー「あい!」

 

ボヌール「シオンも喜びそう!」

 

ルーシィ「ついてくるんじゃなかった...」

 

ハッピー「ルーシィ、汁!」

 

ルーシィ「汗よぉ!」

 

 

エルザの説明にグレイ達は闘志を駆り立てるがただ1人ルーシィは汗を流しながら怯えていた。

 

 

 

 

 

ルーシィ「ところでエルザさんはどんな魔法を使うんですか?」

 

 

停車した駅でハンバーガーを購入したルーシィはそれを食べながら質問を始める。

 

 

エルザ「エルザでいい。」

 

ハッピー「エルザの魔法は綺麗だよ?血がいっぱい出るんだ!相手の。」

 

ルーシィ「それ、綺麗なの?」

 

 

エルザの代わりに答えるハッピーだったが、ルーシィには伝わらなかった。

するとケーキを食べていたエルザがグレイに話を振る。

 

 

エルザ「私はグレイの魔法の方が綺麗だと思うぞ?」

 

グレイ「そうか?」

 

 

そう言うとグレイは左掌に右の拳を乗せる。

すると突然冷気が溢れそこには氷でできたギルドマークが現れる。

 

 

ルーシィ「わあぁ...」

 

グレイ「氷の魔法さ。」

 

ルーシィ「ああ...あんた達それで仲悪いの?ナツが炎、グレイが氷を使うから!」

 

エルザ「そうだったのか...なるほどそれなら辻褄があうな。お前達の喧嘩にシオンが雷を落とすのか。」

 

グレイ「どうだっていいだろ?」

 

 

はぐらかすグレイだが、バレバレであった。

 

 

 

 

 

【オニバス駅】

 

 

グレイ「鉄の森の奴らはまだこの街にいるのか?」

 

エルザ「わからん。それをこれから調べる。」

 

ルーシィ「雲を掴むような話だけど...」

 

ハッピー「あれナツは?」

ボヌール「あれシオンは?」

 

ルーシィ「あぁぁぁぁ!!!」

 

 

列車を降りて打ち合わせをしていた一同であったが、乗り物酔いの2人がいない事に気がつく。

そんな一同など気にもとめず、無情にも列車は走りだす。

 

 

ハッピー「発車しちゃった...」

 

ボヌール「し、シオン...」

 

エルザ「話に夢中で忘れていた。なんという事だ...あいつらは乗り物に弱いというのに...私の過失だ。とりあえず私を殴ってくれないか?」

 

ルーシィ「まあまあ」

 

呆然とする猫達と拳を握り悔しがるエルザ。

そしてそれを慰めるルーシィ。

 

 

 

 

 

 

【列車】

 

 

こちらはシオンとナツが乗車中の列車。

2人は極度の乗り物酔いに、相変わらず苦しそうだ。

そこに1人の男が近づいてくる。

 

 

???「おや?妖精の尻尾?君たちは正規ギルドの魔導師か?羨ましいなあ。」

 

ナツ「ああ?」

 

シオン「誰だぁてめぇ?」

 

 

その男は突然声をかけるが、乗り物酔いで機嫌の悪い2人はかなり荒い対応だ。

 

 

???「正規ギルドが調子乗ってんじゃねえよ。妖精さんよぉ〜。ウチらお前らの事なんて呼んでるか知ってるか?ハエだよハエ...くくく」

 

 

そう言うと男は突然ナツの頭を蹴り足を乗せて笑っている。

が、その下のナツも隣のシオンもとんでもない怒りを剥き出しにしている。

そしてシオンが雷を、ナツが炎を拳に纏わせる。

 

 

???「おっと...」

 

ナツ「てめぇ...」

 

シオン「喧嘩売る相手間違えてんじゃねーか?」

 

 

2人の怒りは爆発寸前であった。

だが、突如2人の魔法は消失する。

 

 

シオン・ナツ『う...』

 

 

乗り物酔いである。

すると2人の魔法に冷や汗を垂らしていた男は再び強気になる。

 

 

???「はあ?なんだその魔法は?魔法ってのはなぁ...こう使わなきゃ。」

 

 

そう言うと男の足元に魔法陣が現れ、影が飛んでくる。

影はナツとシオンを捉え、一撃でダウンさせる。

 

 

ナツ「この魔法⁉︎」

 

シオン「な、なんだ知ってんのか...?」

 

???「ケッ」

 

 

影使いの男は2人を見下ろし不敵な笑みを向ける。

すると突然列車が急停車する。

 

 

シオン・ナツ『が...ぐあ...』

 

 

突然の停車に床を転がる2人と姿勢を崩される影使い。

それにより同時に男はなにか笛のようなものを落とす。

 

 

どうやらエルザが緊急停止レバーを使ったらしい。

 

 

ナツ「止まった!」

 

 

シオン「なんだこりゃ?笛?」

 

 

列車の停止により乗り物酔いから解放された2人は男の落とした何かに目を移す。

 

 

???「見たなぁ!」

 

ナツ「やかましい!さっきはよくもやってくれたな!」

 

シオン「それもそうだが、妖精の尻尾をなんて呼んでるって?あ?もう一遍言ってみやがれ!」

 

 

そう言うと2人は拳を合わせる。

 

 

ナツ「うぉぉぉぉぉ!!!」

 

シオン「はぁぁぁぁぁ!!!」

 

???「ガードセド!」

 

 

2人は雷と炎の拳を男へ飛ばすが、男は防御魔法を発動する。

3人の魔法は衝突し、その車両は爆発した。

 

 

???「クソってめぇら!」

 

 

尻もちをついた男は2人にタンカをきる。

 

 

ナツ「ハエパンチ!」

 

シオン「ハエのパンチにやられるたぁ情けねぇ。」

 

 

2人が男に歩みよると列車の放送が流れてきた。

 

 

「えー、ただいまの停車は誤報によるものでした。間もなく発車いたします。」

 

 

それは2人にとって悪魔の声だ。

 

 

シオン「やべぇ!ナツ!逃げんぞ!」

 

 

シオンは流石に同じ轍は踏まないつもりのようでナツに声をかけるが、ナツはすでに荷物をまとめていた。

 

 

???「てめぇら待ちやがれ!鉄の森に手ェ出してただで済むと思うなよ?」

 

 

男はそんな2人を挑発するが2人は動じない。

 

 

シオン「鉄の森?どこのどいつか知らねぇが、てめぇの方こそ妖精の尻尾に喧嘩売ってタダで済むと思うなよ?三下。」

 

ナツ「そうだ!今度は外で勝負しろや!」

 

 

そんなやり取りをしている間にも列車は動き出す。

2人はもう酔うのは御免なので、窓から飛び出す。

 

 

ルーシィ「シオーン!ナツー!」

 

 

そこには魔道四輪で追いかけてきていた他の面々がいた。

 

 

シオン「ルーシィ!みんな!」

 

 

ナツ「どわぁぁぁぁぁぁ!!!」

グレイ「ぐわ!」

 

シオン「うぷっ」

 

 

しかし、ナツは魔道四輪の屋根に乗っていたグレイと衝突し転落。

シオンはグレイのいた場所に着地を決めたものの、再び乗り物酔いをした。

 

 

エルザ「ナツ!シオン!無事か!」

 

 

それを確認したエルザが魔道四輪を止める。

 

 

シオン「ああなんとかな。よくわからねぇ奴に絡まれたけどよ。」

 

ナツ「あ...あい...」

 

 

シオンは魔道四輪の停車により完全復活を遂げたものの、ナツとグレイは気絶寸前である。

 

 

 

 

 

 

グレイ「痛ぇだろぼけ!」

 

ナツ「うるせえ!よくも置いて行きやがったな!」

 

エルザ「すまない。だが2人ともけがはないようだな何よりだった。」

 

 

そう言うとエルザは2人の頭を引き寄せ胸元へと押し付ける。

 

 

シオン・ナツ『硬ぇ!』

 

 

鎧を身に纏うエルザの胸は本来の女性のそれの様に柔らかくない。

金属製だ。

 

 

ルーシィ「そういえばシオン...よくわからない奴に絡まれた...とか言ってたわよね?」

 

 

ルーシィがシオンの発言を思い出し、確認する。

 

 

シオン「ああ。影の魔法を使ってたな。」

 

ナツ「あいつは森でハッピー食おうとした野郎をさらった野郎だ!間違いねぇ!」

 

シオン「そういや鉄の森...とかって...」

 

 

シオンがそこまで言うと突如エルザの平手が飛んできた。

 

 

エルザ「馬鹿者ぉ!」

 

シオン「な、なんでぇ!」

 

 

シオンは情けない声を上げる。

ルーシィ、グレイは引いている。

 

 

エルザ「鉄の森は私達が追っていた者だ!なぜみすみす見逃した!」

 

シオン「ちょっ...ちょっと待ってくれよエルザ!俺は鉄の森なんてギルドあの野郎から初めて聞いたんだぞ!」

 

ナツ「俺もそんな話初めて聞いたぞ?」

 

エルザ「さっき説明したろうが!人の話はちゃんと聞け!」

 

ルーシィ「あんたが気絶させたからじゃ...いろんな意味ですごい人...」

 

グレイ「だろ?」

 

ボヌール「それがエルザです!」

 

 

そう。

確かにエルザは一度説明しているものの、そのエルザによって気を失っていた2人にとっては初耳の話だ。

 

 

エルザ「先ほどの列車に乗っていたのだな!すぐに追うぞ!」

 

 

エルザは魔道四輪の魔力供給機を腕に取り付けながら皆を急かす。

 

 

グレイ「どんなやつだった?」

 

ナツ「あんま特徴なかったよなぁ?シオン?」

 

 

グレイの質問をナツはシオンに丸投げした。

 

 

シオン「そうだなぁ。ぱっとしねぇ男だったな。ああそういえば髑髏みてぇな笛かなんか持ってた。確か三つ目の髑髏だったな。」

 

 

その質問にシオンは記憶を絞り出し答える。

 

 

ルーシィ「三つ目の髑髏?」

 

グレイ「趣味わりーな。」

 

ボヌール「ん?ルーシィ?」

 

ハッピー「どうしたの?」

 

 

何かを考えている様なルーシィをボヌールとハッピーが心配している。

 

 

ルーシィ「あたし...その笛知ってる...ララバイ...呪いの歌!死の魔法!」

 

 

その言葉に一同驚愕する。

 

 

エルザ「なに?」

 

グレイ「呪いの歌?呪歌のことか?」

 

ルーシィ「あたしも本で読んだことしかないけど...禁止されている魔法の1つに呪殺ってあるでしょ?」

 

エルザ「ああ。対象者の命を滅ぼす呪われた黒魔法だ。」

 

ルーシィ「ララバイはもっと恐ろしいの...」

 

 

 

 

ルーシィの話を聞いた一同は魔道四輪に乗り込み列車の方向へ走り出した。

 

 

グレイ「おいエルザ!飛ばしすぎだ!いくらお前でも魔力の消耗が半端ねぇぞ!」

 

 

エルザ「そんな悠長なことは言ってられん!集団呪殺魔法...そんなものがエリゴールの手に渡ったら...あいつめなにをしでかすかわからん!」

 

 

グレイの言葉に耳を貸すことはなく、エルザは魔道四輪を飛ばし続けた。

 

 

エルザ「(おのれ...奴らの目的はなんだ?)」

 

 

 

 

 

 




グレイ「ったく...鉄の森の連中なに企んでやがる...」

シオン「ロクなことじゃねぇんだろうなぁ...ところでよ...なんで俺さっきエルザにぶたれたんだ?」

ルーシィ「さ、さあ?」

シオン「ふむ...列車の記憶もナツがエルザに殴られたあたりから無いし、何か関係あるのか?」

エルザ「ん?呼んだか?シオン、ルーシィ?」

シオン「いや実はな...」

ルーシィ「な、な、な、なんでもない!みんな!次も見てね!」


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