読者の皆さまにお伝えしたいことがございます!
今後の更新についてです。
仕事等の折り合いもありまして、マメな更新は難しくなってきたので、少なくても週一の更新を目標に書かせて頂こうと思います!
もちろん1週間に2、3話書く場合もございますのでご理解とご協力のほどよろしくお願いいたします。
エルザ率いる妖精の尻尾最強チームは現在、鉄の森と対峙していた。
シオンとナツも復活し、両者の睨み合いも終わりを告げようとしていた。
そんな中ただ1人不気味な笑みを浮かべるエリゴール。
現段階で彼の真意を悟るものはシオン達の中には居なかった。
そして暫しの沈黙の後、その静寂を切り裂くようにルーシィが声を上げた。
ルーシィ「こっちは妖精の尻尾最強チームよ!覚悟しなさい!」
ルーシィはシオン、ナツの実力をよく知っている。
彼女はギルドに入ってから彼らが負けた...と言う話を見たことがない。
それどころかルーシィには常に彼らが戦いを楽しんでいるように見えてならない。
きっと2人は...少なくてもシオンは、ルーシィが見ているところで本気を出したことはないように感じる。
そんな2人と日常的に喧嘩と称して戦っているグレイ。
さらにはグレイも含め3人をボコボコにしてしまうほど強いエルザ。
ルーシィはミラの言葉通り彼らは妖精の尻尾...いや魔導師最強のチームだと信じている。
だからこその強気の発言であった。
だがエリゴールは臆することなく宙を舞い、ギルドメンバー達に指示を出した。
エリゴール「後は任せたぞぉ。闇ギルドの恐ろしさ思い知らせてやれぇ。」
指示を出したエリゴールは煙のようにその場から消え去った。
ルーシィ・ハッピー・ボヌール『...逃げた!』
その通り。
敵最強の男であるはずのエリゴールは戦闘を避け何処かへ向かったのだ。
シオン「(逃げた...だと?数で勝る奴らにとって、ここで邪魔なオレ達を始末した方が今後の計画も円滑に進むはず...なぜ逃げた?あまりにも不自然だ...)」
シオンはエリゴールがこの場から離れたことが不自然でならなかった。
そんなシオンの思考を知ってか知らずかエリゴールの指示を受けた鉄の森達が動きを見せる。
それを確認したエルザもシオン達に指示を出す。
そこでシオンの思考は途切れてしまった。
エルザ「ナツ!グレイ!お前達はやつを追うんだ!お前達2人が力を合わせれば、死神エリゴールにだって負けるはずがない!」
エルザはナツとシオンにエリゴール追跡の指示を出したのだ。
が、シオンはその作戦が面白くなかった。
二手に分かれるという策は常套手段だと思う。
しかし自分をエリゴールの追跡に回さなかったことに納得がいかなかった。
それ以上に悔しかった。
シオン「エルザ!なんでオレは行かせてくれない!そんなにオレが...頼りないのかよ...」
普段あまり感情を表に出さないシオンだが、エルザに信頼されていない自分があまりにも情けなく、言葉を抑えることができなかった。
エルザ「お前は...私がお前を信頼していないと思うか?いいかシオン。私はお前なら1人でもこの2人と同じ働きをしてくれると思ったからこそ、ここに残って欲しいんだ。魔道四輪をあれだけ飛ばした私の魔力がいつ尽きるともわからないからな。」
だがエルザはシオンに自分の考えを伝えた。
その時のエルザの顔は真剣そのものであるにも関わらず、押し付けのような威圧感もなかった。
心に直接語りかけられるようなエルザの言葉に、シオンは自分の考えの浅さに情けなくなった。
シオン「エルザ...わかった。たとえお前の魔力が空になっても、オレが全員蹴散らしてやる。」
シオンは前言の恥じらいを隠すように決意を述べる。
しかしその間中ナツとグレイは睨み合っていた。
エルザ「頼りにしているぞ!シオン!それより...聞いていたのか貴様らは!」
そんな2人にエルザが雷を落とした。
ナツ・グレイ『あいさー!』
それと同時にハッピーになった2人はエリゴールを追って駆け出した。
「うわ!逃げた!」
「エリゴールさんを追う気だ!」
鉄の森のメンバー達も2人の行動を確認し、1人の魔導師が魔法を発動させる。
???「任せろ!このレイユール様が仕留めてくれる!」
レイユールと名乗った男は紐のような魔法で高台に上がると、声高々に宣言をした。
カゲヤマ「俺も行く!あの野郎だけは許せねぇ!」
シオン「て、てめぇの相手はオレだろうが!」
それを見たカゲヤマも2人を追うようで足元に魔法陣を展開する。
シオンはカゲヤマとの決着をつけるつもりでいたため止めようしたものの、足元に現れた影に吸い込まれていった。
エルザ「こいつらを片付けたら私たちもすぐに追うぞ!」
シオン「当たり前だ!影野郎はオレが倒す!」
ルーシィ「ほ、本当にこの数を3人で〜...?」
発言からもわかるようにシオンとエルザは気合がにじみ出ているが、ルーシィは腰が引け気味だ。
「うひょ...女2人で何をしてくれ...⁉︎」
エルザとルーシィにいやらしい目を向けていたギルド員の1人だったが、その心の内を全て口にすることは叶わず、一筋の閃光により吹き飛ばされた。
シオン「悪いがあまりうちのメンバーを変な目で見ないで貰えるかな?生憎、見世物じゃねぇんだ。」
その閃光の正体は怒りをあらわにした目つきで、他のメンバーを睨む。
「ふんっ!妖精どもの羽をむしり取ってやろうぜ!ククククク...」
が、そんなシオンに臆することなく鉄の森のメンバーたちは不気味な笑い声を上げた。
エルザ「下劣な...私も行くぞ!シオン!」
その発言と同時にエルザが右手を正面へと翳すと、そこに魔法陣が展開し剣が現れる。
ルーシィ「剣が出てきた...魔法?」
エルザ「これ以上妖精の尻尾を侮辱してみろ!貴様らの明日は保証できんぞ!」
初めて見るエルザの魔法。
それに戸惑うルーシィを他所に、エルザも怒りを表に出した。
『恐ろしくもねぇ!こっちにも魔法剣士はぞろぞろいるぜ!』
エルザの怒りを知ってかしらずか、かなりの大人数でエルザへ攻撃を仕掛ける鉄の森。
しかしその軍勢は、三太刀の剣尖により叩き落とされた。
エルザは間髪入れずに敵の只中へと突撃する。
その中でも、一太刀、二太刀と最小限の剣戟で敵を倒していく。
それを見たシオンは苦笑した。
シオン「なんだよエルザのやつ...まだまだ元気じゃねぇか...」
「よそ見してんなよ!てめぇはぁ!」
「男はいらねぇんだよぉ!」
そんなシオンの元にも鉄の森の軍勢が押し寄せる。
各々日本刀、鎖鎌、棍棒、ハンマーなどあらゆる武器を手にしている。
シオン「ったく...めんどくせえよ雑魚が...」
心底面倒臭そうな顔をしていたシオンの元に軍勢の攻撃が直撃、土煙が舞い上がった。
ルーシィ「そ、そんな!当たった⁉︎」
シオンの強さを知っているからこそ、戸惑いを隠せないルーシィ。
そうこうしているうちに土煙は晴れ、鉄の森の軍勢たちが姿を現した。
しかしそこにシオンの姿はなかった。
あるのはシオンが居たはずの床が焼け焦げた跡だけだ。
「ククククク...蝿がぁ!跡形もなく消し飛びやがったか!」
ルーシィ「そ、そんな...」
3人のうちの1人...それも1番邪魔な男を倒した鉄の森は叫びをあげる。
それを見たルーシィは崩れ落ち、膝をつく。
エルザ「愚か者が...」
しかしエルザは鉄の森のメンバーに悲哀の眼差しを向けた。
鉄の森のメンバーにも、ルーシィにもその意味がわからなかった。
ボヌール「ルーシィ!よく見て!」
天井を指差すボヌールに促され、示した方向を確認したルーシィは安堵感からか笑顔が溢れた。
そこには天井に穴が開いており、そこから降りてくるシオンが...いや落ちてくる雷が輝いていた。
シオン「勝手に殺すんじゃねぇよ!」
その雷は一直線に駅の中へと降り注ぎ、鉄の森軍勢の丁度中心へと落ちた。
その瞬間、シオンを中心に衝撃破が放出され、鉄の森の軍勢は全員吹き飛ばされた。
シオン「雷竜の...鉄拳!」
「う、嘘だろ...あの隙間を縫って飛びやがったってのか...」
予期せぬシオンの攻撃に鉄の森のメンバーは思わず声を震わせる。
雷竜の翼は稲妻より速い。
シオンにとって、この程度のことは朝飯前でしかない。
シオン「悪いな。オレにはお前らの動きが亀みたいに見えるんだ。」
そこに立つシオンに鉄の森は畏怖した。
エルザ「さすがだシオン。私の出る幕など無かったようだな。」
ルーシィ「すごーい!あんたどんだけ強いのよ!てかそれより強いエルザって...」
ハッピー「あい。エルザの魔法少ししか見れなかったね。綺麗なのに。」
ボヌール「怖いからいいよ...」
ほぼ1人で片をつけたシオンをみんな激励した。
「相手が悪すぎる〜」
そんな会話をしていると運良くダメージを免れたのか、はたまたあの攻撃を回避したのか、いずれにせよ鉄の森のメンバーの1人がこの場から逃走していった。
エルザ「エリゴールのところに向かうかもしれん。追ってくれ!」
エルザはルーシィとアイコンタクトを交わしながら指示を出す。
ルーシィ「あたしが⁉︎シオンじゃなくて⁉︎」
エルザが自分に言っているいことを察したルーシィは1人で追いかけることへの不安となぜシオンではなく自分に頼むのかと言う疑問から反論をしようとした。
エルザ「そうだな...シオンも行ってくれ!」
ルーシィの不安そうな顔を見て可哀想になったのかエルザはシオンにも指示を出す。
シオン「...⁉︎いや...ルーシィ。頼めるか?」
エルザの言葉に対して、何かを感じたような素振りを見せたシオンはエルザの指示を却下しルーシィに1人で行って貰うよう頼んだ。
ルーシィ「え⁉︎なんで...」
シオン「頼む!」
なぜシオンはともに行かないのか
彼がいるいないでは気の持ちようは全然違う。
それを告げようとしたルーシィであったが、シオンはその言葉を遮るように再びルーシィに頼み込む。
ルーシィ「わ、わかったわよ!」
シオンの並々ならぬ雰囲気に気圧されたルーシィは先ほどの男を追って駆け出した。
シオン「ボヌールとハッピーも付いて行ってやってくれ!」
ボヌール・ハッピー『あい!』
そうしてその場にはシオン、エルザ、そして気を失った鉄の森のメンバー達だけが残った。
その瞬間、エルザが床へと座り込む。
シオン「無理しやがって。なにが「私の出る幕など無かったようだな」だよ。もう魔力がほとんど空じゃないか。」
エルザ「全く...感のいいやつだな。情けないな...やはり魔道四輪を飛ばしすぎたか...みんな...後は頼んだぞ...」
シオンは全てを知っていた。
普段エルザが他人に弱みを見せないことも。
だからこそ残った。
ここに倒れている鉄の森のメンバー達もいつ目覚めるかもわからない。
そんなところに戦えない女性を1人置いて行くわけには行かない。
シオン「情けなくなんかないさ。エルザのおかげでオレたちは間に合った。」
エルザ「まさかお前に慰められるとはな。シオン...ルーシィを追ってくれ。」
シオン「ルーシィもナツもグレイも大丈夫だ。それこそオレの出る幕なんかねーよ。」
ルーシィがシオンの強さを知っているように、シオンもルーシィの強さを知っている。
魔力のないエルザと、魔力の残っているルーシィ。
天秤にかけた時、あの鬼のように強いエルザを選ぶほどに。
それにナツやグレイは全く問題ないだろう。
彼らの強さはよく知っている。
シオン「頼んだぜ...ナツ、グレイ...ルーシィ!」
遅れ馳せながら彼らにエールを贈ったシオンの横ではエルザが立ち上がろうとしていた。
シオン「おい!無理すんなって!」
エルザ「すまん...1つ頼まれてくれないか?」
シオン「なんだよ...またルーシィを追ってくれとかなしだぞ?」
シオンは改るエルザに冗談を投げかけながら、膝をつくエルザと同じ目線になるようにしゃがみ込んだ。
エルザ「フッ...もうそんなことは言わんさ。大したことじゃないんだが...その...なんだ...肩を貸してくれないか?」
シオン「ふふふ...はははははは!なんだよそんなことか!改るんじゃねえよ。びっくりすんだろ?」
エルザの頼みとやらにシオンは笑いを堪えることができなかった。
普段人に弱みを見せないエルザだからこそなのかもしれないが、途轍もなくぎこちなかったからだろう。
エルザ「そんなに笑うな!ま...まあいい。あいつらを信じていない訳じゃないがエリゴールも何をしでかすかわからん。」
シオン「だから非常事態を市民に伝え、なるべく駅から遠ざける...か?」
エルザ「さすが話が早くて助かる。」
シオン「...わかった行こう。ほら肩貸してやるから」
エルザの提案を了解したシオンは少し意地悪に肩を貸すと2人は駅の高台へと向かった。
「だれかでてきたぞぉ?」
「なんだ?」
予想の通り駅の周りは野次馬達でごった返し、ざわざわしている。
エルザはメガホンを構え言葉を発した。
エルザ「命の惜しいものは今すぐこの場を離れよ!駅は邪悪な魔導師共に占拠されている!そしてその魔導師はここにいる人間を全て滅ぼす魔法を放とうとしている!できるだけ遠くに避難するんだ!」
エルザの演説は思っていた以上の効果を発揮し、多少の混乱はあるのだろうがシオンが思っていたよりもすんなりと野次馬達は駅から離れていった。
だが駅員達はエルザの演説を聞きつけ、血相を変えて駆け寄ってきた。
駅員「君達!なぜそんなパニックになるようなことを!」
そして近づいてくるや否やエルザの演説の理由を問うてきた。
それに対して口を開こうとしたエルザだったがシオンは彼女をそっと制止し、自らが口を開いた。
シオン「...なら全員黙ってここで死ねって言うのか?あんた達は。」
駅員「しかし!」
シオンは少し高圧的に話したつもりではあったものの、駅員も食いさがる。
シオン「しかし...なんだ?あの魔法が発動して大勢の犠牲が出た時、あんた達は責任が取れるのか?そんなことは誰にもできないんだよ...無論オレ達にもな。あれが発動すればここにいる全員が死ぬんだ。オレ達はそれを全力で阻止する。今も仲間達は戦ってる。だけど万が一への備えってのも必要なんだ。あんた達も命が惜しかったら早くここから離れろ!」
駅員「え...あ...」
シオンの力説に気圧された駅員達は言葉を発することすらままならぬうちに去っていった。
エルザ「これで駅の周りに人はいなくなった。」
シオン「後はエリゴールの野郎がどう動くか...ってとこだな。」
そう言いながら2人は駅の方を振り向いた。
シオン・エルザ『...⁉︎』
シオン「な、なんだこりゃ⁉︎」
エルザ「駅が風に包まれている⁉︎」
先ほどまで自分たちがいたはずの駅が竜巻のような風に囲まれていたのである。
エリゴール「ククククク...」
聞き覚えのある笑い声を聞いた2人が空を見上げるとそこにはエリゴールがいた。
シオン「てめぇ!何考えてやがる!」
それを見たシオンがエリゴール目掛けて跳び上がる。
今更ではあるがシオンは決して空を飛ぶことはできない。
ただ跳び上がっているだけである。
しかし雷による推進力も重なり彼のそれは一般的な魔導師の比ではない。
故にエリゴールが居るポイント、そこまで跳び上がることは決して難しいことではなかった。
シオンの速度から計算すればほぼ瞬時にエリゴールとの距離を詰め、拳を見舞えるはずだったのだ。
しかしエリゴールの目と鼻の先で謎の魔法を発動され風の中へと押し込まれた。
エリゴール「雷霆...か。面白ぇガキだな。女王さまもいるしな...まとめて相手してやりてぇところだが...今は時間がねぇ!」
そういったエリゴールにエルザも風の中へ押し込まれた。
エルザ「エリゴール!!!!」
エリゴールを目の前にして引くわけには行かないエルザは風の壁に突っ込む。
が、抜けることは叶わず吹き飛ばされる。
エリゴール「やめておけ...暴風壁は外から中の一方通行。外に出ようとすれば体は風に切り刻まれる。」
シオン「ご丁寧な説明はありがたいけどなあ...そんなことで諦めるほどオレは人間できちゃ居ねえんだ!はぁぁぁぁぁぁ!雷竜の鉄拳!!!」
エリゴールの忠告もよそに鉄拳を打ち込むシオン。
しかし当然彼の攻撃も風の前には打ち消される。
シオン「まだまだぁぁぁぁぁ!!!」
シオンはそれでも雷を纏いし拳を何度も何度も風に打ち付け破壊を試みている。
彼の服は裂け、もはや腕もボロボロだ。
エリゴール「暑いねぇ...クソガキが。てめぇらのせいで大分時間を無駄にしちまったからな...これで失礼しちゃうよぉ〜」
そう言い残しエリゴールは去っていった。
それでもシオンは手を休めずに殴り続けた。
拳からはひどく出血している。
そんな彼の拳をエルザが制止しそっと包み込んだ。
エルザ「もういい。これ以上は拳が潰れてしまうだろう?皆と合流して策を練り直そう。」
シオン「ちくしょう...ちくしょぉぉぉぉぉぉ!!!」
シオンは両膝をつき天を仰いで大きく叫んだ。
シオン「くそっ...エリゴールの野郎逃しちまった...」
エルザ「奴らは何を考えているんだ...。そんなことよりシオンあまり無茶はするな。」
シオン「先に無茶したのはエルザだろ?それに普段は良いとこ取りはナツだしよ...たまにはオレにもカッコつけさせてくれよ。」
エルザ「そうだな。なら次回で活躍しまくればよかろう?」
シオン「なるほど!それだ!じゃあ皆!次回のオレの活躍楽しみにしててくれよ!」