王女様を奴隷にしてしまいました   作:フリーザ様

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デート

 

 

そんなわけで、真斗とユリスは無事にコンビを組んだ。だが、

 

「悪いユリス!あと五分で特売セールなんだ!」

 

「ごめん。補習で……」

 

「喧嘩の仲介に入ったらとばっちりで掃除になった……」

 

と、見事に練習ができなかった。

 

「まったくあの野郎……お前がいなかったら私は何をしてればいいんだ……」

 

そう呟いてから、「あれっ?」と気付いた。

 

「これではまるで、私がすごく暇な奴みたいではないか!」

 

その通りである。

 

「やぁユリス。どうかしたの?」

 

「むっ、天霧か」

 

この前、真斗と助ける依頼を二つ返事でOKしてくれたので、綾斗のことを会話するくらいには認めているようだった。

 

「いや、真斗の奴が忙しいようで全然練習が出来なくてな……」

 

「構ってもらえなくて寂しいの?」

 

「……殺すぞ貴様」

 

「なら一緒に真斗の買い物のお手伝いでも手伝ってあげればいいんじゃないかな?」

 

「な、なんで私が買い物の手伝いなんてしなくてはならないんだ!」

 

「うーん……ほら、早く買い物が終われば、少しは特訓もできるんじゃないかなって思って」

 

「ふんっ!そもそも奴は私との約束を甘く見ている!……せっかく2人きりになれるようにチームを組んだというのに……」

 

そのユリスを見ながら綾斗はニコニコと微笑んでいた。

 

「……その顔やめろ。腹立つ」

 

「まぁ、ユリスの練習にならないっていうなら、俺が相手しようか?」

 

「必要ない。私より、まずは真斗なんとかしなければならないからな」

 

「そっか……。まぁ、俺からも話しておくから、ユリスも何かしてみなよ」

 

そう言うと、綾斗は何処かに行ってしまった。

 

「…………買い物を手伝う、か。感謝するぞ天霧」

 

 

 

 

翌日の放課後。

 

「お、おい真斗!」

 

「ん?」

 

ユリスは早速実行した。ちなみに昨日、鏡の前で100回は練習したとは言えない。

綾斗はその隣で横目でチラチラと見ていた。

 

「今日は、特訓できるのか?」

 

「出来るよ?」

 

「そうか。なら手伝……えっ?」

 

「いやーこの前、たまたま居合わせた沙々宮さんと買い物してさ、卵2パックに半額の豚肉2つ手に入ったから今日はセール行かなくても大丈夫そうなんだよね」

 

それを聞いて綾斗はため息をついて額を押さえ、ユリスは文字通り怒りの炎を燃やす。

 

「だから今日は特訓でき……ユリス?なんか火ぃついてますけど……」

 

「ほう?つまり貴様は沙々宮とデートをしたということか?」

 

「デートなんてそんな大袈裟な。まぁ喉渇いたというから飲み物くらいは奢ってあげたけど……」

 

「絢辻」

 

逃げる準備をした綾斗が真斗の肩に手を置いた。

 

「お?なんだ?」

 

「死ぬなよ」

 

「えっ?なにその物騒な台詞」

 

が、綾斗は去ってしまった。そして、いつの間にかユリスの炎はメラくらいだったのがメラガイアくらいまで大きくなっていた。

 

「あ、あの……ユリスさん?」

 

「こんの、馬鹿男がァアアアアアッッッ‼︎‼︎」

 

「ふぉぉぉぉぉぉッッ‼︎」

 

慌てて悪食を出して吸収した。

 

「あっぶねぇな!お前俺がいなかったら学校何回火事になってると思ってんだよ!」

 

「うるさい!帰る!」

 

「お、おい!特訓は⁉︎」

 

「知らん!バカ!」

 

そのままユリスは帰ってしまった。

 

「………追った方がいい、のかな?」

 

とりあえず追い掛けた。

 

 

 

 

(まったく!あの馬鹿者はいつもいつもいつも!)

 

子供みたいに頬を膨らませながらのっしのっしと歩いていた。プンスカ☆という擬音が似合う感じだ。

 

(………でも、帰るは、やり過ぎたかな……)

 

そもそも、未だに自分の行動が信じられなかった。自分より弱い奴に気を許し、手を借りるなんてことが。

 

(私は何をやってるんだ………)

 

冷静になり、自分の子供みたいな行動が弱冠恥ずかしく思えた。その時だ。

 

「……おーいユリスー」

 

後ろから声を掛けられた。振り返ると、真斗が追いかけてきていた。

 

「真斗?何の用だ」

 

「用も何も……あんな風に怒られたら追い掛けるって。なんで怒ってんだよ」

 

「そういう所だ」

 

「え、もしかして追い掛けられるの嫌いなのか?鬼ごっこにトラウマでもあんの?」

 

「違う!というかなんで鬼ごっこの話になる!……まぁ、それはいい」

 

「もしかして、今まで特訓あまりできなかったこと怒ってるのか?」

 

「………それもある」

 

「いや本当に悪かったって。俺みたいな貧乏学生はセールを逃すのは生命線を断つのに等しいんだからな」

 

「分かってる。それより問題なのは、お前が沙々宮と2人きりで買い物をしたという所だ」

 

「……それの何処に問題が?」

 

「大有りだ!それが分からないから私に怒られるんだ!」

 

「…………?」

 

ぼけーっとした表情で首を傾げる真斗に尚更イラつくユリスだが、何とか堪えた。

 

「ッまぁいい。それより、買い物に付き合ってやる」

 

「いや、全然いいです」

 

「このッ……!(抑えるんだ、私)いいから買い物だ!今日が無理なら休日でも構わん」

 

「でも、特訓はいいのか?」

 

「い、1日くらいはいいだろう別に」

 

(1日どころじゃないと思うんだけどなぁ……)

 

「いいから決定だ!今から行くぞ」

 

「はぁ?今ぁ?」

 

が、真斗の疑問を無視してユリスは真斗の手を引いて街に出た。

 

 

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