超次元ゲイムネプテューヌ 未知なる魔神   作:燐2

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今日で二話くらい更新する予定が、一話だけになってしまった。
明日も頑張ろう……!


それは偶然なのか必然なのか

魔王『ユニミテス』、港で噂になっていると聞いた。

曰く、四人の女神でも敵わないだとか。

曰く、モンスターを操るだとか。

曰く、モンスターを召喚するディスクをばら撒いているとか。

噂って言っても一番最初の噂は、女神であるベールが否定しているから信憑性(しんぴょうせい)は微妙だ。

でもない、とは言い切れない。なぜならモンスターを召喚するディスクを俺は、実際に見たことがあるからだ。……とは、言っても既に使用後だったらしく実物は普通のディスクだったし、使った奴は逃げられたし、分らないことだらけだ。

 

モンスターを狩る仕事をしている身では、脅威を感じた。

此れでも、数々のモンスターを狩ってきてる経験でその恐ろしさは、一般人よりは深く理解しているつもりだ。

まだ前例がないが、もし強力なモンスターを町内に召喚されたと考えるだけでゾッとする。

 

俺はモンスター狩り、故に相手が怪物であること殺すことをメインにした戦闘スタイルであり、ぶっちゃけて言えば、守る戦いは苦手だ。連携は……うん、これもあまり得意じゃないな。

 

「速くなんとかならなかなぁ……」

 

噂ではプラネテューヌの女神と教祖が失踪したとか、世の中が暗い。

俺に何とか出来る力があれば、何とかできるようになるが俺にそんな力はない。

『女神に匹敵するほどの実力者』とか言われているが、俺は一人だ。一人ですることはどうしても限界がある。

女神のようなカリスマ性や、奇跡と評されるような不思議な力も持っていない。俺はただ眼前の敵を切り裂くことだけしかできない。正に狂犬だ。

 

「―――っと」

 

リーンボックスからラステイションに向かう列車に振られながら、そんなことを考えれているとアナウンスが流れた。目的地に到着したようだ。

服や財布などの必要最低限が入ったバックを棚から下し、隣の椅子に置いてあった漆黒のコートを羽織った。

これは俺が倒れていた時に羽織っていたもので、調べたところゲイムギョウ界にない素材で作られているらしい、千切れても勝手に再生するし、燃えにくいし、特殊な魔法が掛けられているのかコートの中には一定の気温が保たれ、ずっと温かい便利アイテムだ。

 

 

「やあっ」

 

「げっ…」

 

列車から降りて、駅の出口へ向かうと俺を待っていたかのように、燕尾服(えんびふく)にショートカットの中性的な容姿をした人物が親しげに手を上げてきた。

 

「……神宮寺教祖」

 

それは、俺の中で苦手な人物だった。

神宮寺ケイ。女神を除けば間違いなくこの大陸のトップの偉い手だ。

 

「会ってそうそう、嫌な顔をされると僕としては辛いものがあるのだけど」

 

「何度、あんたに足を取られたか、それを考えれば苦手意識を持つのは当たり前だと思うけど?」

 

この人を説明すらビジネスマンの一言だろう。

言ってしまえば現実思想ガチガチで、話術に長けており気づけば利益をがっぽり取られるなんて当たり前だ。

国のトップ、教祖としてこれ以上にないぐらい有能だろうが、人間として相手にするのは苦手だと思う人物だ。

 

「っていうか、護衛もなくなんでこんなところに?」

 

「僕だって人間だ。偶には気休みに外に出かけたくなるさ」

 

……そうですか。

 

「でも、俺を待っていたということは仕事の話だろう?」

 

「君はそこらの金や名誉だけで動く人間ではなく、人助けという善意で行動するタイプだ。情報を与えれば、正直に動いてくれるからね。僕としてはやり易いよ」

 

「それはつまり、駒……っと?」

 

「そうは言ってないさ、真面目だと言っているんだよ」

 

なんだか、どっちでも同じような気がするが……

 

「モンスターの情報は?」

 

「単調直入に言うと、ほとんど分らないね」

 

……………。(ジーーッ)

 

「その半眼は、やめてくれないか?」

 

「いや、少しでも情報くれよ」

 

武器を使うとか、人型だとか、ドラゴンみたいなやつだとか。

そんな必要最低限の情報はない物かと俺は神宮寺教祖に問い詰めるが、答えは難しそうな表情での唸り声だった。

 

「ほぼ全滅だったよ」

 

「……?」

 

「調査隊――ラステイションが誇る軍隊を差し向けて、全滅だ。一人だけ重傷ながら帰還してきたが錯乱状態でね。鬼が、鬼が、と呟くばかりで死んだよ」

 

俺は、ケイの言ったことに言葉を失った。

ラステイションは自由と自制の国なんだ。故に軍や警察などの組織は他国に比べ強い、そんな軍のエリート集団が負けるなんて想像ができなかった。

 

「女神…は?」

 

「別件で動けない状態だよ。だから君に頼んだのさ、数々の大陸を滅ぼすほどの力を持つモンスターを単独(・・)で葬ってきた『黒閃(こくせん)』―――君に」

 

俺は人間じゃない。

魔力は、異常なほどあるし、身体能力でもベールとはスピード勝負が出来る程だ。一年前の記憶からさっぱり消えているので分らないが、剣術は俺の外形上ではありえないほど鍛えられているのだ。

 

「………分かった。場所は分かるだろう?」

 

「これに分るだけの情報を書いているよ」

 

ケイは、そう言って紙袋をくれた。

中身を確認すると、地図と何か詳細が書かれた紙が数枚だ。

 

「それじゃ、期待するよ」

 

「はいはい、そっちも大変だと思うけど、頑張れよ」

 

適当に返事を返して、ケイと別れた。

教祖って女神の秘書のようなもので、女神に唯一口を出せる存在だ。

そして国の経済などを支える仕事もあり、とても忙しい。

本人に苦しくない?とか聞いたことがあるが、「やりがいがある。君のような仕事と一緒さ」と返されたことを思い出した。

 

「……俺は、俺の出来ることをしよう」

 

空っぽだった俺を支えてくれたのはベールで、生きる指針を一緒に考えてくれたのはケイブ先輩だ。他にはチカという妹分がいるが……それを後の話だ。

とりあえず、今は今までにない凶悪なモンスターと倒さないといけない、ちゃんとした装備でいかないと本当に死ぬかもしれない。そう考えて、俺はラステイションのショップに行こうと足を進めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「馬鹿を言うな!ラステイションの軍隊でさえ、モンスターに苦戦しているんだ!お前たちみたいな子供がモンスター退治など、百年早い!さっさと帰れ!」

 

「………ん?」

 

治療薬などを必要なものを買って、あらかじめ予約していた宿に考え事を向かいながら歩いていると、近くの教会から怒鳴り声が聞こえた。

 

「見た目で判断しないでほしいです!こう見えて私達は今まで何度もモンスターさんをやっつけてきたですぅ!ねぷねぷだって変身したらうんと強く、格好良くなるです!そうです!変身して見せつけてやるです!」

 

何事かと思って、俺は足を進めるとそこには教会関係者らしき綺麗な服装をした中年くらいの男性と女性三人が言い争っているのが見えた。

 

「変身? 何を言っているんだお前。ごっこ遊びなら余所でやれ。仕事の邪魔だ!」

 

「……協会って、ずいぶん不適切なのね。女神様に仕えるアナタ達がそんなんじゃブラックハート様もたいしたコトないんじゃない?」

 

「何とでも言え!我々国政院は、女神にへつらう教院とは違う!女神がどう思われようと、痛くもかゆくもないわ。お前達の方こそあんまり聞きわけがないと痛い目を「大の大人が何をしているんだ」っ、なんだ、きさ……ま、は?」

 

見ていられなくなり、俺は足を踏み入れていた。

 

「貴様は……!」

 

俺のこと知っているのか?それは好都合だな。

それなりに頭が働く奴からすれば、俺が人間ではないことは直ぐに分る。

故に、黒い噂などを嫉妬に恐怖の視線を浴びることは少なくないんだ。鬱陶しいと思うが威嚇などの際にはこれ以上の手札はない。

 

「偶然立ち寄った。一体、何を怒っているか分らないが、大人げないぞ」

 

「『黒閃』のお前がなぜ……!」

 

「想像任せだ」

 

「ちっ……子供(ガキ)はとっと帰れ!」

 

バタン!っと乱暴にドアが閉められた。

 

「全く、見た目だけで判断するなんて失礼だよ!これでもステータスは主人公クラスなんだよ!」

 

髪にゲームのコントロラーらしきアクセサリーを二つ着けている少女がブーブーと文句を言っている。

俺から言えるとすれば、見た目はしかたないとして、態度とか口調がそんなんだから、子ども扱いされても可笑しくない、むしろ正常だと思っても可笑しくないと思う。……まぁ、あの国政院関係者も大人げないと思うがな。

 

「貴方が、あの黒閃……」

 

双葉のリボンで縛ったサイドポニーの女性が見てきた。

俺は頬を、掻きながら彼女と目を合わせた。

 

「えっと、ごくせん?だっけ。あいちゃん」

 

「ねぷ子……そこボケるところ?」

 

誰が不良学生達と熱血女性教師の青春ドラマだ。

 

「俺の名前は、零崎 紅夜だ」

 

「私はネプテューヌ!ねぷねぷかねぷ子でもいいよ!」

 

「アイエフよ。かの有名な黒閃に合えて光栄だわ」

 

「こ、コンパですぅ……」

 

何故かクリーム色の髪をした女性に怯えられてしまった。

俺の容姿は、そんなに恐ろしいのか?ベールから中二病っぽいイケメンとか、言われたことがあるけど……。

 

「それじゃ、ネプテューヌ、アイエフ、コンパと呼ばせてもらうな」

 

「うん、よろしくね!」

 

「よろしく」

 

「よ、よろしく…です」

 

気づけば、普通にあいさつしているな。

それにしても……ネプテューヌか、どこかベールと似た雰囲気するが……何者だ?

アイエフとコンパは、至って普通の人間だと思うんだが……。

 

「ねぇねぇ、あいちゃん。ゴキブリ……じゃなくて、黒閃って?」

 

「黒く駆ける閃光が過ぎ去ったあと、全て一刀両断されていることから黒閃と呼ばれているリーンボックスから誇る超一流のモンスターハンターよ。不謹慎だけど、女神に勝るほどの実力と言われているわ」

 

「でっ、でも……雑誌で怪しい人物№1って見たことがあるです。……噂では睨まれたら石になってしまうと噂です…」

 

………おい、それはどこの雑誌だ。

確かに人前だとほとんど真っ黒コート姿で、珍しい銀髪だし、紅蒼のオッドアイだけど、それは流石にひどくないか……?

あとゴキブリって……確かに動けば黒く閃くように見えるかもしれないが、それは酷いぞ。

 

「なにそれ!? 悪魔?またはメデューサ!?」

 

おい、俺は男だ。そして蛇でもない。………似たような者に憑りつかれて(・・・・・・・・・・・・・)いるけど。決してそこまで人外じゃないと思いたい。

 

「ねぷ子、初対面の人に流石にそれは、失礼よ。」

 

「そうなの?……ごめんなさいー」

 

敬語を知らない、そして表裏がない、言ってしまえば、無作法な印象だった、自分の間違いに正直に頭を下げた所から、聞き分けのいい奴だと思った。

俺は気にしないでいいと、ネプテューヌの頭をぽんぽんと撫でるように叩いた。

 

「あっ……」

 

「っと、嫌だったかな?」

 

いきなり、女性の頭を撫でるのは流石に軽率だったかな…?

 

「い、いやぁ……初めて、人に頭を撫でられたなぁ……って」

 

そう言って、恥ずかしそうに顔を紅潮しながら笑うネプテューヌ。

 

「……可愛いな」

 

「ねぷっ!?」

 

思わず、そう呟いてしまった。

ネプテューヌは、驚いたようにぴょんと飛んで俺から一歩下がった。

 

「……大物ね。あなた」

 

「へっ?」

 

アイエフが何か言っているがよく聞こえなかった。

やっぱり、思えばいきなり女性の頭を撫でるなんて下手すればセクハラだよな……。

 

「ね、ねぷねぷ?」

 

「こ、コンパ。な、なに?」

 

「凄く言動が乱れているです。深呼吸です!」

 

「う、うん分かった!えっとヒィヒィフー、だっけ!?」

 

……何だか、混乱状態だな。

 

「そういえば、お前たちはモンスターを探しているのか?」

 

「えぇ、鍵のかけらっていうアイテムをドロップするモンスターを探しているんだけど……知らない?」

 

「すまないが、俺もラステイションで探検した経験が決して多いとは言えない。そうだな宿に今まで狩ってきたモンスターのメモがあるんだが……」

 

「「「見る(させてください)!!!」」」

 

……なんだが、妙な出会いをしてしまったな。

けど、まあ悪くないよな。

 

 

 

 

 

 

 

 

―――紫っ子A。双葉っ子A。天然っ子E。にひひひ

 

 

 

お前は黙ってろ。

 




基本4000文字を基準にしたいと思っています。

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