評価していただき、ありがとうございました!!
「おはようー」
「お、お、お、おはよう…」
目が覚めるとそこには見知った天井ではなく、空のドアップ顔だった。
枕に思わず頭を深く沈めた。
見ればみるほど美人だと思う。思わず畏怖感を抱きそうになるほど美しい銀眼に微笑むように艶のある唇。黄金色の髪が俺に乗らないように手で退けて窓から差し込む光が彼女の顔を照らしている。その様は、現実感のない、まるで一枚絵を見ているような美しい芸術の絵を見ているようだった。
「顔が赤いけど、どうしたの?」
「この体制で紅くならない奴なんて、どんな神経しているんだよ!?」
『(君も似たようなことしていたけど……)』
ネプテューヌ達はまだ子供らしさがある美少女だけど、空のような大人の余裕と言うべきか、なんでも自分で片付けることが出来るその知識と経験、戦いにおいて無双を誇る空を見ていると本当に次元が違うと思い知らされる。その美貌も通り過ぎれば絶対に振り向くほどだ。そんな空が、目の前にお互いの吐息が分かるほどに距離に近づいていれば動揺の一つや二つはするわ!
「んー、でも不思議だね」
「な、何がだよ!」
退けている髪を耳に掛けて、空はそっと俺の頬に触った。ひんやりとした冷たい手だった。
「顔がそっくりだけじゃなくて、気配も似ている。僕と過ごした紅夜と同じなのに、君は僕のことを知らなくて、僕も君という本質を知らない」
「俺は零崎 紅夜だ。けど、お前の知っている零崎 紅夜じゃない。俺はただの俺だ」
「ふふ、分かっているよ。両手に花の紅夜君は、そういうところに惹かれるんだろうね。何色に染められない色をした君」
クスクスと空は笑った。デペアは口ではいないが、その動作に怒りを感じている。通じているから分かる。
思ったのだが、デペアがどうして空が嫌いなのだろうか?気が利くし、強いし、性格にはベールとはちょっと違ったお姉さんタイプだと思うんだが。
『……君の思考も僕には筒抜けだよ』
「ん?デペアと何を話しているの?やっぱり……おっぱい関連?」
「違う!」『その通りだとも!』
おい!全然違うだろうが!
『君は、紅夜と同じ天然フラグメイカーだ!今までどれだけのフラグを立ててきたと言うんだ!君の毒牙でやられないように今のうちに変態道に走らせておくんだ!!』
「うわぁ、こんな相棒持つと大変だね紅夜」
「う、うん……あと、言いたいことがあるんだけど?」
「何かな」
「いい加減に退いてくれ……」
なんかもう高熱でも出したように汗が止まらないんだけど、それにこんなところをあいつ等に見せられたら……
ガラッ
「こぅちゃーん。朝だよ!グットモー………」
「こぅさん。おはよ……」
「アンタ達、本当に朝早くからテンショ………」
ドアが開いた。ネプテューヌ達が途中から目を白黒して、俺と空を視線が何度も往復した。
額に今度は冷たい汗が流れる。今の状況を簡単に言うと俺は空に押し倒れている。
「「「こぅちゃん/こぅさん/紅夜!!!」」」
なんで、おれ!?
◇
滅茶苦茶にされた。頭叩かれたし、噛まれたり、なんで俺なんだ。
絶対に空が原因だろうと口出してたまらないが、口をへの字にして朝食をとるネプテューヌ達に言ったら絶対にまた怒ってしまうと思ったので口を閉じた。空は優雅にコーヒーを飲んでいた。
昨日言っていたが、こいつには食欲というのがなく、食事も娯楽と一緒で気分らしい。どうやってエネルギーを補給しているのか、とても気になるが頭を振るう。真面目に今日は行方不明者について調べないと。
「あの、空さん」
「ん?」
コーヒーを少し飲んでスプーンで回している空にコンパが口を開いた。
「えっと、空さんは、こぅさんのなんだったんですか?」
その質問、空気が一気に乾いた。宿のレストランに冷たい空気が入ってきたように寒くなった。
ネプテューヌもアイエフも、目を細めて空に視線を送る。今更だが、俺という意思が疑似人格なのはこいつらに教えていない。そして、零崎 紅夜の記憶を知っているのは空と言うことを知っている。ネプテューヌ達からすれば、俺と空との関係と記憶が知りたいようだが、記憶を取り戻したいとは願いは既に枯れて無くなっている。俺はゲイムギョウ界に落ちた時から始まっているのだから、そもそも別世界で過ごした過去なんてないんだ。
「…………」
空がこちらを目を向けた。あちらも大体のことを把握している。
視線が「言ってなかったの?」と訴えている様に見えるが、いつか消えてしまうなんてネプテューヌ達に言えるか。……絶対に悲しむ。
「はぁ、相棒だよ」
「特別な関係じゃないの?えっと……こ、恋人とか?」
ネプテューヌが顔を紅潮して恐る恐る言う。空が恋人…………想像できるような、出来ないような中途半端な思いが溢れる。美人だし、強いし、家庭的だし、性格が掴みどころがないけど、一緒に居られたら、きっとそれはそれで楽しいーーー
「ないよ。そもそも僕は男だし」
…………………………え?
「え?」
『あ、そういえばずっと女性と思っていたね。君達、こいつ一応男性だよ』
「「「「えええええぇぇぇぇええぇぇぇぇぇええええ!?!?!?!?!?!?」」」」
衝撃の事実に俺達は思わず、自重は天の果てに置き去りにして、その真実にただただ驚いた。
◇
「……マジで男?」
「なんで、そんな不信を抱かれるの?」
俺達は店員や他のお客に頭を下げて、朝食を手早く終わらせて空が男だったことについて話を進めていた。
「だって、凄く美人さんだし……」
「女神様かと思うほどの美貌です。その容姿で男の子って……ちょっと信じられないです」
同じ性別である俺と空を視線で何度も往復するネプテューヌ達。
うん、俺だって信じられない。だけど、冷静に思い出してみればこいつの服装は、そもそも全身隠す様なコートでスタイルだって分かりずらいから、俺は初めて空を見た時、容姿で判断したんだ。空自身、自分のことを女性だと一度も言っていないし、そんな素振りもしていない、俺達は先入観で空を女性だと決めつけていたんだ。
「あー、もうー、脱げばいいの?」
「いやいやいや!それはちょっとストップ!」
コートのファスナーを掴んだ空を直ぐに全員で止める。ここは公共の場だ!流石にマズイ。
空はため息を吐いて粉雪が降っている窓を見つめた。そのさまは、一枚絵になっても可笑しくない幻想的だと言ってもいい姿だった。
暫く俺は、それを眺めていると、思い出した。
「お前って女神化した時に……胸合ったよな?」
「見てたの?……厭らしい」
ワザとらしく小悪魔のように笑みを作って、腕で胸を隠す空。そしてネプテューヌ達に睨まれる俺。理不尽じゃねぇか?
『こいつは男性であって、女性でもあるのさ』
「そういうこと、僕は性別を自由に切り替えることが出来るのさ」
デペアがため息交じりで答えを言ってくれた。……どうして今まで教えてくれなかったと思念を送るが「見てて、ちょっと楽しかった」と帰ってきた。
しかし、それを聞いて本当に思う。夜天 空は人間じゃないと、形は人間だがその中身は全くの別だと、俺達は理解させられた。
「女性になると、どうしてもブラジャー付けないと移動するとき動くから邪魔なんだよねー。下着とかぶっちゃけ面倒だし、男性だとあまり気にしないで済むからね。あ、女体化状態だと僕はCだから。紅夜が喜びそうなので言ってみました~」
また一斉に剣のように鋭い三つの眼光が向けられる。俺はそれに顔を青くしながら必死で手を振って否定する。それを楽しむように空は笑っていた。くっ、絶対に俺達で遊んでいやがるなこの野郎!
『……流石の僕もこいつに対して欲情する気にはなれない』
「君の姿からして触手プレイぐらいしか出来ないから、僕は嫌だね……あれは気持ち悪い」
『触手プレイを否定するのかこいつ!』
「やる方はともかく、やられる方は精神的も肉体的にもかなり辛いからね?あれって、マイナーだと液体に媚薬作用とかあるじゃん、あれは流石に一種の凌「お前ら、この小説の設定忘れたか!?これ以上真面目に語り出すと本当にR-18になるぞ!」はーい、だって」
『ちっ、おっぱいの魅力を一番発揮できるのは昔から触手プレイだと決まっているんだ!!意義は認めない!』
アイエフは顔を真っ赤に、ネプテューヌとコンパは分からないように頭を傾けている。……うん、理解できなければいいんだよ。むしろ、理解するな、そのまま成長してほしい。
「とにかく、本題に入るぞ!」
「脱線していたね。うん、どうぞー」
主に脱線する原因を作った奴が、関係なく傍観していた様な素振りに凄まじく腹が立つが、喉まで来ていた言葉を吞み込み、俺はルウィーで起きている謎の誘拐事件について話し出す。
突然姿を消す人。男性女性関係なく、また歳もあまり関係ない。広い範囲がターゲットにされている。
誘拐された人が、いまどのような状況に居るのか、正直な所考えたくはないがそれなりの覚悟がいるだろう。
奇怪としか言えないこの事件の裏に、一体どんな奴がいるのか想像もできない。ただ、ネプテューヌを追いかけていた魔女は、暴走した俺が消滅したらしいから、この心配はしなくていい。ギルド過激派のことが脳裏に思い浮かんだが、そもそも動機が不明すぎるから却下だ。
「とにかく、街の人から情報を集めるのが先決ね」
「えー、情報収集とかあいちゃんとかこぅちゃんが役目でしょ?」
「私も知らない人に声を掛けていくのは、ちょっと苦手かもしれないです」
「こういう作業って、時間が掛かるからね」
「お前は、何かいい案ないか?」
「今はとにかく警戒としか言えないね」
流石の空も決定的な手がないか……。
まるで雲を掴むような作業だが、根気強くやっていくしかない。
相手は、厳重に警備員がいるだろう教会から女神候補生を誘拐するほどの手練れだ。絶対に一筋縄じゃいかないはずだ。
「今回の事件だけは、俺が巻き込んだような物だ……ごめん」
「いいよ。いーすんには待たせちゃうけど、困っている人たちを放っておくことなんて出来ないもん!私がこうちゃんと同じ立場なら絶対に同じ選択をしているよ」
「早く、心配している人達に誘拐された人達を会わせて安心させたいですから、頑張るです」
「何時もの事よ。だから、私にできることをただやるだけ」
頭を下げた俺にネプテューヌ、コンパ、アイエフが優しく語りかけてくれた。
少しだけ重くなった胸が軽くなった気がした。空は何も言わないが、微笑ましそうに俺達を見ていた。
「よし、それじゃ外は寒いから体に気をつけながら情報収集するぞ!」
「「「おー!!」」」
ポケモン勝って、店に出ようとしたらフェアリーフェンサーエフの限定版が合って思わず買ってしまってずっとゲームしていましたすいません……
ポケモンYは大体終わったからいいですけど、フェアリーフェンサーエフが全然です……でも、面白いから未知なる魔神編の後日談として空を主人公にやってみようかなと本気で考えています(ヒロインは途中までティアラ、後にエフォール&華林をイメージしています)。
エンディングが三つあるらしいですが、とにかく全部見てストーリーの全てを把握しないとなんとも言えませんね。そもそも未知なる魔神が終らせてのが条件なんですけど。
では、評価、感想をよろしくお願いします!!