ー昭和二年ー
ーサクラ次元ーマリアの世界ー
ー大帝国劇場ー
マリアはテラスにて夜空を見ながら酒を飲んでいた。
『隊長……別世界のあなたも……やはり隊長のままでしたね……うれしかったです……』
あなたはいつものまま
私が愛した大神一郎さん
誰かを自分の命をかけて守り
自分が犠牲になればって考えている
確かにこの世界は平和になった…
でも……子供にとって父親がいないだなんて…あまりに不幸じゃないですか
子供は父親の背中を見て育つといいます
それはあなたなんです。
父親大神一郎なんです。
なんででしょう…もうわりきっていた
はずなのに……ついつい……未練がましく…
空の上から心配かけてすみません…
でも……私はこの子とあなたと三人でどこかに行きたかった。
食事でも…遊園地でも…巴里でも…
どこでもいいから私は行きたかった…
家族三人で……
……………すみません………あなたは…今、空の上でしたね………
……迷惑でしたね……
……イチロー………ごめんね……
ママがちゃんとパパを守っていたら…
マリアは側にいたイチローの頭をそっと撫でた。
『エァッ!』なんと急に目の前の建物と建物の間にウルトラマンゼロが降り立った。
『ぇ!あ、あなたはウルトラマンゼロ!う、宇宙に帰ったんじゃ?』
『忘れ物を返す時がきたようだぜ…』
『忘れ物?どういう意味?』
『実はな、俺は大神一郎の肉体をコピーしていたんじゃない、借りていたんだ、今まで、ずっと、だから心はウルトラマンゼロで、体は大神一郎なんだぜ。』
『え……』(ど、どういう事……)
『ミカサ落下の時に大神一郎が死亡する瞬間、俺は即座に肉体に乗り移り、代わりに大神一郎そっくりに出来た人形を置いてきたんだ。あまりに傷が酷くてな、直せないかもしれなかったんだ。だから念のために死亡させていた、だが、あいつは強い精神力により生き残り、やっと傷が完治し、意識が蘇った、だからもう俺の役目は終わりだ、ほらよ。』ゼロのカラータイマーから大神一郎がテラスに飛びうつった。
『よっと、ありがとう、ゼロ!また会おうな!』
『ああ!奥さんと子供大切にしろよ!デェアッ!』ウルトラマンゼロはそのまま次元の穴へと入っていった、そして次元の穴は消えた。
『ほ……本当に……た…隊長おお!』マリアは号泣しながら大神に飛びついた。
『マリア…約束しただろ…帰ってくるって…少し遅くなっちゃったけど。』
『遅すぎです…どれだけ!どれだけ!私はあなたに会いたかったと思っているんですか!』
『マリア…これから俺は不器用ながら俺は君と共に歩む。父親としてそして君を愛するものとして…マリア・タチバナさんぼくと結婚してください。』大神は指輪を見せた。
『一郎さん……はい。』マリアは指輪をはめた。
『綺麗………』指輪が月の光により輝く。
『君もだよ……マリア…』二人は抱きしめ合う、強く強く。
『一郎さん……』二人を別つものは何もないだろう互いを愛しあい手を取りあい。失う辛さを知った二人ならばもう大丈夫だろう。
(大神一郎、意識がなくても仲間のためにちょくちょく俺様にアドバイスしやがってよ、たくーまあ、あいつといた数年も悪くはなかったがな、じゃあ行きますか、幸せにな。)ゼロは自分の次元へと帰っていった。