ー昭和七年ー
ーサクラ次元ー由里の世界ー
ー大帝国劇場ー
ー支配人室ー
燃え盛る魔王獣マガマクダターに掴まれている織姫を助けようとする斜大の前に花火が立ち塞がっていた。
『無駄な…』花火は向かってきたブーメランを軽く避け、ブーメランは斜大の手に戻った。
『花火さん!あんたもか!畜生!』斜大は展開したブーメランの刃で弓を構えた花火に向かい走り向かった。
『甘いですね…はっ!はっ!』花火は冷静に向かってきた斜大に向けて矢を放つ!
『当たるかあ!えい!』斜大はブーメランで風を起こして花火の矢を吹き飛ばした。それを見た花火は一旦下がり、走りこみ、燃え盛る炎の中にいた織姫に矢を向けた。
『いいですか?今、私はあなたの母親を殺しますよ…まあ…寿命が縮まるだけですが?動かないでもらえます?武器を捨てていただいて?』
『く…くそ!』斜大はブーメランは地面に落とし、花火を睨みつけた。
『ご覚悟を…はあっ!』花火は斜大の闘武の操縦席めがけて、矢を放った。矢は一直線に闘武の操縦席にいた斜大に向かってきた。
『うっ…うわああ!』斜大は恐怖のあまり、即座に地面のブーメランを取り、矢を弾きかえした。それを見た花火は弓を織姫に向けて構えた。
『あら……では!』花火は織姫の光武二式の操縦席に向けて炎の矢を放った。燃え盛る炎が花火によって加えられた炎の矢により更に燃える!燃える!
『やめろおおお!』斜大はブーメランを構え再び花火に走り向かった。花火は織姫の光武二式の右腕を引きちぎり、斜大に投げつけ、斜大に隙をつくり闘武の腰と足の接続部に向けて矢を放った!
『し…しまった…だがなあ!』斜大は負けじと花火に向けてブーメランを投げるが、花火は飛びブーメランを掴みそのブーメランで織姫の燃え盛る光武二式の操縦席を光武二式から引き裂き、ブーメランで刺し空高く上げた。
『これが見えますか?斜大?』空高く上げられた操縦席から血まみれの織姫が飛び出していた。全身血まみれで織姫の意識は遠のいていて、体は軽く燃えていた。
『し、斜大…マ……………ママ…は…だ…』織姫は薄れゆく意識の中必死に目を開け斜大に血まみれの手を伸ばす。
『な、何をする気だ!』斜大は恐れながら…花火を睨む。
『あなたが投げたから…あなたが私の言うことに歯向かったから…あなたのブーメランが来たから…えい!』花火は織姫がいる操縦席を空高く上げた。そしてブーメランの刃の部分を反転させた。
『斜だっ…!』織姫の体は操縦席もろとも…二つに裂かれた。
『マ…ママ…』斜大の目の前には大きな血まみれの屍が二つあった…彼は二人の目の母親の死を見たのだ!
この数日間で沢山の人間の死を見てきたが!
母親の死を二度も!
しかも自分のせいで!自分の武器で!自分の行動のせいで!
自分への嫌悪感が闘争心になり…さらには…殺意になる!
【起動闘争心変換殺意!】その瞬間闘武の画面にこの言葉が映し出されたが、そんなことを気にする暇は斜大にはなかった。