ー昭和七年ーサクラ次元27
ー地獄の世界ー
ー帝国劇場ー中庭ー
『無駄だ!グリシーヌ・ブルーメール!貴様の事はコピー元の記憶からわかりきっている!勝つ事など出来ぬ!』011とグリシーヌは中庭にて二人だけで戦っていて、少しグリシーヌが押されていた。
『くっ、だがな!貴様が記憶しているだけの力しか出せないと思うなよ!』
『ふっ、甘くみるな、私も貴様の成長速度や戦闘スタイルをデータとして記憶している!アッシュ・ダンス・サウベージ!』ものすごい斧攻撃の嵐にグリシーヌの乗った光武は吹き飛ばされた!
『さ、さすがにコピーとはいえ叔父は叔父だ!だが!私には強い意思がある!巴里を守る強い意思がある限り負けはしない!』
『違うな…貴様は貴様の想いを踏みにじった大神一郎への未練苦しい愛のために…戦っているな!』
『そ…そんな事は…』
『貴様は見たはずだ!元地獄の世界で大神一郎と結婚し子を授かり共に生きていっている別世界の自分に憧れを持ったはずだ!』
『違う!』
『自分も大神一郎に愛してほしい』
『違う!違う!』
『隊員と隊長としてではなく女と男として愛してほしい』
『違う!違う!違う!』
『子を宿し側にいたい他の誰よりも一番に自分を愛してほしいそう思っているんだ。』
『黙れええええ!』グリシーヌは斧を構え011に突撃する
『隙あり、てやああ!』大きく振りかぶったグリシーヌの斧を避けグリシーヌの光武の両足を切断し、帝国劇場の壁に叩きつけた。
『た、確かに私はまだ隊長に愛してほしいとおもっている!だが!私は諦めない!信じていれば私の愛は必ず届く!方法がどうとか、周りがどうとかは関係ない!これが私の覚悟の表れだ!アムール・オーダリー!』
『うわあああ!』グリシーヌの斧から放たれた一撃は黄金に輝いており、011の体を貫通し、011はその場に倒れこんだ。
『ふ、さ、さすがに子供の頃の記憶だけでは…情報不足か…強くなったな。』グリシーヌは光武から降り倒れた011の側へと向かった。
『……聞きたい事がある…貴様は私の叔父をコピーした時に叔父を殺したのか。』
『違うな…欧州大戦の時、貴様の叔父を過去に行った私がコピーした時、シェルショックという状態になっていてな、お前達家族に迷惑がかかる。ブルーメール家の名に泥を塗る事になる。ならば家族のためと考え敵に特攻していったよ、私達ロイミュードはコピーした相手の記憶や考えがよくわかるからな。』
『……あと貴様は何故先程私の斧を掴んだ時、操縦席を攻撃しなかった、あそこを攻撃していれば貴様は必ず勝てていたのに。』
『ふふふふ、なんだろうな…自分自身の誇りを守るためかな……貴様が大神一郎や仲間を守る誇りと同じく私にも死んでいった仲間のロイミュードの願いを叶えたいという誇りのぶつかり合いの戦いで弱点を狙わず自分自身の力で勝たなければ、意味がないからな。』
『………』(同じだ…叔父と同じだ。)グリシーヌは何故かわからないが涙が止まらなかった。
『ふははははは、何故泣く、グリシーヌ・ブルーメール!貴様は自分の叔父を貴様の目標としたコピーである俺を自分の誇りを守り戦い勝利したんだ!誇りを守れ!グリシーヌ!さらばだ!』
『011…ありがとう…叔父に会わせてくれて…私は頑張るぞ!だから見ていてくれ!空から…』グリシーヌの光武はボロボロになりながら凛々しく立ち尽くしていた。